Entries

【重要】地域住民11名の異議申立(JICA・プロサバンナ事業)の審査結果と資料

地域住民11名の異議申立(JICA・プロサバンナ事業)の審査結果と資料

【異議申立の背景】
今年4月、地域住民11名がJICA環境社会配慮ガイドラインに基づきプロサバンナ事業(ProSAVANA-PD)に関する異議申立を行いました。
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-261.html

すでに生じている人権侵害の被害が拡大することを懸念して、これまで躊躇していた住民たちが、11月の来日時に起こったJICAによる言論弾圧ともいうべき出来事に対し、危機感を強めた結果でした。この出来事は下記をご覧下さい。

「【緊急抗議・要請】JICAによるモザンビーク農民・市民社会来日者への弾圧の試みについて」とそれに対する回答について
http://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy-statement/2016/12/20161221-prosavana.html

【審査の経過と要望】
5月17日に開始した予備調査が7月3日まで実施され、その結果、本調査が決定しました。
JICAに対する異議申立のケースで、本調査に進んだのは2014年のティラワ経済特区(ミャンマー/ビルマ)以来で、制度が開始して2件目となりました。
https://www.jica.go.jp/environment/present_condition_moz01.html

本審査では、7月29日から8月6日まで現地調査が行われましたが、その事前準備の不足が懸念されたために、日本のNGOからJICA理事長宛に要請文が発出されました。
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-260.html

未だ公開はしていませんが、7月26日、審査役に直接要望書を手渡しています。

その後、2ヶ月の審査期間の延長を経て、11月1日に審査結果が発表されました。審査期間は11月6日まででした。
https://www.jica.go.jp/environment/present_condition_moz01.html

【審査結果発表2週間経過しても申立人が読めない状態に放置】
しかし、2週間が経過した現在も、日本語と英語の結果がJICAウェブサイトに掲載される一方で、モザンビークの公用語であり、申立人が唯一読める言語であるポルトガル語版が提供されない状態が続いています。

11月13日付けで代理人からポルトガル語版の提供が再度呼びかけられているとのことですが、現在までこれへの返事も届いていないそうです。

【審査の手法とあり方への申立人の疑義と追加文書】
実は、現地調査時の申立人11名へのヒアリングのあり方に疑問と懸念をもった申立人らは、8月半ば、日本のNGOに審査役への追加文書提出を要請しました。これは、ヒアリング時の最後にも申立人から提案がなされていた点です。そこで、この要請を受けた日本のNGOとして、申立人から追加資料の方向性を確認し、審査役との相談の上で、追加文書を提出することが決定いたしました。

審査期間は11月6日までとなっているにもかかわらず、また11月1日中にはすべての追加文書を提出すると事前連絡をしていたにもかかわらず、一切の連絡がないままその日のうちに審査結果報告が確定し、代理人に送られています。

勇気をもって異議申立を行い、一生懸命審査に協力してきた申立人11名の権利と尊厳を損なう対応が取られ続けています。

【JICA理事長(cc.審査役)への要請】
なお、現地調査時のヒアリングについては、申立人や代理人、その他から多くの疑問が出されており、日本のNGOとしても事態を重く受け止め、JICA理事長宛に「JICA環境社会配慮ガイドライン改定に向けたレビュー調査に関する要請」が8月28日付で提出されています。添付資料17で、審査の問題が列挙されていますので、ぜひご覧下さい。

(プロサバンナの事例)
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-281.html
(要請書の表紙)
http://www.ngo-jvc.net/20170912-environment-guideline.pdf

【審査役に提出された120点以上の追加文書の公開開始】
詳細は今後出される予定の各種文書をご覧頂くとともに、審査役に提出された追加文書120点以上が、AJF(アフリカ日本協議会)のサイトにアップされつつあるので、そちらをご確認下さい。
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/activities/ps20171105.html

【今回の審査の体制】
この審査は次の体制で進められました。
https://www.jica.go.jp/environment/objection.html


■JICA環境社会配慮ガイドライン異議申立 審査役:
・松下和夫(京都大学名誉教授)
・金子由芳(神戸大学教授)
・早瀬隆司(長崎大学名誉教授)

■現地調査担当者:
・松下和夫(京都大学名誉教授)
・金子由芳(神戸大学教授)

■本件審査報告書 主筆者:
・金子由芳(神戸大学大学院国際協力研究科教授)

■審査役事務局からの同行スタッフ:
・Mr. Ochi Naoya(元JBICパキスタン事務所所長)
・Mr. Shinoda Takanobu(元Deputy Director, Credit Risk Analysis and Environmental Review Dept., JICA)

【JICAサイトでの異議申立の審査の目的】
以下のサイトに審査役の役割などが書かれています。
https://www.jica.go.jp/environment/objection.html

異議申立手続きの目的は次の2つです。
1)JICAによるガイドラインの遵守を確保するため、ガイドラインの不遵守を理由とする異議申立が行われた場合、遵守・不遵守に関する事実を調査し、その結果をJICA理事長に報告する。

2)ガイドラインの不遵守を理由として生じたJICAの協力事業に関する具体的な環境・社会問題の紛争において、迅速な解決のため、当事者(異議申立人や協力相手国など)の合意にもとづき当事者間の対話を促進する。

異議申立はガイドラインの不遵守の結果として、JICAが実施する協力事業により実際に被害を受けた、あるいは将来被害を受けることを懸念する現地の住民2人以上により行うことができるもので、申立があった場合には上記2つの目的を達成するための業務を実施する異議申立審査役が、理事長直属の機関として設置されています

*留意点:つまり、審査役はJICAから独立した組織ではないことが明記されています。このことについて、上記の「ガイドラインの改定」で改善を要請しています。詳細はこちら→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-281.html


以上
スポンサーサイト

Appendix

最新記事

カテゴリ

プロフィール

MozambiqueKaihatsu

Author:MozambiqueKaihatsu
「モザンビーク開発を考える市民の会」の公式サイトへようこそ!本サイトでは、モザンビークの草の根の人びとの側に立った現地・日本・世界の情報共有を行っています。特に、現地住民に他大な影響を及ぼす日本のODA農業開発事業「プロサバンナ」や投資「鉱物資源開発」に注目しつつ、モデルとされるブラジル・セラード開発についての議論も紹介。国際的な食・農・土地を巡る動きも追っています。

最新コメント

最新トラックバック

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR