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【共有】現地紙掲載「プロサバンナ:情報操作、嘘、半分だけの真実」(2013年11月8日)

翻訳されたものや新しい資料などが溜まっていますが、なかなかアップできないでいるものを順次アップしていきます。少し古いですが、2013年12月9日に行われた第7回「ProSAVANA事業に関する意見交換会」で披露された現地新聞の記事の和訳を貼り付けます。

なお、当日の協議の資料ややり取りの簡易報告は以下のサイトにアップしています。
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NGO・外務省定期協議会 ODA政策協議会
報告「ProSAVANA事業」やりとり2013年12月9日(於:外務省)
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-63.html
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ProSavana: Manipulacoes, Mentiras e Meias
プロサバンナ:情報操作、嘘、半分だけの真実

独立系新聞 Verdade(マプート発行)2013年11月8日
http://www.verdade.co.mz/ambiente/41572-prosavana-manipulacoes-mentiras-e-meias-verdades
(http://farmlandgrab.org/post/view/22778-prosavana-manipulacoes-mentiras-e-meias-verdadesにも転載)

Justiça Ambiental(地元NGO・環境正義)は10月15日から16日にUNAC(全国農民連合)によって主催された「第二回土地に関する農民国際会議」に参加した。この会議では、土地の不当収奪、家族農業に対する緊急支援の必要性、種子に関する法律、アグリビジネスを利するためのこの法律の改正の潜在的な危険といった重要な問題について議論された。農民男女のこの会議に対する積極的な参加が、彼らに勝利をもたらした。
 
 家族農業に対する支援が、財的資源や人材資源の不足により恒常的に忘れ去られている状態にあるのは極めて不適切な状態であるといえる。農民が表明する問題に対する(政府の)回答はいつも同じである。「我々は貧しい国家で資源がない。モザンビークでの貧困率を下げるためには農業を機械化する必要が大いにある」。約90%のモザンビーク国民が家族農業を営んでおり、モザンビークで消費されている食料の約80%がこのような農業に依存しているということは、好都合にも、いつも忘れられている。家族農業は、システマティックに、そして永遠に、軽視されている。

 巨大な投資がいつも優先されている。まず鉱山部門、そして今明らかにアグリビジネスがそのトレンドを決定づけている。農民たちは、貸付へのアクセスもなく、ますます脆弱になっていく農業普及サービスによる技術支援へのアクセスもなく、生産できる量のほんの少しの余剰を流通させる販路すら持たず、意図的に貧しい状態に置かれている。この会議では、彼らが直面する闘い、そして犠牲者を農村の外に追いやってしまう数えきれないほど多くの土地の不当収奪の状況と事例について話し合われた。しかし、いつも同じである。つまり政府による(事態の)容認と(あるいは)黙認、である。農民らは、政府によっていつも守られる投資家による、雇用、保健所、学校、生活の改善に関する偽りの約束に苦しめられているという。農民が、彼らの利益の具現化と擁護のために選んだ政府によって、である。

 会議の冒頭では、UNACの(3つの)地域集会における議論の要約が紹介された。我々を統治する者たちのやり方の知らなさ加減に対し、唖然とする農民らは、あたかも傷のついたレコードを扱うかのように、それぞれの地域についての問題を報告した。場所と関係者は違っても、それらの問題はどの地域も同様であった。

 この会議で議論された他の問題は種子についての問題である。我々が持っている情報によると、種子に関する規則の提案が、閣議で承認されるのを待つだけの状態にあるという。この規則の内容はまだ謎である、というのも、この会議の出席者(当然政府関係者は除く)は誰も(本国際会議の)、当日までこの提案の存在すら知らなかったからだ。したがって、(この件に関する)公聴会はなかったと思われる。この規則には何が記載されているのか。我々は自問した。これは、我々の一流の民主主義における情報へのアクセス権が、その途上で見失われた数多くの事例の再来ではないか?

種子については、ある女性農民が次のように言った。「あなたたちの改善された種子は芽を出さないし実もつけない。我々にはあなた方の種子は必要ない。我々の在来種がほしい。芽が出る我々の種子がほしい。今この瞬間に我々が農民として願うのは、まさにこのことである」。

 このような性質の会議では、農民たちの存在感が強かったが、農業省(MINAG)の国家経済局長は、農業部門の最大の課題の一つとして「自給農業(粗放農業)から、市場に目を向けた農業(集約農業)へと構造的に変更する段階的な移行」と唱えたことは興味深かった。いったいどのようにしてこれを実現するのだろうか。政府の成功実績がある(という)プログラムを通じてだろうか。いったいどのプログラムのことを言っているのだろうか。

 この会議のスピーカーは、最善の人選がなされていた。農民たちの状況が悪くなっている一方の現状において、何がなされるべきかのメッセージはこれ以上ないほど明確で矛盾のないものだった。土地の不当収奪は、ますます頻繁に行われ、援助の不足や(援助が行う)選択肢の問題により過度にもろく弱いものになってしまったコミュニティの生活や福祉を脅かしている。そして、コミュニティとの協議のプロセスは、意図的に歪められて進められ、建設的な議論をする空間は存在しない。我々の統治者にとっては、市民の役割は賛成することなのである。

 すでに分かっていたことだったが、プロサバンナは議論されるべき問題であった。そして再び、政府の代表は、農民と真実を操作するために公共の場へやってきた。飾り立てた言葉で40分の政治的演説を行い、最も意識化されていない人びとを騙し、最も期待し絶望している人びとを歪めるため、この辱められた(プロサバンナの)プロセスが、オープンなものだったと述べた。つまり、去年から公聴会を開催してきたと主張し、このテーマに関してそれ以前に行ってきた自分自身のスピーチと矛盾したことを述べ、コミュニケーションの過ちを公的に露呈してしまったのである。その際、1200人以上の人びととの協議が行われたと主張した。農業省の国家経済局長はとても大胆な人であると認めざるを得ない。約200人の農民と数十もの市民社会組織の代表者の目の前で、瞬きもせずに図々しく嘘をつくためには、大胆さが必要である。恥ずべきことである。

これらの会議において、明白に否定され、批判され、嘘つきだと呼ばれていることに対し、強くその姿勢を崩さないという事実に、我々は感心せざるを得ない。次の会議でも、このような厚かましい態度で嘘のスピーチが行われるに違いない。この国のガバナンスの主要な問題を、「ピラミッドの頂点」で決められたことを県・州レベルで適切に実行するキャパシティを有した役人の不足と考える者は間違っている。そうではなく、すべてのレベルの役人の能力が欠如しているのだ。

 農民はこの会議で、自分自身の声で語った。仲介者やスポークスマンはいなかった。彼らの抗議の声は満場一致で次のようなものであった。
「我々はプロサバンナに反対である」

これは極めて明確な主張であり、出席していた様々な政府の代表者はそれらの声をはっきりと聴いたのである。そして彼ら(政府代表者)は、今何を言うのだろうか?これまで対話したという1200人に、この会議の200人を追加するがいい。しかしこれらの(この会議に参加した200名を追加した)1400人が何を述べたかをはっきり言及することを怠ってはならない。議事録なしの公聴会があったというが、すでに集会を終えたというコミュニティは、全く異なる物語を話したはずである。

 彼ら(政府)は我々に、トラクターや貸付、農業普及サービスがもらえると話したが、だれも我々に質問をすることはなかった。ただ、一方的に話すだけである。話すのは誰か?政府である、と。

プロサバンナは農民が抱えるすべての問題の解決策のように農民たちに紹介されてきたが、プロジェクトとそれが現在進められている手法の合間からも、もし(プロサバンナの)実行を許した場合に訪れる彼らの「良い意図」と恩恵を、われわれはすでに完璧に読み取ることができる。

 この会議で極めて明確な形で伝えられたメッセージは、「とても重要なことは農民が組織化し、この怪物と闘うことである」というものである。農民が集まれば、このようなタイプのプログラムを打ち負かすことができるが、そうでない場合は逆に彼らの土地、仕事、生活、尊厳は失われてしまうだろう。政府も勿論とても心配していることがあるが、それは農民のことではない。彼らが心配しているのは、利益や大きなビジネスをもたらしてくれる投資家のことである。

 国民のために、その権利と利益を守るべく努力する政府は存在しない。私たちの政府は、欲に目がくらみ、無分別な、まるで明日はないかのごとく次から次へと軽率にビジネスに加担している。金の卵を産む有名な鶏に遭遇したら、簡単に手放しはしない。

われわれはただ抵抗し、ただ声を上げ、ただ抗議するのみである。しかし、我々は穏やかで紳士的な態度の者として、窓の外から、統治するふりをしながら我らが国の富の全てを呑み込んでしまう貪欲な半ダースの人びとを凝視しよう。もうたくさんだ!十分だ!

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Author:MozambiqueKaihatsu
「モザンビーク開発を考える市民の会」の公式サイトへようこそ!本サイトでは、モザンビークの草の根の人びとの側に立った現地・日本・世界の情報共有を行っています。特に、現地住民に他大な影響を及ぼす日本のODA農業開発事業「プロサバンナ」や投資「鉱物資源開発」に注目しつつ、モデルとされるブラジル・セラード開発についての議論も紹介。国際的な食・農・土地を巡る動きも追っています。

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