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【もうすぐ公開の録音背景】JICA契約コンサルタントによるJICAの「本音と建前」の説明

プロサバンナ事業に関し、いろいろな録音(一次資料)がドンドン出てきています。
ナンプーラ州農務局長による暴言の数々の録音が、1点は既に公開され、もう1点は非公開でJICAと外務省に提供され、その内容確認と対応が要請されています。

詳細は、JICA理事長宛(cc外務省国際協力局長)の「公開質問状」をご確認下さい。
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-302.html

公開された録音の一点はポルトガル語で、二点目は英語となっています。
【公開録音】
https://www.youtube.com/watch?v=VWS_TW0ZKJY
【仮訳】
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-303.html

さらに、今回、2016年1月から問題になってきた録音が公開の準備に入っているとのことです。
この録音は、プロサバンナ事業のマスタープラン策定プロジェクト(ProSAVANA-PD)の中で、JICAによって経ち上げられた「ステークホルダー(市民社会)エンゲージメント・プロジェクト」の契約企業(MAJOL社)のコンサルタントの説明の録音です。

公開を待っている間に、この録音の背景について紹介しておきます。
よろしくご一読下さい。

**

2015年11月に隠される形で開始したこのプロジェクトとJICA=MAJOL契約の問題が、MAJOL社がJICAに提出した成果物(3つのレポート)から明らかにされました。これは、プロサバンナ事業内部の告発者によるリークによって明らかになりました。

2016年8月
【声明】3カ国市民社会によるプロサバンナ事業に関する共同抗議声明・公開質問 ~政府文書の公開を受けて~
http://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy-statement/2016/08/20160829-prosavana-ticadvi.html
【分析】
2016年8月
https://www.farmlandgrab.org/post/view/26449-prosavanas-communication-strategy-and-its-impact-an-analysis-of-jicas-disclosed-and-leaked-documents

このリーク文書から、JICAの指示や承認の下、MAJOL社が、プロサバンナに疑問を投げかけたり、反対する公開書簡や声明を出したモザンビーク市民社会団体や農民組織とキーパーソンを個別訪問し、その団体・個人の他団体への影響力やプロサバンナ事業へのポジション、そしてこれら団体同士の対立関係について調査していたことが分かりました。その上で、これらの団体が4つに分類され、色分けされ、反対を続ける団体を赤色で塗り、「ダイハード」「過激派」などとレッテル貼りがなされていました。実際の資料でご確認下さい。「モザンビーク小農応援団」のFacebookでも詳しく紹介されています。

【リーク文書の掲載先】
https://www.farmlandgrab.org/post/view/26158-prosavana-files
【この件の詳細】
https://www.facebook.com/モザンビーク小農応援団-1060343997409346/

これらの一次資料からは、MAJOL社が、反対する団体を排除・周辺化する形で、政府が承認する「対話のプラットフォーム(後にメカニズム)」をつくったことが明確に分かります。このプロセスについては、一次資料を使った分析が、JICAガイドラインに基づく異議申立ての審査への追加資料で整理されているので、ご確認下さい。

【基本文書】JICA契約問題(ステークホルタ゛ー関与MAJOL)追加資料(概要・論点・資料一覧)[その1].
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/activities/20171112/0904_cover.pdf
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/activities/20171112/0902_01.pdf
【基本文書】JICA契約問題(ステークホルタ゛ー関与MAJOL)追加資料(概要・論点・資料一覧)[その2].
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/activities/20171112/0918_01.pdf
【基本文書】JICA契約問題(ステークホルタ゛ー関与MAJOL)追加資料(概要・論点・資料一覧)[その3].
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/activities/20171112/1006.pdf

MAJOL社との契約問題だけでなく、契約コンサルタントによる数々の問題ある言動については、外務省・JICAとMGOの間の意見交換会でも繰り返し取り上げてこられました。(末尾の資料一覧をご覧下さい。)その中には、この録音についての確認要請も含まれていました。

【JICA理事長宛 公開質問状】MAJOLコンサルタント発言要請箇所抜粋
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/activities/20171112/09_011.pdf

質問2: MAJOL社がこれまで現地市民社会に行ってきた以下の言動について、それぞれ事実確認の上、ご回答下さい。
(1) MAJOL社は2015年11月より、市民社会・農民組織と「個別協議」を行っていますが、その協議対象先の団体名・組織名をすべて教えて下さい。また、その協議先をどのように選定したのか、その基準と選定手法について明らかにして下さい。

(2) 上記「個別協議」の際に、複数の団体に対する説明において、MAJOL社のコンサルタントらは、①~④のことを「JICAの方針・考え」として引用し、発言したことが記録されています。これらが実際に「JICAの方針・考え」であるか否かについてご回答下さい。

① JICAとしては、もし市民社会と良い形で仕事ができないのなら、プロサバンナは中断し余所に行くとまで言っている。日本の市民社会と国会の一部に対して、この事業を継続することにおいて正当性を得ることに非常な困難に直面するところにまできたからだという。

② もう一度市民社会をテーブルに着かせることで、この壁を壊す(事業を前進させる)のが、「このキャンペーン(MAJOL社との契約による諸活動)」の裏のモチベーションである。JICAは、この「混乱(mess)」を片付けて、早く仕事ができるようにしたいと言っている。また、もし国会が合意した予算が実行に移されないのであれば、JICAは援助機関として失敗したことになる。となれば、JICAは将来的にどの援助予算も確保できなくなる。

③ JICAとしては、「プロサバンナをやるか、やらないか」について、モザンビーク人同士で席に着いて話し合ってもらい、間違いを知りたい。反対意見の人の意見も聞きたい。その上で、「プロサバンナを前に進める、あるいは閉じるか決めたい」と言っている。


これに対しては、、第15回意見交換会(2016年3月)にて、JICA(田和正裕 農村開発部次長)から下記の説明がされています。
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/activities/20171112/09_005.pdf
(議事録2頁)


MAJOL社にヒアリングしたところ、以下のつもりで発言したとの説明がなされています。
(なお、MAJOL社もNGOもテーブルにそれぞれの録音機を置いて、会話をしたことも、会話記録には音源として残されています(これは後日公開されます)。このため、MAJOL社側の録音確認が要請されましたが、後に「そのような録音はない」との主張が続きました。


質問2の(2)で、上記の個別協議の際にMAJOL社からJICAの考えとして①~③を引用して発言したことが記録されているが、これは実際JICAの方針であるか確認してほしいということです。

回答として、
MAJOL社は現地の農民組織、市民社会団体の意向を尊重して、彼らの発意による主体的な議論の場の設定の支援を行ったと我々は理解している
MAJOL社は独立して農民組織、市民社会団体のコミュニケーションを図っている。
MAJOL社の発言の一言一句をJICAが指示しているものではない。


以上のように、MAJOL社・JICAの言い分のみが主張され、録音された発言内容の確認は、その後もされませんでした。今回、この録音が広く公開されたことを受けて、英語であることもあり、多くの皆さんに内容を確認していただきたいと思います。

録音が公開され次第、お知らせします。


資料一覧
【資料】意見交換会
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/ProSAVANA/
第14回〜第16回をご覧下さい。

2016年2月
【公開質問状】プロサバンナ事業における「市民社会の関与プロジェクト」及びJICA契約現地企業MAJOL社について
http://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy-statement/2016/02/20160203-open-letter-2.html

2016年3月
【声明】プロサバンナ事業「市民社会関与プロジェクト」対する抗議声明
~抜本的な見直しに向けた要請~
http://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy-statement/2016/03/20160329-prosavana-protest-statement.html



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Author:MozambiqueKaihatsu
「モザンビーク開発を考える市民の会」の公式サイトへようこそ!本サイトでは、モザンビークの草の根の人びとの側に立った現地・日本・世界の情報共有を行っています。特に、現地住民に他大な影響を及ぼす日本のODA農業開発事業「プロサバンナ」や投資「鉱物資源開発」に注目しつつ、モデルとされるブラジル・セラード開発についての議論も紹介。国際的な食・農・土地を巡る動きも追っています。

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