国際NGO・GRAIN来日報告会(2/24@東京)
「土地収奪とアグリビジネス
〜油ヤシ・大豆生産とコミュニティinアフリカ・南米」
2008年の国際食糧価格高騰は、世界各地での土地収奪(ランドグラブ)現象を生み出し、現在でもその影響は続いています。国際NGO・GRAINは、この現象について世界に先駆けて警鐘を鳴らし、国際的な問題喚起に貢献してきました。
アグリビジネスによるグローバルな土地収奪は、植物油作物(油ヤシ、大豆)生産との関係で多発している状態にあります。そこで、2016年度は、地球環境基金の助成を得て、西アフリカ・ガボンでのコミュニティの対応能力強化事業を進めています。GRAINは、これまでの植物油(パーム油や大豆)問題の調査研究蓄積、ガボンでの活動を踏まえ、日本での成果報告会を開催することになりました。
本報告会では、第一部で、(1)グローバルな観点からのアグリビジネスによる土地収奪問題に関する報告を行った上で、(2) 全体的な状況の中にアフリカ・油ヤシの事例も位置づけます。第二部では、(3) 植物油の中でも日本との関係が深い大豆油の問題について明らかにした上で、(4) GRAINが関わってきたモザンビークとブラジルでの事例を日本の研究者と市民社会に紹介してもらいます。ふるってご参加下さい。
—記—
【日時】2017年2月24日(金)17時〜20時半
【場所】東京都千代田区神田和泉町1-1-16 KONKOビル7階
ハロー貸会議室秋葉原駅前RoomB
【言語】英語・日本語(逐語通訳がつきます)
【定員】60名(要申込み・先着順) 【参加費】無料
【式次第】それぞれ質疑応答の時間を設けます。
<一部(17:00-18:20 *1.5時間)>
【報告】土地収奪とアグリビジネス〜最近の動向と油ヤシ問題を中心に
(デブリン・クエック /GRAIN)
<二部(18:30-20:30 *2時間)>
【報告】植物油(パーム油と大豆)と日本の関わり(デブリン・クエック /GRAIN)
【報告】モザンビーク、ブラジル・セラード/アマゾン地帯の土地収奪
(舩田クラーセンさやか /明治学院大学国際平和研究所)
(渡辺直子 / 日本国際ボランティアセンター)
【コメンテイター】印鑰智哉(オルター・トレード・ジャパン政策室)
【主催】GRAIN、日本国際ボランティアセンター
【共催】オックスファム・ジャパン、No! to landgrab, Japan、 アフリカ日本協議会、ATTAC Japan、プランテーション・ウォッチ
【協力】モザンビーク開発を考える市民の会
【助成】地球環境基金、一般財団法人 大竹財団
【参加申込】
現在定員オーバーのため、個別受付に切り替えています。
参加希望の方は、office@mozambiquekaihatsu.netまで、お名前・ご所属・ご希望理由を明記の上、ご連絡下さい。【国際NGO・GRAINについて】(本部、バルセローナ)
https://www.grain.org/・危機に直面する生物多様性やコミュニティの保全のため、世界の小農や社会運動と共に活動するアクション&リサーチ型国際組織。遺伝子組み換えやランドグラブ(土地収奪)を含む食料システム(Food System)に関する専門家集団。
・団体としては小規模ながら、アフリカ・アジア・ラテンアメリカに拠点を持ち、現地のパートナーらと共に、草の根・地域・国家・超国家・国際レベルでの活動・政策提言に大きな成果をあげてきた。その確かなリサーチ能力によって、世界各国の政府、国際機関、研究者らに注目・引用されるレポートやペーパーを多数発表してきた。
【プロフィール】
■デブリン・クエック(Devlin Kuyek / GRAIN調査プログラムオフィサー):
・カナダ出身。マレーシアやフィリピンの小農組織・NGOで活動した後、2003年からGRAINに参加。
・2008年10月に、世界で最も早くランドグラブ(土地強奪/収奪)に警鐘を鳴らすレポートを発表。世界各地の大規模土地取引情報を「見える化」して注意喚起を行うなど、そのクリエイティブな手法は、後の土地取引をめぐる世界銀行、国連、学術界、NGOに大きな影響を及ぼし、グローバルなアジェンダ設定、政策転換、監視メカニズムの形成に貢献してきた。その後も、土地収奪に関する先駆的な調査・報告を出し続け、この分野で主導的役割を果たしている。
・また、当事者主体のアクション・リサーチやキャパシティ・ビルディング、ネットワーキングの専門家でもある。油ヤシ・プランテーションに立ち向かう西アフリカ各国コミュニティの支援に取り組んでいる。
■舩田クラーセンさやか(明治学院大学国際平和研究所 研究員)
元東京外国語大学大学院准教授。「紛争/暴力と平和」の専門家として、アフリカーー特にモザンビークの歴史・政治社会・経済を研究してきた。2012年、モザンビーク農民組織の要請を受けて、日本とブラジルが同国北部(ナカラ回廊)で実施するProSAVANA(プロサバンナ)事業と土地収奪の問題に取り組むようになる。現在は、グローバルな食と農・暴力をめぐる諸問題の研究に従事する一方、国際的な学術グループや市民・当事者間のネットワークづくりをサポートしている。
■渡辺直子(日本国際ボランティアセンター 調査研究・政策提言/南アフリカ事業担当)
イギリスの環境保護NGO勤務、日本の大学院を経て、2005年南アフリカ事業担当としてJVCに参加。2009年から南アフリカHIV/エイズプロジェクトマネージャー、2010年より同国現地代表を経て、2012年度より再び現職。2013年からモザンビーク小農組織との合同調査を開始し、現在までに9回の現地調査を行う。アフリカ、モザンビーク、ブラジルの市民社会組織とともに、国境を超えたアドボカシー活動を展開している。以下のリンクにある団体機関誌T&Eに、これまでの調査や活動で育んだ知見を連載中。
http://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy/prosavana-jbm.html■印鑰智哉(オルター・トレード・ジャパン政策室 室長)
ブラジル社会経済分析研究所(IBASE)やGreenpeaceなどを経て、2011年から現職。ブラジルへの日本のODAの影響などを調査しているほか、遺伝子組み換え問題を含む食と農をめぐる世界各地の問題を追跡してきた。映画『遺伝子組み換えルーレット』の日本語翻訳監修者でもある。近々、論考「アマゾンの危機とアグロエコロジー」が発表される予定であるが、その他の解説などは以下のリンクを参照。
http://altertrade.jp/archives/8981【お問い合わせ】
モザンビーク開発を考える市民の会事務局(金井・山崎・橋本)
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/office@mozambiquekaihatsu.net
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