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【国内外報道】和平合意の破棄と政府軍のRENAMO基地襲撃

モザンビークで1992年来続いてきたFELIMO政府とRENAMOの間の和平合意が、政府軍によるRENAMO拠点襲撃により、RENAMOの声明で破棄に至りました。このことについての国際あるいは日本の報道は、必ずしも国内での理解と開きがありますので、全訳を掲載しておきます。

なお本件の分析は以下まで。
http://afriqclass.exblog.jp/18838938/
日本の援助や投資との関連が指摘されています。


1.モザンビークからみて何が起きているのか?
「ゴロンゴザ山脈での政府軍の行為は違法である」(2013年10月24日)
Acção das Forças de Defesa e Segurança em Gorongosa é ilegal
http://www.verdade.co.mz/destaques/democracia/41135-accao-das-forcas-de-defesa-e-seguranca-em-gorongosa-e-ilegal
モザンビーク政府軍と迅速介入部隊(Força de Intervenção Rápida)はSathunjiraのRENAMOの拠点に攻撃を仕掛け、アフォンソ・デュラカマは「逃亡」したが、これは違法行為であると、市民社会は集まり、現在の軍事政治的緊張を拒絶した。

政府は、このような行為が公的秩序維持のために必要だったと正当化しているが、モザンビーク国軍や迅速介入部隊がモザンビーク共和国警察の代わりを担うのは道理に反するとした。また、国内のあの地域で政府軍が動員されるまでに至るどのような状況が生じていたのかという事実関係について疑問が呈された。「我々は戦時下あるいは緊急事態下にあるとは知らなかった」と、女性フォーラムの事務総長Graça Samoと人権リーグ代表のAlice Mabota、公衆統合センター(Centro de Integridade Pública)ディレクターのAdriano Nuvungaをはじめとする20市民社会組織は述べた。

アフォンソ・デュラカマが1年にわたって暮らしていたサトゥンジーラのRENAMO拠点の掌握について、政府は挑発に対する反撃であると述べ、RENAMOはその党首の暗殺だと述べており、市民社会としてだれに原因があるかの判断は不可能であると述べた。しかし、市民社会は、どの程度までの「挑発」されたら、政府軍がRENAMOへの攻撃という結果につながるのかの状況が明らかにさせる必要があると述べた。

「もし政府がRENAMOの武装勢力によって軍人らが攻撃されたからそれに反撃したというのであれば、それが本当かどうか証明する術を市民社会は持たない。しかし、軍人らが一体あそこで、何をしていたのか、何を目的としてあそこにいたのかについて、政府は説明する責任がある」と、LDH(人権リーグ)のAlice Mabotaは述べた。「彼らは、何故わざわざあそこに行ったのか、そこに留まっているのか、この戦闘の原因が何なのか問われる必要がある。彼らは、単に半ダースの人びとの利権を守るためにいたのであって、このような行為がもたらすその後の結果について配慮していない」と続けた。

このようなシナリオに直面した市民社会は、モザンビーク大統領に対し、共和国憲法に基づき、平和と公的秩序と安定の維持のための行為が、平和的手段によるものであるべきで、武装対立の可能性は避けられなければならないとアピールした。しかし、状況が悪化した場合は、「Conselho do Estado (国家評議会)メンバーらは、いずれ行われるかもしれない戦争の宣言に対しては、反対の意を表すべき」と述べ、国家首脳はこれらの声に耳を傾けなければならないとした。

国軍の行為を正当化するために、共和国大統領アルマンド・ゲブーザは、ソファラ州において、「正統防衛」であり、一国内に二つの軍隊があってはならず、レナモの武装勢力に対する明確なほのめかしであった、と「開かれた大統領」集会で述べた。

しかし、最後の点について、Alice Mabotaは、「国家首脳は、モザンビーク国軍の総司令官でもある。このような暴力や武器を使わずにRENAMOを非武装化できたはずだ」と強調した。彼女は、政府が現場で実際に何が起きているのかについての情報を開示しようとしていないことについて、注意をする必要があると述べた。「我々は現場におらず、噂しか耳にしない。一体何が現場で起きているのか分からない。そのため情報操作に気を付けなければならない」と述べた。

CIPのAdriano Nuvungaは、多くの人々は、サトゥンジーラへの抗議とアフォンソ・デュラカマの逃亡は随分前から計画されていたことであり、政府はそれを実行に移すタイミングを待っていただけだと考えていると述べた。「RENAMOとの対話(ダイアローグ)や交渉の行き詰まりといったものは、まったく明確ではない」。

同氏は、RENAMOの政府との間の対話のボイコットといった態度により、国際監視団が必要とは考えないという。彼にとって、「国際社会は確かに武装対立に終止符を打ったが、和平調印から21年間我々はこれを必要としなかった。モザンビーク市民社会こそが、この役割を担うことができると証明してきた。」女性フォーラムのGraça Samoは、現在の緊張が望ましい変化とは反対の方向をもたらす可能性に言及した。「投票に行くのを怖がる人達がいるのに、選挙をすべきだろうか」と問いを投げかけた。

現在のところ、政府とRENAMOの間の交渉は選挙パッケージをめぐるものであるという。CNE(選挙管理委員会)とSTAE(選挙技術管理事務局)に関するものであり、各政党がこれにどのように平等に参加できるかについてのものである。しかし、政府はそんな意志はないという。なぜなら共和国憲法はこれらの機関は議会の議席の比率によってきまると決めており、これを変えられるのは議会のみだからという。

これらの作戦で軍隊を利用したのは、憲法において違法である。何故なら、大統領はこの件について一度も国家評議会(Conselho de Estado)に相談し、その意見に耳を傾けなかったからである。

モザンビーク国軍の元将校 Paulino Macaringueが、6月に、このような状況下において軍は動く必要はないと確認していたところであった。同氏は、あそこで起こったことは犯罪行為であって、モザンビーク共和国警察の管轄範囲であり、国軍のものではないと説明していた。そして、このようなことへの介入があるとしたら、それはモザンビークっ国軍総司令官である共和国大統領にのみ許されている排他的な命令によるものである、と確認していた。

2.国際報道からみて何が起きているのか?
■Reuters ”Mozambique's Renamo chief risks isolation after ending peace pact”(2013年10月22日)
http://www.reuters.com/article/2013/10/22/us-mozambique-renamo-idUSBRE99L0X320131022
●政府軍の襲撃からRENAMO党首は逃れた。
●月曜日、RENAMOはこの襲撃により平和協定を破棄すると述べた。
●近くで警察署へのRENAMOの攻撃が確認されたが、戦争にReNAMOが戻るだけの体力を有すると考える識者はいない。現在のRENAMOの兵力は戦時のゲリラ部隊の残骸に過ぎない。
●デュラカマは、FRELIMOが独立以来政治や経済を独占しているとして、選挙へのボイコットと妨害を呼びかけていた。
●デュラカマは1年前から、この拠点に立てこもるようになり、その理由を自らの身の安全が保証されないことを述べた。
●これについてモザンビーク専門家のOpen University上級講師のジョセフ・ハンロンは、「デュラカマは自ら
行き止まりに身を置き、そこから出る術を有さず」。
●米国(重要なドナー)や植民地支配者であったポルトガルは、この更新された暴力について憂慮を表した。ワシントンは、RENAMOとFRELIMOに対し、両者の隔たりを対話で解決するように求めた。
●RENAMOのスポークスパーソンのFernando Mazangaは、「和平は終わった」と述べ、1992年の和平合意を破棄した。
●しかし、彼はRENAMOが反乱を開始するのか、議会の51議席を放棄するのかについては明らかにしなかった。(FRELIMOは250議席を〆る)
●FRELIMOのスポークスパーソンEdmundo Galiza Matos Jr は、RENAMOに議会に留まるよう求めた。
●「モザンビーク国民は平和を求めている」と述べ、党としてRENAMOと選挙プロセスのリフォームを話し合う準備があると述べた。
●「戦争はせっかくこの国が実現した発展のすべてを破壊することになる」「この国には貧困が残っており、まだまだ実現すべきことも多い。政治家らは合意に至るべき」、と多くの一般市民の声を代弁して51才の政府役人は述べた。
●RENAMOによる中部での4月、6月の襲撃は既に警戒すべきレベルになっていた。彼らは11人の兵士と警察官、6人の市民を殺害し、石炭の輸出を一時停止させた。
●しかし、アルマンド・ゲブーザ大統領は、ソファラ州(*RENAMOの強い地域)に部隊を派遣し、デュラカマとその兵士らを封じ込めようとした。
●「RENAMOは、大規模な攻撃を仕掛けるだけの兵力を持たない」とIHSのRobert Besselingはいうが、少なくとも鉄道や道路をhit&runするだけの能力は持っている。
●先のハンロンは軍事的に大きな脅威はないと述べた。「RENAMOは若い兵士をリクルートしていないし、歳を取ったゲリラばかりだから」「南アよりまだモザンビークの方が安全」で、企業らはパニックに至っていないと。
●ブラジル企業Valeはいつもどおり操業を行っているという。
●以上の結果、より小さな政党であるMDM(元RENAMO分派でありベイラ市とキリマネ市の行政を担っている)に有利な状況が生まれていると述べた。議会でMDMは8議席有するが、11月の地方選挙では、FRELIMOとRENAMOの票を奪い議席を大きく伸ばすであろう、とハンロンは述べた。

<=この後、”U.S. says concerned with Mozambique violence, urges dialogue”
http://www.reuters.com/article/2013/10/22/mozambique-renamo-usa-idUSL1N0IC1L320131022

■BBC"Mozambique 20-year peace deal 'ends after base raided'(2013年10月22日)
http://www.africareview.com/News/Mozambique-s-peace-deal-is-over/-/979180/2042472/-/112q1s7/-/index.html
●モザンビークの野党RENAMOは、政府軍が同党のリーダーであるアフォンソ・デュラカマの拠点を攻撃した後、1992年の和平合意を終焉させると発表した。此の襲撃で、デュラカマは逃げた。
●先の戦争では100万人が亡くなった。
●モザンビーク経済は戦争終結後ブームである。
●RENAMOのスポークスマンFernando Mazangaによると、政府軍兵士らは重火器で攻撃をしたという。「平和は終わった。…その責任はFRELIMO政府にある。なぜなら、彼らはRENAMOの批判に耳を傾けようとしなかったから」。同氏によると、「この襲撃は、デュラカマ党首を暗殺するために行われたが、同党首は逃げることに成功した」と述べた。そして、ゲブーザ大統領を批判し、「総司令官の無責任な姿勢こそが、ローマでの和平合意を終わらせた」と述べた。
●和平合意を白紙に戻すという声明は、戦争に戻る可能性を示唆するが、これは過去においては繰り返し否定されてきた。
●防衛大臣Cristovao Chumeは、政府軍が拠点を攻撃した理由は、RENAMO兵士による国軍基地への襲撃に対する反撃だと述べた。 死傷者は不明である。
●FRELIMO政府は、戦争に国を戻そうとしているとRENAMOを繰り返し批判してきた。4月にRENAMOのメンバーは中部の警察署を攻撃し5人を殺害している。300人ほどのRENAMO関係者らが武器をもったままでいる。
●デュラカマは自分のためボディーガードとしてこれらの人達を必要としているといい、ゴロンゴザ山脈の拠点に彼らをおいていた。デュラカマは、去年山脈に戻っていた。
●モザンビークは地方都市選挙と来年大統領選挙を行う。
●FRELIMOは1975年の独立以来モザンビークを統治する。

■BBC "Zimbabwe warns Mozambique's Renamo not to resume war"(2013年10月23日)
http://www.africareview.com//News/Zimbabwe-warns-Mozambique-Renamo-not-to-resume-war/-/979180/2044186/-/n9q1sd/-/index.html?relative=true
●RENAMOは、モザンビーク中部のゴロンゴザ山脈にあるデュラカマ(RENAMO党首)の拠点を政府軍が掌握した後、同党の1000人の武装勢力と51名の国会議員は、月曜日(10月21日)和平合意を破棄した。
●南部アフリカはこれに賛同せず。必要とあれば南部アフリカ共同体として軍を派遣することも検討。
●RENAMOは、Maringue(以上基地の35キロ)の警察署を襲撃した模様。
●米国政府は両者(政府とRENAMO)に対し、「この瀬戸際から戻るよう」要請。国務省スポークスパーソンのMarie Harfは、「我々は両者に、この緊張した状況をde-escalate(エスカレートさせない)ために目に見える決定的なステップを取るように励ましている」。
●仲介者によると、RENAMOは戦争に戻りたいと考えているわけではないという。

■何故か産経新聞だけが報道しています。
「野党、和平協定破棄を表明 モザンビーク」
2013.10.22
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131022/mds13102219490003-n1.htm
「モザンビークからの報道によると、内戦時の反政府勢力で現野党のモザンビー ク民族抵抗運動(RENAMO)は21日、内戦を終結させた1992 年の包 括和平協定を破棄すると一方的に表明した。政情が不安定化する恐れもある。協定破棄は、RENAMOのドラカマ党首がいた同国中部の拠点を21日、政 府軍が武力で強襲したためとしている。ドラカマ氏は脱出し、無事とい う。 政府軍報道官は、この拠点を掌握したことを認めた。(略)92年に内 戦が終わり、豊富な天然資源を抱えるモザンビークは近年、経済開発が 進んで いる。(共同)」
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Author:MozambiqueKaihatsu
「モザンビーク開発を考える市民の会」の公式サイトへようこそ!本サイトでは、モザンビークの草の根の人びとの側に立った現地・日本・世界の情報共有を行っています。特に、現地住民に他大な影響を及ぼす日本のODA農業開発事業「プロサバンナ」や投資「鉱物資源開発」に注目しつつ、モデルとされるブラジル・セラード開発についての議論も紹介。国際的な食・農・土地を巡る動きも追っています。

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