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【提出】JICA理事長宛「公開質問状」(州農務局長の発言)

日本のNGO5団体から下記の「公開質問状」がJICA理事長宛に提出されています。
大変懸念される状況が現地では続いているとのことで、心配です。
JICAには2月15日までの回答を要請しています。

ぜひご一読下さい。
また、「州農務局長」の位置づけが不明とのことだったので、有志で図を作りました。末尾をあわせてご確認下さい。

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2018年2月8日

独立行政法人 国際協力機構(JICA)
理事長 北岡伸一様

cc. 外務省国際協力局
局長 梨田 和也様

公開質問状
プロサバンナ事業の州農務局長の発言内容について


 平素より日本の市民・NGOによる政府開発援助事業へのモニタリングについて、ご理解とご協力をありがとうございます。

 昨年(2017年)10月24日〜25日にモザンビークの首都で、プロサバンナ事業対象郡の小農代表を含む200名近くの市民社会関係者が参加して開催された、第三回「3カ国民衆会議」(主催:プロサバンナにノー!キャンペーン)に、JICAモザンビーク事務所並びに在モザンビーク日本大使館からご臨席ならびにご発言いただきましたことにお礼申し上げます。

 本状では、この会議直後(11月上旬)に行われた記者会見で、ナンプーラ州農務局長ペドロ・ズクーラ(Pedro Dzucula)氏による発言が現地社会に不安を広げている点について指摘するとともに、その内容に懸念される点が多く含まれていることを受けて、事態の緊急性と深刻さに鑑み、公開にて質問いたします。なお、ズクーラ局長は、JICAの招聘により度々来日し 、プロサバンナ事業の推進において要となる役割を果たし 、昨年4月に住民11名がJICA環境社会配慮ガイドラインに基づき行った異議申立でも問題が指摘されていることはご承知のとおりかと存じます 。

 なお、昨年の記者会見時のズクーラ局長の発言については、昨年12月13日に開催された第2回ODA政策協議会 、ならびに3月1日に開催予定の同協議会に向けた議案書でも指摘と確認を要請しています 。本状は、事業の直接の運営主体かつ責任母体でもあるJICAに対して、事実確認のために具体的な回答を要請するものです。記者会見の録音記録によると「2月上旬」にマスタープランの見直しが完了するとのことで、大変恐縮ではありますが、質問部分について、2月15日(木)までのご回答を要請いたします。

 以下、質問いたしますので、ズクーラ局長記者会見の録音記録 をご確認の上でご回答下さい。

1. マスタープランの見直しプロセス
① 録音の「2月に終了予定のナンプーラ州市民社会プラットフォームなどによるマスタープラン見直し」と「終わり次第のプランの承認」ですが、農務局長の説明の真正性、および違っている点があれば何がどう違うのかを具体的に示して下さい。

② また、今年度(2017年度)において現在(2月5日)までの期間に、PD(マスタープラン策定支援)事業で進められている活動を具体的に説明して下さい。なお、12月時点の外務省の説明では、「何も進んでいない」とのことでした 。

③ PD事業に異議を申立てた事業地の住民・小農運動などは、異議申立以降PD事業の実施・計画について何の説明も受けていないとのことです。一方で、JICA理事長宛の「異議申立に係る調査報告書」では、「透明性の欠如を埋める努力の推進」「参加型意思決定の手続き」などの提言がなされています(以下参照) 。この提言をJICAとしてすでに実行に移したのか、その場合何をどのように行ったのか、あるいはまだだとしたら、今後実行に移すのか、その場合の内容を具体的にご説明下さい。

(ア) 「主要なステークホルダーの一部がMCSCを通じた対話メカニズムに参加しない現状から、現時点ではこの枠組み自体が十分に機能していない」…「まずは、意見聴取の手続きが一方的であるとの印象をもたれないよう、農民代表も含めた利害関係者の間で、マスタープランの作成に至るまでの参加型意思決定の手続きルールについての共通理解を確認し…既存の農民組織の意向を十分に踏まえながら意見聴取を進めることが肝要である」(32−33頁)との前提が示された後、以下が提言されている。

A) 「情報不足・透明性の欠如を埋める努力の推進」:「申立人は、…こうした点を十分に考慮して、UPCなど現地農民を代表する組織のイニシアチブの下」…「JICAは働きかけを続けること」(33頁)。

B) 「参加型意思決定の手続きルールに基づく議論の促進」:…「申立人の声に深く配慮し、JICAは、モザンビーク政府が利害関係者間で合意できる参加型意思決定の手続ルールについて議論を深める過程を見届けること」(33頁)

④ また、ナンプーラ州の小農運動を含む異議を唱える人びとや市民社会組織の知らぬところで、マスタープランの見直しが進められているとすれば、国会における岸田文雄前外務大臣と田中明彦前JICA理事長の「丁寧な作業」「丁寧な対話」の約束に反すると考えます 。万一、この国会答弁が変わった理由があれば、何を・いつ・誰が・なぜ変えたのかご教示下さい。

2. 人権侵害について
① 「三カ国民衆会議」へのナンプーラ州からの参加者に対するズクーラ農務局長による下記の発言が事実かどうかについて、JICAとして録音を確認の上、ご回答下さい 。なお、同州からの会議参加者の全員がプロサバンナ対象郡の住民で自ら畑を耕す小農(主に女性)でした。

(ア) (首都に行った者は)「別の(政治的)動機」をもち、「別アジェンダ」のために動いている。彼らは開発否定者である。…プロサバンナを知りたくもなく、マスタープランを議論したくもない人達のこと。これらの人びとの大多数は生産者ではなく、畑ももっていないからだ。

② これまで、同局長によるプロサバンナ事業に異論を唱える人びとに対する言動については、JICA・外務省に対し、調査と人権救済、再発防止を繰り返し要請してきました 。しかし、新聞記事や逐語記録があるにもかかわらず、「事実が確認できない」などとされてきました。今回は発言の録音が公開されています。また、下記の2014年7月31日の録音も見つかったため 、これらの音源をJICAとして確認の上、どのような対応をしたのか(する予定か)をお教え下さい。

(ア) 「外国からの陰謀」(2014年8月26日、ノティシアス紙)、「野党の陰謀で、飢えさせて政権を倒すことが目的」(2014年7月31日、NGOによるインタビュー)。

③ 異議申立審査の「調査報告書」では、最後に次の提言がされています。理事長としてこれをどのように理解し、具体的にどのようなアクションをとった(とる予定)かお教え下さい。

(ア) 「モザンビーク政府による適切な取り組み」:JICAは、モザンビーク政府の行動が、申立人から「強権的」「人権侵害的」と受けとられることのないよう、慎重な配慮がなされるよう引き続き要請すること(34頁)。

 また、JICAの事業担当部署(アフリカ部・農村開発部)は、「環境社会配慮ガイドライン」を抄訳し、相手国政府の主要カウンターパートに周知していると主張しています 。しかし、このような言動が改められることなく繰り返されていることから、2010年に導入され、国際評価も高かった「環境社会配慮ガイドライン」の評価を下げる結果となっています。

 ご承知のとおり、昨年10月にナンプーラ市では野党系市長が暗殺され 、今年10月に地方都市選挙が予定される中、農村社会を巻き込んだ政治的暴力の可能性が指摘されており 、政府高官による上記の発言は、当事者の身を危険に曝すばかりか、地域社会の不安を掻立て、政治・社会状況に悪い影響を及ぼします。理事長のリーダーシップの下、早急なるご回答とご対応を求めます。

 別添として、昨年11月上旬の記者会見の録音の逐語仮訳を添付しまずが、貴機構として録音を直接ご確認の上、ご回答いただければ幸いです。

署名団体:
(特定非営利活動法人)アフリカ日本協議会、(特定非営利活動法人)日本国際ボランティアセンター、ATTAC JAPAN、No! to landgrab, Japan、モザンビーク開発を考える市民の会


(注)
1) 2015年8月にもプロサバンナ推進のためにJICAが招聘したモザンビーク食料安全保障農業省の政府派遣団の一員として来日。

2)Notícias (2014年8月26日) “Prosavana diz que vai avançar apesar da “propaganda falaciosa” que “vem da fora do país” 「プロサバンナは『外国からくる』『誤ったプロパガンダ』にかかわらず前進する」http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/activities/20171112/20140826.pdf

3)プロサバンナ(マスタープラン策定支援プロジェクト)ProSAVANA-PDへの地域住民11名による異議申立書のJICAによる日本語訳(ただし正確ではない) https://www.jica.go.jp/environment/ku57pq0000205x3b-att/objection_170517.pdf

4)http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/about/shimin/page22_000790.html

5)12月のODA政策協議会時の外務省からの提案に従い、この記者会見の録音を提供し、現在その確認がなされているところと承知している。

6)Press conference by Nampula DPA Director on ProSAVANA (November 2017)
https://www.youtube.com/watch?v=VWS_TW0ZKJY

7)外務省議事録 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/files/000326817.pdf

8)JICA理事長宛「環境社会配慮ガイドラインに基づく異議申し立てに係る調査報告書」(2017年11月1日)https://www.jica.go.jp/environment/ku57pq0000205x3b-att/report_171101.pdf

9)参議院決算委員会(2014年5月12日)http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/186/0015/18605120015007c.html
参議院決算委員会 (2015年4月20日)http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/189/0015/18904200015006a.html

10) Press conference by Nampula DPA Director on ProSAVANA (November 2017)
https://www.youtube.com/watch?v=VWS_TW0ZKJY

11)ナンプーラ州農民連合に対する度重なる電話など(第9回[2014年5月20日] http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/ProSAVANA/9kai_shiryo/ref9.pdf)。第13回「ProSAVANA事業に関する意見交換会」(2015年10月27日、12月8日)にあたって事前に次の文書を提出し、対応を要請した。 資料1-「プロサバンナ事業で招聘されたモザンビーク政府一行との面談」に関する日本の市民社会による記録・問題提起・要請 http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/ProSAVANA/13kai_shiryo/ref1.pdfしかし、十分な回答が得られなかったため、第14回時(同年12月8日)に再度提出を行っている。
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/ProSAVANA/14kai_shiryo/ref5.pdf

12)この録音もすでに外務省に提供していますが、非公開のため、外務省国際協力局国別開発協力第3課からお取り寄せ下さい。

13)JICA事業部署の説明文(2017年7月)。 https://www.jica.go.jp/environment/ku57pq0000205x3b-att/material_170704_01.pdf

14)O País (2017年10月5日) “Murder of Nampula mayer represents a hard blow to the construction of a state of democratic rights” http://clubofmozambique.com/news/murder-of-nampula-mayor-represents-a-hard-blow-to-the-construction-of-a-state-of-democratic-rights/ また、ナンプーラ新市長を選出するための選挙においても混乱が続いており、国内外で懸念が広がっている。 http://clubofmozambique.com/news/nampula-election-catholic-church-protests-aim-report/
http://clubofmozambique.com/news/electoral-rolls-for-nampula-by-election-are-a-mess-centre-for-public-integrity/
http://clubofmozambique.com/news/mozambique-complaints-of-irregularities-at-the-nampula-by-election/  http://clubofmozambique.com/news/election-called-unacceptable-full-results-another-cne-error-by-joseph-hanlon/

15)http://clubofmozambique.com/news/council-of-religions-worried-about-conflicts-mozambique/ また、昨年11月から現在も続くナンプーラ新市長の選挙における上記の混乱(多くは与党と選挙管理委員会に関する問題)のほか、選挙キャンペーンの初日に暗殺された元市長と同じ野党(MDM)の支持者がポスターを貼っている最中に暗殺されるという事件も生じているとの報道がなされている。http://clubofmozambique.com/news/nampula-mdm-member-killed-on-first-day-of-election-campaigning

農務局長

【参加募集】ODA政策協議会(小農権利国連宣言とプロサバンナ)

下記、参加募集が始まっています。

日本アフリカ協議会、日本国際ボランティアセンターとともに、モザンビーク開発を考える市民の会も次の共同議題を提出しています。皆さまの広い参加と応援をよろしくお願いいたします。

・日本の開発援助と「小農の権利に関する国連宣言」
-ナカラ回廊経済開発(プロサバンナ事業含む)を事例として

以下、詳細です。

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平素より、NGO外務省定期協議会にご協力くださり、誠に有り難うございます。

この度3月1日(木)に京都にて「2017年度第3回ODA政策協議会」を開催する運びとなりました。

協議会の開催に先立ちまして、当日参加される方々を募集致します。

参加を希望される方は、以下のフォームから【2月20日(火)】までにお申し込み下さい。


▼ODA政策協議会参加申し込みフォーム:締切【2月20日(火)】▼

https://goo.gl/forms/461I9EwSpVPwt5Dg2


▼ODA政策協議会 開催日程▼

※ODA政策協議会 本会議
日時:2018年3月1日(木)13:00~15:00
会場:京都市国際交流会館 特別会議室
京都市左京区粟田口鳥居町2番地の1
(最寄駅:京都市営地下鉄「蹴上駅」)
http://www.kcif.or.jp/HP/access/jp/index.html


▼議題(予定/変更の可能性あり)▼

【報告議題】
・SDGsアクションプラン2018について
・2019年G20日本開催について

【協議議題】
・ODAによる石炭火力支援について
・日本の開発援助と「小農の権利に関する国連宣言」 -ナカラ回廊経済開発(プロサバンナ事業含む)を事例として

▼その他▼

・交通費等は各自ご負担ください。
・お申し込みの際に頂いた個人情報はNGO・外務省定期協議会以外には利用しません。
・参加申込をされた方には別途資料をお送り致します。事前にご覧下さい。
(参考:外務省ホームページ「NGO外務省定期協議会」:http://bit.ly/7AGID6)

【記録公開】ODA政策協議会での外務省との対話記録

去年末に行われたNGOと外務省の間の協議(ODA政策協議会)で、モザンビークのビザ発給拒否問題が取り上げられました。

その議事録が公開されましたので、ここにご紹介いたします。この外務省説明に関するコメント等については、別途紹介する準備をしています。まずは、記録の方をご確認下さい。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/files/000326817.pdf

*また「日本によるナカラ経済回廊開発と社会的影響」も議題として扱われました。この点についても別途ご紹介いたします。

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平成29年度(2017年度)NGO・外務省定期協議会
第2回ODA政策協議会

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/about/shimin/page22_000790.html

日時:2017年12月13日(水曜日)14時00分~16時00分

場所:外務省南国際大会議室893号室


3)TICADモザンビーク会議に参加登録したNGO職員のビザ拒否問題について(20分)
【高橋良輔 ODA政策協議会コーディネーター】
【望月寿信 アフリカ部アフリカ第二課地域調整官,佐藤靖 国際協力局民間援助連携室長】

●高橋(NGO福岡ネットワーク 理事)

ODA政策協議会コーディネーターの高橋です。

それでは、今、御紹介いただきましたように、報告事項(3)「TICADモザンビーク会議に 参加登録したNGO職員のビザ拒否問題について」、私から提題させていただきたいと思います。お手元の報告事項3の資料に沿って問題提起をしたいと思いますので、どうぞ御参照く ださい。

議題の背景でございます。今年の8月、モザンビーク共和国でTICADのフォローアップ閣僚会合が開催されたことは皆さん御承知のことかと思います。実はその会合に今回日本外務省経由で参加登録がされていた日本のNGO職員、本日も御出席いただいていますけれども、 日本国際ボランティアセンターの渡辺直子氏が、ビザ発給をモザンビーク政府より拒否さ れるということが起こりました。

続いて、この方は10月にも同国で開催された民衆会議に出席するためにビザ申請をしましたけれども、渡航予定までにビザの審査が終わらないという理由で発給がなされずに、 渡航を断念しております。

8月のビザ発給については、外務省のほうからはモザンビークの大使館に問い合わせをしていただきましたけれども、司法当局の判断ということで、それ以上の拒否理由の開示はない状態でありました。

また、2回目のビザ申請については、決して当該スタッフの渡航を未来永劫拒否するわけではないということで申請したわけですけれども、現在も審査が継続中ということで事実上渡航できない状態が続いております。

これに関して、お手元の資料にも別添でつけさせていただきましたけれども、市民ネッ トワーク for TICADから、市民社会の参加を保障しているはずのTICAD会合の原則に反する
という声明が出されておりますし、また、私たちODA政策協議会コーディネーターのほうか らも、TICAD参加予定のNGO職員のビザ不発給問題を非常に懸念する、外務省へ対応を求めるという趣旨の要請を出させていただきました。

この問題を私どもコーディネーターから今回発題させていただきますのは、これが一NGO職員、一スタッフの問題ではないからです。実はこのスタッフの渡辺さんは、今までこの ODA政策協議会でも日本政府の援助事業であるプロサバンナ事業での報告を行い、その事案に対して異議を唱える農民たちの声を伝えてきた方でございます。また、モザンビーク政府のガバナンスについても、やや問題があるのではないかということを主張されてきた方です。

私どもは、こうした草の根の問題を指摘して、ODAのよりよい改善、それから外務省、日本政府とNGOの協力を進めようというスタッフがビザを拒否されるということが、今後も続いていくようなことがあるのだろうかということを非常に懸念しております。

3の「議題に関わる問題点」のところに行きたいと思います。懸念している点としては、 大きく4つ考えております。

1つは、TICADという日本政府が主導する国際会議で、外務省経由で参加登録がされたNGO がビザ不発給、入国拒否の扱いを受けた、これについて日本政府としてどのような対応を していくべきだろうかということです。

2つ目は、今申し上げましたように、プロサバンナ事業にかかわる調査・研究・提言をしていて、この会議でも発言してこられた方が不発給という対応を受けたということで、こういった草の根の調査・研究をするようなNGOスタッフが自由に発言したり活動できる余地が狭められていくのではないかという論点です。

それから、今日の議題でもありますけれども、世界的にも今NGO・CSOの活動の自由な領域が非常に狭められる傾向があちこちで出てきている中で、SDGsの目標16では、市民社会とのパートナーシップ、基本的自由の保障といったことが掲げられているわけで、これを NGOと政府が協力してどういうふうに進めていけるのかということを考えています。

さらに、日本のほうを振り返ってみれば、開発協力大綱にもNGOとのパートナーシップ、 それから、今、局長からもお話がありましたように、外務大臣もNGOの支援をしていくということを明言されている中で、こういう問題に対してNGOと外務省でどのように協力して解決していけるのかということを、この議題の背景として申し上げたいと思います。

具体的には、本日4点、外務省のほうから御報告をいただければと思います。1つ目は、日本政府が主導するこういった復興・開発協力にかかわる多国間国際会合において、過去に入国拒否された事例があったのかどうか。もし過去にあった場合には、日本政府はどのように対応してきたのかというのを教えていただければと思います。

2点目は、今回コーディネーターのほうからも要請書を出させていただいておりますけれども、ちょうど前回の協議会が終わった後のことでしたので、それに対してどういう対応をされたかという御報告、御回答をいただいておりません。ぜひ、この場で教えていただ
ければと思います。 3点目は、先ほど申し上げましたように、今回のビザ拒否問題とプロサバンナ事業への調査・研究・提言活動が関係があるのかどうか、これについて外務省の御見解を教えていただければと思っております。

4点目についてですけれども、今回非常に残念な状況が続いておりますけれども、決して外務省とNGOでぶつかるということではなくて、どういうふうに一緒にこの問題を解決していけるかということですので、外務省としてこういったことにどういうふうにNGOをサポー ト、あるいはバックアップしていただけるのかということについて、御見解を伺えればと思っております。

私のほうからは以上を提題したいと思います。

○垂井(外務省 民間援助連携室 首席事務官)

高橋理事、どうもありがとうございます。

それでは、今、議題の論点として御紹介をいただきました4.の4点につきまして、外務省側は2つの課室の関係者から回答いたしたいと思っております。

2点目と3点目につきましては、アフリカ部アフリカ第二課の望月地域調整官から、1点目と4点目の事項につきましては、国際協力局民間援助連携室の佐藤室長から返事をいたします。

最初に、もし可能でしたらまとめてということで、2点目と3点目として望月地域調整官 から発言をお願いいたします。
○望月(外務省 アフリカ部アフリカ第二課 地域調整官)

アフリカ部の地域調整官の望月です。どうぞよろしくお願いいたします。

政策コーディネーターの御要請に対して外務省のとった対応ということですけれども、TICAD閣僚会合自体は8月の下旬でございました。今、お話があったとおり、渡辺直子さん のビザ申請で発給が拒否されたということで、それが8月の前半にそういう状況になったと いうことで、コーディネーターからの御要請がたしか8月の16日とか17日ぐらいだったかと 思います。

そのような閣僚会合直前の結構慌ただしい中で、実際のところ、在京モライス大使とか イルダ次席も既に現地に用務帰国で行ってしまったのですけれども、何とか連絡チャネルを維持いたしました。本国ハイレベルにも我が方の問題意識を伝達し、私自身も出張して、 現地でも閣僚会合前に再度の働きかけを行っております。

査証発給とプロサバンナ事業との関係というところでございますけれども、実際のとこ ろ、モザンビーク側からは、高橋コーディネーターからもお話があったとおり、査証発給拒否理由の開示が行われておりません。査証発給は当該国政府の主権事項であるということで、査証発給拒否理由というものは開示されないのが一般的です。今回のケースについてもある意味同様の形で、モザンビーク政府側への理由を説明してほしいというこちらからの要請に対して、その理由の開示はできないという回答に接していたところでございます。
一方、当方からの累次の照会に対して、それから働きかけに対して、渡辺直子さんへの永遠の査証発給がなされないという決定がとられたわけではないということは明言してもらっております。これは入国管理局にも確認をした上で、そういうことではなく、査証の検討というのはケース・バイ・ケースで行われるものであるという説明が先方から行われております。

その後、10月の民衆会議に御出席で主張ということで、再度の査証申請が行われたものに対しては、拒否ということではなく審査が続いているという説明で、実際、本当に残念なことでございますけれども、10月の民衆会議への出席がかなわなかったという状況になってしまっております。拒否ではなく、審査が続いていると。その後もこちらからは累次の状況の確認、それから査証の発給というものに対して働きかけを行っておりますけれど も、現在に至るまで審査が続いているという説明が先方からは行われております。

以上でございます。

○垂井(外務省 民間援助連携室 首席事務官)

望月地域調整官、ありがとうございます。

続きまして、今度は1点目と4点目の関連事項につきまして、民連室の佐藤室長よりお願 いいたします。
○佐藤(外務省 国際協力局 民間援助連携室 室長)

11月30日に民間援助連携室の室長となりました佐藤と申します。よろしくお願いいたし ます。

1点目ですけれども、参加登録がなされた市民社会の参加者が会合の開催国で入国を拒否された事例はあったかということですけれども、こうした事案について、省内で以前からくまなくフォローしてきたわけではありませんので、全ての事例を正確に把握するということはできないのですけれども、民間援助連携室のほうから国際協力局の国別課にそれぞれ照会しましたところ、そのような事例については承知していないという回答を得ており ます。

そして、4点目、またこういう事例が発生した時にはどのような対応が可能かということですけれども、仮に同様の問題が発生した場合には、NGO側の関係者からもお話を伺いなが ら、状況に応じて、いかなる協力が可能か、これはケース・バイ・ケースで適切な対応について検討したいと考えております。

いずれにしましても、NGOと外務省は公式な意見交換の場であるこのNGO・外務省定期協議会のみならず、地域や分野ごとに日ごろからさまざまなレベルで連携を行ってきており ます。今後ともこの連携を深めていきたいと考えております。
●加藤(関西NGO協議会 理事)

望月地域調整官、佐藤室長、御報告ありがとうございました。 これに対してNGO側の皆さんからいかがでしょうか。

では、長谷部さん、よろしくお願いいたします。

●長谷部(日本国際ボランティアセンター 事務局長)

日本国際ボランティアセンターの長谷部と申します。

今回は、我々の団体の渡辺直子のビザ問題をこういった場で取り上げていただいたことを、まず感謝したいと思います。

私ども、開発のさまざまな現場で、市民に密着した立場で、なおかつ現地のNGOとさまざまな形で連携しております。そういったところでの政策提言というのは非常に重要だと、私どもの団体では認識しております。

また、ODA大綱におきましても、市民社会との連携というところはうたわれております。 これを読みますと、開発協力に関する提案を初めとする国民各層からの意見に耳を傾ける という文章が大綱の中に盛り込まれておりますし、JICAのほうで作成されています環境社会配慮ガイドラインを読みますと、重要事項が7点あるのですが、そこの中でもステークホ ルダーとの十分な協議・連携というのをきちっとうたわれております。そういう意味で、こちらも私どもの団体が目指すというところもそうですし、各ポリシーペーパーの中にも きちっとうたわれているという認識を改めて述べたいと思います。

今まで、望月さんを初め、いろいろな形で協力をいただいているのですが、8月の国際会議の出席、また10月も再度ビザを申請して、今の御回答ですとまだ審査中であるというところ、また以前は司法判断を待っているということではあるのですが、正直、このままの状態がどういうふうに続くのであろうか。また、外務省の皆様としてはどのようなアクシ ョンをとってくださるか。そういったところをどういうふうに考えているかというところをお伺いしたいと思っております。

●加藤(関西NGO協議会 理事)

ありがとうございます。

お隣の渡辺さん、何か補足されることはありますか。

●渡辺(日本国際ボランティアセンター 南アフリカ事業担当兼地域開発グループマネー ジャー)

今の質問に関連するという意味では、この審査が続くということは、永遠に審査中だといって私が入れない可能性もあるということなので、そこのところに対してどういう御見解をお持ちで、どういうふうに御対応していただけるのか、具体的にそのあたりを聞かせ ていただけるといいかなと考えております。

●加藤(関西NGO協議会 理事)

ありがとうございました。

○垂井(外務省 民間援助連携室 首席事務官)

今の長谷部事務局長、JVCの渡辺さんからの御指摘、まだ審査中であると、このままの状態で対応をどうするのか、これから入れない状況だとどういうふうな対応をとられるのか、こういった点でございますが、望月地域調整官、よろしいですか。お願いします。


○望月(外務省 アフリカ第二課 地域調整官)

査証の発給については、主権国の判断に委ねられるということで、私どもができることはある意味限られております。

ただ、その中において、こちらからは粘り強く働きかけを続けて、何とか一日も早く査証発給が実現するように、今後も努力を続けていきたいと思います。とにかく今は待つしかないという状況かと思います。
●加藤(関西NGO協議会 理事)

ありがとうございました。

お時間が少し限られてはいるのですが、谷山さん。

●谷山(国際協力NGOセンター 理事長)

ありがとうございます。国際協力NGOセンターでコーディネーターをしております谷山といいます。

今日は、JANIC,国際協力NGOセンター及び政策協議会のコーディネーターの立場でコメ ントさせていただきたいのですが、そもそも何で政策協議会のコーディネーターがこれを議題に上げたか、あるいは、それ以前に要請書をお出ししたかということです。これは、TICADという個別の、日本の政府が主導している会合で起こったということだけではなくて、2つ大きな政策論点があるから、私たちとしても関心を持って外務省と協議を続けたいということでかかわっております。

1つは、NGOの政策環境、あるいは市民社会スペースの問題です。これについては、いかにNGOが活動しやすい環境を作って開発に正のいい効果をもたらすかということで、まさに政策課題であるという取り上げ方をしております。

もう一つは、ODAの被援助国のガバナンスの問題です。ODAはガバナンスを改善するために効果あるべきと考えておりまして、逆にODAによって負のインパクトがあってはいけない。 それを避けるために、官民が協力してどのような対処ができるかという観点で問題提起を させていただいています。まさに、現地の市民社会が国際的なNGOの連携、あるいは監視から切り離された時に、現地で人権侵害、弾圧が進むという危惧すべき事態がいろいろな国で起こっている。

モザンビークもその事例に当たるのではないか、そのような事例が他の国にも波及するのではないかという時に、この事例を一つのケースにしながら、どういう協力ができるのか、それぞれの立場もあるでしょうし、あるいは難しい案件だとはわかっていますが、これはもうしようがないのだということではないと私たちは思っていますので、取り上げさせていただきました。ぜひ協議を続けたいと思いますので、よろしくお願 いいたします。

●加藤(関西NGO協議会 理事)

では、高橋さん。

●高橋(NGO福岡ネットワーク 理事)

望月地域調整官、佐藤室長、どうもありがとうございました。

まずは、この間、この問題に対応していただいているということがよくわかりました。

一方、まだ解決していないということが率直な状況ですので、先ほど望月地域調整官が言われたように、単に待ち続けるというだけではなくて、ぜひ引き続き働きかけを続けていただければと思っております。

それから、佐藤室長に就任早々こういった事案で御発言いただく形になって、とても残念に感じておりますけれども、ケース・バイ・ケースということでありましたけれども、この件についてはもう起こってしまった、終わってしまったということではなくて、ぜひ引き続きフォローをこの会議でさせていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

以上です。

【情報】JICAの異議申立審査役事務局の不透明性

こちらはプロサバンナ事業の異議申し立てプロセスで明らかになった審査役事務局の役割・構成・任務・機能の不透明性に関する議員の質問へのJICAの回答です。詳細は、まず以下の投稿をご覧ください。

【情報】JICAの異議申立審査役選考手続きの不透明性
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-297.html

審査役事務局についても、JICAの『異議申立要綱』では、ほとんど何も書いていないに等しい状態になっています。
https://www.jica.go.jp/environment/guideline/pdf/guideline02.pdf

15. 事務局
JICA は、審査役に関する事務を処理するため、事務局を置く。事務局員は、数名の JICA 職員から構成される。
審査役は、その職務を行うにあたって、必要に応じ外部の専門家を活用することができる。


8人も配置されている審査役事務局で、主務(審査役業務だけを行う)は2名となっています。
気になるのは、「事務局長」が、2017年6月に人事発令を受けている点です。
モザンビーク住民らが異議申立書を提出したのは同年4月末、予備調査が開始したのが5月13日です。つまり、調査開始後に事務局長がJICA内部で移動していることになります。これは大変奇妙なことと言わざるをえません。

そして、議員に説明に訪れたのは、下記の2名であったとのことでした。
これも大変不思議なことです。

・越知直哉 (審査役特命審議役)
・下平千恵 (総務部総務課主任調査役 *審査役事務局内の役割不明)

「特命審議役」なるポストについて、『異議申立要綱』には記載がなく、ないポストが創出されていることがわかります。

なお、越知氏は、審査役の現地調査に同行しており、現地調査の進め方について、決定権を有し、中心的な役割を果たしたと、現地市民社会組織は伝えています。同氏は、JBICの元パキスタン事務所所長だそうです。

もう一名の同行者はMr. Shinoda Takanobu(元Deputy Director, Credit Risk Analysis and Environmental Review Dept., JICA)だそうです。
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-282.html

下記のJICAからの回答により、審査にかかわる情報に8人ものJICA職員がアクセスができた(できる)ということも分かりました。大変問題のある審査体制だといえ、農民たちの訴えを無駄にしないためにも、JICAの異議申し立て体制の改善のため、議員などと協力してNGO一同取り組んでいきます。


ーーーーーーー
【JICAから議員への回答】
環境社会配慮異議申立審査役事務局の体制
(「ナカラ回廊農業開発マスタープラン策定支援プロジェクト」に意義申立対応時点)

1事務局スタッフの構成人数と前職
8 名の事務局員から構成され、内訳は主務が 2 名(うち 1 名は事務局長)、兼務 が 6 名です。
全て JICA 職員が人事異動として配属されるため、前職にあたる経歴はありませ ん。

2「審査役事務局スタッフ」としての任期
主務職員のうち
事務局長:2017 年 6 月
他 1 名:2015 年 10 月に人事発令。

兼務職員は 2015 年 4 月(2 名)
2015 年 6 月(1 名)
2016 年 2 月(2 名)、
2016 年 4 月(1 名)
に、其々人事発令を受けています。

3これらのスタッフの選出を誰がいつどのような形で何を基準に行ったのか?
事務局スタッフの選出は、環境社会配慮ガイドライン等に係る業務知見、及び、現 業務の状況を踏まえ、組織内にて検討の上、発令しています。

4事務局スタッフは、事務局独自採用なのか、JICA 職員からの出向という形になる のか、あるいは兼務となるのか?
主務、兼務いずれも全てJICA職員の組織内の発令です。

5今回の申立に関わる情報は、事務局スタッフ以外も閲覧は可能であったのか否か? 可能であったなら、どの範囲の文書か?
申立に関わる情報は全て事務局職員のみが閲覧可能です。

以上

【情報】JICAの異議申立審査役選考手続きの不透明性

大変疑問の多いモザンビーク住民11名による異議申し立ての審査結果を受けて、参議院の石橋通宏議員からJICAへの情報照会が行われました。

(なお、プロサバンナ事業の異議申立「調査報告書」の主筆は金子由芳教授*神戸大学大学院教授・元日本輸出入銀行<現JBIC>となっております。)

審査役の選考については、『異議申立要綱』の第4条に規定されるとのことですが、該当する下記の記述をみてもそのプロセスは不透明です。一番重要な、選考プロセスの透明性は、この要綱では明らかではなく、かつ選考の独立性がどのように担保されているのかも明らかではありません。

https://www.jica.go.jp/environment/guideline/pdf/guideline02.pdf
4.異議申立審査役
(1) JICA は、JICA の事業担当部署及び環境社会配慮審査担当部署から独立した機関として審査役 2 名ないし 3 名を置く。

(2) 審査役は、以下の要件を満たすもののうちから、理事長が選考委員会の意見を踏まえて任命する。
1)JICAの環境社会配慮に関する業務と利害関係がないこと。
2)日本語及び英語に堪能であること。
3)また、審査役は、環境社会配慮に関する知見、国際協力に関する知見、法律に関する知見を有することが望ましい。

(3)上記選考委員会は、学識経験者、産業界、日本国政府、開発途上国政府、NGO等の中から JICA が公平にかつ適正に選定した者により構成される。



・まず、JICAの誰がどのようなプロセスを経て選考委員会を選んだのか明らかではありません。
(例えば、環境社会配慮ガイドラインの審査役を選考するのにフィリピン国政府の関係者が関与することの妥当性など)
・次に、これらの審査役候補がどのようなプロセスを経て立候補したのか、推薦されたのかも明らかではありません。以下の関連サイトでも公募された様子はありません。つまり、ブラックボックス状態にあります。
https://www.jica.go.jp/environment/objection.html
・JICAのガイドライン違反を調査する立場にあるはずの審査役が、理事長直属の組織として設置されているだけでなく、理事長に任命権があるのも、審査の「独立性・公平性・透明性」に反します。

以上を念頭におく形で議員からなさされた質問に対し、JICAからきた情報は下記のものだけでした。
そして、このような最低限の情報がJICAのウェブサイトにすら掲載されていない現実があります。

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異議申立審査役の選考手続きについて

1 現在の異議申立審査役 「環境社会配慮ガイドラインに基づく異議申立手続要綱(2010 年 4 月版)」第 4 条 に基づき、現在は以下 3 名の審査役が選任されています。

(1)松下 和夫(まつした かずお)
肩書:京都大学 名誉教授 選任日:2015 年 9 月 1 日
(2)金子 由芳(かねこ ゆか)氏
肩書: 神戸大学大学院 国際協力研究科 教授 選任日:2016 年 7 月 1 日付
(3)早瀬 隆司(はやせ たかし)氏 肩書:長崎大学大学院 水産・環境科学総合研究科 教授 選任日:2016 年 7 月 1 日付

2.審査役選考委員会
上記の審査役 3 名は、以下の選考委員により選考されました。(役職は当時のもの)
(1) 学識経験者 東京工業大学大学院総合理工学研究科環境理工学創造専攻 村山 武彦 教授
(2) 産業界 社団法人海外コンサルティング企業協会(ECFA) 高梨 寿 専務理事
(3) 日本国政府 外務省国際協力局事業管理室 川田 一徳 室長
(4) 開発途上国政府 在日フィリピン共和国特命全権大使
Manuel M. Lopez 大使
(5) NGO特定非営利活動法人国際協力 NGO センター(JANIC) 定松 栄一 事務局長

【記事掲載】ハーバービジネスOLに日本NGOへのビザ不発給とプロサバンナの問題

下記の記事が、ハーバービジネスオンラインに掲載されたそうです。
JVCの渡辺直子さんのモザンビーク政府によるビザ拒否問題を中心に、プロサバンナ事業の問題が取り上げられています。
ぜひご一読下さい。

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日本のODA事業がモザンビークの小規模農家の生活を破壊する!
https://hbol.jp/157022

2017年12月20日 政治・経済

 今年の8月24日と25日、アフリカのモザンビークでTICAD(アフリカ開発会議)閣僚会議が開催された。TICADとは、アフリカの開発をテーマとする国際会議。1993年から日本政府が主導し、国連やアフリカ連合委員会、世界銀行と共同で開催している。

 閣僚会議とはいえ、TICADは市民社会への門戸が広い。発足当初からアフリカや日本のNGOなど市民社会組織の参加と自由な討議が尊重されてきた。ところが今回、そのNGOの一員として、外務省の派遣団メンバーに登録されていた渡辺直子さんに対し、モザンビークはビザ発給を拒否した。TICAD史上初の異例な事件だ。

(中略)

モザンビークはビザ発給拒否の理由を明かさないが、NGO関係者は、渡辺さんのプロサバンナ事業に対する調査・提言活動が原因だろうと見ている。関係者は渡辺さんにビザを出すよう、外務省やモザンビーク政府などに働きかけたが、ビザ発給拒否は撤回されないまま、TICAD閣僚会議は終了した。

******以下の見出しで記事は続く********
・現地住民を蚊帳の外に置く「プロサバンナ事業」
・頻発していた土地収奪
・「小農支援」のための事業が、小農の生活を追い詰める
・「感情」ではなく「事実」をもとに公聴会無効化を訴える
・リーク文書をもとに明らかになった「介入」や「分断」
・「渡辺さんにビザを発給せよ」とのインターネット署名が政府を動かす!?
・外務省とJICAの見解は「現地では人権侵害はない」
***********************************


インターネットの署名サイト「Change.org」では、外務省と河野太郎外務大臣に宛てた、「渡辺さんのモザンビーク入国をサポートせよ」との署名が続々と集まり、9月1日時点で4217筆が集まった。

この成果なのだろうか、9月21日、JVCの谷山博史代表にモザンビーク大使館から外務省経由で連絡が入った。

「未来永劫入国ビザを発給しないと決定したたわけではなく、今後通常の手続きに従い、日本あるいはモザンビーク大使館の所在地において査証申請できる」

 改めて、ビザ発給の可能性が示唆されたのだ。渡辺さんは10月2日、改めてビザを申請した。だが――。現時点においても、ビザは発給されていない。その理由は明かされない。だが収穫はあったという。

「一般市民の声が集まれば政府を動かすんだということが実感できました。ええ、今後もモザンビーク入りを目指します」(渡辺さん)

 最後に強調したい。渡辺さんが訴えたいのは、自身の入国拒否ではない。外国人の関係者である自分の入国拒否は、プロサバンナ事業に反対する現地住民への弾圧が激しくなる可能性を示唆しているということだ。

 今年8月中旬、渡辺さんは南アフリカでモザンビークの小農やそれを支えるNGOメンバーらと会っているが、自身のビザ発給拒否の一件を伝えると、彼らはこう返した――。

「これは、ナオコではなく、我々への弾圧が強くなるぞという、我々へのサインだ」

 そのプロサバンナ事業は日本人の税金で成り立っている。一人でも多くの日本人が本事業の在り方に関心をもってくれることを望むばかりだ。

<取材・文/樫田秀樹 写真/JVC>

【掲載】外務省・財務省との定期協議会の議案書(ナカラ回廊開発問題)

アフリカ日本協議会さんより連絡がありました。

今の日本の外交・ODA政策・投資を考える重要な点が多々含まれておりますので、ぜひご一読下さい。
当日の議論のやりとりの結果はおってご報告いたします。

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先週13日に行われたODA政策協議会へJVC・モザンビーク開発を考える市民の会が提出した議案「日本によるナカラ経済回廊開発と社会的影響」と添付資料、今週21日に開催されるNGO・財務省定期協議会にJVC・AJF・ATTAC Japan・モ会が提出している議案「JBIC・アフリカ開発銀行のナカラ鉄道・港湾事業(ヴァーレ社/三井物産)への融資決定について」をウェブに収録しました。

ODA政策協議会提出議案「日本によるナカラ経済回廊開発と社会的影響」
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/ProSAVANA/oda/2017121301.pdf

添付資料
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/ProSAVANA/oda/2017121302.pdf

NGO・財務省定期協議会提出議案
「JBIC・アフリカ開発銀行のナカラ鉄道・港湾事業(ヴァーレ社/三井 物産)への融資決定について」
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/ProSAVANA/mof2017/mof09.pdf


【決定】財務省NGO定期協議会で三井物産等へのJBIC・アフリカ開発銀行の融資決定が議題に(12・21)

皆さま

第66回財務省・NGO定期協議を2017年12月21日に開催されます。

これを受けて、先日来御伝えしているJBIC(日本国際協力銀行)による三井物産とブラジル・VALE社のナカラ鉄道・港湾開発に関する巨額融資(総額3300億円、うちJBIC部分1100億円)について、下記のタイトルでNGO5団体が共同で議案を提出しました。


タイトル:JBICとアフリカ開発銀行のナカラ鉄道・港湾事業(ヴァーレ社/三井物産)への融資決定について

JBICとアフリカ開発銀行の所轄の省庁が財務省のために、財務省との定期協議会での議論となります。
また、12月13日には、外務省NGO定期協議会のODA政策協議会が開催され、そこでも関連の協議がなされる予定です。(すでに申込みは打ち切られています)

過去のモザンビーク案件での協議に提出された議案書などはこちら。
http://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy/prosavana-jbm.html#conference

財務省・NGO定期協議について詳しくは下記を参照ください。
http://www.jacses.org/sdap/mof/index.html


*****
財務省・NGO定期協議
日時:12月21日15:00~18:00
場所:財務省
http://www.mof.go.jp/mof/location.htm
****

NGO側の参加者を募集しています。
参加希望の方(NGO)は、コーディネイターのJACSES`(「環境・持続社会」研究センター)の田辺さんまでご相談下さい。


【記事】「「プロサバンナ」は誰のための開発?NGO職員へのビザ発給拒否続く」

12月5日、GANASに米澤佳代子さんの取材の記事が掲載されたそうです。
ぜひご一読下さい。最初の二項目だけ転載させていただきます。
フルテキストは下記URLでご確認下さい。


JICAプロジェクト「プロサバンナ」は誰のための開発? 
モザンビークの農民を支援するNGO職員へのビザ発給拒否続く

https://www.ganas.or.jp/20171205prosavana/

アフリカ南東部モザンビークの日本の政府開発援助(ODA)プロジェクト「プロサバンナ」を推進したいモザンビーク政府は、国際協力NGO「日本国際ボランティアセンター(JVC)」の職員である渡辺直子氏へのビザ発給を拒否し続けている。JVCがプロサバンナに反対する農民を支援しているというのが理由とされる。プロサバンナは日本とブラジルが協力してモザンビーク北部の農地を開発するものだが、モザンビークの農民組織の間では土地が奪われるのではとの不安が根強い。「日本政府はプロサバンナに非協力的な組織は少数意見として無視する方針」との内部告発も明るみになったなか、渡辺氏は「住民の声を聞かないで、誰のための開発なのか」と怒りを表す。

■ビザ拒否は市民の弾圧

渡辺氏は、8月24~25日にモザンビークで開催された第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)フォローアップ閣僚会合に参加するため、ビザを申請した。ところがモザンビーク政府は8月10日に発給を拒否。これに対してJVCは市民活動に対する言論弾圧や活動妨害が進む可能性があると危惧し、日本のNGO「モザンビーク開発を考える市民の会」と共同で8月23日から、渡辺氏へのビザ発給を求める署名活動を続けてきた。

日本の外務省からその後、「未来永劫ビザを発給しないと決定したわけではない。通常の手続きに従い、ビザを申請できる」との連絡が入った。このため渡辺氏は10月2日にビザを再申請。しかし12月4日になってもビザは発給されてない。渡辺氏は、10月25日からモザンビークの首都マプトで開催された「第三回:プロサバンナに関する三カ国民衆会議」に参加する予定だったが、現地に渡航できず、日本からオンラインで参加した。

■反対意見は無視する?
■食べない大豆を栽培する


【続報】日本貿易保険が公費で三井物産の「ナカラ回廊」事業の保険引き受け

こちらは昨日の【速報】「JBICが三井物産とヴァーレ社に融資決定」の続報です。
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-291.html

抜粋:

1. NEXIとして初のアフリカにおける鉄道・港湾建設プロジェクトに対する保険引受
2. 協調融資(総額約USD2,700mil)のうち、株式会社三井住友銀行、株式会社みずほ銀行、スタンダード・チャータード銀行東京支店、日本生命保険相互会社、株式会社三菱東京UFJ銀行及び三井住友信託銀行株式会社が融資するUSD1,000milに対して保険を適用(約1128億円)
3. 保険期間14年、てん補範囲・付保率:非常100%、信用90%
4. 日本政府がTICADを通じて推進しているアフリカ諸国の「質の高い成長」や「人間の安全保障」にも資する

なぜ「人間の安全保障」に貢献できると考えているのかぜひ問いたいと思います。

===
モザンビーク共和国・マラウイ共和国/鉄道・港湾建設プロジェクト向け融資に対する保険引受
(~アフリカにおける鉄道・港湾建設プロジェクトの引受第1号案件~)
http://nexi.go.jp/topics/newsrelease/2017112105.html

2017年11月28日

株式会社日本貿易保険

 株式会社日本貿易保険(NEXI:代表取締役社長 板東 一彦)は、モザンビーク共和国(以下、モザンビーク)及びマラウイ共和国(以下、マラウイ)における鉄道・港湾建設プロジェクト向け融資に対し、保険の引受を決定いたしました。本件は、NEXIとして初のアフリカにおける鉄道・港湾建設プロジェクトに対する保険引受になります。また、米ドル建てでの保険引受の第2号案件です。

 本件は、三井物産株式会社(以下、三井物産)と世界有数の総合資源会社であるVale S.A.が、共同で出資する鉄道・港湾事業会社4社を通じて、モザンビーク北部のMoatize炭鉱からNacala港まで、途中マラウイを経由する約912kmの鉄道を新設・整備するとともに、Nacala港に石炭ターミナルを整備し、運営を行うプロジェクトです。

 三井物産が本プロジェクトと同時に出資を行ったMoatize炭鉱は大規模な石炭埋蔵量と高い競争力を有し、産出される石炭の一部は日本にも輸出される見込みですが、既存の鉄道・港湾では輸送能力が不十分であるため、新たな輸送インフラの整備が課題となっています。本プロジェクトによりMoatize炭鉱からの輸送インフラを整備することは、我が国の石炭供給源の多様化や安定供給に貢献します。

 モザンビークは首都のマプトを中心とした南部が急速な経済発展を遂げているのに対し、北部は開発の遅れが指摘されていました。また、同様に内陸国のマラウイは持続的な経済発展を達成する上で、輸送インフラの整備が課題とされています。本プロジェクトでは石炭輸送に加えて一般貨物も輸送される計画であり、モザンビーク北部及びマラウイの経済発展への多大なる貢献が期待されています。

 本プロジェクトは日本企業が初めてアフリカで鉄道・港湾建設と運営を行うプロジェクトです。アフリカは経済発展に伴う膨大なインフラ整備需要が見込まれており、日本企業の進出意欲も高まっています、本プロジェクトを契機として、日本企業のアフリカにおけるインフラビジネスへの参入拡大が見込まれます。

(中略)

 我が国政府は、1993年以降、アフリカ開発会議(TICAD※)の開催を主導しており、昨年8月にはケニア・ナイロビにて第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)、本年8月にはTICAD閣僚会合が開催されました。本プロジェクトは、我が国政府がTICADを通じて推進しているアフリカ諸国の「質の高い成長」や「人間の安全保障」にも資するものです。

(後略)

【速報】JBICが三井物産とヴァーレ社に融資決定


この間紹介してきたJBICの三井物産・Vale社への融資ですが、11/28に決定との情報をモザンビークの環境団体から受けとりました。この間対話してきたJBICから日本NGOには連絡がなく、また三井物産とのやり取りの最中の決定に、疑問が拭えません。

JBICの融資も貿易保険も税金が原資です。
一企業(三井物産)のために、3000億円(JBIC分は1,030百万ドル=1163億円)もの融資や1000億円もの貿易保険がこのような形で行われることに大変疑問に思います。

「JBICとして過去最大のアフリカ向け融資案件となります。」
「JBICは今後も、日本の公的金融機関として、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、」

などと書かれていますが、であればこそ納税者との対話が大変重視されるべきだと考えます。


以下、JBICのプレスリリースを転載します。

===
モザンビーク共和国及びマラウィ共和国におけるナカラ鉄道・港湾事業に対するプロジェクトファイナンス
海外展開支援融資ファシリティの一環として、日本の鉱物資源の確保及び安定供給を支援
http://www.jbic.go.jp/ja/information/press/press-2017/1128-58878

2017年11月28日
1. 株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:近藤 章)は、27日、「海外展開支援融資ファシリティ」*1の一環として、三井物産株式会社及びVale S.A.が出資するモザンビーク共和国(以下「モザンビーク」)法人2社*2及びマラウィ共和国法人2社*3との間で、総額1,030百万米ドル(JBIC分)を限度とするプロジェクトファイナンス*4による貸付契約を締結しました。本融資は、アフリカ開発銀行(AfDB)及び民間金融機関(株式会社三井住友銀行、株式会社みずほ銀行、スタンダード・チャータード銀行、日本生命保険相互会社、株式会社三菱東京UFJ銀行、三井住友信託銀行株式会社等)との国際協調融資によるもので、協調融資総額は2,730百万米ドルです。民間金融機関の融資に対しては、株式会社日本貿易保険(NEXI)及び南アフリカ貿易保険(ECIC)による保険が付保されます。

2. 本プロジェクトは、モザンビークのモアティーズ炭田から産出される石炭を運搬・輸出するために必要な鉄道・港湾インフラを建設するものであり、本プロジェクトを通じて、同炭田からの日本向け石炭輸出が増加することが見込まれています。我が国は鉄鋼生産に必要な原料炭を全量海外からの輸入に依存しており、その約半分はオーストラリア連邦(以下「豪州」)を供給源としています。近年自然災害により豪州からの供給が不安定化していることや、一部の大手石炭企業による炭鉱の寡占化が進んでいることから、新たな供給ソースより長期安定的に良質の原料炭を確保し、調達先を多角化することが課題となっています。モアティーズ炭田から産出される原料炭は高品質であり、鉄鋼原料として適しているところ、本プロジェクトは日本の長期的な鉱物資源の安定確保に貢献するものです。

3. 第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)において、アフリカの経済多角化・産業化を通じた経済構造改革の促進が重要なテーマとして取り上げられ、日本政府は官民協力の上、アフリカ地域への質の高い支援を実施する方針です。JBICは2013年6月に創設した「JBICアフリカ貿易投資促進ファシリティ」(通称「FAITH」)を発展・強化する形で、FAITH2を創設しており*5、本件はFAITH2のもとでの初の資源関連インフラへの支援案件であり、JBICとして過去最大のアフリカ向け融資案件となります。

4. JBICは今後も、日本の公的金融機関として、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、日本企業による鉱物資源の開発や取得を積極的にサポートし、日本の鉱物資源安定供給確保・自主開発比率の向上を金融面から支援していきます。

経営企画部 報道課 伊中、武田
〒100-8144 東京都千代田区大手町1-4-1
電話番号: 03-5218-3100
ファックス番号: 03-5218-3955

【決定】ODA政策協議会(12/13)でVISA問題とナカラ回廊開発と社会影響が議論

下記、案内がありました。
NGO側の出席者の募集です。

==========

この度12月13日(水)に「2017年度第2回ODA政策協議会」を開催する運びとなりまし
た。

協議会の開催に先立ちまして、当日参加される方々を募集致します。
参加を希望される方は、以下のフォームから【12月5日(火)】までにお申し込み下
さい。

(参考:外務省ホームページ「NGO外務省定期協議会」:http://bit.ly/7AGID6)


▼参加申し込みフォーム:締切【12月5日(火)】▼
https://goo.gl/forms/5MGbEaDDxJRi8K3I2


▼ODA政策協議会 開催日程▼

※ODA政策協議会 本会議
日時:2017年12月13日(水)14:00~16:00

会場:外務本省内会議室
アクセス:東京メトロ丸の内線・千代田線「霞ヶ関」駅 A4・A8出口徒歩1分

円滑な会議進行のため開始10分前までに中央玄関口にて受付を済ませ、開始時間まで
に会議室にお越しください。

※NGO側事前打合せ
日時:2017年12月13日(水)11:30~13:00(昼食をご持参ください。)
会場:SDA原宿クリスチャンセンター/ADRA Japan 
http://www.adrajpn.org/A_Access.html

※事前打ちあわせには是非ご参加下さい。参加されない場合は、本会議での発言を控
えて頂く場合が御座います。


▼議題(予定/変更の可能性あり)▼
【報告議題】
・2018(平成30)年度外務省予算要求におけるODA関連予算・SDGs関連要求について
・教育のためのグローバル・パートナーシップ(GPE: Global Partnership for
Education)拠出誓約会合における日本政府の方針について
・TICADモザンビーク会議に参加登録したNGO職員のビザ拒否問題について

【協議議題】
・日本によるナカラ経済回廊開発と社会的影響について
・現在のカンボジア政治状況と、日本政府による対カンボジア外交政策・ODA政策について

▼その他▼
・交通費等は各自ご負担ください。
・お申し込みの際に頂いた個人情報はNGO・外務省定期協議会以外には利用しませ
ん。
・参加申込をされた方には別途資料をお送り致します。事前にご覧下さい。

皆様のご参加をお待ち申し上げます。

【速報】三井物産、今度はアグリビジネス企業@東アフリカ(含:モザン)に300億円出資

複数の国際NGOから日経新聞の報道について情報照会がありました。日本語版の記事タイトルは、次のものです。

「三井物産によるアフリカの農産物取引会社に出資 300億円」

ナカラ回廊(鉄道・港湾)開発と連動した動きの可能性があるとのことでした。同社は、モザンビークで広大な土地(15万ヘクタール)の利用権を取得しているとのレポートを2012年に出しており、大変懸念されるとのことです。追加情報も寄せられているので、そちらも合わせて紹介しておきます。

なお、日経の記事では契約栽培のように書かれていますが、ETCグループの実態は下記のGRAINレポートのとおり詳細が明らかではなく、大規模な農地を取得している可能性が指摘されており、調査が不可欠となっています。また、同レポートによると、モーリシャスは、アフリカに進出する多くのアグリビジネスの取引を不透明化する目的で使われる「中継ポイント」となっているとのことで、実態把握がより難しい状態にあります。

以下、本日確認した点です:
(*)日本語の記事の中で、ドバイ(UAE)のETCグループと記されている企業は、日経の英字新聞では「ETGとして知られている」とのことで、ETGとして記事は書かれているので、GRAINの報告にある企業と同一と考えられます。なお、UAE関連企業のアフリカ農業投資の多くはモーリシャスを経由しているとのことです。

(*)また、三井物産は直接・間接的な広大な農地の取得については、ブラジルのマルチグレインへの投資の失敗によって慎重になっていると考えられるので、契約栽培などを通じたValue Chainのコントロール(農家への種子・肥料・農薬のパッケージ提供と収穫物の買い取り、集荷、輸送、販売)を狙っているのだろうとのことでした。なお、この「契約栽培」は、「ランドグラブ」に代わる手法として官民に大々的に奨励されていますが、多くの研究者らは「隠れたランド&水グラブ」と呼んで注意を喚起しています。

なお、三井物産とマルチグレインについては直前に以下の記事が日経から出されており、アグリビジネス部門の挽回が念頭におかれているものと考えれます。
三井物産、負の遺産処理はなお視界不良
2017/11/17
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23567250W7A111C1000000/

「三井物産がこれまで「最大の経営課題」と位置付けてきた懸案の処理に本腰を入れている。(略) 2011年に買収したブラジルの穀物会社、マルチグレイン。「高値づかみ」と皮肉られることも多い、三井物産の負の遺産だ。17年4~9月期には (略) 合計で423億円の損失を計上。(略) 事業からの撤退も含めて「今年度中にケリをつける」と明言する。(続きは以上のURLでご覧下さい)」

(*以上、11/23に加筆)

GRAINレポート
https://www.grain.org/article/entries/5492-the-global-farmland-grab-in-2016-how-big-how-bad
和訳
http://farmlandgrab.blog.fc2.com/

では、以下以上のGRAINレポートの情報、日経新聞(日本語・英語)の抜粋をご紹介いたします。

【GRAIN「ランドグラブ2016」のエクセル情報】
ETCグループ=ETG:
1)ケニアのパテル(Patel)一家が所有する貿易会社。
2)モーリシャスのETGHoldingsを通じて活動を行っている。
3)この企業は、タンザニア、モザンビーク、コートジボワール、そして以前はザンビアに農地を所有していた。
4)これらの農地は、南アフリカのVerusグループによって管理されている(すべてではない)。
5)なお、このVerusグループは南アフリカ特殊部隊の元兵士である人物によって運営されている。
6)ETGは、世界銀行のIFC(国際金融公社)によってかなりの金額の融資を受けている。
7)2006年にタンザニアのンバラリ郡のカプンガ稲作農場7,370ヘクタールの使用権を取得した。
8)同農場は国営農場で、アフリカ開発銀行によって支援されていた。
9)2014年5月に、政府がこの農場の同社への売却の有効性について問題視し、内1,870haはこれに契約に含まれるべきではないと主張した。
10)2012年のETGの報告書によると、同社はタンザニアに136,140ha、モザンビークに156,000ha、コンゴ民主共和国に13,000haの農地(の使用権)を所有すると記されている。
11)ただし、この詳細は明らかにされていない。

【日経新聞】
三井物産、アフリカの農産物取引会社に出資 300億円
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2369710020112017TJ1000/


 三井物産は20日、アフリカで農産物取引などを手がけるETCグループに出資することで合意したと発表した。ザンビアやケニアなどの農家への肥料供給から営農指導、新事業開発などアフリカでの非資源事業の拡大につなげる。

 ETCグループが現株主である投資ファンドの保有株を自社株買いしたうえで、2018年3月末までに三井物産が買い取る。投資額は約300億円で約3割を出資、持ち分法適用会社として取締役も派遣する。

 ETCグループは1967年の創業で雑豆類やゴマといった農産物の集荷や輸出入、肥料や種子などの販売、食品製造などを手がける。本社はアラブ首長国連邦(UAE)に置くが、東アフリカを中心に36カ国で事業を手がけ、200万戸の農家と取引がある。17年3月期の売上高は36億ドル。(中略)

 三井物産は4月からの中期経営計画で「ニュートリション・アグリカルチャー」を4つの成長分野の1つに掲げており、同分野での成長が見込めるアフリカに進出する。(続きは上記URLでご覧下さい)


【英語記事】
Nikkei | 21 November 2017
https://asia.nikkei.com/Business/Deals/Mitsui-investing-in-Dubai-based-agricultural-trader

Mitsui investing in Dubai-based agricultural trader

TOKYO -- Japanese trading house Mitsui & Co. will pour some 30 billion yen ($267 million) into farm-product trader ETC Group of Dubai under a deal announced Monday, aiming to expand non-resource-related business in Africa.

The company, known as ETG, will buy back shares held by an investment fund, then sell a stake of around 30% to Mitsui by the end of next March. Mitsui will turn ETG into an equity-method affiliate and send directors.

(...) It operates in 36 countries, mainly in East Africa, with relationships with 2 million family farms. Sales came to $3.6 billion over the 12 months ended March.

(...) Mitsui positions nutrition and agriculture as one of four growth pillars under its medium-term business plan and is looking to make further inroads into the growing African market.

【速報】3000億円融資の件でJBICにNGOが情報照会した結果を広く公開

三井物産/ヴァーレ社のナカラ回廊開発事業にJBIC(日本国際協力銀行)らが3000億円以上の融資をする件の続報&速報です。JBICとNGOのやり取りの記録を広く公開します。(*JBICの融資の原資は税金です)

前回記事にあるように、この件では、日本の複数NGOが財務省・JBIC・三井物産との対話や資料請求を行ってきています。
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-285.html
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-286.html

未だそのやり取りの最中の突然の3000億円融資の報道だったので、NGOからJBICに真偽を確かめる連絡を入れました。巨額の公費(貿易保険1000億円も公費)が絡む事案だけに、このやり取りの内容を広く公開します。

それでなくとも「隠れて消えた債務」問題が解決しておらず、来年の選挙に向けて不安が高まっているモザンビークということもありますが、モザンビークと関係の深い隣国ジンバブエで政変がありました。この影響も無視できません。全額を日本政府が出資するNEXIによる三井住友銀行等への公費での貿易保険付与(1000億円)の妥当性も問題とされるべきと考えます。

*****************
2017年11月22日のJBICとNGOのやり取り記録

JBIC:
・記事の件だが、融資「決定」はしていない。
・今、借入人と契約の内容について詰めており、すなわち融資については、これまでご説明したとおり「検討」しているところ。
・そこで合意できて初めて「融資を決定」となる。なので、まだ検討をしているところ。時期も未定。
・引き続きNGO関係者の皆さまとは協議を継続したいと考えている。

NGO:
・我々の通常の理解だと、「検討」というのは、たとえば、事業の中身や環境の影響等について確認し、事業のリスクなどについて判断している段階を「検討」と言い、それを終えて「では(融資)契約を結ぼう」と、契約内容について調整をし始めた段階を、「融資を決定」という。
・そこで聞きたいが、では、JBICさんの言う「検討」すなわち「契約内容の調整」に入ったのは、実際はいつなのか。

JBIC:
・そこは自分は担当者でないのでわからない。

NGO:
・記事には「月内契約」と書かれている。この「月内契約」というのも未定ということでいいのか。

JBIC:
・何日にするというのは決まっていない。

NGO:
・月内にするかどうか、も未定という理解でいいのか。

JBIC:
・そうだと思う。

NGO:
・今回この記事がこのように出た背景は何かご存知か?JBICから情報提供したわけではない?

JBIC:
・自分の理解では、「決定」していないので、”そういう情報を”出したということではない。

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他にもやり取りされた内容はありますが、今日はここまで公開とのことです。

【募集期間延長中!】事務局スタッフ(有給パートタイム)募集要項

(転載・転送歓迎)
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「モザンビーク開発を考える市民の会」
事務局スタッフ(有給パートタイム)募集要項
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-158.html
募集期間: 2017年10月27日(木) 〜 12月15日(金) 20時迄
契約期間:2018年1日5日(金)〜2019年12月28日(応相談)
*面接予定日: 2017年12月18日〜22日のいずれかの日程の午前中(応相談)
***************

当会は、「市民の視点からモザンビーク開発を考え、モザンビークの人びとにとってより良い発展を応援すること」を目的として、日本のアフリカ・モザンビークの研究者らによって、2012年12月に結成されました。これまで主に、モザンビーク北部(ナカラ回廊)で日本がブラジルと組んで実施してきた援助事業「プロサバンナ(日本・ブラジル・モザンビーク三角協力による熱帯サバンナ農業開発)」に関するアドボカシー(政策提言)を中心に、国内外のNGOや市民・研究者と協力し、活動してきました。

モザンビーク開発を考える市民の会のブログ
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/

2014年12月より、パートタイムの事務局スタッフを配置してきましたが、内2名が契約期間を満了するのを受けて、2名の公募を行います。概要は以下の通りです。ふるってご応募下さい。

<スタッフの声>
■ボランティア・インターンよりも深く国際協力の現場に関わることができ、 特に事務処理能力が向上しました。 (R.Sさん23歳女性)
■一線で活躍されている専門家の方々と直に関わることができ、この仕事でしか経験できないような会議やイベントにも参加させていただき,働きながら同時に勉強させていただいています(しかも有給で!)。(T.Iさん 24歳男性)
■事務仕事をしながら、国際協力の「今」を知ることが出来ます。国際協力に興味のあるなしに関係なく、自分の視野を広げてみませんか? (M.Kさん 21歳女性)
■「事務的な業務を通して普通の就業体験では絶対に関われない立場や見方で日本のODAプロジェクトを見ることができ、日々貴重な体験ができています。(H.Sさん 21歳男性)
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0. 職名:事務局スタッフ(パートタイム)

1. 勤務期間:2018年1日5日(金)〜2019年12月28日(応相談)
 *勤務期間は、8ヶ月以上であれば相談に応じます。
*また、休暇期間の海外渡航や不在等についても相談に応じます。
* 但し、1回につき2週間程度とします。

2. 勤務時間:週15時間程度(*応相談)

3. 勤務場所:在宅(首都圏内)並びに月に1,2度の事務スペース(都内、上野近辺)勤務を基本とする (状況に応じ、意見交換会の場[外務省、議員会館、講演会の場で業務を行う]在宅作業・外回り業務の時間については応相談。

4. 待遇:有給(1時間950円)、交通費支給

5. 応募条件:
1)大学3年生以上。(学生・院生の応募を歓迎します)
2)国際協力や政策のアドボカシー活動に強い関心と興味を持ち、
 その改善に取り組みたいとの意欲を持っていること。
3)日本語・英語で読み書き、コミュニケーションが出来ること。
(*ポルトガル語ができればなおよいですが、必須ではありません)
4)事務的なスキルが十分あること。(ワード、エクセル、その他)
5)インターネットツールが問題なく使えること。(Eメール、ブログ、FB等)
6)インターネットへのアクセス環境があること。
(*自宅での作業はインターネットを介して行います)
7)機転がきき、事務を進んでこなし、「ほうれんそう」を怠らないこと。
8)細かく丁寧な作業を厭わないこと。
9)ノートパソコンを所有していることが望ましい(多くの作業で必要となります)。

6. 業務内容:
1)外務省とJICAとの意見交換会(2か月に1回)時の議事録取りと後日の最終化
2)意見交換会やその他外回りのための資料の整理・印刷
3)意見交換会や調査報告会などのイベントにおける後方支援
4)サーバーやハードディスクへのデータの保存と管理
5)会計管理
6)当日ボランティアやその他翻訳ボランティアとのやり取り(ML管理含む)
7)FacebookやYoutubeページの管理・更新
8)支援者、寄付者へのお礼対応
9)必要に応じた資料等の翻訳(下訳)
10)その他、業務時間枠内(週20時間未満内)の業務
(例:勉強会や国外からのゲスト招聘事業の準備手伝い)
*希望すれば外回りにも同行が可能です。

7. 選考方法と応募について:
1)希望者は志望動機書(A41〜2枚程度)と履歴書をメールでお送りください。

応募期間: 2017年10月27日(木) 〜 12月15日(金) 20時迄

* 面接は2017年12月18日〜22日のいずれかの日程の午前中を予定しています。
* 応募時メールに可能な日時の案を明記下さい。
応募先メールアドレス:jinji2017@mozambiquekaihatsu.net

2)書類選考合格者に面接を個別に案内します。
3)面接時には技能チェックも行います。

【本件のお問い合わせ】
モザンビーク開発を考える市民の会事務局(人事担当:苅安)
〒 110-0015 東京都台東区東上野1−20-6 丸幸ビル3階
(特活)アフリカ日本協議会気付 モザンビーク開発を考える市民の会
メールアドレス: jinji2017@mozambiquekaihatsu.net
(*問い合わせ、応募については必ずメールでお願いします)

◆今回の募集背景◆
1.団体とその活動
当会は2012年末に発足した、非常に小さな任意団体です。日本の多くの老舗NGOや研究者らと共に活動し、そのコーディネイションと事務局機能を担っています。これまで、学生ボランティア(延60名)やインターン(半期2名)の協力を得て、外務省との意見交換会の準備および議事録作成や、モザンビークからの農民ゲストのアテンドや講演会準備などを行って来ました。2014年下半期から、2名のパートタイムスタッフを採用し、活動の強化に向けた事務局づくりを始めました。活動の経緯は、以下の通りです。

2012年10月に同国の最古で最大の小農組織の連合体であるUNAC(全国農民連合)より、プロサバンナ事業の批判声明が出され、日本の市民社会に対して支援を要請してきました。これを受けて、当会は2013年には、モザンビークから農民や市民社会の声を直接政策立案・遂行者らに届けるため、2度の日本への招聘事業を行いました。

この機会に、事業関係者らだけでなく、日本社会の多様な層の方々(国会議員、農家、NGO、研究者、学生)との交流を実現し、その様子は国内外で広く報道されました。

その他、2014年には「ProSAVANA市民社会報告2013-現地調査に基づく提言」を発表し、関係者らに広く深い反響を呼び、JICAからは「コンセプト見直しのために現地政府にもエッセンスを訳して採り入れるように提言した」との発表がありました(2014年3月12日)。

2.モザンビークとアフリカの現状と日本の責任について
資源が豊富で土地が肥沃なモザンビークには、日本を含めた企業の流入が激しく、全国各地で国民の圧倒的多数を占め耕地の96%以上を耕す小規模農民らとの衝突が繰り広げられています。2013年10月に政府軍が野党(元反政府ゲリラ勢力)党首の潜伏拠点を襲撃して以降、21年続いた和平合意が破られている状態です。同国はアフリカのみならず、世界で最も成長が急激な国とされている一方で、UNDPの人間開発指数はコンゴ民主共和国とニジェールに次いで世界最低レベルです。あからさまな腐敗と不正、不公正な富の分配、最近の民主主義や言論の自由の後退、人権侵害や武装衝突に対し、広範囲にわたるモザンビーク人の間で不満が高まっています。

国連をはじめ、世界各国がモザンビーク政府(現ゲブーザ政権)に対し、非難声明を出しています。同様の事態は、資源が豊富なアフリカ諸国で既に起こってきました。

このようなモザンビーク政府・ゲブーザ大統領に対し、2014年1月には安倍総理がモザンビークを訪問しており、プロサバンナと同じナカラ回廊地域の開発に5年間で700億円の援助を打ち出しています。なお、非難声明を出さなかったのは、日本・中国・インドだけとなっています。この点についても、現地市民社会から非難の声があがっています。

モザンビークの現在と今後の行方に、日本の役割は大きなものとなりつつあります。

3.活動の強化と今回の人事募集
以上を受けて、日本のモザンビーク、ひいてはアフリカへの関与をよりよいものにするため、何よりそこに暮らす圧倒的多数の小農や住民を主体とした公正なる発展に寄与するものとなるよう、日本の責任ある市民の一人ひとりとして、私たちは今後も活動を強化して続けていきます。若いスタッフの皆さんとともに、活動を前に進めていければと思います。

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最新の活動報告は以下をご覧下さい。
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/

【続報】中国「一帯一賂」への対抗?VALE/三井物産のナカラ回廊開発JBIC融資と貿易保険(3千億円)

下記記事の続報です。
【速報】疑問の声の中、JBICがVALE/三井物産のナカラ回廊開発融資(3千億円)決定(貿易保険付)
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-285.html

昨日の日経新聞の記事の続きが分かりました。

日本貿易保険、モザンビークの鉄道整備へ 
2017/10/20 20:00 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22510370Q7A021C1EA4000/

1)日本貿易保険(NEXI)はモザンビークの鉄道や港湾整備を支援。
2)邦銀が融資する約10億ドル(1130億円)について、返済が滞った場合に備えた保険を付与。
3)対象は、モザンビークで三井物産やブラジル資源大手のヴァーレが参加する鉄道と港湾整備

この背景が、次のように報じられています。

モザンビークは中国もインフラや資源開発を狙う。両国は2016年にインフラ整備やエネルギー開発を推進するパートナーシップを締結。中国は欧州と結ぶ独自経済圏構想の「一帯一路」をアフリカにも広げる動きが活発になっている。東アフリカのモザンビークは安全保障上も重要な位置にあり、政府主導での日中の支援競争が激しくなる。


つまり、中国の「一帯一路」に対抗するため、先回りして回廊開発に日本の資金を投じておくとの理由で、モザンビークのガバナンスがどうであれ、この三井物産・JBIC・三井住友銀行・日本貿易保険の巨額融資・インフラ整備事業が断行されるとのことです。


ナカラ回廊開発をめぐり、現地社会と住民に対してで何が起こっているのかについては、日本国際ボランティアセンター(JVC)のHPをご覧下さい。

末尾に、2016年11月28日のイベントの詳細と配布資料があります。
「日本が推進する経済開発モデルと 人びとの暮らしへの影響〜SDGs時代におけるアフリカ小農の視点から〜」
(参議院議員会館)
http://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy/prosavana-jbm.html

現地市民社会組織のプレゼンテーションはこちら
「アフリカ・モザンビークにおけるナカラ回廊開発~住民への影響 」
http://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy/data/20161226-prosavana1-3-1.pdf
日本のNGOのプレゼンテーションはこちら
http://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy/data/20161226-prosavana2-2.pdf

最後に、現地NGOが作ったナカラ回廊開発問題の動画(日本語字幕つき)を紹介します。
「私たちは石炭?」
https://www.youtube.com/watch?v=xXDQjkXAmpY&feature=youtu.be

【速報】疑問の声の中、JBICがVALE/三井物産のナカラ回廊開発融資(3千億円)決定(貿易保険付)

大変憂慮される一報が毎日新聞に掲載されました(末尾)。

ヴァーレ社(Vale社*本社ブラジル)と三井物産が、JBIC(日本国際協力銀行/前身は政府金融機関である日本輸出入銀行)に対して行っていた巨額の融資が決定したようです。ナカラ鉄道と港湾設備の拡張・改修などに3000億円近くの官民の資金が投じられるとのことです。

日本の銀行主導の融資では最大規模だと謳われています。

この案件は、以下の理由により、これまで財務省NGO定期協議会でも詳しく取り上げられてきました。
1)モザンビーク政府の汚職・ガバナンス・人権侵害・非民主的政権運営の問題
2)ヴァレ社・三井物産の炭鉱開発(テテ州モアティゼ郡)による立退き・人体環境汚染・人権侵害
3)ヴァレ社・三井物産のナカラ鉄道拡張工事による土地収奪・補償問題・人権侵害
4)ヴァレ社・三井物産のナカラ鉄道物流による住民生活の悪化(生計手段の喪失を含む・人体環境汚染・事故
5)情報の不透明性
その他

財務省とNGOの定期協議会の記録の全体はこちら
http://jacses.org/sdap/mof/
モザンビークの件のみを集めた記録はこちら
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/ProSAVANA/index_mof.html

財務省との協議には、毎回JBICも参加し、NGOとして個別訪問を含む協議を行ってきています。
そして、現在、この案件の情報開示の調整を先方と行っている最中の報道発表です。

JBICの原資は公的資金です。
また、三井住友銀行の融資は、日経新聞によると日本貿易保険(全額を日本政府が出資)がカバーする(1000億円規模)とのことです。アフリカ開発銀行も出資者には日本政府が名前を連ねます。

つまり、日本の納税者の税金によってこの巨額融資が行われることになります。
しかし、モザンビークでは現在も「隠された巨額融資(200億円)」の行方も経緯も不明なままで、IMFをはじめとする援助国・機関が融資や財政支援を見合わせている状態にあります。(この融資を受けたのは、モザンビーク国防省諜報局の高官らが作った3つの私企業ですが、この債務返済を同国政府が行うことになってしまっています。なお、当時の国防大臣が現在のニュシ大統領です。)

モザンビーク政府の情報開示がないため、国際監査によっても全容は解明できておらず、この資金の一部は武器購入に当てられたが、どこの誰がどう使ったのか等の詳細は現在も不明のままです。ついに、米国FBIも捜査に動いているとの一報が世界を駆け巡ったところでした。

【最新情報】米国司法当局とFBIがモザンビークの「隠れ債務」の捜査
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-280.html


このような数々の問題が山積し、どれも解決していないままに、強行されようとしている公的資金を使った巨額融資について、皆さまも関心を寄せていただき、共に声を挙げていただければと思います。


*「日本輸出入銀行とJBIC」:
資源開発の重要性から海外投資金融を拡充し,円借款による援助金融に業務を拡大していった。1999年10月に海外経済協力基金と統合,国際協力銀行となった。国際協力銀行は 2008年10月1日に解散,国際金融などの業務は日本政策金融公庫に統合され,海外経済協力業務は国際協力機構に統合された。2012年日本政策金融公庫に統合された国際金融部門が再び分離して,新たに国際協力銀行として発足した。 (ブリタニカ大百科事典)

*「日本貿易保険」:
海外取引は、「戦争」「革命」など、他国のさまざまな要因によって代金回収が不可能になるリスクが多い。従来、そのようなリスクを引き受け、貿易会社に対して保険を運用するのは民間の保険会社ではなく、通商産業省であった。しかし、構造改革の中、2001年から、貿易保険事業は独立行政法人の「日本貿易保険」が行なっている。また、05年からは民間にも貿易保険業務が開放されている。 (コトババンク)


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国際協力銀など アフリカに3000億円融資 モザンビーク鉄道・港湾開発
https://mainichi.jp/articles/20171119/ddm/008/020/046000c

国際協力銀行(JBIC)と三井住友銀行などの民間銀行団は、三井物産とブラジル資源大手バーレがモザンビークで実施している鉄道・港湾開発に対し、総額27・3億ドル(約3080億円)の協調融資を行う。月内にも正式契約する。邦銀主導のアフリカ向け融資としては過去最大規模で、旺盛なインフラ需要の取り込みに金融業界も本腰を入れる。

【坂井隆之】国際協力銀行(JBIC)と三井住友銀行などの民間銀行団は、三井物産とブラジル資源大手バーレがモザンビークで実施している鉄道・港湾開発に対し、総額27・3億ドル(約3080億円)の協調融資を行う。月内にも正式契約する。邦銀主導のアフリカ向け融資としては過去最大規模で、旺盛なインフラ需要の取り込みに金融業界も本腰を入れる。

融資額は、JBICが10・3億ドル、民間銀行団が10億ドルで、残りをアフリカ開発銀行などが拠出する(続きは元サイトを参照下さい)


日本貿易保険、モザンビークの鉄道整備へ 
2017/10/20 20:00 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22510370Q7A021C1EA4000/

日本貿易保険(NEXI)はモザンビークの鉄道や港湾整備を支援する。邦銀が融資する約10億ドル(1130億円)について、返済が滞った場合に備えた保険を付与する。保険金の支払いは初のドル建て。融資から保険金を受け取るまでの間に為替が急変しても損失が出ないよう、保険金を初めてドル建てで支払う。

 NEXIが支援するのはモザンビークで三井物産やブラジル資源大手のヴァーレが参加する鉄道と港湾整備。両社はモザ…(続きは元サイトでご覧下さい)


【声明】 モザンビーク住民によるJICAへの異議申立の不当な審査手法・結果


【声明】
モザンビーク住民によるJICAへの異議申立の不当な審査手法・結果(プロサバンナ・マスタープラン策定支援事業ProSAVANA-PD)


2017年11月17日

2017年4月27日に、プロサバンナ事業の対象地であるモザンビーク北部の住民11名が、JICA(独立行政法人 国際協力機構)が進める「ナカラ回廊農業開発マスタープラン策定支援事業(ProsAVANA-PD)」に対して「環境社会配慮ガイドラインに基づく異議申立」を行いました (1)。これらの住民は長らく異議申立を検討していましたが、さらなる被害を懸念し躊躇していたところ、現地政府による人権侵害の状況に改善が見られないだけでなくJICAによる社会介入が示唆される出来事が頻発したため危機感を強め、今回の異議申立に至りました (2)。

正式な手続きを踏んだ異議申立を受けて、JICAによって選ばれた異議申立審査役3名(松下和夫名誉教授、金子由佳教授、早瀬隆司名誉教授)は、同年5月17日に予備調査を開始し、7月3日に本件を本調査に移すことを発表しました (3)。2010年に異議申立制度が設置されてから、本調査に進んだケースは一件にすぎず(4) 、画期的なことでした (5)。

7月4日に本調査が開始され、7月下旬に現地調査が実施されることになりました。しかし、その準備に問題が散見されたため、私たち日本のNGOは、7月21日に、JICA理事長宛に要請書を提出しています(6) 。その上で、7月26日には、現地調査の延期を含む要望書を審査役に手交しました(7) 。しかし、現地調査は7月29日から8月6日まで実施され、7月30-31日には、申立人11名へのヒアリングが行われましたが、多くの懸念される問題が生じました。特に、審査役が再三にわたりJICAの立場に立った説明と質問を繰返したことに疑問の声が上がりました。そこで、申立人の意向を受けた代理人は、8月15日に、「異議申立プロセスに関する見解」を審査役に提出し、「バイアス(偏った見方)」に基づく審査への懸念を表明しています(8) 。

さらに、申立人は、審査役がモザンビークはもとよりアフリカの政治社会状況、公用語のポルトガル語を理解せず、プロサバンナ事業のこれまでの出来事も十分把握していないことが、審査結果にネガティブな影響を及ぼす可能性が高いとの懸念を持つようになりました。そこで、日本のNGOに協力要請が行われました。以上の事態を受けて、私たち日本のNGOは、審査役の了解を得たうえで、8月21日のヒアリング記録提出を皮切りに、11月2日までに120点にのぼる追加資料を提出しました(9) 。また、以上の「見解」を重く受け止め、8月28日には、JICA理事長宛に「要請」を提出し、本件の審査の問題を指摘しています(10) 。

以上の経緯を経た11月1日、審査終了日まで5日を残す形で、JICAは調査報告書(英語・日本語)を発表しました(11) 。同報告書の結論は、「JICAにガイドライン違反はなかった」でした (12)。

私たち日本のNGOは、審査過程と調査報告書を詳細に検討した結果として、この審査が非常に懸念される不適切・不公正な手法に基づく不当なものであったとの結論をここに表します(13) 。

また、この審査結果により、モザンビーク政府による人権侵害やガバナンスの問題が不問にされたとの誤解が生じ、厳しい圧力下にいる申立人の身に危険が及ぶことを強く懸念します。さらに、調査報告書発表から2週間以上が経過した現在も、日本語と英語版の報告書のみが公表され(14) 、モザンビークの公用語で申立人が唯一読めるポルトガル語の翻訳は提供されておらず、依然として申立人が審査結果を確認できない状態に置かれていることにも抗議いたします。

この結果を受けて、現地では申立人を含む事業に異議を唱える人びとに対し、異議申立書に人権侵害の中心人物として記される州農務局長が攻撃的な発言を再開させています(15) 。また、プロサバンナ事業の中心地であるナンプーラ市の野党系市長が、先月4日の「平和の日」に何者かに暗殺され、地元紙はこれを「民主主義の構築への強い逆風」「表現の自由への侵害」と報じるなど(16) 、来年の地方選挙に向けて政情不安が増しています(17) 。

現在、調査報告書に関する詳細な分析を作成しておりますが、申立人が依然として自らの言語の調査報告書を受けとっておらず、それへの意見を表明できない状態に置かれたままであることを踏まえ、また上記の事態の緊急性を鑑み、この不当な審査結果が一人歩きすることを懸念し、この声明を広く発信していく決意を表します。


(特定非営利活動法人) アフリカ日本協議会
(特定非営利活動法人)日本国際ボランティアセンター
モザンビーク開発を考える市民の会
ATTAC Japan
No! to landgrab, Japan


注:
(1) 異議申立書の日本語版 https://www.jica.go.jp/environment/ku57pq0000205x3b-att/objection_170517.pdf 
但し、JICAが準備した日本語の翻訳は、表現の強度において原文に忠実に訳されておらず、大臣をはじめとする政府要人の人権侵害に相当する発言の表現は極めて弱いものになっている。例)原文“E lembre-se, qualquer um que pisar no meu caminho, receberá imensa dor”は、JICAの日本語訳では、「私の邪魔をする人は酷い目にあいます」となっているが、直訳では「覚えておけ、私の道の前に足を踏み入れる奴は、ひどく痛い目に遭わせるぞ」である。

(2) モザンビーク市民社会組織からJICA理事長宛の公開書簡「プロサバンナにおける JICA の活動に関する抗議文」(2017年2月17日)http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/activities/ps20170217open_letter.html 外務省・JICA理事長宛の「3カ国市民社会によるプロサバンナ事業に関する共同抗議声明・公開質問 ~政府文書の公開を受けて~」(2016年8月26日)http://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy-statement/2016/08/20160829-prosavana-ticadvi.html
日本のNGOからJICA理事長宛の公開質問「プロサバンナ事業におけるJICAによる社会介入関与の継続可能性について」(2017年4月26日)
http://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy-statement/2017/06/20170627-jica.html 
日本のNGOからJICA理事長宛の緊急抗議・要請「『JICAによるモザンビーク農民・市民社会来日者への弾圧の試みについて』とそれに対する回答について」(2016年12月21日)
http://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy-statement/2016/12/20161221-prosavana.html

(3) https://www.jica.go.jp/environment/ku57pq0000205x3b-att/result_170517.pdf

(4) https://www.jica.go.jp/environment/objection.html

(5) http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-261.html

(6) 「JICA環境社会配慮ガイドラインに基づく地域住民による異議申立(ProSAVANA事業)に関する要請」(2017年7月21日)http://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy-statement/2017/07/20170721-prosavana.html

(7) 現在公開準備中。

(8) “Our views regarding the objection procedures”(全3頁)が、8月15日に審査役事務局にメールで提出されている。申立人と代理人に現在公開が可能かについて問い合わせ中である。

(9) 右記サイトで順次公開。http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/activities/ps20171105.html

(10) 「JICA環境社会配慮ガイドライン改定に向けたレビュー調査に関する要請書」http://www.ngo-jvc.net/20170912-environment-guideline.pdf
「添付17 プロサバンナの事例に関する詳細」
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-281.html

(11) 2017年10月29日には、日本のNGO窓口から、モザンビーク農業大臣の人権侵害現場の証言記録が同席者によって手配されており、11月1日中には他の追加文書のすべてとともに提出されるとのメールが審査役(松下名誉教授、金子教授)と審査役事務局宛に送られており、証言記録が10月31日午前9:38に1通(ブラジル市民社会)、11月1日午前7:19に1通(日本市民社会)から送られ、事務局により受領も確認されているが、この内容を踏まえないままに「客観的証拠なし」として、大臣による行為は不問に帰された(17頁)。なお、追加文書の提出期限などの指定、あるいは11月1日の提出では間に合わないとの連絡は、審査役からも審査役事務局からもなされていない。

(12) https://www.jica.go.jp/environment/present_condition_moz01.html (2017年11月16日閲覧)

(13) 上記(注11)の大臣の言動に関して、調査報告書には、「申立人へのインタビューからも、これらの発言内容について客観的に裏付ける追加情報は得られなかった」と記されているが(17頁)、審査役から申立人へのヒアリング記録(録音)には、そのような質問は一切行われていないことが確認されている(現在、審査役の質問部分だけ発表の準備を行っている。掲載は右記のサイトを予定http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/activities/ps20171105.html)。このように、審査体制そのものの独立性と、調査から分析・検討そして審査結果に至るプロセスにおける公正性・公平性・透明性・人道性に疑問が残る結果となっている。これらを含む詳細については、分析・評価報告書を近く発表する予定である。

(14) 同上リンク

(15) 2017年11月6日に開催された記者会見の録音記録から。この局長の発言について、調査報告では、「JICAはこれらの会合には参加しておらず、議事録などの直接の物的記録は存在しない」と記されているが(17頁)、この会合に参加し、その内容を報道した政府系新聞の記事が申立書に記され、追加資料としても英語訳を付けて提出されている。http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/activities/20171112/20140826.pdfまた、JICAの立ち会いの下に日本のNGOが州局長と面談した際の逐語記録も審査役に提出されている。
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/activities/20171112/20140801.pdf 
農業大臣と州農務局長による発言集
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/activities/20171112/20150831.pdf  

(16) http://clubofmozambique.com/news/murder-of-nampula-mayor-represents-a-hard-blow-to-the-construction-of-a-state-of-democratic-rights/ 現在も犯人は捕まっておらず、暫定市長が突然投獄され、中央政府・与党が市政に関与を強めている。

(17) 南部のガザ州では、先月頭に野党MDMの党支部が焼き討ちされているが、警察がこの件に取り組もうとしないと批判されている。http://clubofmozambique.com/news/mdm-headquarters-in-gaza-torched/

【重要】地域住民11名の異議申立(JICA・プロサバンナ事業)の審査結果と資料

地域住民11名の異議申立(JICA・プロサバンナ事業)の審査結果と資料

【異議申立の背景】
今年4月、地域住民11名がJICA環境社会配慮ガイドラインに基づきプロサバンナ事業(ProSAVANA-PD)に関する異議申立を行いました。
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-261.html

すでに生じている人権侵害の被害が拡大することを懸念して、これまで躊躇していた住民たちが、11月の来日時に起こったJICAによる言論弾圧ともいうべき出来事に対し、危機感を強めた結果でした。この出来事は下記をご覧下さい。

「【緊急抗議・要請】JICAによるモザンビーク農民・市民社会来日者への弾圧の試みについて」とそれに対する回答について
http://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy-statement/2016/12/20161221-prosavana.html

【審査の経過と要望】
5月17日に開始した予備調査が7月3日まで実施され、その結果、本調査が決定しました。
JICAに対する異議申立のケースで、本調査に進んだのは2014年のティラワ経済特区(ミャンマー/ビルマ)以来で、制度が開始して2件目となりました。
https://www.jica.go.jp/environment/present_condition_moz01.html

本審査では、7月29日から8月6日まで現地調査が行われましたが、その事前準備の不足が懸念されたために、日本のNGOからJICA理事長宛に要請文が発出されました。
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-260.html

未だ公開はしていませんが、7月26日、審査役に直接要望書を手渡しています。

その後、2ヶ月の審査期間の延長を経て、11月1日に審査結果が発表されました。審査期間は11月6日まででした。
https://www.jica.go.jp/environment/present_condition_moz01.html

【審査結果発表2週間経過しても申立人が読めない状態に放置】
しかし、2週間が経過した現在も、日本語と英語の結果がJICAウェブサイトに掲載される一方で、モザンビークの公用語であり、申立人が唯一読める言語であるポルトガル語版が提供されない状態が続いています。

11月13日付けで代理人からポルトガル語版の提供が再度呼びかけられているとのことですが、現在までこれへの返事も届いていないそうです。

【審査の手法とあり方への申立人の疑義と追加文書】
実は、現地調査時の申立人11名へのヒアリングのあり方に疑問と懸念をもった申立人らは、8月半ば、日本のNGOに審査役への追加文書提出を要請しました。これは、ヒアリング時の最後にも申立人から提案がなされていた点です。そこで、この要請を受けた日本のNGOとして、申立人から追加資料の方向性を確認し、審査役との相談の上で、追加文書を提出することが決定いたしました。

審査期間は11月6日までとなっているにもかかわらず、また11月1日中にはすべての追加文書を提出すると事前連絡をしていたにもかかわらず、一切の連絡がないままその日のうちに審査結果報告が確定し、代理人に送られています。

勇気をもって異議申立を行い、一生懸命審査に協力してきた申立人11名の権利と尊厳を損なう対応が取られ続けています。

【JICA理事長(cc.審査役)への要請】
なお、現地調査時のヒアリングについては、申立人や代理人、その他から多くの疑問が出されており、日本のNGOとしても事態を重く受け止め、JICA理事長宛に「JICA環境社会配慮ガイドライン改定に向けたレビュー調査に関する要請」が8月28日付で提出されています。添付資料17で、審査の問題が列挙されていますので、ぜひご覧下さい。

(プロサバンナの事例)
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-281.html
(要請書の表紙)
http://www.ngo-jvc.net/20170912-environment-guideline.pdf

【審査役に提出された120点以上の追加文書の公開開始】
詳細は今後出される予定の各種文書をご覧頂くとともに、審査役に提出された追加文書120点以上が、AJF(アフリカ日本協議会)のサイトにアップされつつあるので、そちらをご確認下さい。
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/activities/ps20171105.html

【今回の審査の体制】
この審査は次の体制で進められました。
https://www.jica.go.jp/environment/objection.html


■JICA環境社会配慮ガイドライン異議申立 審査役:
・松下和夫(京都大学名誉教授)
・金子由芳(神戸大学教授)
・早瀬隆司(長崎大学名誉教授)

■現地調査担当者:
・松下和夫(京都大学名誉教授)
・金子由芳(神戸大学教授)

■本件審査報告書 主筆者:
・金子由芳(神戸大学大学院国際協力研究科教授)

■審査役事務局からの同行スタッフ:
・Mr. Ochi Naoya(元JBICパキスタン事務所所長)
・Mr. Shinoda Takanobu(元Deputy Director, Credit Risk Analysis and Environmental Review Dept., JICA)

【JICAサイトでの異議申立の審査の目的】
以下のサイトに審査役の役割などが書かれています。
https://www.jica.go.jp/environment/objection.html

異議申立手続きの目的は次の2つです。
1)JICAによるガイドラインの遵守を確保するため、ガイドラインの不遵守を理由とする異議申立が行われた場合、遵守・不遵守に関する事実を調査し、その結果をJICA理事長に報告する。

2)ガイドラインの不遵守を理由として生じたJICAの協力事業に関する具体的な環境・社会問題の紛争において、迅速な解決のため、当事者(異議申立人や協力相手国など)の合意にもとづき当事者間の対話を促進する。

異議申立はガイドラインの不遵守の結果として、JICAが実施する協力事業により実際に被害を受けた、あるいは将来被害を受けることを懸念する現地の住民2人以上により行うことができるもので、申立があった場合には上記2つの目的を達成するための業務を実施する異議申立審査役が、理事長直属の機関として設置されています

*留意点:つまり、審査役はJICAから独立した組織ではないことが明記されています。このことについて、上記の「ガイドラインの改定」で改善を要請しています。詳細はこちら→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-281.html


以上

【要請】JICA環境社会配慮ガイドライン改定(プロサバンナに関する異議申立)



2017年8月28日に、JICA理事長宛(審査部、助言委員会コピー)で、NGO4団体から「JICA環境社会配慮ガイドライン改定に向けたレビュー調査に関する要請」が出されています。

http://www.ngo-jvc.net/20170912-environment-guideline.pdf

この要請の添付資料17が、プロサバンナ事業に関する事例を取り上げており、地域住民11名による異議申し立て審査の問題が、末尾に7点列挙されています。大変重要な指摘だと思うので、転載いたします。

【添付資料17】


該当事業4:モザンビーク共和国・ナカラ回廊農業開発マスタープラン支援プロジェクト/ProSAVANA-PD

異議申し立てを踏まえた論点




JICA環境社会配慮ガイドラインが開始して7年が経過しますが、現在までに6件しか異議申立が行われていない状態です。現地の住民や市民社会組織の支援を行ってきた経験を踏まえるならば、この数の少なさは、JICA事業に問題が少ないからではなく、住民や市民社会組織にとって、(1)本ガイドライン(異議申立制度を含む)の存在を知り、(2)その中身を理解し、(3)実際に手続きを行うことが極めて難しいという現実があるためといえます。今回「ガイドラインの運用・適用面」での議論がなされるにあたって、これらの点は大きな課題といえます。

このため、下記の申立人の要請にもあるように、「ガイドラインの運用・適応」に関する議論においては、(1)JICAの事業によって最も影響を受け、(2)実際にガイドラインの遵守・不遵守の判断を迫られ、(3)その運用の最大の行為である「異議申立」を行うことが想定されている地域住民こそが、この見直しプロセスの当事者として中心に据えられなければならないと考えております。これは、ガイドラインから7年の年月が経過し、これを積極的に活用しようとした人達が現れたからこそ得られた視点です。助言委員会として、見直しにあたっては、これらの人びとの声を中核に据えて実施していただけるようお願いいたします。

以上を受けて、この度、今年4月に対象地の住民11名によって異議申し立てが出され、本審査が進められている「ナカラ回廊農業開発マスタープラン支援プロジェクト(ProSAVANA-PD)」の申立人と代理人に面談し、どのような点で課題を感じ、検討をしてほしいかについてヒアリングを行いました(本年8月半ば)。

異議申立の進捗状況
https://www.jica.go.jp/environment/present_condition_moz01.html

異議申立書(和訳)
https://www.jica.go.jp/environment/ku57pq0000205x3b-att/objection_170517.pdf


下記に、その際の聞き取り内容をまとめました。

なお、下記の諸点は、代理人と審査役の面談(本年8月3日)時に、代理人が一部について問題提起し、審査役自らが制度改善に向けて取り組んでほしいとの要請を行いました。審査役からは、自らのマンデートの範囲を超えているため文書にして提出してほしい旨提案があったとのことです。これを受けて、代理人から問題提起の文書が、審査役事務局にすでに送られています。現在、この文書の審査役以外への共有が可能かどうか代理人・申立人に確認を行っています。しかし、時間が限られているため、上記の機会に聞き取った内容の中で、本件に相当するであろう点についてお伝えします。

異議申立人・代理人からの聞き取り結果(抜粋)

1. JICAガイドラインの理念に感銘を受けた。一方で、その適応・運用に大きな問題がある。

2. 例えば、私たちは、2014年から異議申し立てを行おうと考えたが、政治的プレッシャーばかりでなく、情報のアクセシビリティなどの様々な障害があり、それができなかった。しかし、JICAに要請文や声明を送り、事態の改善を働きかけてきた結果、事態は悪化の一途をたどったが、一方でガイドライン違反を明確に示すJICA文書のリーク・公開、契約事実が明らかになった。これを受けて、弁護士やモザンビーク・日本の市民社会のサポートを得て、今回の異議申し立てを行った。

3. 現在(8月18日時点)も審査が行われているところであるが、審査開始後も多くの課題・障害に直面している。これらの課題の原因としては、制度上の構造的問題が大きいと考える。また、ガイドラインの運用・適用にあたって、過去の経験を踏まえた改善が、十分に議論され、結果に反映されていないこともあげられる。

4. 以上から、今回の「見直し」は大変喜ばしいことと考える。

5. JICAガイドラインが、地域住民やその環境を守るためのものであることは重要である。私たちもその「見直し」に参加し、これに積極的に協力したい。

6. 代理人経由ですでに審査役に問題提起をしたことも含めて、以下に具体的に検討されるべき点を列挙する。(*他にも多数問題提起があるが、これらについては将来的に何らかの形で提出したい。)


① 問題が発生した事業を中断する方法(制度)の欠如

*ゼロオプションはあるが、中断はない。

② JICAガイドラインと異議申立手続き要綱のアクセシビリティ
* 被援助国の公用語版の欠如
* デジタルデバイド
* 説明会の要望に対する拒否

③ 審査役制度(審査役と審査役事務局)のJICAからの独立性の問題
* 「審査の独立」がJICAの「事業部署」に限られていること
* 審査を受ける側と実施する側が同じ「JICA組織の中」に置かれている以上、本来「独立」していない

④ パワーの非対称性を踏まえた審査の公正・公平性の問題
* ガバナンスの問題のある国でこそ事業に問題が発生しやすいことを踏まえたガイドライン・運用になっていないこと

⑤ 審査と「対話」が合体している問題
* 誰の何のための審査なのか?
* 「解決」を誰の何のためのものと設定するのか?
* この「解決」が新たなハラスメントになる(被害を生む)可能性についての理解はあるのか?

⑥ 審査(特に現地調査)の進行プロセスの不透明性
* 手続要綱に詳細がないことからくる混乱や不透明性
* 運用の恣意性の余地の問題

⑦ 事業(審査)対象の国・地域・社会・人びとへの理解の欠如からくる混乱・バイアス・(地域住民にとっての)不利な状況
* これを制度としてどのように改善可能か?
例)事業調印前の十分な状況把握・検討を不可欠とする仕組みの導入
例)審査役に地域事情に詳しい者を一名は加えること等



以上

【最新情報】米国司法当局とFBIがモザンビークの「隠れ債務」の捜査

かなり大きなニュースになっています。
モザンビークの隠れた債務問題ですが、ついに米国の司法当局とFBIが捜査に乗り出しています。この問題は新局面に入ったようです。
FBIの捜査は、クレディスイス、ロシアのVTB、そしてブラジルのBNPに及んでいるとのことです。他方、二つ目の記事にあるとおり、スウェーデンの援助を受けてKROLLによって行われた国際監査は、モザンビーク政府の情報提供の拒否によって、妨害されているとのことです。
そして、モザンビークに一般財政支援を行ってきたヨーロッパを中心とする国々は、KROLLの監査が完全履行されるまで援助を再開しないと述べているというのが3つ目の記事です。
https://www.wsj.com/articles/u-s-investigates-credit-suisse-vtb-and-bnp-paribas-for-roles-in-selling-mozambique-debt-1509923961
FBI Investigates European Banks for Allegedly Aiding Corruption in Mozambique

BNP Paribas, Credit Suisse and VTB are being investigated for their roles in selling about $2 billion of debt

By
Matt Wirz and
Rebecca Davis O’Brien in New York and
Jenny Strasburg in London
Updated Nov. 6, 2017 8:15 a.m. ET
The U.S. Justice Department and Federal Bureau of Investigation are investigating three international banks for their roles in selling about $2 billion of debt for Mozambique, opening a new phase in the global inquiry into the bond deals, people familiar with the matter said.
Swiss lender Credit Suisse Group AG, Russian bank VTB Group and French bank BNP Paribas SA are focuses of the U.S. probes, the people said. The FBI is looking into whether the banks facilitated corruption by enabling Mozambican officials to take money...
続きは、以下のサイトで読めます。
http://clubofmozambique.com/news/breaking-us-investigates-credit-suisse-vtb-and-bnp-paribas-for-roles-in-selling-mozambique-debt-wsj/
また、ドイツ公共放送は、次のラジオ番組を配信しています。原文はポルトガル語です。
http://www.dw.com/pt-002/mo%C3%A7ambique-com-que-cara-ficar%C3%A1-o-governo-ap%C3%B3s-investiga%C3%A7%C3%A3o-do-fbi/a-41284008
以下はGoogle訳です。
"Mozambique: What will the government look like after an FBI investigation?"

The FBI and the US Department of Justice investigate banks involved in Mozambican hidden debt. But, as a sovereign entity, the Mozambican Government is not obliged to cooperate; says economist.
According to information from the Wall Street Journal, the FBI and the US Department of Justice are investigating three banks involved in Mozambican hidden debts: Credit Suiss, VTB and BNP. But Kroll's independent audit of these debts lacks relevant information to clarify some important points. The Mozambican authorities refused to provide any information.

The US investigation has been underway for about a year. What interpretations can be made of this initiative? To respond, DW Africa interviewed the Mozambican economist Tomás Tibana:

「KROLLの監査が完全になされるまで、財政支援はない」
http://clubofmozambique.com/news/no-budget-support-while-kroll-audit-incomplete-aim-report/

No budget support while Kroll audit incomplete – AIM report

2017年11月9日
The traditional disbursements from the donors who used to provide Mozambique with direct budget support will not resume until the gaps in the audit of the three security-related companies Ematum, Proindicus and MAM are filled, warned the Swedish State Secretary for International Development Cooperation, Ulrika Modeer, in Maputo on Wednesday.

According to a report in Thursday’s issue of the independent newssheet “Mediafax”, after giving a lecture on “democracy, gender equality and transparency”, at Maputo’s Eduardo Mondlane University, Modeer told reporters that there would be no further budget support until the audit is completed, and those responsible for the illegal government guarantees to the three companies are held responsible for their actions.
Ematum, Proindicus and MAM borrowed over two billion US dollars from European banks (Credit Suisse and VTB of Russia) in 2013 and 2014. The loans were only possible because the Mozambican government of the time, headed by President Armando Guebuza, gave guarantees, thus violating the ceiling on guarantees set by the budget laws of 2013 and 2014, as well as a clause in the constitution stating that only the country’s parliament, the Assembly of the Republic, can authorise such debt.
The guarantees added 20 per cent to Mozambique’s foreign debt, and pushed it beyond the limits of sustainability.
Sweden financed the audit, undertaken by Kroll Associates, reputedly the world’s foremost forensic auditing company. But the Kroll audit report complained that the task could not be completed because of obstruction by the management of the three companies.
Antonio do Rosario, a senior officer of the State Security and Intelligence Service (SISE), is the chairperson of all three companies. Citing “national security” he refused to collaborate fully with the auditors, and in a message widely circulated over the Internet he boasted that he had thrown the Kroll auditors out of his office.
The main challenge in completing the audit, Kroll said “was the lack of information available from the Mozambique companies. Kroll spent a considerable amount of time requesting and liaising with representatives of the Mozambique companies to obtain information and documentation that was, in some cases, either ultimately incomplete or not provided at all”.
(後略)


【活動報告】2016年度活動・会計報告

いつも大変お世話になります。

2016年度の活動報告と会計報告を行います。
なお、今年度は活動資金が著しく不足しており、モザンビーク小農の支援を継続するため、皆さま方のご協力をお願いできればと考えております。末尾にご寄付先の詳細をご紹介させて頂きますので、よろしくご協力頂ければ幸いです。

1. 2016年度の活動目的
【全体的な目的(継続)】
* 土地収奪や開発事業(特に、日本の官民が関与する「ナカラ回廊経済開発」や「プロサバンナ事業」)による弾圧・人権侵害に直面するモザンビーク北部小農に連帯し、地域の小農運動が目指す政策転換が可能となるように、調査研究・政策提言・キャンペーンなどの活動での協働を行う。

【今年度の具体的な目的】
* モザンビークの小農や市民社会組織の要請を受けて、モザンビーク北部での現地調査を実施するとともに、上記の開発事業に関する一次資料の収集とその分析を行い、運動に役立ててもらうため、英語とポルトガル語で成果を発表する。
* この「調査研究・政策提言・キャンペーン」の協働の成果について、モザンビーク小農運動から代表を日本に招き、国内外のあらゆる場(大学、国際・国内の学会、議員会館、新聞・雑誌、ソーシャルメディアなど)で広く発信し、意識や政策の転換に繋げる。
* モザンビーク小農と日本の有機農家や農村コミュニティとの交流を実現する。

2. 2016年度の活動結果
(1)モザンビーク北部での小農主体の共同調査

<概要>
 例年、調査内容は現地農民組織、市民社会組織と話し合いながら決めているが、2016年度は特に小農組織の意向が反映される形での調査となった。8月31日から21日まで現地農民組織および市民社会組織とともに共同調査を実施。同行した農民は女性を含む。
 
① ナカラ経済回廊開発の住民への影響調査
モザンビーク・ナンプーラ州において、同国北部5州(ナンプーラ、ザンベジア、ニアサ、テテ、カーボデルガド)で行われる「ナカラ経済回廊開発」が総体として現地小農に及ぼしている影響に関する実態調査を行った。

具体的には、日本のODA・企業が関わる、テテ州の炭鉱とナカラ港湾をつなぐナカラ鉄道整備事業周辺地域(3つのコミュニティ)の訪問と住民(小農)へのインタビュー、参与観察、また同地域で起きる土地収奪の現場を訪問した。

(イ)オルタナティブを小農とともに考えるための実態調査
「地域社会の当事者でその発展の主体」のあり方を農業の実践面から検討するために、郡農民連合が、国際NGOによる支援を得て取り組んできたアグロエコロジー農業研修(2015年11月~)の現場を訪問し、インタビューと参与観察により、地域の小規模農民の実践状況・成果・課題と農業を取り巻く実態、また小農組織の意義と役割について調査を実施した。

調査では、14小農組織(≒コミュニティ)を訪問、計596名(女性259名、男性337名)の小農にインタビューを行った。なお、州都ナンプーラ市とナカラ港をつなぐナカラ回廊沿いにあり、ナンプーラ市にも車で1時間内と近いことから、土地収奪が頻発してきた地域である。

(2) 資料収集、政策、その背景となっている言説の把握と分析

① 政策決定に関わる国際潮流・ディスコース把握調査
(ア)文献調査
研究分野(食・農・土地収奪・小農主権・回廊開発・経済政策・開発援助)などに関わる国内外の文献(政策・報告書・学術書/論文・一次資料)の収集と読み込みを行った。

(イ)政策ディスコース把握
回廊開発や土地収奪は、世界の政策・学術における言説(ディスコース)の変容が大きく関わっている。日本の政府・企業もこれに影響されつつ、政策・投資を決定していることを受けて、これらに関する資料(主に英語)の入手と読み込みを行った。

(ウ)国際議論の把握
また、毎年10月にローマのFAO(国連食糧農業機構)で開催されている国連「世界食料安全保障委員会CFS」に参加し、各国政府・国連・企業・市民社会の資料の入手、議論や発言の分析などを行った。

(エ)国際学会への参加と成果還元
去年に引き続き、ICAS(Initiatives for Critical Agrarian Studies)の学術大会に二度参加し、世界の食農問題(特に、11月はBRICS(ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカに特化)の最先端の議論に触れるとともに、多くの研究業績を入手した。

②関連政策文書などの収集と取りまとめ
下記の手法で、モザンビーク北部(ナカラ回廊)開発、プロサバンナ事業に関する政府文書の情報公開請求や意見交換会・協議会を通じた入手。リーク文書を含めた分析と取り纏めを行った。

(ア)プロサバンナ事業関連文書
外務省・JICAとNGOの間で開催している「プロサバンナ事業に関する意見交換会」を通じて、ナカラ回廊に関するマスタープランやプロサバンナ事業関連の文書を入手したが、大半の資料は共有されないままのため、情報公開請求によって10点の文書を入手し、分析し、意見交換会などの協議や声明・公開質問などに活用した。

今年度冒頭に内部告発者よりプロサバンナ事業に関する40件を超える政府文書がリークされ、国際NGOのポータルサイトに掲載された。これを受けて、これらの分析を行った。

(イ)モザンビークでの回廊開発・資源開発関連資料
経済産業省と外務省(駐モザンビーク日本大使館)のモザンビークでの回廊開発・資源開発に関わる一次資料を、情報公開請求を通じて入手した。現在、分析中である。

(ウ)JBICへの融資関連資料
JBICによるナカラ回廊開発への融資(ヴァレ社、三井物産)に関する一次資料を、財務省・NGO定期協議会を通じて入手することができ、政策提言につなげた。

海外農業投資に関する政府文書の情報公開請求を通じた入手と分析
• 政府文書の保存の期限を念頭に、プロサバンナ事業の立案の前提として進められた外務省・農水省の海外農業投資に関する共同研究や政策立案プロセスのやり取りに関する一次資料の入手を行った。現在、これらの分析中である。

④ 当事者主権、Activist-Scholarshipのリサーチ
• 小農主体の調査から、小農の主権にフォーカスした政策提言(来年度の研究課題)の第一歩として、世界的にこれらの点がどのように論じられ、記述されてきたのかについて、共同研究者でもあるISS(国際社会科学学術院、ハーグ)教授であり、Journal of Peasants Studiesの編集長・ICASの提唱者でもあるジュン・ボラス教授から文献一覧の提供を受け、読み込みを開始した。
• 世界的な小農主体の運動・政策実現に、特に重要な役割を果たしてきたVia Campesina(ビア・カンペシーナ:国境を超える小農運動)との協働を通じて、これらの議論に触れた。

(3) 政策転換のための試み〜政策協議・社会発信
以上の現地調査並びに文献調査の結果を踏まえ、特に外務省・JICA、財務省・JBICに対し、実証的に明らかかにした事実に基づいた政策提言を行った。また、国内外での社会的・学術的な成果発信を行った。

2016年度は、以下の政策協議の場で対話を実施した。
また、それらの場で発表した資料などは、下記のNGOサイトなどに掲載している。

・ProSAVANA事業に関する意見交換会
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/ProSAVANA/
・NGO外務省定期協議会ODA政策協議会
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/ProSAVANA/index_oda.html
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shimin/oda_ngo.html
・財務省NGO定期協議会
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/ProSAVANA/index_mof.html
http://www.jacses.org/sdap/mof/index.html
・NGO-JICA定期協議会
https://www.jica.go.jp/partner/ngo_meeting/

(4)モザンビークの小農運動との成果の共同発表、日本での交流
小農運動のリーダー2名、市民社会メンバー1名を招へいし、下記の成果発表、共同政策提言を行った。

・8月に開催の第6回アフリカ開発会議(TICADⅥ、ケニアで開催)
・11月26日:国際開発学会(広島大学)
「ラウンドテーブル:開発援助と人びとの主権」
・11月28日:院内集会(参議院議員会館)
「日本が推進する経済開発モデルと人びとの暮らしへの影響〜SDGs時代におけるアフリカ小農の視点から〜」
http://www.ngo-jvc.net/jp/event/event2016/11/20161128-sdgc-africa.html
当日資料:
http://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy/prosavana-jbm.html
・11月29日:一般向けイベント(セミナー&交流会)
「モザンビークから農民リーダー来日!ー奪われる土地・権利ー」
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-218.html

(5)声明や要請文の発表
下記の声明や要請を3カ国・国際・国内の団体と発表し、外務省・JICAなどに発出した。
各声明の日本語文は下記サイト。
http://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy/prosavana-jbm.html

① 国際声明
(ア)2016.8.29 3カ国市民社会によるプロサバンナ事業に関する共同抗議声明・公開質問 ~政府文書の公開を受けて~ JVC他49団体+36団体賛同
(イ)2016.11.16 プロサバンナ・マスタープランの見直しおよび公聴会プロセスの不正に関する緊急声明 JVC他27団体

② 国内声明
(ア)2016.6.9 G7伊勢志摩サミット2016に向けたアフリカにおける食料安全保障及び栄養のためのニューアライアンスに関する声明 JVC他14団体、39名
(イ)2016.8.27 「3カ国市民社会によるプロサバンナ事業に関する 共同抗議声明・公開質問~政府文書の公開を受けて~」 日本国際ボランティアセンター(JVC)、モザンビーク全国農民連合(UNAC)、環境正義(JA!)、ヴァーレ社による被害者国際運動、カトリック先住民族評議会、アフリカ日本協議会(AJF)ほか、44団体(2016.8.29現在)
(ウ)2016.12.7 「【緊急抗議・要請】JICAによるモザンビーク農民・市民社会来日者への弾圧の試みについて」とそれに対する回答について モザンビーク開発を考える市民の会、No! to landgrab, Japan、ATTAC Japan、アフリカ日本協議会(AJF)日本国際ボランティアセンター(JVC)、
(エ)2016.12.28 【プロサバンナ事業に関する再抗議・要請】 「緊急抗議・要請」に対するJICA回答(12月20日付)を受けて」 モザンビーク開発を考える市民の会、No! to landgrab, Japan、ATTAC Japan、アフリカ日本協議会(AJF)、日本国際ボランティアセンター(JVC)
(オ)2017.4.26 【公開質問】プロサバンナ事業における JICA による社会介入関与の継続可能性について 日本国際ボランティアセンター(JVC)、アフリカ日本協議会(AJF)、モザンビーク開発を考える市民の会、ATTAC Japan、No! to landgrab, Japan、ODA改革ネットワーク

3. 活動の成果
① 外務省やJICA、国会議員等に直接声を届ける、あるいは対話の機会を創出したほか、日本のみならずアフリカ諸国の市民に対し、共同調査の成果を発表・共有し、アフリカにおける経済回廊開発の課題や日本のODA事業、小農主体の発展のあり方等について共に考えた。
② 上記を含む発信の結果、メディア(雑誌1社:新評論発行「世界」、新聞2社:赤旗新聞(3回連載)、日本農業新聞(執筆中))にナカラ経済回廊開発、プロサバンナ事業の問題、また現地小農の農業の現状等について取り上げられた。

4. 会計報告

繰越金:-144,465円
収入:4,335,263円
支出:3,939,206円
(事業費):1,986,263円
(管理費):1,952,943円
収支決算:251,592円

詳細は、下記のファイルをご確認下さい。

スライド1

スライド2


【ご協力のお願い】
去年度からの繰越金はすでに使用しており、現在赤字状態となっております。
活動の継続のため、活動にご理解とご協力を頂ける場合は、お手数をおかけしますが、以下の口座までよろしくお願い致します。

お礼を申し上げるため、お振込の際には、事務局までメールにてご一報頂ければ幸いです。
(office<@>mozambiquekaihatsu.net)
なお、寄付を下さる皆さま方の情報は一切公開せず、厳しく管理しておりますので、ご安心下さい。匿名でのカンパも歓迎しています。


口座名称:モザンビーク開発を考える市民の会
(モザンビークカイハツヲカンガ エルシミンノカイ)
*ゆうちょ銀行から振込みの場合:
  ゆうちょ銀行 記号10040  番号 8871761
*他金融銀行からの振込みの場合:
  ゆうちょ銀行 店名 008 店番 預金種目 普通 口座番号 0887176

【一括紹介】モザンビーク/プロサバンナに関する新聞記事

今年はじめに新聞で連載されたモザンビークに関する連載記事がオンライン化されたようなのでご紹介いたします。現地の農民や市民社会組織の声がよく纏められていると思います。ぜひご一読ください。

【2017特報】
国際貢献を目的とするはずの政府開発援助(ODA)が、現地の人権侵害を助長し、貧困を拡大している事例が問題になっています。安倍晋三政権が「国益重視のODA」を掲げるもとで、何が起きているのか―。モザンビークの事例をみました。


1. モザンビーク 人権侵害・貧困拡大深刻
安倍政権 ODAの実態:日本の予算が市民分断の工作資金に

(2017年1月24日)

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2017-01-24/2017012404_02_0.html

「安倍首相は、ODAの供与先として、今後経済成長が見込まれるアフリカを重視。昨年ナイロビで開かれたアフリカ開発会議で、3年間で官民合わせて300億ドル(3兆4000億円)の投資を約束しました。特に力を入れているのが地下資源の豊富なモザンビーク北部でのナカラ経済回廊開発です。

700億円を供与へ
 安倍首相は2014年に同国を訪問し、この回廊開発に5年間で700億円のODA供与を表明。ナカラ港や回廊沿いの国道整備、送変電網の強化などにODAを実施してきました。

 「同地域を日本の将来的な天然資源や農産物の供給基地と位置づけ」「回廊がこれらの供給ルートとなる」

 外務省ホームページには、ナカラ回廊開発の狙いがあけすけに書かれています。モザンビークを日本に都合よくつくりかえようとする安倍政権の姿勢に、現地市民組織は「アフリカ大陸とアフリカ民衆に対する企業支配、植民地主義的征服だ」(農村コミュニティ開発のためのアカデミック・アクション=ADECRU)と厳しく批判します」
。(続きは上記サイトでお読み下さい)

2. モザンビーク 収奪される大地 上
社会分断する開発事業
(2017年2月2日)

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2017-02-02/2017020208_01_0.html

「安倍晋三首相が2014年のアフリカ訪問の際、700億円の政府開発援助(ODA)を表明したモザンビークで、日本のODAが人権侵害や土地収奪の元凶になっていると厳しい批判を浴びています。さらにはODAが現地市民を分断する工作資金になっていたことを示す資料も発覚。安倍首相が進める「国益重視のODA」の本質が浮き彫りになっています。

「公聴会でプロサバンナに反対したら地元の行政官に呼び出され、朝8時から午後2時まで詰問された。私たちはなにものでもないような、まるでトイレに敷いてあるカーペットのように扱われている」」
(続きは上記サイトでお読み下さい。)

3. モザンビーク 収奪される大地 下
海外派兵と結びつく
(2017年2月3日)

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2017-02-03/2017020308_01_0.html

「地面を深くえぐって敷かれた鉄道の上を、石炭を満載した貨物車が一日中ひっきりなしに往来。220両の貨車が連なり通過に30分以上かかることもあるといいます。

鉄道が地域分断
 安倍政権が政府開発援助(ODA)による700億円の投資を約束したモザンビーク・ナカラ回廊では、三井物産が昨年9月から石炭採掘とナカラ鉄道・港湾事業への出資を進めています。ほかに新日鉄住金も石炭を採掘しています。

 昨年11月に来日した同国の市民組織メンバーは、これまで住民の足となってきた鉄道が石炭輸送を中心とした高速鉄道につくりかえられたことで旅客車が止まらなくなり、収穫した農産物の販売などによる現金収入の獲得が困難になったと訴えます」
。(続きは上記サイトでお読み下さい)

【英語訳】【宣言】第3回「三カ国民衆会議」で宣言文が発表

下記にアップした「三カ国民主会議 宣言」(ポルトガル語版)の英語訳が届い
たので、ご紹介いたします。

http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-276.html
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Peoples’ Declaration

The 3rd Peoples’ Triangular Conference organized by the No to ProSavana Campaign on October 24 and 25, 2017, gathered around 200 people, among them peasants, representatives of social movements, non-governmental organizations, faith-based organizations, academics, students, activists, people of good faith and members of the No to ProSavana Campaign from the three countries (Mozambique, Brazil and Japan) with a view to profoundly and democratically reflect Mozambique's development model.

The conference takes place in a context in which the Mozambican government has prioritized the development model based on the private sector, particularly "public-private partnerships", which has consequently led to the entry and implementation of large national and foreign investments in agriculture focused on agribusiness, mining and hydrocarbons in key development corridors.

We, the peoples connected by the No to ProSavana Campaign and other participants, analyzed and discussed the national conjuncture and verified the following:

1. The prioritization and insistence on non-inclusive policies and programs that do not respond to the needs, challenges and will of the peasant class.

2. Massive private investment in agribusiness, with emphasis on ProSavana, PEDEC, the New Alliance for Food and Nutrition Security, the Nacala logistics corridor development program and the Sustenta program. These have as main focus the large-scale production of monocultures, mostly commodities to provide to the external market.

3. The ongoing and proposed programs have promoted the use of GMO seeds to the detriment of native seeds and the peasant way of life.

4. Most projects are implemented in the territories of peasants that are justified and validated by deficient and contested public consultations. They also devalue and disrespect the values and cultural patrimonies (cemeteries and sacred places, burial places) of the peoples.

5. Numerous cases of conflicts and land grabbing in peasants' territories by large agribusiness investments including ProSavana. These practices have led to the involuntary displacement of peasants and rural communities.

6. Occurrence of threats by local authorities, coaptation and marginalization of peasants and leaders of social movements who oppose ProSavana.

In light of the above findings, we, the peoples of Mozambique, Brazil and Japan present at this Conference, demand and denounce:

1. We reject the model of exclusionary and discriminatory development based on the agribusiness that is imposed on us, since it is based on the expansion and accumulation of capital by large investors and is based on the production of profit and not on the well- being of the peoples.

2. We demand respect for the culture and knowledge of the peasant class.

3. We demand a process of discussion and creation of a peasant agriculture plan, from the bottom up, where the challenges, needs and expectations of peasants will have to be discussed and the Plan formulated.

4. We demand that the government of Mozambique and its partners respect the Constitution of the Republic and other laws in force in the country.

5. We reiterate our position on the No to ProSavana Program and similar programs under way in the six main development corridors, the model they represent and the way in which they were conceived and imposed on the Mozambican people.

6. Peasants and other participants refuse to implement the ProSavana program once again.

7. We encourage the Mozambican government to focus on peasant-based agriculture, which is the guarantor of food sovereignty, providing among other things like, incentives for peasants to increase their production area, production and productivity with specific interventions such as extension services, access to productive infrastructures.

8. We reaffirm our determination to strengthen the fight for the defense of our heritage, making it the only way to guarantee food sovereignty.

9. We demand that the Mozambican government adopt policies and strategies that encourage and support peasants to use their native seeds and to maintain their local production systems.

10. We reject the intention of the Mozambican government and cooperation partners (USAID, Melinda & Bill Gate Foundation, RockFellers Foundation among others) to introduce the use of genetically modified seeds in Mozambique.

11. We encourage the government to scrupulously observe the Land Law and the Article 109, paragraph 3 of the Constitution of the Republic and ensure its implementation. In addition, we repudiate the recent approval of the decree that provides the revision of the Land Law to accommodate capitalist interests.

12. As peoples, we will continue to fight for the common good, establish alliances of solidarity with peoples of other nations, and collectively discuss alternatives to the imposed development model.

Finally, we extend our invitation and appeal to all social movements, civil society organizations, rural communities and all citizens in general for a broad mobilization, engagement and organization of a common front of resistance to this model of development on which is based on agribusiness and to build the alternative model based on the well-being of people. As united peoples, we will continue to be engaged in the fight against inequalities, against all forms of injustice and discrimination, as well as in the defense of our rights and interests regarding access to and control of land, native seeds, water, forests, air, property and cultural heritage and common histories.

No to ProSavana!

Maputo October 25, 2017

【紹介】ブラジル・モザンビーク市民連携の好例(教会の試み)

ブラジルとモザンビークの市民連携の好例(カトリック教会の試み)
以下のオルタナティブの試みの記事がFarmlandgrab.orgに掲載されていました。
ブラジルの農学者でありシスターであるイゾルデさんのイニシアティブで、2007年に38年の「学生(農民)」とともに始められた「家族農業専門学校」に関する記事です。
場所は、プロサバンナ事業の対象地。
土地収奪への対抗戦略、自らの食を豊かにするための土地の有効活用(インタークロッピングや果樹)や生産性向上、ローカルなマーケティングなどの実地研修のことが詳しく書かれています。
1935年にフランスで始められ、その後ブラジルで発達した手法とのことで、「土地を耕すことはコミュニティの一部となること」とのフィロソフィーが掲げられています。
そして、「土地泥棒」が頻発するようになったこの地域の状況を、まずは確認することから授業は始まります。とくに、ポルトガルの資本によってブラジルの大豆企業が、コミュニティの広大なる面積の土地を収用しているAgroMOZ(MOSACO)の事業についても取り上げられています。
なお、教会の皆さんなので、ここでは語っていませんが、このAgroMozの共同事業者は、モザンビークのアルマンド・ゲブーザ前大統領のファミリー投資会社です。そのため、住民たちは酷い抑圧を受けています。
詳細は下記をご覧下さい。(ポルトガル語のままですみません)
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Moçambique: missionárias contra os "ladrões de terras"
24-10-2017, IHU


Os campos de cebola de irmã Izolde, com floração em agosto e verdejantes em setembro, são quase lendários em Natalea, na fronteira entre Nampula e Niassa. A alface, a papaia e o maracujá se destacam como explosões de cor na savana árida e fosca. Estamos no nordeste do Moçambique rural, onde a terra é tão preciosa quanto o ouro. Se não mais. A irmã Izolde Forigo, brasileira, da congregação da Imaculada Conceição, também engenheira agrônoma, vive nessa aldeia desde 1997. Em 2007, fundou a escola profissional agrícola para a agricultura familiar, com 38 alunos.

A reportagem é de Ilaria De Bonis, publicada por Avvenire, 20-10-2017. A tradução é de Luisa Rabolini.
“O sucesso do método é devido à pedagogia da 'alternância’", explica ela. Os alunos alternam duas semanas de trabalho nos campos (a ‘cachamba’ da família) e duas semanas de treinamento na sala de aula. Aprendem assim a transformar a savana dura e fértil em plantações de feijão, mandioca e milho. E fazem isso se mantendo um estreito contato com a família ampliada. Na escola estudam a forma de comercializar os produtos. "O método nasceu na França, em 1935, e foi desenvolvido no Brasil: cultivar a terra é parte de ser comunidade", explica a irmã Izolde. Em Natalea chegamos guiados pela Irmã Rita Zaninelli, comboniana, ativista do movimento católico Justiça e Paz.

A primeira etapa de uma longa viagem na trilha dos "ladrões de terras", em um país que é cada vez mais alvo do land grabbing, a 'apropriação de terras’. "Aqui no norte as multinacionais estão transformando milhares de hectares de terras comunitárias em monoculturas de soja, girassol e jatropha", explica a religiosa. O oposto do que há anos vem pregando a irmã Izolde. As distâncias entre um distrito e o outro em Moçambique são enormes: centenas de quilômetros separam irmã Rita (na casa das combonianas em Nampula) e a irmã Izolde. Mesmo assim, elas conseguem se encontrar e lutar juntas contra o avanço das empresas, especialmente joint ventures entre Brasil e Portugal, como a Mozaco. "Os métodos do land grabbing são variados - explica irmã Rita - por exemplo, agora começam a delimitar as terras das famílias individualmente".

Uma vez "cercados", esses campos tornam-se visíveis. E, portanto, mais facilmente englobáveis pelas empresas. O sistema é simples e perverso: "Os proprietários das empresas estrangeiras (bem como moçambicanas), uma vez obtida uma concessão do governo, apossam-se pedaço por pedaço, hectare por hectare da ‘cachamba’ comunitária, que pertence à família em virtude do direito consuetudinário”' explica a comboniana.

Comprovar a propriedade da terra é quase impossível. "Em troca - explicam as duas missionárias – as empresas oferecem algum dinheiro, ou promessa de construir escolas e serviços". Mas depois não o fazem.

Em Natalea a vida é dura e é fácil ver isso: chegamos ao rio Lúrio, o rio que separa fisicamente a província de Niassa de Nampula. O espetáculo é fascinante: do outro lado do rio quase seco, que será atravessado por canoa, destaca-se o verde das plantações de fumo. "As famílias procuram cultivar produtos vendáveis no mercado, mas os preços são cada vez mais baixos", relata a irmã Izolde. Enquanto ela fala, as crianças olham a nossa cesta de almoço. Não pedem nada. Apenas olhos focados. Grandes como lagos.

A irmã Izolde distribui a todos coxas de frango e uma garrafinha de suco de laranja. E então brotam sorrisos. "Como podem sobreviver comunidades inteiras com a concorrência predatória das multinacionais?", questiona a freira. O futuro de milhares de pessoas já parece selado. Mas o trabalho das missionárias é compartilhado: a irmã Rita Zaninelli trabalha com ativistas locais, entre os quais o jovem advogado Assane Tipas. Visita até mesmo as comunidades mais remotas do interior moçambicano.

Fornece suporte legal. Dirigindo um jipe branco nos leva para a cidade de Malema: no outro extremo do corredor de Nacala. Em uma cabana isolada no meio da savana, rodeada por soja da Mozaco, vive mama Luisa, de 82 anos. Todos os dias precisa lidar com os venenos dos pesticidas usados "em escala industrial" pela empresa. Está em risco a sua saúde e a de sua neta Angelina, de poucos meses. "Justiça e Paz visa a ’libertação’ dos camponeses vítimas dos abusos: aprender a lutar juntos já é um resultado", diz a irmã Rita. Ela percorre todos os meses milhares de quilômetros saindo de Nampula, parando em Mutuali ou Nacala, até chegar ao porto, onde há outra missão comboniana. A sua rede são as co-irmãs. Apoio e consolo.

A frase que ela ouve pronunciar com mais frequência vindo dos líderes comunitários em luta pela terra é "estamos juntos!". Uma conexão mais física que virtual. "Embora não tenham nem celulares, nem bicicletas ou outros meios de transporte, tentamos colocar os agricultores em rede. Mas, com que esforço!", afirma Rita. O vínculo nessa rede é sempre ela, e o método é procurar ligações transversais. Colocar em contato a sociedade civil moçambicana, o método brasileiro dos sem-terra, os missionários, as ONGs e os jornalistas. A Igreja, que faz uma rede com o mundo. Nem um pouco fácil, mas o único caminho disponível.

【宣言】第3回「三カ国民衆会議」で宣言文が発表

第3回「三カ国民衆会議」がマプートで開催・最終日に宣言文が発表
2017年10月23-25日までマプートで開催されていたモザンビーク、ブラジル、日本の市民社会による「三カ国民衆会議」が盛況の
うちに幕をとじ、最終日に宣言文が発表されました。
残念ながら、日本の市民社会代表として出席するはずであったJVC渡辺直子さんは、10月3日に申請し、19日に発行のはずだったビザが、現在も駐日モザンビーク大使館から発給されておらず、フィジカルに会議に参加できないままでした。日本の市民社会と
してこのことを重く受け止め、アクションを強化していきたいと考えています。
下記の宣言文は、出席した小農らが中心になって起草した宣言と聞いております。専門家や政府サイドの情報なども踏まえた上で、3日間にわたる活発な議論を経て練られた文章だとのことです。未だ英語版が届いておらず、日本語訳ができていませんが、
Goolge翻訳にかけるなどして是非ご一読ください。
https://farmlandgrab.org/27595
DECLARAÇÃO DOS POVOS

Reuniram-se na Cidade de Maputo, na III Conferência Triangular dos Povos organizada pela campanha Não ao ProSavana nos
dias 24 e 25 de Outubro de 2017, cerca de 200 pessoas dentre as quais camponeses, camponesas, representantes de
movimentos sociais, organizações não-governamentais, organizações de fé, académicos, estudantes, activistas, pessoas de
boa-fé e membros da Campanha Não ao ProSavana dos três países (Moçambique, Brasil e Japão) com objectivo de reflectir de
forma profunda e democrática o modelo de desenvolvimento de Moçambique.

A conferência decorre num contexto em que o governo de Moçambique tem priorizado o modelo de desenvolvimento assente no sector privado particularmente “parcerias público-privadas” que, consequentemente, tem suscitado a entrada e implementação de grandes investimentos, nacionais e estrangeiros nos sectores de agricultura com foco para o agronegócio, mineração e
hidrocarbonetos nos principais corredores de desenvolvimento.

Nós, povos articulados na campanha Não ao ProSavana e demais participantes analisamos e discutimos a conjuntura nacional e constatamos o seguinte:

1. A priorização e insistência em políticas e programas não inclusivos que não respondem as necessidades, desafios e vontade
da classe camponesa;

2. Entrada massiva de investimentos privados para as áreas de agronegócio, com enfase para o ProSavana, PEDEC, a Nova
Aliança para a Segurança Alimentar e Nutricional, Programa de desenvolvimento do corredor logístico de Nacala e o programa
Sustenta. Estes têm como foco principal a produção em grande escala de monocultivos, maioritariamente comodities para
fornecer ao mercado externo.

3. Os programas em curso e propostos têm promovido o uso de sementes melhoradas em detrimento das sementes nativas e do modo de vida camponesa.

4. A maior parte dos projectos são implementados nos territórios dos camponeses justificados e validados por consultas públicas deficientes e contestadas. Outrossim, desvalorizam e desrespeitam os valores e patrimónios culturais (cemitérios e lugares
sagrados, lugares de sepulcros) dos povos.

5. Existência de inúmeros casos de conflitos e usurpação de terra nos territórios dos camponeses por parte de grandes
investimentos de agronegócio incluindo o ProSavana. Estas práticas têm suscitado a deslocação involuntária de camponeses e comunidades rurais.

6. Ocorrência de ameaças por autoridades locais, coaptação e marginalização de camponeses e líderes dos movimentos sociais
que se opõem ou que apresentam opinião contrária sobre o ProSavana.

Face às constatações acima referidas, nós os povos de Moçambique, Brasil e Japão presentes nesta Conferência demandamos e denunciamos:

1. Rejeitamos o modelo de desenvolvimento excludente e discriminatório baseado no agronegócio que nos é imposto, por
entender que este modelo tem como base a expansão e acumulação de capital por parte dos grandes investidores e assenta-se na produção de lucro e não no bem-estar dos povos.

2. Exigimos o respeito pela cultura e saberes da classe camponesa;

3. Exigimos um processo de discussão e criação de um plano de agricultura camponesa, da base para o topo, onde terão de ser
discutidos os desafios, necessidades e expectativas dos camponeses e camponesas e assim formulado o Plano.

4. Exigimos que o governo de Moçambique e os seus parceiros respeitem a Constituição da República e demais leis vigentes no país.

5. Reiteramos a nossa posição Não ao Programa ProSavana e programas similares, em curso nos seis principais corredores de
desenvolvimento, pelo modelo que representam e pelo modo em que foram concebidos e impostos ao povo moçambicano.

6. Camponeses, camponesas e demais participantes recusam uma vez mais a implementação do programa Prosavana.

7. Encorajamos o governo de Moçambique a apostar na agricultura camponesa que é o garante da soberania alimentar
proporcionando entre outros, incentivos para os camponeses aumentarem a sua área de produção, a sua produção e produtividade com intervenções específicas como serviços de extensão agrária, acesso ao mercado e acesso a infraestruturas produtivas.

8. Reafirmamos a nossa determinação em fortalecer a luta pela defesa dos nossos patrimónios, tornando-os a única via para
garantir a soberania alimentar.

9. Exigimos ao governo de Moçambique para que aprove políticas e estratégias que encorajem e apoiem os camponeses a usar
as suas sementes nativas e a manter os seus sistemas locais de produção.

10. Repudiamos a intenção do governo de Moçambique e de parceiros de cooperação (USAID, Melinda & Bill Gate Foundation,
RockFellers Foundation entre outros) de introduzir o uso de sementes geneticamente modificadas em Moçambique.

11. Encorajamos o governo a observar escrupulosamente a Lei de Terra e o Artigo 109, alínea 3 da Constituição da República e garantir a sua implementação. Adicionalmente, repudiamos a recente aprovação do decreto que prevê a revisão da Lei de Terra para acomodar interesses capitalistas.

12. Enquanto povos continuaremos a lutar em defesa dos bens comuns, a estabelecer alianças de solidariedade com povos de
outras nações, e a debater colectivamente as alternativas ao modelo de desenvolvimento imposto.

Finalmente, estendemos o nosso convite e apelo a todos os movimentos sociais, organizações da sociedade civil, comunidades
rurais e todos os cidadãos em geral para uma ampla mobilização, engajamento e organização de uma frente comum de
resistência a este modelo de desenvolvimento em que se assenta o agronegócio e a construir o modelo alternativo assente no
bem-estar das pessoas. Enquanto povos unidos continuaremos engajados na luta contra as desigualdades, contra todas as
formas de injustiça e de descriminação bem como na defesa dos nossos direitos e interesses relativos ao acesso e controlo de
terra, sementes nativas, água, florestas, ar, bens e património culturais e históricos comuns.

Não ao ProSavana!
Maputo 25 de Outubro de 2017

【ご報告】第三回「プロサバンナ三カ国民衆会議」が今日から開催

本日(2013年10月23日)から、第三回「プロサバンナ三カ国民衆会議」がモザンビークの首都マプートで開催されています。
モザンビークの小農と市民社会組織、ブラジルの小農と市民社会組織の皆さんが集まって活発に議論中だそうです。
残念ながら日本の市民社会を代表して出席するはずのJVCの渡辺さんのヴィザが今でも出ておらず、出発できておりません。

いずれにせよ、明日と明後日は本会議で、3カ国政府代表とJICA代表も招待されています。
プログラムは次の通りです。
ポルトガル語のままですみません!

日本政府とJICAがしっかり出席し、小農や市民社会の声に真摯に耳を傾けてくれればと考えています。
(日本のNGOからすでに外務省を通じて申し入れをしています)

では、続報をお待ちください。
なお、この会議に出席する小農に対する圧力がかかっていると聞いています。
日本政府やJICAの対応を要請します。

【紹介・継続】掘潤さんの動画+署名継続中!

過去投稿で紹介した緊急アクションですが、
現在までになんと4526筆の署名が集まっているそうです。
この手の呼びかけにしては、異例なほど多い署名ということで、
本当に心強く思っています。

【緊急アクション】NGOモザンビーク入国拒否問題の署名開始
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-268.html

Change.orgのサイト
アフリカ開発会議「TICAD」に参加予定のNGOスタッフ・渡辺直子さんがモザンビークに入国できるようにしてください!
http://bit.ly/2v4IP8U

この【緊急アクション】にあわせ、ジャーナリストの掘潤さんが、
渡辺さんにインタビューをして動画を作成してくださいました。
4分程度のものなので是非ご覧頂ければと思います。

「私たちの税金が、モザンビークの農民の生活を奪う結果に使われている可能性 NGOが警鐘」
https://gardenjournalism.com/feature/ivc-mozambique/

また、昨日モザンビーク入りするはずの渡辺さんですが、
再度申請したビザがおりていないそうです。
深刻な状態となっており、渡辺さんが無事モザンビークに入れ、
現地の人びとの無事が確認できるまで、引き続きこの【緊急アクション】は継続します。
署名を募集しておりますので、ぜひご協力いただければと思います。

一人でも多い皆さんの関心と理解、ご協力をお願いします。
署名先↓
http://bit.ly/2v4IP8U

末尾に最近の動きもJVCにより投稿されているのでご確認下さい。

【声明】日本市民社会代表のモザンビーク開催「TICAD」への参加妨害

2017年9月12日付けで発表された声明のポルトガル語版を紹介します。

Representante da sociedade Civil Japonesa impedida de participar no Encontro da TICAD em Moçambique

A Campanha Não ao ProSavana solidariza-se com a Companheira Naoko Watanabe, especialista do Centro de Voluntariado Internacional do Japão (JVC, em inglês), cujo pedido de visto para entrada em Moçambique com vista à sua participação no encontro da conferência Internacional de Tóquio sobre Desenvolvimento Africano (TICAD) foi recusado sem explicação.
Este foi o único pedido de visto recusado, e é a primeira vez em 24 anos de história do TICAD que um visto é recusado a um representante da sociedade civil.

Lamentamos a infundada decisão do nosso governo, na medida em que representa um sinal sério da limitação da efectiva participação da sociedade civil no TICAD, particularmente nos processos de tomada de decisão sobre modelos de desenvolvimento que devem ser tratados de forma inclusiva e aberta.

A Campanha Não ao Prosavana receia que esta recusa possa ter sido consequência da parceria e do papel da JVC nas discussões em torno do Programa Prosavana.
É de conhecimento público que este programa tem sido largamente contestado por organizações da sociedade civil, organizações de camponeses de Moçambique, Brasil e do Japão (entre estas a JVC). Esta forte oposição ao ProSavana em particular ao modelo agrícola que se impõe aos moçambicanos com este programa não é bem vista pelos proponentes do programa que tem insistido no avanço do mesmo contrariando todas as razões e argumentos apresentados e inclusive a vontade dos supostos beneficiários do mesmo. Não podemos deixar de pensar que a contestação e discussão em torno do Prosavana possa ser a razão para a recusa do pedido de visto de entrada em Moçambique. Parece que estamos perante um sistema opressor, ditador para os que contestam? Será que a nossa liberdade de expressão está a ser colocada em questão? Será solução impedir a entrada dos nossos parceiros para nos calar?

Maputo, 12 de Setembro de 2017

掘潤 × 渡辺直子トーク(モザンビーク入国拒否問題)


★まだまだ署名キャンペーンは続行中!
現在、4334筆。5000筆を河野外務大臣に届けたいですね。
引き続きご署名・拡散よろしくお願いします!→http://bit.ly/2v4IP8U


キャンペーンについてのお知らせ


*詳細は下記をご覧下さい。
http://bit.ly/2wXlGCS

渡辺さん帰国!
9月22日(金)にイベント登壇して最新状況をお話します!


モザンビーク開発を考える市民の会/日本国際ボランティアセンター(JVC)

渡辺さんおかえりなさい


2017年9月11日 — ご報告が遅れましたが、渡辺さんが日本にご帰国されました。
そして今回のビザ不発給の経緯、最新状況(ご自身の、そしてもちろん現地の)報告をするイベントに登壇くださることになりました!

聞き手に、元NHKアナウンサーでジャーナリストの堀潤さんをお迎えし、今回の入国拒否問題、日本のアフリカ・モザンビークへの援助や投資の問題、そして渡辺さんが応援する現地の皆さんの夢がなど語られる予定です!

<<イベント概要>>
「いま世界・アフリカで何が?〜日本NGOのモザンビーク入国拒否問題から考える」

■日時:9/22(金)19:00-21:00
■場所:講談社(東京メトロ有楽町線 護国寺駅から徒歩1分)
■聞き手: 堀潤(TOKYO MX「モーニングCROSS」キャスター等)
■登壇: 渡辺直子(JVC)ほか
■参加費: 無料
■定員: 150名

本イベントへの申込みは次のリンクからお願いいたします。
https://www.ngo-jvc.net/jp/form/event/20170922-mozambique-visa.html


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【お問い合わせ】
広報担当 大村真理子
Emal:omura<@>ngo-jvc.net
Tel: 03-3834-2388
※取材をご希望の方は事前に大村までご連絡ください。
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「モザンビーク開発を考える市民の会」の公式サイトへようこそ!本サイトでは、モザンビークの草の根の人びとの側に立った現地・日本・世界の情報共有を行っています。特に、現地住民に他大な影響を及ぼす日本のODA農業開発事業「プロサバンナ」や投資「鉱物資源開発」に注目しつつ、モデルとされるブラジル・セラード開発についての議論も紹介。国際的な食・農・土地を巡る動きも追っています。

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