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【深刻事態発生中】日本援助によるモザンビーク農民運動への介入

【深刻事態発生中】日本援助によるモザンビーク農民運動への介入

11月20-22日まで東京で開催された3カ国民衆会議(日本・モザンビーク・ブラジル)は盛会のうちに終了いたしました。
サイドイベントを含めると延べ600名以上の人が3カ国の農家や市民の声に耳を傾けてくださいました。

様々なことが話し合われ、帰路に立つ世界と3カ国の食と農について深く考える機会がもてたことを嬉しく思います。また、どのようにこの危機を乗り越えていくかのヒントも沢山もらうことができました。今後は、国連で最終採択が予定されている「小農の権利宣言」なども梃にしつつ、食の主権をみなで守っていく動きがつくれたらと願っています。
http://triangular2018.blog.fc2.com/

今回モザンビークからきた小農運動のリーダー(州農民連合UPCs)や市民社会関係者15名は、日本がモザンビーク北部で進める「プロサバンナ」という大規模農業開発事業に反対する人たちでした。2012年10月に小農運動が反対の立場を表明してから、日本(JICA*国際協力機構)は援助資金を使って市民社会への様々な介入・分断活動を行ってきました。

特に、小農リーダーらの来日前と後に、決まって何らかの介入がなされてきました。

その具体的な手法は民衆会議最終日(11/22)に現地の市民社会と日本のNGOから具体的にJICAの資料などを使う形で説明がありました。そして、JICAも一連の活動に資金を出してきたこと、賛成派の現地NGOと2200万円のコンサルタント契約を結んだことを認めました。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=22&v=qhaN12Jsk9o
(16:20-からのやり取りをご覧下さい)

この市民社会分断を受けて、去年4月に地域住民11名がJICAに正式に異議申立を行い、当時の外務省国際協力局長の働きかけもあり、一旦はJICAは現地NGOとのコンサルタント契約を終了しました。しかし、それでもプロサバンナ事業は止まることなく続けられ、今年4月以降再び市民社会への介入とも受け止められる動きが繰り返し起きるようになりました。そして、このいずれの動きについても、JICAの資金が使われています。

そして、民衆会議の直前と最中にも再び市民社会への介入が起りました。
日本に農民らが出発する前日の日程(11/14-15)で、突然、賛成派団体の「主催」で「プロサバンナに関する市民社会の会議」が開催されたのです。これらの団体は、2200万円のJICA契約時に義務となっていた「インセプションレポート」をJICAに提出しています。つまり、JICAの下請けとして活動をしていた団体です。

日本のNGOはこれを予見して、11/2に議員立ち会いの下で外務省・JICAと面談し、市民社会への介入活動をしないように念を押していました。その時は「何もやっていない」と約束していた外務省・JICAでしたが、その日の夜にこれらの賛成派団体から上記の会議の案内が届きました。直ちに議員事務所から説明を求め、JICAの資金が使われているか否かについて照会がされましたが、外務省はこれへの回答を10日も延ばし、結局11/14当日にJICAの資金が出ていることを認めました。

プロサバンナ対象3州の農民連合は会議に自分たちの声を届けるため、並行会議を開催し、プロサバンナへの反対意思を改めて表明し、プロサバンナ事業に関する行政訴訟(モザンビーク農業省の敗訴)と今回の来日結果を見届ける旨を伝えました。その結果、これらの賛成派団体から激しい誹謗中傷を受けたそうです。

しかし、この会議から1週間後、3カ国民衆会議の最終日(11/22)に、突然、これら農民連合(UPCs)がプロサバンナの推進に同意したとの声明がこれらの賛成派団体から政府系新聞への広告の形で発表されました。時差があるためこの事実は民衆会議の終了後知った市民社会と農民の皆さんは、大変驚き、憤るとともに、また傷ついていらっしゃいました。

そもそもわざわざ日本にきて事業に反対を唱えているのに、その前日に「賛成」との発言を農民がするわけがないというのはまさにその通りです。

JICAが現地NGOへの資金供与を止めてから1年半、ほとんど何も動きがなかったのに、わざわざ日本での民衆会議の直前、再びJICAの資金が動いた途端、このような嘘と分断、マニピュレーション(分断)が推し進められたことに、私たち日本の市民・納税者としても許し難い想いでいます。

モザンビークの小農リーダーや市民社会メンバーからは、日本のお金が進める分断工作をとにかく止めさせてほしいと強く訴えてらっしゃいます。もはやプロサバンナ事業は農業開発援助ではなく、日本政府の現地社会介入事業になっていると、おしゃっています。そして、この「偽物の声明」に基づいて事業が進められないよう、日本政府に働きかけをしてほしいと願っています。

モザンビークの農民も日々の暮らしと農業において沢山の課題を抱えてらっしゃり、本当は自分の畑と家族、地域社会に専念したい。なのに、日本の援助がいつまでたっても中止されず、しかも仲間たちを分断に次ぐ分断をしかけられ、弾圧され、そのたびに対応に追われて苦しい。日本のお金のせいで起きていることであり、日本の人に責任をもって対応してほしいとのことでした。

現在、外務省・JICAに対し、州農民連合リーダーからこの声明が虚偽のものであり、これを土台にプロサバンナを進めないよう要求が届けられています。日本の私たちとして、これ以上農民を苦しめないために何ができるかアクションを検討中です。

まずはこの情報を広めていただければと思います。

3カ国民衆会議実行委員会・スタッフ有志一同

【参考】
*過去の日本の援助(JICA)による現地市民社会への介入と分断についての詳細はこちらをご覧下さい。
・ハーバービジネスオンライン(2017年12月)
https://hbol.jp/157022
・岩波書店『WEB世界』連載(2018年3月ー)
https://websekai.iwanami.co.jp/posts/461

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「モザンビーク開発を考える市民の会」の公式サイトへようこそ!本サイトでは、モザンビークの草の根の人びとの側に立った現地・日本・世界の情報共有を行っています。特に、現地住民に他大な影響を及ぼす日本のODA農業開発事業「プロサバンナ」や投資「鉱物資源開発」に注目しつつ、モデルとされるブラジル・セラード開発についての議論も紹介。国際的な食・農・土地を巡る動きも追っています。

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