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【情報】JICAの異議申立審査役選考手続きの不透明性

大変疑問の多いモザンビーク住民11名による異議申し立ての審査結果を受けて、参議院の石橋通宏議員からJICAへの情報照会が行われました。

(なお、プロサバンナ事業の異議申立「調査報告書」の主筆は金子由芳教授*神戸大学大学院教授・元日本輸出入銀行<現JBIC>となっております。)

審査役の選考については、『異議申立要綱』の第4条に規定されるとのことですが、該当する下記の記述をみてもそのプロセスは不透明です。一番重要な、選考プロセスの透明性は、この要綱では明らかではなく、かつ選考の独立性がどのように担保されているのかも明らかではありません。

https://www.jica.go.jp/environment/guideline/pdf/guideline02.pdf
4.異議申立審査役
(1) JICA は、JICA の事業担当部署及び環境社会配慮審査担当部署から独立した機関として審査役 2 名ないし 3 名を置く。

(2) 審査役は、以下の要件を満たすもののうちから、理事長が選考委員会の意見を踏まえて任命する。
1)JICAの環境社会配慮に関する業務と利害関係がないこと。
2)日本語及び英語に堪能であること。
3)また、審査役は、環境社会配慮に関する知見、国際協力に関する知見、法律に関する知見を有することが望ましい。

(3)上記選考委員会は、学識経験者、産業界、日本国政府、開発途上国政府、NGO等の中から JICA が公平にかつ適正に選定した者により構成される。



・まず、JICAの誰がどのようなプロセスを経て選考委員会を選んだのか明らかではありません。
(例えば、環境社会配慮ガイドラインの審査役を選考するのにフィリピン国政府の関係者が関与することの妥当性など)
・次に、これらの審査役候補がどのようなプロセスを経て立候補したのか、推薦されたのかも明らかではありません。以下の関連サイトでも公募された様子はありません。つまり、ブラックボックス状態にあります。
https://www.jica.go.jp/environment/objection.html
・JICAのガイドライン違反を調査する立場にあるはずの審査役が、理事長直属の組織として設置されているだけでなく、理事長に任命権があるのも、審査の「独立性・公平性・透明性」に反します。

以上を念頭におく形で議員からなさされた質問に対し、JICAからきた情報は下記のものだけでした。
そして、このような最低限の情報がJICAのウェブサイトにすら掲載されていない現実があります。

___

異議申立審査役の選考手続きについて

1 現在の異議申立審査役 「環境社会配慮ガイドラインに基づく異議申立手続要綱(2010 年 4 月版)」第 4 条 に基づき、現在は以下 3 名の審査役が選任されています。

(1)松下 和夫(まつした かずお)
肩書:京都大学 名誉教授 選任日:2015 年 9 月 1 日
(2)金子 由芳(かねこ ゆか)氏
肩書: 神戸大学大学院 国際協力研究科 教授 選任日:2016 年 7 月 1 日付
(3)早瀬 隆司(はやせ たかし)氏 肩書:長崎大学大学院 水産・環境科学総合研究科 教授 選任日:2016 年 7 月 1 日付

2.審査役選考委員会
上記の審査役 3 名は、以下の選考委員により選考されました。(役職は当時のもの)
(1) 学識経験者 東京工業大学大学院総合理工学研究科環境理工学創造専攻 村山 武彦 教授
(2) 産業界 社団法人海外コンサルティング企業協会(ECFA) 高梨 寿 専務理事
(3) 日本国政府 外務省国際協力局事業管理室 川田 一徳 室長
(4) 開発途上国政府 在日フィリピン共和国特命全権大使
Manuel M. Lopez 大使
(5) NGO特定非営利活動法人国際協力 NGO センター(JANIC) 定松 栄一 事務局長

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「モザンビーク開発を考える市民の会」の公式サイトへようこそ!本サイトでは、モザンビークの草の根の人びとの側に立った現地・日本・世界の情報共有を行っています。特に、現地住民に他大な影響を及ぼす日本のODA農業開発事業「プロサバンナ」や投資「鉱物資源開発」に注目しつつ、モデルとされるブラジル・セラード開発についての議論も紹介。国際的な食・農・土地を巡る動きも追っています。

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