FC2ブログ

Entries

【議事録】ODA政策協議会での700億円・プロサバンナに関する外務省との議論

こちらは以下の投稿の続きです。
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-304.html
主に、安倍首相の約束した700億円の行方とプロサバンナ事業の異議申し立てや問題に関するものです。


なお、このやり取りを経て、外務省課長の提案のあった録音音源(ナンプーラ州農務局長の記者会見での発言)の確認を現在外務省が行っているところだそうです。
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-303.html

また、ここで「(事業が)進んでいない」と課長が述べているにもかかわらず、録音には「進んでいる」ことが明確に記録されているので、これについてJICA理事長宛に「公開質問状」(2月8日付)が出されているとのことです。
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-302.html

ーーーーーーー
平成29年度(2017年度)NGO・外務省定期協議会
第2回ODA政策協議会
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/about/shimin/page22_000790.html

日時:2017年12月13日(水曜日)14時00分~16時00分
場所:外務省南国際大会議室893号室

(1)日本によるナカラ経済回廊開発と社会的影響(35分)
【渡辺直子 日本国際ボランティアセンター南アフリカ事業担当兼地域開発グループマネージャー】
【金子万里子 アフリカ部アフリカ第二課長,大場雄一 国際協力局国別開発協力第三課長】

<<NGO議案書>>
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/ProSAVANA/oda/2017121301.pdf
<<別添資料>>
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/ProSAVANA/oda/2017071102.pdf

<<議事録その2>>
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/files/000326817.pdf


○大場(外務省 国際協力局 国別開発協力第三課 課長)
外務省国別開発協力第三課長の大場でございます。よろしくお願いいたします。
質問3点目のいわゆる非開示債務問題と、それを受けた日本政府の援助の方針という御質 問についてお答え申し上げます。これは、外務省では非開示債務問題と言っていますので、 こちらの用語で非開示債務問題という言葉を使わせていただきます。

昨年、この非開示債務問題が発覚いたしまして、それに伴ってモザンビーク政府の債務 をめぐる取り扱いについて疑義が発生しました。具体的には、債務管理の透明性ですとか、 債務の持続性が十分かどうかという問題が発生いたしましたので、日本政府としては新規 の円借款をそれ以降見合わせているという状況でございます。

今年の3月にモザンビークのニュシ大統領が訪日しましたが、その際にも非開示債務問題 の解決と債務持続性の回復が新規の円借款の供与の前提ですということをお伝えして、対 応を求めたところでございます。

引き続き、日本政府としてはモザンビーク政府の非開示債務問題への対応、債務持続性 の確保に向けた取り組み、あとは先ほどもありましたけれども、IMFの動向について関心を 持ってフォローしていく考えでございます。

一方で、無償資金協力ですけれども、これについては相手国から返済を求めない形態で すので、債務持続性にかかわらず供与をすることが可能です。引き続き、実施しておりま す。引き続き、二国間関係ですとか、個々のプロジェクトの開発効果等を見ながら、供与 の是非について判断していくことにしております。

いずれにしましても、モザンビークが現在取り組んでおりますのは、包括的な経済発展、 それから貧困からの脱却ということを目標に取り組んでおりますので、日本政府としては この目標に資する支援を現地社会の状況に十分注意しながら、真に現地の人々が裨益する 形で計画、実施していきたいと考えております。

次の4点目の安倍総理のモザンビーク訪問時の700億円のコミットメントのフォローアッ プ状況でございます。資料には2014年2月とありますけれども、正確には2014年1月に安倍 総理がモザンビークを訪問しています。その際に発表しましたのが、ナカラ回廊を中心に して、道路、港、エネルギー、環境、保健、教育等を含めた総合的開発のために、5年間、具体的には2013年から2017年までになりますけれども、約700億円のODAの支援を実施して いくということを表明しております。

これまでの実績でございますけれども、約600億円、ODAを実施しております。ベースは、 有償の資金協力、無償資金協力の実施に当たってE/Nという交換公文ベースの数字になりま す。年別の内訳を申し上げますと、援助の形態は3つありまして、技術協力、無償資金協力、 有償資金協力、それぞれについての数字を申し上げます。

2013年につきましては、技術協力として約7億円、無償資金協力約43億円、有償資金協力 約147億円実施しております。翌2014年につきましては、技術協力として約10億円、2015 年が技術協力約10億円、無償資金協力約41億円、有償資金協力約292億円、2016年、昨年は 技術協力として約8億円、無償資金協力として約12億円、今年2017年につきましては、無償 資金協力として約34億円。これが内訳でございます。これの合計が約600億円でございます。

今後の協力ですけれども、現時点で新規に確定しているものはございません。個々の事 業の妥当性を個別に判断していく考えでございます。

次に、(5)の御質問は、異議申し立てがあったことを受けた見解と、今後の方針、対応と いうことでございます。今年4月に現地の住民からJICAに対して提出されました、ガイドラ インに基づく異議申し立てにつきましては、11月1日に、異議申し立ての審査役による調査 報告書がJICA理事長に提出されて、申立人に通知されたと承知しております。

ガイドラインに基づきまして、既にJICAの事業担当部署が調査報告書に対する意見書を 12月1日付に理事長に提出したと聞いておりますが、一方で、申立人も理事長に意見書を提 出することができるというふうにされていると承知しております。

その上で、また報告書と意見書を踏まえて、理事長から事業担当部署に対する指示が出 されると承知しております。現在、こういう形で、異議申し立てのガイドラインに基づく プロセスが進行している状況と認識しております。ですから、現時点で外務省として今後 の方針についてコメントすることは差し控えたいと考えております。

一方で、前回のこの会合でもありましたけれども、人権侵害にどう対応するかという御 質問をいただいておりますけれども、具体的に人権侵害について外務省として事実関係を 確認できる立場にはないという前提で申し上げます。

今年3月に大統領が訪日された際に、日・モザンビーク共同声明を発出しておりまして、 その中でうたわれておりますのが、市民社会及び農村コミュニティーの権利を保護し、持 続可能な農業開発を通じて彼らの生活を向上させるために共に取り組むことを目指すとい うことが首脳間で確認されております。

これを踏まえまして、外務省としてもモザンビーク政府に対して、プロサバンナ事業実 施における人権の配慮について折に触れて促してきたところでございます。今後におきま しても、人権の保護を含めて適切な形で事業が進められるように働きかけていく考えでご ざいます。

最後の質問は、ポルトガル語の翻訳がないことについてのお尋ねでございますけれども、 まず前提として、このガイドラインに基づくプロセスにつきましては、外務省として関与 する立場にはないという前提で、JICAに確認した範囲で以下のとおりお答え申し上げます。

まず、JICAの環境社会配慮ガイドライン異議申し立て手続の要綱というのがございまし て、これに基づいて審査役は調査結果を期限内に理事長に報告することとなっております。 その調査報告書は、まず和文で作成されました。同時に、その手続要綱の中では、調査報 告書のホームページの公開は英語を基本とすることとされているということを受けて、公 表のため、また、申立人や代理人を含む当事者に送付するためのものとして、英語訳を速 やかに作成し、公表したものと聞いております。

手続要綱の中では、調査報告書の送付を含む当事者とのコミュニケーションにつきまし ては、現地の公用語で行うことは義務づけられていないと承知しております。ですから、 通常は英語で実施されていると承知しております。

ただし、この調査報告書につきましては、審査役の判断によりまして、通常の英語訳以 外にもポルトガル語訳を作成した上で送付することにしたと。ただ、翻訳に一定の時間が かかりますので、それで最終的に一定の時間を要したと聞いております。

また、調査を受けて事業担当部署が審査役に提出した資料につきましても、既にホーム ページにその英訳が公表されていると承知しておりますけれども、提出資料の骨子につき ましては、調査報告書の附属資料の4というところにも記載されておりまして、これにつき ましてもポルトガル語訳が作成されて、申立人に提供されていると聞いております。

また、事業担当部署が出した意見書につきましても、日本語の原本と英語訳につきまし ては理事長宛てに提出されたと聞いておりますけれども、JICAによれば、この意見書につ きましてもポルトガル語訳を作成して申立人に提供されていると聞いております。

今後、手続要綱によれば、当事者は報告書の内容に対する意見書を審査役に提出するこ とができるということで、審査役は意見書を事業担当部署に送付することができるという のが手続要綱に定められた流れと聞いております。
以上でございます。

●加藤(関西NGO協議会 理事)
金子、大場両課長、ありがとうございます。

渡辺さん、いかがでしょうか。

●渡辺(日本国際ボランティアセンター 南アフリカ事業担当兼地域開発グループマネー ジャー)
ありがとうございます。

人権侵害を事実確認できる立場にないとはっきりとおっしゃっていたのですけれども、 これまでこうした問題へ対応することの重要性というのは、ここで何度も何度も確認して きたはずですよね。

その上で、もし確認できないのであれば、ODA事業における市民社会の モニタリングの役割とかウオッチの役割ということを伝えてきていて、我々はエビデンス ベースで伝えてきている。その情報をなぜ使わないのかということも、ここで聞いてきていると思うのです。

直接確認できないのであれば、そうした市民社会からの情報を得た時にどうするのかということを具体的に提示することが外務省の責任としてあると思うのですけれども、本日 はそれがなかったというのが非常に残念だったなと思います。

ただ、残念だったなでは済まなくて、現地の人にとっては、本当にこういった大きいODA 事業をやる時は、想像している以上に社会的、環境的、いろいろなインパクトを与えます。 小さいところから始めたと思っても非常に大きいインパクトがあって、そのことを認識し ながらやる必要がすごくあると思うのです。なのに、現地の状況、ガバナンスの状況を聞 いた時に、発展途上国だから課題があるで済まされる。そんなことで本当にDo No Harmで ODA事業ができるのかと、非常に今日不安を覚えました。今の話を聞いていると、このまま 絶対この事業を進めるべきではないし、そんな態度で進めてもらっては非常に困ります。

どこでどういうふうに御回答をいただけばいいのかわからないのですけれども、今の一 連のご回答を聞いてびっくりしていますぐ何とも言えないのですけれども、このままで済 ませられないなか、どこでどう今後の対応を聞いていけばいいのか。

また、JICAの異議申し立てのプロセスがあるのも理解している。ただ、見解は指示が理 事長から行ってからなどとおっしゃっていたが、私が聞いたのは、異議申し立てを住民が したことそのものを、ODAを扱う外務省としてどう受けとめているのかという質問だったの です。ここにはっきり書いてあります。

それへの回答もないということで、ほぼゼロ回答 に近い形で、本当にまずい。このままODA事業をやって本当に大丈夫ですかと。アフリカに 本当に大量の資金・税金を投じてODA事業をやっていますけれども、非常に不安を覚えてい ます。

この後、カンボジアの話も出てくると思うのですけれども、今日のご回答は、共通して いる被援助国へのガバナンスにどう取り組むのかということがほぼ取り組めていないとい うことをここでさらしてしまったことにほかならないのかなという印象を私は受けていま す。

あと、ガイドラインのことなので、これはJICAに言うべきかもしれないですし、これか ら見直しのことが始まるので、そこで意見をしていきたいと思うのですけれども、審査報 告書は現地の公用語で行わなくていいということそのものを、外務省として、監督省庁と して問うべきではないのか。申立人が読めない言語で審査結果を作成してどうするのだと いう、そのことも放置されたままということも驚きです。

回答を聞いてびっくりしすぎて 話がまとまらないのですけれども、絶望的な感じを受けていますというコメントです。

●加藤(関西NGO協議会 理事)
渡辺さん、一応コメントということですね。

●渡辺(日本国際ボランティアセンター 南アフリカ事業担当兼地域開発グループマネー ジャー)
別の形でどういうふうにこれに対応できるか、考えさせてください。また御連絡を差し 25
上げます。

○垂井(外務省 民間援助連携室 首席事務官)
では、大場課長、お願いします。

○大場(外務省 国別開発協力第三課長)
私の発言は、これまでと一歩も後退してはいないと思います。決して渡辺さんをびっく りさせたり、落胆させる意図は全くないのです。
人権の問題は非常に重要なので、ここはきちんと保護されて、かつ配慮されるように訴 えていきたいと思います。

例えば、今回いただいた資料ですと、11月のナンプーラで開催された会合の発言は録音 データで確認されているということなのですよね。ファクトベース、エビデンスベースで やることは大事だということをおっしゃっていて、仮に録音されたデータがあるのであれ ば、例えば会合の議事録なんかよりも客観的なわけですよね。

ただ、我々はそこにいませ んでしたけれども、もしそれが本当に渡辺さんからご覧になって問題があるのであれば、 私が聞いてもわかりませんけれども、それをもし共有いただけるのであれば、それをモザ ンビーク政府に共有して、こういったことを指摘されているのですということで、人権の 配慮について改めて求めるということをさせていただくことは可能です。

●渡辺(日本国際ボランティアセンター 南アフリカ事業担当兼地域開発グループマネー ジャー)
わかりました。ありがとうございます。それについては対応をこちらのほうで検討させ ていただきます。

●加藤(関西NGO協議会 理事)
もう一つ、林さん、お願いできますでしょうか。

●林(アフリカ日本協議会 特別顧問)
アフリカ日本協議会の林達雄と申します。

私から言いたいのは、予防原則ということです。問題が起きてからでは遅過ぎる。怪し きものはゴー(GO)ではなくてストップ(STOP)だという意味合いです。今までも国際会 議の中でずっと言われ続けてきたことで、特に政府が遵守すべきことだと。あらゆる面で 予防が大事だと。一方で、予防というのが法律にもなっています。テロ等準備法とか、法 律にもなっているのに、もう一方ではドゥ(Do)していく。私はびっくりしたのですけれ ども、まだ協議が不十分なのにドゥ(Do)しているということでびっくりしました。

そういう意味で、予防原則というのを遵守していただきたいし、そのことにおいて特に 農民たちを含めて、そのプロジェクト、環境、人権、あるいは開発の問題に対して、ちょ っと待ってよということで、行わないことが大事かなと。ストップしようと。勇み足をし てはいけないと思います。

●加藤(関西NGO協議会 理事)
よろしいですか。では、ちょっと短くで。

●長谷部(日本国際ボランティアセンター 事務局長)
日本国際ボランティアセンターの長谷部です。
またJVCからということで申しわけないの ですけれども、環境社会配慮ガイドラインのほうを、今、JICAのほうでもいろいろ協議し ている関係でよく読ませていただいているのですけれども、そこの中でも人権状況を把握 し意思決定に反映すると、きちんと書かれているのです。いろいろなところのステークホ ルダーの参加とありますし、本当にガイドラインそのものは非常にすばらしい内容だと、 JICAの協議会の場でも言わせていただいております。そういったところを遵守した形での 今後の議論、また協議をお願いしたいと一言述べさせていただきます。コメントです。

●加藤(関西NGO協議会 理事)
ありがとうございました。お二人のコメントでございました。

○垂井(外務省 民間援助連携室 首席事務官)
外務省からは特段ありませんか。
今福課長、お願いします。

○今福(外務省 政策課長)
前職が国別開発協力第三課長だったこともあって、一言だけ。
このプロセスはストップを考えるべきではないかという御意見をいただきましたけれど も、まさに協議をしているがゆえに、現状を見ていただくと何も進んでいないというのが ここ一、二年の話だと思うのです。それは我々なりに皆様の御意見を踏まえて、ちゃんと 議論しなければいけない。モザンビーク政府が先走りそうだったら、ちょっと待ってくれ ということをやっているのがこの1年半のことだと思います。

あと、まさにプロサバンナの話につきましては、こうやって御議論はいろいろあるわけ ですから、この本体の協議会の他にサブグループも作って、これまで十何回と回数を重ね てきている。もちろんその中でお互いの考えていること、見解の相違等があって、なかな かまとまらないということはあるかと思いますけれども、我々としてもプロサバンナにつ いては真剣に取り組もうと思ってそういう場も設けておりますので、引き続きそういった 場も活用して協議させていただければと思います。

●加藤(関西NGO協議会 理事)
渡辺さん、お話はありますか。

●渡辺(日本国際ボランティアセンター 南アフリカ事業担当兼地域開発グループマネー ジャー)
ありがとうございます。
とまっているのは承知しています。前局長が御英断をしていただいて、現地で問題にな っていた契約がそこでストップしたということはわかっている。

しかし、そうは言っても、 とめざるを得ないところまで悪化してきたということ。それで、異議申し立てがあったと いう中で、プロサバンナ事業だけではなくて、その上位に当たるナカラ経済回廊開発が行 われていて、そこでも人権侵害が確認されている。それで私は今、議題を出している。

また、プロサバンナの話だけではなくて、もっと大きなレベルの話も出しています。 なので、いずれにおいても、本当に今後真剣にどうするのかというのをちょっと考えた いので、また先ほど大場さんにも申し上げたとおり、話し合いの持ち方等、今後考えさせ
ていただければと思います。よろしくお願いいたします。

以上
スポンサーサイト

Appendix

最新記事

カテゴリ

プロフィール

MozambiqueKaihatsu

Author:MozambiqueKaihatsu
「モザンビーク開発を考える市民の会」の公式サイトへようこそ!本サイトでは、モザンビークの草の根の人びとの側に立った現地・日本・世界の情報共有を行っています。特に、現地住民に他大な影響を及ぼす日本のODA農業開発事業「プロサバンナ」や投資「鉱物資源開発」に注目しつつ、モデルとされるブラジル・セラード開発についての議論も紹介。国際的な食・農・土地を巡る動きも追っています。

最新コメント

最新トラックバック

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR