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【報告】2014年10月29日現地調査報告会記録(その1「挨拶&報告&提言」)

10月29日に行われた現地調査報告会はお陰さまで好評でした。

調査報告会の記録を掲載いたします。皆さんご参照ください。

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案内文:
→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-127.html
当日配信動画(IWJ):
→http://www.ustream.tv/recorded/54636313
当日配布資料:
→http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/activities/ps20141029.html#1029papers
提言書:
→http://oxfam.jp/news/media/prosavanna141029.pdf
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【報告会記録】
日本のODAによるモザンビークの農業開発事業
「プロサバンナ」に関する現地調査報告と提言
〜合意から5年、現地で何が起きているのか?〜

【日時】2014年10月29日(水)16:30~18:30
【会場】衆議院第二議員会館 1F「多目的会議室」
【共催】(特活)アフリカ日本協議会、(特活)日本国際ボランティアセンター、
(特活)オックスファム・ジャパン【協力】モザンビーク開発を考える市民の会

●報告者
津山直子/アフリカ日本協議会(AJF)
森下麻衣子/オックスファム・ジャパン
渡辺直子/日本国際ボランティアセンター(JVC)
近藤康男/No! to Land grab, Japan
●コメンテーター
池上甲一/近畿大学農学部教授
贄川恭子/(特活)WE21ジャパン事務局長
高橋清貴/恵泉女学園大学教授・JVC調査政策提言担当・ODA改革ネット世話人
●司会
今田克司(一般財団法人CSOネットワーク代表理事)
●呼びかけ議員
参議院議員・石橋通宏(民主党)、参議院議員・川田龍平(維新の党)、参議院議員・井上哲士(共産党)、参議院議員・福島みずほ(社民党)、衆議院議員・阪口直人(維新の党)、参議院議員・神本美恵子(民主党)

1. 開会の挨拶 2
2. 現地調査報告 2
2.1. プロサバンナ事業の経緯と今回の現地調査の目的・概要 2
2-2. 第2回プロサバンナ三か国民衆会議・農村滞在報告 3
2.4. ナンプラー州調査報告(PDIFとPEMを中心に) 5
2.5. 農民組織・追加の情報 7
3. 市民社会からの提言 8
4. 議員挨拶 8
4.1. 徳永エリ 参議院議員(民主党) 8
4.2. 阪口直人 衆議院議員(維新の会) 9
5. フロアーとの質疑応答 9
6. コメンテーターからの発言 12
6.1. 池上甲一(近畿大学) 12
6.2. 贄川恭子(WE21ジャパン) 13
6.3. 高橋清貴(恵泉女学園大学・JVC・ODA改革ネット) 13

1. 開会の挨拶
司会 
 沢山の方にお集り下さり、ありがとうございます。「日本のODAによるモザンビークの農業開発事業「プロサバンナ」に関する現地調査報告と提言」を始めます。本報告会には呼びかけ議員が6名いらっしゃり、報告を始める前にご挨拶を頂きたいと思います。

石橋通宏 参議院議員(民主党)
 参議院のODA特別委員会に所属している。昨年3月に、参議院ODA調査派遣団でモザンビークを訪問したときにプロサバンナ事業の存 在を知 り、以来、本日お話いただくNGO関係者の皆様とプロサバンナ事業に関わる諸問題について、一緒に様々な取り組みをさせていただいている。こ れまで、国会 の質疑で何度か取り上げた他、外務省やJICAへの資料請求、質問主意書の提出など、政府対応も行ってきた。本日お話があると思うが、先般1 年遅れでよう やく、現地NGOグループの公開書簡に対するモザンビーク政府の回答なるものが出た。しかし、その内容は甚だ不十分だと思っている。それが現 地でどう受け 止められているかなど、後ほど説明があると思うが、今後も連携してしっかり対応していかなければならない。今日は、時間が許す限り一緒に勉強 させていただ き、今後の活動にまた協力させていただければと思う。
 最後に一言だけ。皆様も心配されていると思うが、政府のODA大綱の見直し案が出され、パブリックコメントにかけられる。政府は、こ れまでの ODAの方向を大転換する方向で大綱を見直ししようとしている。プロサバンナ事業は、ある意味で、今後のODA事業を占う重要なものと位置づ けられる。こ こでしっかりとこの問題について議論し、本当にいい方向に持っていかないと、今後のODA全体に悪影響を出てしまう。その意味も込めて色々と 皆様からご指 導ご示唆をいただきながら取り組んでいくので、今後とも皆様からのご支援をお願いする。


2. 現地調査報告
2.1. プロサバンナ事業の経緯と今回の現地調査の目的・概要 
(森下麻衣子 オックスファム・ジャパン)
オックスファム・ジャパンにて、食糧・農業投資並びに気候変動の調査提言担当。プロサバンナ事業のモニタリングやアドボカシーに2年ほど関与。今回のプロサバンナ事業の概要とこれまでの経緯、事業の背景情報としてのナカラ回廊経済開発について報告。最後に現地報告とこれまでの活動から見えてきたいくつかの課題を提示する。

 プロサバンナ事業の対象地域:
南アフリカのちょうど上に位置するモザンビークの北部にあるナカラ回廊
二アサ州、ナンプラー州、ザンベジア州の3州が対象
日本・ブラジル・モザンビークによる三角協力、2009年に合意
当時のJICAの資料によるとブラジルのセラード地域の農業開発を参考に、プロサバンナ事業を展開し、官民連携の下、農業投資を実施、同地域を大豆や穀物の一大生産地に変えていくとされている。

 プロサバンナ事業の概要(3本の柱と関連事業):
・ PI(技術移転能力向上プロジェクト) 2011年より実施
・ PD (農業開発マスタープラン策定支援プロジェクト) 

 2012年 マスタープランのドラフト(プロサバンナ事業全体の青写真)は2013年8月に完成する予定だったが、現在先延ばしになっている。いつ策定されるかは現在未定。
・ PEM (コミュニティレベルでの開発モデル策定プロジェクト)

 PD策定前後に実施予定だったが、PDが遅延している中で先行実施
  ・ PDIF (プロサバンナ開発イニシアティブ基金)

 パイロットプロジェクトとして過去2年間実施。

 プロサバンナ事業の展開と経緯:
2009年に合意されたものの、農民組織・市民社会とのコンサルテーションが不足する中で実施。2012年に、現地最大農民組織(UNAC)による反対声明が発表されてから様々な形でモザンビーク内外から批判的な声明が出されている。日本の市民社会は、2013年8月より現地調査を実施しており、今回は2度目の現地調査。2013年5月時点でモザンビーク農民組織・市民社会は公開書簡により事業の抜本的見直し及び緊急停止を提示。しかし理解は得られず、2014年の調査を迎えた。

 2014年現地調査の概要:
5名のNGO関係者が現地二アサ州及びナンプラー州に計1カ月滞在し実施。現地の農民組織が企画したプロサバンナに関する会議にも参加。

 プロサバンナ事業が置かれている文脈:
・ ナカラ回廊地域における農業開発事業で、ナカラ回廊経済開発の一環。ナカラ回廊経済開発では、ナカラ港から内陸への鉄道等を整備。石炭等資源の輸出。日本・モザンビークは、2013年に投資協定に調印し、2014年1月、安倍首相は700億円規模のナカラ回廊開発支援を表明。
・ プロサバンナ事業は官民連携プロジェクト、民間への投資を促すことを狙って開始。土地争奪が起きているのも事実。ナンプラー州マレマ郡での状況を報告する。

 A社が土地を収奪した結果、現地に住む農民が非常にわずかな金銭と引き換えに土地を追いやられている。近隣のコミュニティは5家族ほど農民を受け入れており、共有林の一角が提供され、そこを伐採し家を建てて生活を再建しようとしている。グループを組織し土地収奪に抵抗する現地コミュニティも存在。企業が取得したとされる農地から移転を余儀なくされており、これには自分たちで灌漑を整備した豊かな土地も含まれる。

 プロサバンナ事業は変わったのか?事業の「方向転換」の現状は?
・ これまでもJICAや外務省と話し合いを重ねてきた。情報公開ならびに協議が足りなかったことを認め、方向転換を意図する発言もあったが、現状はどうか。

 土地収奪は依然として事業対象地にて深刻な問題がある。

 情報公開と対話プロセスに残る本質的な課題は依然としてある。(津山報告)

 モザンビークとブラジルとのそろわぬ足並み。(近藤報告)

 プロサバンナ事業の「小規模農家支援」の内容そのものはどう方向転換したのか。(渡辺報告)

 事業の本質的な課題:
(1) モザンビーク政府のガバナンスの課題
土地収奪の現状への対応に問題がある。現地政府が私たちを前でも地元農民に脅迫まがいの対応をする現実。ODAを実施する日本の責任を再考すべきではないか。
(2) アカウンタビリティの不在
そもそも三角協力並びに官民連携(官が整備し民を呼び込む事業)であった。モザンビークで行われている土地収奪は政府としては関係ないという立場だが、3カ国のアカウンタビリティが不明確なまま進められている。

 JICA環境社会配慮ガイドラインの確認:
環境社会配慮を機能させるためには、民主的な意思決定が不可欠であり、意志決定を行うためには基本的人権の尊重に加えてステークホルダーの参加、情報の透明性が重要。

2-2. 第2回プロサバンナ三か国民衆会議・農村滞在報告
(津山直子 アフリカ日本協議会 AJF)
 7月23日~8月末まで,5人のメンバーが現地調査を実施。

 プロサバンナ対象地域には、400万人以上の農民が住み多くが小農。現地の農民組織やNGOと共同で調査を行い、村々を訪問し、現地の農民の声を聞いた。

 土地収奪にあって代替地も与えられないままの農民の話も聞いた。大規模な土地収奪が起こっているが、地元政府は土地収奪は起こっていないという。現実とのかい離が明確に。

 7月23日は、プロサバンナ三か国民衆会議の一日目で、3カ国の市民社会だけの会議だった。モザンビーク側は、農民組織の他、環境・女性・人権・宗教関係団体が参加。それぞれの国の取り組みの現状とナカラ地域の現状を報告。翌日は大きなホールで行い、現地農民、各国政府、国際機関の代表を含む250人が参加した。日本大使館の丸橋参事官、JICAの須藤所長も参加。女性達もたくさん村から来て参加していた。

 ザンベジア州農民代表の動画を紹介:
・ プロセスの明確な説明を欠いたまま、対話や協議・プロサバンナへの理解がないままに事業が進められているという現状がある。
・ ザンベジア州農民団体代表:「政府は多くの約束をするが、トラクターは小農には扱えない、文盲だから扱えない。農民は政府に嘘をつかれていると思っている。農民たちはプログラムについて知ろうと努力してきた。しかし政府は言った。お前たちの身の回りに気をつけろ。プロサバンナに反対している者がいたら牢屋に入れるぞと。」(資料6ページ)

 ブラジル市民社会組織から紹介されたビデオ:
・ プロサバンナ(PD)のブラジル側コンサルタント機関FGVプロジェクト関係者のインタビューを放映。そこでは、「モザンビークのナカラ回廊地域の余った広大な土地を開発する」、「セラードより肥沃で、害虫もなく、農薬費用が抑えられる」、「アジア市場にブラジルより近い」といった利点から本事業への企業投資奨励が行われ、「ブラジルのセラード開発を再現する」と述べ、当初の計画が今でも生きていることがわかる。(資料11ページ)
・ また、ナカラファンドで10数億ドルの民間投資を集めるという。日本政府のいう小農支援とは何なのか。大規模農業支援が始まっている現状とのかい離がある。

2.3. ニアサ州・政府系機関調査報告(農業省・国立農業研究所IIAM) 
(近藤康男 No! to Landgrab, Japan)

 初発の問題の所在:
・ 1990年代後半から2000年代初頭まで食糧の生産流通が少しずつ変わってきている。少しずつ農業投資なり農地収奪の問題に目を向けてきた。その中で初めてプロサバンナのことを知ったのは2011年の初め頃。
・ モザンビークで既に耕作されている農地が約400数十万ヘクタ-ル、1.3ヘクタールが平均的農家の耕地面積。一方、プロサバンナ事業について、当時はまだ大規模商品作物生産・輸出仕向けという表現が新聞報道の中でも見られた。
・ 農業風景を見れば、販売農家で統計をとると、全耕地面積300万ヘクタール、平均2.3ヘクタール規模で行われており、モザンビ-クとそれほど違いはない。まさに日本の中にプロサバンナのような事業がきたらどうなるのか、想像に難くはないはず。
・ 世界全体では約2億5千万の家族農家、87%がアジア、8%がアフリカで平均耕作面積は2ヘクタ-ル以下。今アジア・アフリカに農業開発・農地収奪が集中しているが、そこでの農業の主体は小規模家族農業である。日本では輸入自由化、農地の集積、規模拡大、商品作物生産、輸出、外部資本による投資が農業政策として語られている。まさにアジア・アフリカ全体で同じ政策が語られており、そのことが、大半を占める小規模家族農業へのしわ寄せをもたらすこととなっている。

 州農業局訪問調査報告
・ JICAの方の案内で訪問した。
・ 海外からの投資の誘致、農業の大規模化近代化については明確な政策として話があったが、小規模農業の支援改革については私の方から質問をしてささやかな内容を説明された程度だった。
・ つまり、農業政策の柱は明確に大規模農業投資であり、小規模家族農業への政策は種子の提供など温情的な政策に止まり、小規模家族農業は育成すべきというよりは他の農業形態に置きかえられるべき対象としての位置付けとされている印象を受けた。
・ 果たしてJICAの考える小規模農家育成が州の農業政策と整合するのかどうか疑問を感じさせられた。

 国立農業研究所(IIAM)訪問調査:
・ 「農業開発研究・技術移転能力向上プロジェクト」(プロサバンナPI)について説明を受けた。本来であれば試験圃場を実際に見、既に一定程度進んだ試験研究の評価を聞ければよかったが時間が無かったのが残念だった。
・ PIのテ-マは、日本に関わる研究については小規模農家に技術移転が出来る様な内容。ブラジルは大規模農業の生産システムの研究を行っている。
・ テーマは3カ国政府の協議のもとで決められるが、それぞれの国の意向が反映されているとのこと。この三角協力は、70年代後半からの日本・ブラジル両国の共同でのセラード農業開発の歴史から発展した経験と考え方に基づくものであるという。
・ しかし現場での印象は、それぞれの試験研究がそれぞれ独自に進められており、3ヶ国が、受益者たる小規模家族農業の現場で、共通の目標に基づくテ-マについて共同作業をしている姿は感じられなかった。つまり、三角協力の不在である。

 所感:
・ 訪問した2ヶ所の政府機関での説明に対する、以上のような印象は、現場で聞かされた農民の不満や不安、市民団体の指摘と重なるものであった。
・ プロサバンナのような大規模農業開発プロジェクトは、一旦大々的に報じられると必然的に大規模投資を誘引するものである。そして今現実に起きていることはまさにそのことでもある。
・ 現場からは対話や情報公開の欠落への不満がどこでも聞かされたが、実態としての三角協力の不在が、農民・市民を置き去りにしたままのプロサバンナの進行、海外資本による大規模投資の進行をもたらしているのではないかとの疑問を持った次第である。

2.4. ナンプラー州調査報告(PDIFとPEMを中心に)
(渡辺直子 日本国際ボランティアセンター JVC)

 背景:
・ モザンビーク小農、市民社会との対話が中断しているにもかかわらず、村レベルで実地で行われるPEMが昨年から開始されているということだったので、「プロサバンナにおける小農支援とは何か」と言う問題関心に基づき調査を行った。
・ 特に、コミュニティで行われている実態を調査。導入のプロセス、政治的背景を含む、地域社会環境社会との関係を見た。
・ 「PEMはこれまでJICAが行ってきたものに類似する小規模農家の開発支援。問題はないはず」とJICAから事前に説明を受けていたが、実態は残念ながら違った。

 地域の状況:
・ 各政党の旗がいたるところに掲げられており、政治的には与野党のパッチワーク状態にある。このために治安が悪くなることも。こうした明確な支援政党の表明の一方で、政治的な話題はセンシティブでしづらかった。そういう状況がある。
・ 全体的な印象としては土地も肥沃で自分達で工夫しながら農業をしてきた現地住民。

 PEMについて:
・ ナカラ回廊地域の住民の生活向上のための方策(JICAモザンビーク事務所より)として、次の5本の柱で構成:

 モデル1コミュニティ支援、2アソシエーションの支援、3コーポらティブ支援、4契約栽培スキーム、5バリューチェーンの構築

 このうち実施されているのが、1、2、4。

 PEM モデル2 アソシエーション(農民組織)の支援:
・ アソシエーションの生産性向上と収量改善を目的に、電動水ポンプを二つの農民組織に対し1台貸与。2年以内に各団体が約10万円ずつ返済。
・ 実際には二つのアソシエーションの間には10km以上の距離がある一方、両組織ともにバイクなどの運搬手段がないため、片方のアソシエーションは電動ポンプを未だ利用できておらず、返済に不安がある。
・ 水ポンプを利用しているアソシエーションはケア・インターナショナルというNGOにより灌漑も整備され、広大な農地を耕作。灌漑施設のないアソシエーションも多数ある中なぜこのアソシエーションが選ばれたのか疑問。主食メイズや換金作物の玉ねぎを生産している。

 PEMモデル4 Matharia Emprendimento(ME社):
・ 1500~3000ヘクタールの土地の使用権を登記。労働者を雇い、大規模農業生産を実施
・ プロサバンナにより融資を受け、さらに小農と契約して支援をするという話だが(ProSAVANA開発イニシアティブ基金:PDIF)、実際に起きていることとしては土地収奪と言わざるを得ないような状況がある。

 元オーナーが内戦中に土地を去り、1983年から地元農民たちが暮らし耕作していたが、2006年頃より戻り、2012年に農民たちを追い出し、現在の面積の土地を得て会社を設立した。

 以上は、追い出された農民、近くに住んでいる農民アソシエーション、プロサバンナプログラムに参加していないフォーラム代表から聞いた話で一致している。
・ この企業で雇用されている労働者の人権侵害の実態もある。週7日7時半から3時半まで働いて月3500円ほど、週末を休むと2500円ほど。モザンビーク最低賃金を下回る額で雇用。
・ また不公正な契約栽培のケースが複数報告された。JICAによるPEMのモデル4における対象組織選定に当たっての基準に合致していない。

 PEMモデル4 イアパカ・フォーラム(小農組織):
・ 同フォーラムは、去年来GAPI(半官半民の農業開発金融)から融資を受けている。
・ それとは別に、プロサバンナ・チームがやってきて協働を申し込まれたが断ったという。
・ (しかし、実際はPEMのモデル4の受託フォーラムとなっているため、)GAPIが作成したプロサバンナ融資先(PDIF)のリストに団体名が載っていることを見せたら、そのことを知らず全員が唖然としていた。同フォーラムは、プロサバンナという名の下の契約書は一切持っていない。

 PEM モデル1 コミュニティ支援:
・ プロサバンナからキーファーマーを15名選び、別に女性グループを設置するため、10名選ぶように指導があった。
・ 女性グループにはマネーセービングを教えているとのこと。そもそも村には自主的に作られた女性グループがありマネーセービングを行っているので、わざわざ外からやってきてグループをつくる意味が分からないとの現地住民の声も。
・ この10名は全員が与党FRELIMOの下部女性組織(OMM)のメンバーだった。

 これらの実態を受けて見えて来たこと、所感:
・ 農村社会を、関係性を含む総体、動態の中で捉えられていない。
・ 外からモデルを持ちこみ、現地の関係性を無視した上で現地住民が主体的にやるという前提が全くない。既成事実化、利用されている、政治化されている、強制されているとの声多数。最も事業を進める上で重要な信頼構築が行われていないことが判明。
・ 東京で聞く話と現状とのかい離がありすぎる。JICAが政府から得られる情報には限界がある。このことをまず認識してほしい。

 最後に:
・ 以上のME社の土地収奪に関し、一緒に現地調査をした現地NGOがプレスリリースを出した。これに対し、ME社からこのNGOに次のような連絡があった。

 「JICAから土地収奪に関する問い合わせがあった。ついてはME社は土地収奪をしていない、自分たちが間違っていた、というリリースを出せ」と言う内容であった。
・ 同じく、一緒に現場をまわったUPC-N(ナンプーラ州農民連合)の農民代表にも、現地の政府関係者がやって来て、「土地収奪をしていることは本当か、その話をした農民の写真を出せ」と言われたそうである。
・ 現地では、これらを圧力、脅迫と受け取っている。昨日はME社の近隣に暮らす農民に対して、政府からのアプローチがあったという連絡がきた。
・ 「農民の権利をどのように守るか」の仕組みがないままやっているため、ガバナンスが悪い国で、このような事態に政府を介して真正面から対応しようとするとこういうことになり、現地に余計被害が出る。
・ このため、一旦停止し、事業を抜本的に見直すしか、状況を改善していく方法はないと考えている。

2.5. 農民組織・追加の情報
(津山直子 AJF) 
 農民組織/アソシエーションとは?:
・ 1か月に渡って調査を実施。現地の農民組織の人達と一緒に調査をした結果多くのことがわかった。とりわけ、村の農民組織、アソシエーションについてであるが、これは資料4ページに詳しく説明してある。
・ アソシエーションは、1980年代後半から自主的に組織されてきた農民組織。彼らとの協力で様々な農村を訪問できた。
・ 農村部では、20年以上にわたる農民によるアソシエーション活動の実績があるのに、JICAは、プロサバンナ(PEM)で「アソシエーション支援モデルが設計され実施体制が整う」という目的を設定している。今さらなんでそんなことをやるのかとの声がよく聞かれた。

 追加情報(プロサバンナPEMモデル4 オルウェラ社のケース):
・ ゴマとトウモロコシの種用に契約栽培しているアソシエーションを訪ねた時、農民たちの懸念はオルエラ社がひきとるべきトウモロコシが7月末になっても放置されており、5月に支払われるはずだったお金が入っていないことが分かった。
・ 契約栽培において最も重要なのは良い種を供給できるか、タイミング良く種を供給できるか、収穫後すぐ引きとるかなのだが、実施されておらず大きな問題となっている。

3. 市民社会からの提言 
(津山直子 AJF)
 全文は、「考察と提言」17頁参照。 

 「プロサバンナ事業再考に向けて」の具体的な提言。

 1、JICA環境社会配慮ガイドラインを守ること

 2、ガバナンスの実態把握と改善

 3、透明性、情報公開の改善(特にマスタープランについて)

 4、「小農支援」の抜本的見直し

 現地農民との信頼獲得なしに事業の成功はありえない。そのために我々も協力していきたい。








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Author:MozambiqueKaihatsu
「モザンビーク開発を考える市民の会」の公式サイトへようこそ!本サイトでは、モザンビークの草の根の人びとの側に立った現地・日本・世界の情報共有を行っています。特に、現地住民に他大な影響を及ぼす日本のODA農業開発事業「プロサバンナ」や投資「鉱物資源開発」に注目しつつ、モデルとされるブラジル・セラード開発についての議論も紹介。国際的な食・農・土地を巡る動きも追っています。

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