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【まとめ】JICA・現地NGO不正契約問題

プロサバンナ事業(ProSAVANA-PD)における
JICAによる調達手続き(コンサルタント契約)に関する不正
JICAモザンビーク事務所とNGOソリダリエダーデ・モザンビークとの契約
(2016年10月〜2017年3月)
作成日:2017年3月7日

1. 経緯:一般公示から応札・契約締結まで
 2016年8月5日:JICAモザンビーク事務所、「プロサバンナ・マスタープランの見直し」のためのコンサルティング契約に関する一般公募。結果、3社が応札。
 同年9月27日(契約開始は10月14日):現地NGOとコンサルティング契約締結。
 6ヶ月206,139.75ドル(2,284万円)の契約 。
 契約署名者:
 JICAモザンビーク事務所長・須藤勝義氏
 現地NGO・Solidariedade Moçambique事務局長António Mutoua氏
• Mutoua氏は、JICAが別のコンサルタント企業(MAJOL社)を使って2016年2月に作った「市民社会調整メカニズムMCSC」のコーディネイターに就任 。

2. 調達不正:調達案件形成前の「資金提供」に関する協議
 2016年4月12日:上記の契約署名者(須藤氏と Mutoua氏)が、JICAモザンビーク事務所にて会合「マスタープランの見直しと最終化のための資金提供に関する会合」を開催。上記のコンサルティング契約を含む資金提供に関する協議を行った 。会議録には、須藤氏・Mutoua氏の署名あり。(*詳細は会議録並びに日本語訳を参照)

3. 国内法違反:非営利NGOとの契約書に「(団体)profit」が明記
 モザンビークのNGOは、国内法(アソシエーション法)で、「非営利(non-profit nature/natureza não lucrativa)」団体とされている(Lei nr. 8/91, de 18 de Julho、第一条)。
 しかし、契約書では、契約金の内60%(約1320万円)が「報酬(remuneration)」で、「報酬」の中に「the Consultant’s profit(コンサルタント利益)」が含まれると記載(契約書6p.「19.3」) 。
 “the Consultant”は、契約書(1p.)にSolidariedade Moçambiqueと定義。
 JICAのガイドラインやコンプライアンス・ポリシー、「不正腐敗防止ガイダンス」でも、相手国の法令遵守が明記されるが、これらに違反。

3. 当該契約について現地市民社会組織から出されている異議申し立て:公平なる事業実施が不可能な選定
 新聞に掲示された公示情報には、契約事業は「幅広いステークホルダーの参加を確保する形でマスタープランの見直しと最終化を行うこと」とある 。
 しかし、上記「会議録」には、Mutoua氏が、事業に異議を唱える人びと(自らの拠点ナンプーラ州の小農を含む)や団体に対抗する活動を事業対象州レベル・首都で実行していることをJICA所長らに報告している。
 会議録p.1:「キャンペーン支援者・関係者」への「精神的働きかけを行い」、自分らのグループ(MCSC)と同盟することを呼びかける活動に従事した。
 これをコミュニティ・レベルで拡大するための資金協力をJICAに依頼。JICA所長は、ProSAVANA=PDの予算で支援することが約束(会議録2p.)。
 実際に6月に370万円が提供される(内70万円は「内部打合せ費 」)。
 5月31日〜6月4日、Mutoua氏は、モザンビーク政府派遣団の一員としてブラジルに赴き、契約内容と同テーマ「マスタープラン見直し」について、自らが果たす主導的役割について説明と宣伝を行ったが、これにはJICA関係者も同席。
 8月27日:現地市民社会組織8団体から抗議声明が発表。JICAに提出される 。
 しかし、その1ヶ月後、JICAは、公益性が高く、中立・公平さが求められる業務にMutoua氏とその団体を選定。
 11月10日:JICAと現地NGOとの契約が明らかになったことを受けて、現地市民社会組織8団体により「不正」に関する抗議声明が発表される 。
 2017年2月17日:契約が続行したことを受けて、モザンビーク市民社会組織8団体よりJICA理事長宛に「公開書簡」が提出される 。

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Author:MozambiqueKaihatsu
「モザンビーク開発を考える市民の会」の公式サイトへようこそ!本サイトでは、モザンビークの草の根の人びとの側に立った現地・日本・世界の情報共有を行っています。特に、現地住民に他大な影響を及ぼす日本のODA農業開発事業「プロサバンナ」や投資「鉱物資源開発」に注目しつつ、モデルとされるブラジル・セラード開発についての議論も紹介。国際的な食・農・土地を巡る動きも追っています。

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