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【議事録5】9/4院内集会(日本の開発援助とアフリカ小農)(池上甲一名誉教授「世界潮流報告」)

以下イベントの議事録の続きです。

冒頭の日本のNGOのプレゼンについてはこちら→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-413.html
以下のイベントの議事録の続きです。

日本のNGOのプレゼンはこちら→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-413.html
モザンビーク小農と市民社会代表のプレゼンはこちら→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-414.html
外務省・JICAと登壇者との公開ディスカッションはこちら→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-415.html
参加者とJICAとの公開ディスカッションはこちら→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-416.html

(院内集会)
国連「小農権利宣言」「家族農業10年」を受けて考える日本の開発援助とアフリカ小農
〜モザンビーク、プロサバンナの事例から 議事録


1. 日時 令和1年9月4日(水曜日)15:34〜18:30
2. 場所 参議院議員会館 会議室101
案内→https://www.ngo-jvc.net/jp/event/event2019/09/20190904-peasant.html
当日動画→https://www.youtube.com/watch?v=UqO0s9QH2zY&feature=youtu.be

【5】現状報告「ディスカッションを踏まえた世界潮流報告」池上甲一(近畿大学名誉教授)

司会: 決して満足いく答えが出たわけではない。この事業はこれで終わるわけでは決してないと思う。おそらく進んでいくので進んでいかないようにしなくてはいけない。

先ほど意見交換した後にボアさんはなかなか息の長い長期的な戦いになりそうだとつぶやいていた。本当にこの大きな、国をあげての開発だが、農民にとってみたら暴力に近い行為に対して私たちもどうすればいいか、そういう時に来ていると思う。

池上先生が現地調査をしてきているので、どういう観点でこの問題を見ていけばいいのか、特に農という観点で話を伺いたい。それをヒントにしながら今後私たちは何ができるか、何をしていけばいいか、そのあたりをコスタさんやボアさんを含めて一緒に考える。そういう時間にできればいいと思う。

もう抵抗を続けて10年、非常に大事な時期に来ていると思う。少なくとも、今日意見交換会をして、コンセンサスを取るまではやりません、ちゃんと取りますということを明言しているから、それをまた一つのフックにする。やはり事がおこってからでは遅い。今、予防という観点でどうこの問題を考えていくかという、そういう時期に来ている。


(UPLAN動画2:25:56)
当日配布資料>http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-411.html

池上:今日は直接プロサバンナに関わる話ではなく、全体的な、世界から見た時の小農、家族農業をめぐる議論という観点からの報告になる。今年の5月にローマで国連家族農業の10年の立ち上げイベントがあった。

その時に集まった人たちと話をしている中で、プロサバンナの話をすると、まだやっているのというような反応がかなり多かった。そういう舞台ではああいう問題のある事業はほとんど終わったんではないかと。実際ブラジルもほとんど手を引いているような状況なので。そういう理解を示す背景の一つとして、かつてJICAがセラードで進めてきたような大規模開発がモザンビークで始まった時に最初に考えていた大規模農業開発というのはもはやだめだという認識をかなりの人が持つようになってきている。そのことが影響してきていると思う。

小農や家族農業をめぐる、国際的な研究の潮流について。一応FAOとか国連の話もするが、研究の話がメインになる。ところが、残念なことに日本では家族農業の10年はさておき、小農の権利宣言についてはほとんど拒否、あるいは無視という状況になっている。

小農や家族農業への注目について
・ヨーロッパはかなり小農、家族農業への傾斜が典型的。
・EUで進めている共通農業政策(CAP)というのがある。CAPも小農を支援するという方向にかなり舵を切っており、予算の7割ぐらいはそちらに向かっている。
・フランスの新農業法。アグロエコロジーを中心にしていくということで、農業大国フランスでさえ、そちらに舵を切っている。
・2014年に開かれた家族農業年、今年から始まった家族農業の10年というのはFAOを中心にして進められている。
・昨年12月に採択された、小農の権利宣言、あるいはSDGs(永続可能な発展目標)。その中心的な役割を果たすのが小農、家族農業であると位置づけられている。
・こういう国際機関、あるいは、ヨーロッパを中心とする国々で小農や家族農業に舵を切る、重視する政策が行われているにも関わらず、日本では一部の人たちの主張にとどまっているのが残念ながら現状。

小農、家族農業がなぜ注目されるようになったか
・今進められているプロサバンナの内容は、大きな農業機械や、多投入—化学肥料や農薬をたくさん使うー近代的農業への転換となっている。しかし、今の世界の動きはそういう転換ではなく、近代的農業からの転換が課題だという風になっている。
・そのきっかけになったのが2002年に世銀が始めたイニシアティブで2008年に出された報告書(IAASTD)『岐路に立つ農業』。小規模農業の方が非常に、生計向上と公正さの面では勝っていると書かれている。大規模農業、近代農業では生計向上しないということ、小規模農業は決して遅れた停滞的農業ではないということ、アグロエコロジーが成否のカギを握ると言っている。工業的農業が小規模農業に勝っているという理解は神話に過ぎないということが、2008年の段階で既に指摘されている。
そういう流れを踏まえて国際家族農業年や家族農業の10年が始まった。

国際家族農業年と家族農業の10年
・結論として、家族農業の10年では多国籍アグリビジネス主導の現代食農システムに再考を迫るということと、家族農業は広い、先住民族や漁民、遊牧民などを含める、ということ。
・新自由主義的食農システムは環境収奪的だが、小農・家族農業は環境的にも社会的にも持続性が高い。

グローバル・アクション・プラン
・家族農業の10年では、7つを柱とするグローバル・アクション・プランというのがある。これから日本の文脈に合わせるような形で、ナショナルプランを作るということにもなっている。
・これは政府が作るわけではなく家族農業のプラットフォームが中心となって作る。すぐできるものではなく、長い時間をかけて作る。

小農と農村で働く人たちの国連権利宣言
・小農の国際的農民組合ネットワークであるビア・カンペシーナが原案を作って交渉して採択にこぎつけた。
・small farmer/small holderというような言葉ではなく、Peasantという用語をあえて使ったという点に注目したい。

日本政府の対応
・こういう動向の中で、日本政府は家族農業の10年について共同提案国になったが、小農権利宣言は棄権。外務省は小農権利宣言について「宣言なので我々に履行義務がない」と常々言っている。小農については、小農という言葉で話しかけるだけで拒否されてしまうという状況。
SDGSも義務があるわけではないがやっており、国連の加盟国である以上、少なくとも採択結果については対応を取る責任がある。
・家族農業については農水省のホームページにも、家族農業に関するページがある。しかし、私どもの考える家族農業ではなく、家族経営体という、お金に結び付くようなもの。
・なぜ日本政府がモザンビークにこだわり続けているかということの理由の一つとして、何年か前に安倍首相がモザンビークに行ってグローバル農業を作るということを言った。グローバル農業を作るということの裏返しとして、グローバル・フードバリューチェーンを作ってどんどん輸出する輸出志向型農業をやるということ。小規模農業、小農、家族経営、家族農業ではなくて輸出を目指すような大規模経営体を農業の中心にするという考え方。基本的な政策として輸出型大規模農業をやるという方針を持っている。

小農の権利宣言に対する意図的曲解とそれに基づく批判
・Peasantを貧農、隷属農、あるいは、南側の農民に矮小化しようとする見解があり、その典型的な人として、山下一仁という人がいる。この人は「社会的地位が低い下層階級の貧しい農民、特に中世封建時代または貧しい途上国にいる者」「ヨーロッパでは農奴、日本では戦前の貧しい小作農か水呑百姓」これがPeasantと言っている。ほかにも、兼業農家、農業生産法人、集落営農は小農ではないと言っている。決してそうではない。

小農研究の経緯と到達点
・小農研究はヨーロッパでは1970年代にミルクを道路にぶちまける抗議行動があり、そこから始まっている。1970年代には戦うヨーロッパ小農というものから開始している。
・反植民地主義的な活動とか、国家や資本では生み出せない、自治的な新しい農業のやり方、自分たちの生み出してきた農業のやり方、そういうものを作り出していく。その一つがアグロエコロジー。
・もちろん小農と言っても農作物売らないといけないので市場には関与する。投入は過剰に市場には依存しない。

小農・家族農業、企業的農業、資本主義的農業
小農や家族農業の一番大事なのは、地域社会・地域文化・地域環境・生態系というところをベースにしていること。

新しい小農研究
・小農の農業というのはいろんな価値を高めていき(Deepening)、新しい農の形を進めていく(Broading)、一番大事なのは地域にもう一度つく(Regrouding)。インプットのコストを下げている。家族農業が地域から逃れることはできないということが一番のポイント。

小農と資本主義・市場との関係
・今、日本で圧倒的に力を持っているのは、「新自由主義的資本主義」の市場である。これに対応するような産業的農業やフォーディズム農業がたくさん出ている。
・フェアトレードや地産地消に見られるような経済のやり方というのは、「徳の経済」に基づく資本主義というやり方。
・新自由主義的資本主義が非常に肥大しているところをどうやって変えていったら良いかというのがポイント。

日本政府のアフリカ農業理解
・プロサバンナの背後には、伝統的農業=小農農業は停滞的で遅れているとの思い込みがある。しかし、その代わりに導入されようとしているのは、永続可能とは言えない近代的農業へ転換するというアプローチ。伝統的農業に学ぼうという姿勢はほとんどない。
SDGsのもとになっている、2030アジェンダの転換アプローチとは方向が違う。


【6】オープンディスカッション

池上: 質問の前に、せっかくFAOからいらっしゃったので、家族農業の10年について補足をお願いしたい。

参加者:私が家族農業に関わったのは2004年。その時にローマに国際農業開発基金というのがあって、その基金は小規模農業(small holder farmers)を支援するということで、そこで仕事していた。
私の経験からすると、small holder farmersはいろんな課題があって、目的は貧困撲滅ということでやっていた。

貧困の対象は小規模農家で、彼らはほとんどは都市部ではなくて僻地にいるということで、どういう課題があるかというと、いろんなものへのアクセスが限られているということ。たとえば、情報がない、周りの状況が分からないとか、あるいはリソース、彼らは土地を借りてやっているので、土地を自由に使える自由がないとか。作ったものを売るマーケットがないとか。作っても物を運ぶことができないという課題がある。必ずしも小規模農家であること自体にハッピーではない人たちがたくさんいる。その人たちをどういう風に支援して、彼らがより豊かな生活を送れるかということを、主に目的として支援していた。今は、よりエコロジカルな形での農業支援ということで、大規模よりは小規模の人たちの人権、そういうものを尊重しながら支援している。

古沢: 今日典型的に出ていたと思うが、この前のTICADと同様。日本という国の在り方が課題を示している。つまり、アフリカにいかに巨大な投資をして、そこから経済を活性化し、巨大な富を得るという方向性。

モザンビークのプロサバンナは、これだけ投資してこれだけ儲かるという、まさに看板である。これをどう崩すかという点で大変なこと。経済全体の仕組みがそうなっているから。

一方で、実際には変わりつつある。お金を巨大投資して、巨大開発して、開発プログラムに、というやり方は20世紀の、過去のもの。余計な投資をしないで、これは適正技術、本当にその地域に合ったものをうまく利用して、余計なお金をかけないで、よりうまく回していく知恵が求められている。

ぜひ、プロサバンナは、根本的にパラダイムを変えていくような象徴的な例なので、ぜひ頑張ってやっていきたい。

司会: プロサバンナが止められなければ、SDGsの実現はない。コスタさんやボアさんも一言ずつ。

ボア: プロサバンナの問題は、JICAの問題にとどまらず、さらに大きな枠組みの中での問題でもある。それは、食の主権を取り戻すという、世界的な動きがある。その中の問題という風に私たちは捉えている。

オルタナティブという言葉の使い方について定義をはっきりさせたい。オルタナティブという言葉は主流派に対し、小さいものが闘っているという形で使われることがあるが、アフリカでは小農こそが主流派だと言いたい。

コスタ: 今日この場でJICAのみなさんが池上先生の話を聴く前に退出されたことが残念でなりません。私たちはこの課題への取り組みを今後も続けなくてはならない。日本とモザンビークの政府の取り組みに対し、家族農業を守っていく姿勢を貫いていきたいと思う。

池上: 勇気づけられるコメントばかりだった。小農の権利宣言というのは、私たちの権利アプローチです。小農を1つの社会グループとしてきちんと確定するという考え方。

私が申し上げたいのは、日本は人権アプローチ、権利アプローチについて非常に鈍感な国だということです。1950何年かに採択されている、ILO条約、2つほど、非常に重要なもの、未だに日本は準備が整わないということで批准していない。それくらい鈍い。そういう人権という面から見ても、その鈍さが、モザンビークでランドグラブ(土地収奪)は起こっているとは我々は認識していないというような言い訳になってしまう。だから人権アプローチや権利アプローチの重要性というのは、私たちの生活に直結していることだと思っている。改めて記憶しておくのも大事な活動の一つではないかと考えている。

渡辺: 農業の話で盛り上がっているところ、最初のトピックに引き戻すが、今日はどういうことが私たちの税金を使われて起きているかというのをつぶさに見ていただいた。

JICAは外務省とともに自分たちの文書にあることに基づいてこちらが質問をして事実確認をしているにもかかわらず、それと全く関係のない反論をしてくる。たとえばモザンビークの裁判で判決の出たこと、その対象がJICAがお金を出しているところにも関わらず、そういったことがないかのような反論をしてくる。

これが農民たちが日々直面している現実だということです。
農業のビジョン、土地のこと、タネのこと、それを語ることは非常に大事だが、その前に私たち日本の市民としてやらないといけないことがある。考えないといけないことがある、そういったことも今回ぜひ持ち帰っていただけるとありがたい。

今日もこれだけ事実を突き付けているにもかかわらず、事業を止める気配が全くない。私たち納税者として許していいのか。そういったことを今後も引き続き考えていければと思う。そして彼ら(現地の小農・市民社会組織)に連帯しつつ、私たち当事者の問題でもあるので、一緒に考えていければと思う。

司会: モザンビークから来てくださった方々に話聞くたびに、彼らは大きな状況の中で彼らはずっと闘ってくれていると思った時に、私たちは今転換点にあるので、この問題を許してしまうといけない。

篠原: 国民民主党衆議院議員の篠原孝です。
小農という話が出たが、朝日ジャーナルという週刊誌があったのをご存知ですか。そこに1982年、小農か大農かというので対談記事が載りまして、そこで私は小農が絶対いいとは言っていないが、小農を農林水産省は切り捨てて大農が良いというのは馬鹿にならないといとやりました。

池上先生の言われたように、日本は冷たいが、反骨精神にあふれた人たちがいまして、九州の人中心に小農学会というものがある。ご存じの方おられますか。私は学会のメンバーだが一度も忙しくて出席していないが、重要な会員の1人と思っている。

世界が小農宣言しているときに、家族農業が大事だと、協同組合が大事だと言っているときに、それらにすべてそっぽを向いているのが日本国政府。世界は日本の土地を大事にして、そこに合った農業をやるという日本型農業技術を欲しているはずだ。それを広げるのが日本の国際協力、JICAの目的だと思う。それをしていない。ぜひこれをモザンビークでも実現したい。

司会: ありがとうございました。改めてコスタさん、ボアさんに拍手して終わりたいと思う。

【議事録4】9/4院内集会(日本の開発援助とアフリカ小農)(JICAx参加者ディスカッション)

以下イベントの議事録の続きです。

冒頭の日本のNGOのプレゼンについてはこちら→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-413.html
以下のイベントの議事録の続きです。

日本のNGOのプレゼンはこちら→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-413.html
モザンビーク小農と市民社会代表のプレゼンはこちら→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-414.html
外務省・JICAと登壇者との公開ディスカッションはこちら→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-415.html

(院内集会)
国連「小農権利宣言」「家族農業10年」を受けて考える日本の開発援助とアフリカ小農
〜モザンビーク、プロサバンナの事例から 議事録

1. 日時 令和1年9月4日(水曜日)15:34〜18:30
2. 場所 参議院議員会館 会議室101
案内→https://www.ngo-jvc.net/jp/event/event2019/09/20190904-peasant.html
当日動画→https://www.youtube.com/watch?v=UqO0s9QH2zY&feature=youtu.be

【4】 参加者とJICA農村開発部宍戸健一氏との公開ディスカッション

司会: ありがとうございます。フロアにいる皆さんは白熱した議論でついていくのは大変だった部分もあるかもしれないが、こういうセッションを設けたのも、先ほど申し上げた、NGOと外務省、JICAとの意見交換会をどういう感じでやっているのか、何が問題なのか、どうしてこういう風になかなか10数回も議論があってなぜなかなかいかないのか、現状を知ってもらいたいということで、こういう形でやりとりをした。

今の話を聴いていても、JICAとしても主体的な責任をどう考えていったら良いのか、多くの人が賛成していると言っている中で反対しているという人の声を、少数だからといってその人の声を抹殺してはいけない、それは本来の民主主義ではないので。そもそも、賛成多数と(JICAは)言ったが、実際反対しているのは少数ではない。4800農家というが、この地域の農民人口を考えれば? この問題に対して疑問を持っている人が少なくない。

今後どうしたらいいのか。一時やめて、仕切りなおす方法もないわけではないと思う。その方がかえって、日本政府にとっていいことなのかもしれない。JICA、モザンビーク政府、農民にとっても良いと個人的に思う。

吉田: 今の関係で発言したい。

JICAはいつも対話を進めたいと言っているが、そういうことを言うバックグラウンドを考えてほしい。というのは、もともとプロサバンナは、ブラジルのプロセデルのモデルをモザンビークでやりたいという政策として最初は考慮されていた。それに対する反対がもともとマスタープランを作成する段階でもその考えが貫かれていた。最初に出てきたマスタープランの第一次案はまさにそういう線でみなされていた。そのことを皆さん忘れているような感じがしている。

それを反対運動が起こった時に、だんだん小農中心に変えていこうと努力をされたと思うが、それはもともとそういう考えを中心に据えていなかったから、小農の反発がやまないわけである。ですから、その考え方を変えない限り話し合いは成り立たないと思う。そういう意味で、さっき司会がおっしゃった、一度ゼロに戻してやり直そうという考え方を取らない限り、農民の参加は得られないと思う。参加参加と言っているが、そういう意味では無理な話だ。
これ(現状のマスタープラン)を完全にゼロに直してそこから話し合うということであれば可能性もあろう。しかし、(プロサバンナ事業の)考え方のもとにあった問題が未だに尾を引いているという感じが強い。農民もそう感じていると思う。今までの考え方を一度ここでストップさせて、なしにして、話し合いを始めることがJICAとしてできないということはないと思うがどうか。

枝元: プロサバンナのことをどう考えると思ったとき、侵略だと思った。これ侵略じゃないですか?この方々は、小さい畑をやっていて、その土地に合ったものを作っていて幸せに暮らしています。食べ物自給できています。

日本の農業はめちゃくちゃです。農業者もやめていこうとしているのが、日本型の農業。あるときそこに背広を着た人たちが来て、あなたたちあまりお金がなさそうだ、こうするともっと儲かると言ってやってきて、そこを違う畑に変えていこうとしている。いらないから帰ってくださいと言っている人たちがいるのに、居残って、さあ参加してくださいというのって、これ侵略ではないかと思った。

今ご意見があったけれど、もともとプロサバンナの原点が、ブラジルのセラード開発にあったとしたら、今アマゾンが燃えていることを見ても、地球がだめになっちゃうかもしれないと心配している。地球の20パーセントの酸素を作っているアマゾンが肺がんになっているのと同じ。

どうしてかと考えたら、そういう利益を優先していく、違うところのやり方をやってみろとどんどん押し付けていくことがあるからではないか。このままいったら地球がダメになるとどうして思わないのか。こんな、人のところに進んでいくようなこと。

子どもたちとか、高校生とかは、これからの地球のことを心配している。それをそういう考えで、古い、誰かだけが儲かる、企業だけが、お金だけが動いていくような古いビジネスモデルにしがみついて、その土地の人が誰も受け入れないようなことをどうして押し付けていくのか。なぜこのようなことに、私たちが払っているお金を使うのか。私の税金使わないでください。やめてください。

これ武器買うよりももっとひどい。お金使ってそこの土地にどんどん入り込んでいっている。私の税金使わないで。税金使ってそんなことしないで。話し合いをこれからするなら、私たち税金を払っている人にもちゃんと知らせてください。その7億円や4億円が人件費だとしたら、3人しかいない人たちにその人件費、それって賄賂じゃないですか。どうやってお金使っているんですか。

私たちがお給料払っています。JICAの人にも、外務省の人にも払っているでしょう、税金で。必死です、働くの。日本の農民もどんどんやめていこうとしている。そういう農業をちゃんと見れていない人たちが、なぜ、よその国の農業、知らない土地のところにそういう農業のやり方を押し付けていくのか。おかしいです。

お金使わないで、私たちの税金。そう私は今思っています。怒っています。私たちが当事者だから。よその国のためになんて思っていない。自分のお金の使われ方を考えている。私は当事者としての意見です。ありがとう。

池上: 池上でございます。今だいぶポイントついていただいたので。対話プロセスというのに、参加を求める・参加を望むと言っているが、これは決して対話ではないと思う。

つまり、既に方向が決まっているところに、ここに来て反対意見を言えと言ったって、意味がない。ダイアローグではない。これは説得のため。そういうところに参加型意思決定、コンセンサス、メカニズムを作るというアリバイ作りをしてもらうと困る。

もう一点に、JICAが進めている、賛成者が多いという根拠に使われている、パイロット事業参加者の「賛成」という点。これ実際に行って、コスタさんが見たいと言っていて、実現してほしいと思うが。私はアフリカの調査をよくやっているから分かるが、こういう事業に入っている人は賛成、お金を持っていない人は賛成。これは知らないというのが一般的。私もこのパイロット事業の1つの地域で調査をした。その時に、ゴマの種の農家は確かに満足していたが、とうもろこしとかはそうではなかった。品目によって違うわけです。それなのに一括して賛成していると言うのはフェアではない。

もう一つは、政府がどういう風にして訊いたか。訊き方、質問票とか。誰がやったか。政府の役人と一緒に行ったら当然賛成と言うのに決まっている。この二点だけ申し上げておきたいと思う。

宍戸: いろんな貴重なご意見ありがとうございました。我々のスタンスについて少し言わせていただく。まず、ブラジルの事業をそのまま持ってきたんじゃないかというところから住民のみなさんの反対という話があるが、我々は確かに当初、ブラジルも今も三カ国協力、貢献する形でモザンビークの開発を一緒に考えようと作ったのは事実。

ただし、議論の過程で我々やはり、皆さん方からお聞きした意見も含めて、やっぱり小農を中心にやると、我々は舵を切って、少なくともこの我々のマスタープランの事業として皆さんに公表したレポートの中では、そういった、ブラジルと同じものをやるとは言っていないわけである。

小農の、所得があがるように…と、ある種皆さんから見ると舵を切ったということだと思うが、我々としては色々な議論がある中で変えていったというプロセス。我々もプロセスの中でいろんな意見を聞いていると理解いただきたい。そういうことで、私たちは、具体的にどの点がこのプランがまずいのか聞いたことがない。マスタープランについて、この部分がこうした方が良いと、より農民のためになると具体的な話を聴きたい。政府の前で農民は意見が言いづらいという話はあったが、具体的にこうしてほしいと言う意見はJICAもリスペクトする。最終的に農業省が決めるが、私たちもお話を聴くとお約束したい。

二番目の方のコメントで侵略という想像もつかない言葉があったが、パイロット事業としてやっているものについても地域の農民が賛成しないものを強制することはない。モザンビーク政府もしない。たとえば日本のものを売りつけることは一切していない。これまでやってきたパイロット事業、現場を見る機会があればどのように色んなオプションの中から丁寧に対応しているか見ていただける。

アマゾンの森林火災とこの問題を直接リンクするのが理解できなかったが、私も何度も関係者と議論してきたが、開発の問題はその国の政府が考えを持って物事を進めていかないといけない。そういうこともあってモザンビーク政府に対話しましょうということで軌道修正も含めて議論しながら、よりよい形に着地するようにやってきている。

第三国のビジネスなどプロジェクトを批判するのは適切ではないが、新興国の援助にはいろんな課題がある。いろんな国がある中でモザンビーク政府がきちんとした農業開発の政策方針をもって取り組む、住民と対話しながら進む形を目指していただきたい。私たちがマスタープランを手伝うことが将来にとって良い形になると考えているのでこう進めている。

最後になるが、賛成している農民が4800人だけでUNACに加盟している農民の数が、という議論があったが、以前に行った公聴会においても賛成が多数、4800対400万という図式ではなく、色んな所からヒアリングする情報の中では賛成する人も多いと強調する。発言の時間をいただきありがとうございました。

司会: ありがとうございました。これで日本政府を含めた、政府代表との公開ディスカッション、長いセッションになってしまったが、このセッションを終える。コスタさんから私たちの意見をぜひ改めて声明という形でお伝えしたいとのことですので、声明をお渡ししたい。

コスタ: この度東京で開かれた三者会議の声明文およびNo to ProSAVANAキャンペーンの声明です。我々UNACの声明文、この三つを合わせてお渡しいたします。私のパートナーたちはメールなどいろいろな形態でお渡ししていると思いますが、私はこうやって直々に手渡ししたいと思っていました。

宍戸: 遠いところ、日本までお越しいただいて提言ありがとうございます。しっかり内容を読ませていただいて、もちろん反映できるものは反映していくと考えています。ぜひJICAが現地でやっている事業を実際にご覧いただいて、議論を深めていきたいと思っています。よろしくお願いします。

渡辺: 内容を補足すると、今触れられなかったので説明すると、自分たちがプロサバンナに反対であること、今の進め方は対話ではなく、その進め方には反対していること、そういう中身の声明です。

司会: ありがとうございました。ただ、私たちは決してプロサバンナを認めていない。
引き続きよろしくお願いします。どうもありがとうございました。

【議事録3】9/4院内集会(日本の開発援助とアフリカ小農)(政府との公開ディスカッション)

以下イベントの議事録の続きです。

冒頭の日本のNGOのプレゼンについてはこちら→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-413.html
以下のイベントの議事録の続きです。

日本のNGOのプレゼンはこちら→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-413.html
モザンビーク小農と市民社会代表のプレゼンはこちら→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-414.html

(院内集会)
国連「小農権利宣言」「家族農業10年」を受けて考える日本の開発援助とアフリカ小農
〜モザンビーク、プロサバンナの事例から 議事録


1. 日時 令和1年9月4日(水曜日)15:34〜18:30
2. 場所 参議院議員会館 会議室101
案内→https://www.ngo-jvc.net/jp/event/event2019/09/20190904-peasant.html
当日動画→https://www.youtube.com/watch?v=UqO0s9QH2zY&feature=youtu.be


【4】 政府代表との公開ディスカッション 井関至康(外務省国際協力局国別第三課課長)、宍戸健一(JICA農村開発部部長)、モザンビークゲスト、渡辺直子、池上甲一

司会: それでは公開ディスカッションに移っていきたい。外務省から国際協力局国別第三課の井関課長と、JICAからは農村開発部アフリカ部の宍戸さんに来ていただいています。

この2人を交えてこれからプロサバンナに関して公開ディスカッションを進めていきたいと考えています。日本政府の方は今、着いたばかりで直前の、渡辺さん、コスタさん、ボアさんの話を直接は聞いていないが、内容的にはこの院内集会の前に下でやった意見交換会での話とほぼ同じなので、外務省の井関さんやJICAの宍戸さんも皆さんもその情報を共有しているということでこの後、議論に進んでいこうと考えています。

最初口火を切る形で渡辺さんの方からどういう論点で公開ディスカッションを進めていきたいのかというところをご紹介いただければと思います。井関さんと宍戸さんにはそれを受ける形で少しお話を伺って、その後でボアさんやコスタさんの意見を聞きながら、そしてフロアを交えながらディスカッションへという風に進めていきたいと考えています。

渡辺: ありがとうございます。JICAのみなさん、外務省のみなさん、お忙しい中、時間を割いていただきまして、ありがとうございます。私たちからはやはり、コスタさんとボアさん、はるばる、先ほど見ていただいた通り、モザンビークから、このプロサバンナ事業で起きていることがやはりおかしいのではないかということを伝えて、事業を止めてほしいと、そういったお話をしに来られました。
特に最近、彼らがやはり気になっているのが情報操作の話、現地での事業のプロパガンダもありますし、あるいは、先ほどここで出ました、判決に対してまだ何ら応えてもらっていない、何も自分たちは知らされていない、そういったことがあります。なので、今日はやはりそういった彼らの疑問に答えていただくために、しかも、ここに納税者のみなさんがいらっしゃる。私たちの税金が使われているODAが現地での司法によって人々の知る権利を侵害している、そういった判決が出ていますので、このことについてやはり議論をしていけると良いのかなという風に考えております。他に何かあればおそらく池上先生の方からも聞きたいこと等もあると思いますので、そういったことから、始めさせていただければと思います。こちらが持っている情報の概要については既にお伝えしている通りですので、これに対して外務省、JICAは特に判決に対して納税者の皆さんに何か説明したいことがありましたら是非、お願いいたします。

司会: はい、それでは、どちらからでも。外務省の井関さんの方からお願いします。

井関: ただいまご紹介に与りました、外務省国別第三課長の井関と申します。本日はこのような機会を設けていただき大変ありがとうございます。実は私、昨年11月に、今回来られた方もおられます、モザンビークの農民の方とお目にかかる機会があり、また市民社会のみなさんともお目にかかれまして、意見交換の機会が行われることをうれしく思っています。

そもそも私どものプロサバンナ事業は持続可能な農業開発を通じて小規模農家を中心とした地域住民の生計の向上に貢献することを目的とした事業だと捉えている。これまでも機会があるとお伝えしたが、私どもはプロサバンナ事業が、先ほど申し上げた本来の目的である、小農の生計の向上に効果的につながることが最も大事であると考えていて、事業についてのご意見、現地の、今日来ている方を含めて、現地のみなさんには事業について意見、マスタープランに対して具体的なコメントがあれば是非承りたいと思っています。意見を小農の生計向上にもつなげるために、モザンビーク政府にも伝えていただくべく対話プロセスに参加いただきたいと考えている。私どもとしてはプロサバンナ事業をめぐって、今日色んなお話を聴いておられると思うが、さまざまな意見があると承知している。ついては、モザンビーク政府に対しては参加型意思決定プロセスをしっかりと進めていくという意思がモザンビーク政府にあるのであれば、それをしっかり後押ししようというところでこれまでやってきている。我々としてはこうした取り組みを通じてプロサバンナ事業が現地のみなさんの理解を得られる形で実施されていきたいと思って進めてきている。

続きまして行政裁判所の決定につきまして先ほど渡辺さんの方からお話がありました。実は先ほどの会合でもあったが、現地の方からモザンビークは民主的な憲法を有する国であるということで、そういった考えを尊重すべきだという主旨のお話があった。私どもは行政裁判についてはモザンビークの国内の司法府と行政府との間の、まさにモザンビーク憲法、その他の法律に基づく手続きに則ってこれまで対応してきているものと考えている。

まず、モザンビークの政府でプロサバンナ事業を担当しているのは農業・食糧安全保障省(MASA)という役所である。この役所に対して、マプト市の行政裁判所から10日以内に文書を開示すべしという判決が出たということであった。このマプト市の行政裁判所の決定について、農業・食糧安全保障省からプロサバンナ事業に関する情報を開示してきたということを説明する書簡を大臣の名前で根拠資料とともに発出していると私どもは承知している。また、このMASAは書簡の中で今後もプロサバンナに関する情報開示請求があればしっかり対応していくことを表明したと承知している。このプロサバンナ事業というのはマスタープランを策定するという事業で、MASAのホームページを見るとプロサバンナに関する情報も載っているということである。また、もう一つのプロセスがあり、モザンビークの弁護士連合会の方から同様の訴えを、これはモザンビークの憲法に基づいて設置されているオンブズマンに対しても行ったということを承知している。MASAはこのオンブズマンに対して情報公開の事実を説明したところ、昨年7月にこのオンブズマンはMASAの説明を認めて弁護士連合会の訴えを却下したと承知している。まさに、繰り返しになるが、この行政裁判をオンブズマンのプロセスを含めてモザンビーク政府内でモザンビークの憲法を法律に則った手続きというのが行われていて、その各者の間でやりとりが行われたということで私ども承知しており、まさに主権国家たるモザンビーク政府が適切に対応される問題であるということで考えている。以上です。ありがとうございます。

司会: 続けてJICAからお願いします。

宍戸: JICA農村開発部の部長をしています、宍戸と申します。よろしくお願いいたします。基本的なところは井関課長と重複しますので省略します。私どもは昨年も紹介したが、パイロット事業において4800人の農家に対して生産性が上がる、所得が上がるといった結果も出ている。こういった事業に賛成している農民のみなさんも多数いるので、まさにみなさんにご理解いただきながら、ご意見いただきながらマスタープランを良い形で充分なコンセンサスが得られたうえで農民のみなさんの所得向上するように努めていきたいと考えている。そういった話し合いが特に農民のみなさんと関係者のみなさんの話し合いが円滑にいくようにJICAとしても必要な支援をMASAに行っているところである。以上です。

司会: ありがとうございました。いくつか事実関係を明らかにしておきたいので、渡辺さんの方から少しレスポンスいただきたいと思います。

渡辺: ありがとうございます。私の方からは、先ほどの協議の繰り返しにもなるが、いくつかのポイントについて納税者のみなさんの前で事実確認をしていければと思います。
まず、先ほど訴えられたのはMASAだ、モザンビーク農業省ということで説明があったが、正確にはこのプロサバンナ調整室ということでよろしいでしょうか。
そこは確認しておられますか、JICAさん。

宍戸: 宛先が私はMASAと聞いているが、プロサバンナ調整室と明記されたかどうかは手元では確認できない。

渡辺: 判決文を読んでいないということですね。判決文の中に、ここに、ポルトガル語で書いてある。これで読んでいらっしゃらないということが一つ分かったかなと思います。訴えの根幹というか、判決文では、対象地域の住民に大規模な影響を及ぼす可能性のある開発計画であるということが前提で訴えられている。なので、この判決では、法廷で出てきたものは資料の全面開示だけではなく、なぜ資料の全面開示をしろという風に言っているかというと、知る権利を侵害しているからなんですね。知る権利の侵害ということが、判決の中で言われていることはご承知していらっしゃいますか。

宍戸: その通り。

渡辺: プロサバンナ調整室が訴えられていて、そこが知る権利を侵害していると。もう一つ、今度はこのプロサバンナ調整室とJICAがお金を出してコンサルタントを雇い、派遣をしている、「プロサバンナ本部」というものは同じであるということはよろしいでしょうか。

宍戸: はい、これは同じです。

渡辺: そこに、この3名のスタッフがいるという。それも正しいですか。

宍戸: はい、その通りです。

渡辺: そこにその3名のスタッフがいて、そのうちの一人のスタッフであるエドアルド・コスタさんのお金をJICAが出していると。それもよろしいでしょうか。

宍戸: はい、契約に基づき派遣しています。

渡辺: その契約だが、ここにある業務指示書があるが、ここにエドアルド・コスタ氏という、送られている方の業務指示書ですね。ここに書かれていることが、1つにはJICAのスタッフであるプロサバンナ調整官による活動を支援すると。JICA、モザンビーク政府、ブラジル政府の情報共有、合意形成を促進する。JICAの要望や意向をモザンビーク政府、ブラジル政府に伝達をする。そして、プロサバンナに影響を及ぼし得る政治、政府機関、市民社会、民間政府、学術界、メディアの活動や現状を収集してそれをプロサバンナに関する事案、情報がMASA官府内と、JICAとブラジル政府にタイムリーに共有されることを確実にする。そしてJICAへの月例報告。
それが、その方の業務内容ということでよろしいでしょうか。

宍戸: はい、その通りです。

渡辺: こちら、資料を情報公開して請求した資料で、JICAから出てきた資料です。
市民としては、決してこの訴訟がモザンビーク政府の話にとどまらないと考えている。
もう一つ確認で、本部ができた経緯だが、JICAのプロサバンナ調整官が設立に関わったと、ここに本プログラムの実施調整を行うプロサバンナ本部の設置に向けて、運転手や車両を確保しましたと。JICAモザンビーク事務所内で活動開始しましたと。
この事実も合っていますか。

宍戸: その通りです。

渡辺: このような経緯の中で、みなさんどのような疑問を持たれるか分からないが、この判決はモザンビークの調整室に対して出された。そして、それ(調整室)はプロサバンナ本部と同じものです。そこにJICAのお金が使われています。それでもやはりモザンビーク政府内の問題だとご理解、ご認識でしょうか。あるいは違うとしたら違うと言っていただければと思う。

宍戸: 二つの問題を、関連のない事柄を結び付けられようとしているが、このプロサバンナ本部に、事業の推進、ないしはモザンビーク政府の中で特に農業のマスタープランというのは非常に多くの部局に絡む、州の関係者に絡むもので、連絡1つを円滑に行ったりとか、市民社会のみなさんとコミュニケーションをもっと取るように助言を含めてサポートするために、当初から少し形態は変わっているが要員を派遣しているのは事実です。

それと、情報開示に関する判決文の中で、要員が派遣されたことが裁判に結び付いたというのは事実誤認と思うので訂正してほしい。なぜならばモザンビークは主権国家であり、法律制度が整っている国である。我々はあくまでも事業を円滑に進めたり、関係部局の調整、いろんなステークホルダーとの対話をうまくする支援をしているが、あくまでも決定する、事業を進めていく、モザンビーク政府の法律に則った形で手続きをしていくのはモザンビーク政府の行う事務であり、私たちの派遣した要員に全ての責任があるというのは違うと感じている。

渡辺: 私が言ったのは、その派遣されているスタッフに全責任があると言っておらず、訴えられたのがモザンビークのプロサバンナ本部であると。そこにJICAが雇用したスタッフが派遣され、情報収集をしてその情報をJICAに伝えたり、事業を動かすためのオペレーションが、JICAのお金を投じてなされている。そこが訴えられている。その中で、本当にこの判決はモザンビーク政府だけの問題なのかとお尋ねしている。

宍戸: 事実確認、マプト市行政裁判所による判決文、抄訳を読んでいるが、あくまでもMASAに対して出されたもので、プロサバンナ調整室ということも我々としては確認できない。
 
渡辺: 今、1ページだけを読んでいる。この判決文、10ページ以上あるが全体に目を通しているか。

宍戸: サマリー(要約)を読んでいる。

渡辺: サマリーですね。後で確認をしてください。
先ほど、MASAが情報開示をずっと努めてきたということを主張され、MASAはデータを(裁判所に)出すとともに、事業に関する情報を開示しているとのことだったが、どのような情報が開示されているか知っているのか。

宍戸: 手元にないため、確認できない。

渡辺: 判決が出た。そこで、情報の全面開示をするようにということが言われた。その判決の対象がJICAのお金が使われているプロサバンナ調整室であった。しかも、モザンビーク政府が情報開示していると主張をしている。にもかかわらず、どのような情報が開示されているか、確認もしていないということですね。

今お見せするが、公開されている資料、去年の判決以降の資料を探した。ホームページにアップされているので探してみたが、ようやくこの5月になって”Disclosure of the Master Plan”という風に、マスタープランのプロビジョン・ドラフトというのがあるんですが、それが公開されているのと、最初のプラン、プレリミナリープランが情報公開されていて、あとはPD PIにかかる報告書が開示されている。これ以外に弁護士協会がお願いしていた、環境に影響を与える、あるいは、人権侵害を引き起こす可能性があるかもしれない、あるいは、情報の全面開示として求めたものは公開されていない。
だからこそ弁護士協会は改めてアピールしていると確認させて頂ければと思う。

先ほど、オンブズマンが弁護士協会の主張を却下したと言っていたが、当方は弁護士協会当人から却下されていないという情報を得ている。却下されたということだが、モザンビーク農業省から説明を受けて何か、証拠というか、それを示すものというものとともにお聞きになられた、あるいはモザンビーク農業省から聞いただけなのか。

宍戸: MASAからの聞き取りによる。

渡辺: ありがとうございます。これまで分かってきたのが、一連の判決で重大なことについてその中身が何であるか、あるいは、情報公開しましたとMASAが主張する中でどのような情報が提示されているのかも確認されていない、そしてオンブズマンに訴えて却下されたと、本当に却下されたのか証拠とともに確認していないということが分かったと思う。
このあたりでこういった状況に対してボアさんとコスタさんから言いたいこと、確認したいことがありましたら、コメントをお願いします。

宍戸: 間違いがありましたので訂正させてください。
私がすべての情報を把握していなくて申し訳ないが、オンブズマンの訴えの却下について我々はエビデンスのコピーをもらっているので後ほど必要であれば提示する。

渡辺: ありがとうございます。
あとで情報開示していただければと思う。
ただ、オンブズマン、判決が出る以前の決定でして、その後に裁判で違法だと判決が出ているということをここで確認しておく。ボアさん、コスタさんから何かあればお願いします。

司会: 外務省の井関課長は5時15分で退席するので、コスタさん、ボアさん最後に一言伝えたいことがあれば発言ください。井関さんの方でレスポンス、一言、二言あればお願いします。

コスタ:
当日の通訳に誤訳が多かったため原語から改めて文字お越ししたものを翻訳しています。原語についてはこちらでご確認下さい>http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-412.html

もう一度、ありがとうございます。
私には意見はありますが、改めてJICAの代表者の皆さんに質問をしたいと思います。
なぜエドゥアルド・コスタ氏との契約を進めるのですか?
なぜマスタープランの策定を前に進めているのですか?このマスタープランはどこから来ているものですか?

これら二つのことを質問したいです。なぜなら私たちは未だ止めてと言っています。未だコンセンサスに至ってないからです。それにもかかわらず、(パイロット・プロジェクト等が)前に進められている。まだコンセンサスに至っていないのに、どうして前に進めることができるんですか?これは私たちが述べてきた介入・操作の一環です。

ボア:できる限りストレートな回答をいただきたい。JICAとして一旦プロサバンナを止めて、モザンビーク人同士でコンセンサスを形成することは可能でしょうか?このプロセスがどれくらいの時間を必要とするかはさておき。JICAはそのような決定を下すことを想像できますか?もし無理だというのであれば、なぜですか?

宍戸:JICAとしては、今日今回お二人お見えになっている方々は色々な問題点を指摘されていると思うが、私どもがこれまで行ってきたいろんな場での農民グループですとか、あるいはパイロット事業を実施する中での農民の意見は、ぜひ進めてほしいという意見が大多数です。ですから、そういう中では進めていこう、少なくとも、私たちが考えている中では大多数です。ですので、私たちとしては、大多数の方々の農業開発を止めるというかは、できるだけ、反対する皆さまのご意見を踏まえながら、やっぱり妥協できる点、できるだけコンセンサスを、多くの方が賛成するプランにした上で、最終化するのが望ましいということで、モザンビーク政府を支援しております。

コスタさんからのご質問で、なぜJICAはHQに、JICAの要員を、コスタさんというーコスタさんと同じ名前ですがーコスタさんという要員を派遣しているのかということに関しては、今皆さんが指摘されているように、丁寧な対話を、市民社会とやりましょうという中で、それを進めていくために、どうしても人員が足りないということがあって、彼が農業省から了承、まさにその意向を受けて、側面支援をしていることで、何もあの、JICAが、皆さんの意見を無視したりとか、勝手な開発を進めるために雇っているわけではなく、そういうサポートをしているということ。

なぜマスタープランの作業をストップしないのかということについては、もちろんあの、多くの、大多数の農民が望まないようなことを、我々が何かの間違いでやるのであれば、その時はもちろんやるつもりはありません。ただ繰り返し申し上げているように、まだまだドラフトの段階ですので、皆さまのご意見を十分聞こうとしているところでして、皆さんもぜひ議論に参加していただきたいというのが私たちの立場です。

コスタ:
それでは、あなた方は未だに4800家族が、プロジェクトが止まったら被害を受けると主張するんですね。そのコミュニティとは、ラパレのナミタカリやナクイアのことですか?あなた方は、これらのアソシエーションやコミュニティに私と一緒に行けますか?同意しますか?彼らが本当にプロサバンナに賛成しているか、私と聞きに行きますか?

司会:ちょっと今の質問、どなたか通訳できる方…

<誤訳に基づく発言↓>
宍戸:それはとても良いアイディアだと思うので、モザンビーク政府と相談して、ちゃんとアレンジしたいと思います。

司会:一点だけ未だ答えてもらっていないのは、コンセンサスを日本政府が介入してとるのではなくて、現地側で彼らが努力してとるようにするので、それまで待ってくれないかという話なんですけど、それはダメなんですか?それまでプロサバンナを進めないということはダメなんですか?

宍戸:基本的に最終的にマスタープランを決定するのはJICAではなくて、行政文書にするか決定するのは、モザンビーク政府ですので、そこは我々、これまで申し上げているとおり、モザンビーク政府の主体に皆さんと対話するということを、我々はまさに、いま、モザンビーク農業省が皆さんと対話する時間を取っているのを、我々は待っているということです。対話を待っているところです。

ボア: JICAがプロサバンナを支持している人が大多数だと主張するにあたっての根拠が何かという点について質問します。

モザンビークの唯一の小農運動はUNAC(モザンビーク全国農民連合)で、正式に登録もされています。 小農に関わる事柄に関する政府の対話チャンネルもUNACです。そのUNACが、「プロサバンナにノー」と述べているときに、あなたたちは誰のことを言っているのでしょうか?あなたたちのいう「大多数」とは誰のことですか? なぜあなたたちは、重要な組織・運動としてのUNACを、軽視し続けるのでしょうか?

第二に、我々がもしJICAをモザンビークで裁判に訴えると決定したら、JICAのマプート事務所は裁判に応じる準備はありますか?

宍戸: ご質問ありがとうございます。いずれにせよ、投票したわけではないので、そういう意味でのエビデンスではないが、そのためにも、賛成する人も反対する人もいろんな意見をお持ちの方も、再度、公聴会、社会環境配慮ガイドラインの審査役の提言にもとづいた話し合いをすることを期待している。二点目は、JICAが訴訟の対象というのであれば、なぜJICAが訴えられるのか、私は理解できなかったが、我々がモザンビークないしは日本の法律を犯したということであれば我々も適切な対応をすることは当然です。

司会: もう外務省の井関さんが行かなければなので、最後に井関さん何か一言あれば。いいですか。大丈夫ですか。ここで終わる話ではないので、引き続きやっていくのでよろしくお願いします。どうもありがとうございました。

渡辺: ありがとうございました。今の議論に関係して、JICAに確認だが、先ほど参加型と言っていて、JICAへの異議申し立ての結果に基づいてと言っているが、確かに、異議申し立ての結果、ガイドライン違反ではなかったと出ている。審査役から提言というのが出ている。そこの中に、「参加型意思決定の手続きルールにもとづく議論の促進」というところで、「モザンビーク政府が利害関係者間で合意できる、参加型意思決定の手続きルールに基づいて議論を深める過程を見届けること」とある。

(来日した2人を指して)ここに、合意していない方々がいる。「利害関係者が合意できる参加型意思決定の手続きルールに則って」、と言われているが、今ここに合意していない人がいる。もし、このJICAの異議申し立ての結果で審査役の提言に則るのであれば、やはり先ほど、ボアさんが提案したように、モザンビーク国内で合意ができるまで中止をする、そして、待つといったことが必要だと思う。
そして、(JICAからは)今そういう形でまさに声が聞きたいために進めているとのことだったが、その方法自体が、自分たちの意に沿うものじゃないということで声明をUNACが出している。それが手元にあるはず。そのことについてどのように考えるのか。

宍戸: 我々、提言に基づいて、話し合いのプロセスをやるようにモザンビーク農業省に働きかけている、話し合いを進めようとしている中で、反対派といわれる皆さんにも声をかけて話し合いをすると。皆さんが納得するようなやり方でやろうとして、MASAは対話を申し入れていると理解している。今後も、これを受けて、どのように最終的に主権を持っているモザンビーク政府、農業省が判断してくるのかについては、JICAの決める問題ではなく、モザンビーク農業省が決めることだが、この(審査役)提言に沿って行うように再三申し入れている。

【議事録2】9/4院内集会(日本の開発援助とアフリカ小農)(モザンビーク小農代表プレゼン)

以下イベントの議事録の続きです。

冒頭の日本のNGOのプレゼンについてはこちら→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-413.html


(院内集会)
国連「小農権利宣言」「家族農業10年」を受けて考える日本の開発援助とアフリカ小農
〜モザンビーク、プロサバンナの事例から 議事録

1. 日時 令和1年9月4日(水曜日)15:34〜18:30
2. 場所 参議院議員会館 会議室101
案内→https://www.ngo-jvc.net/jp/event/event2019/09/20190904-peasant.html
当日動画→https://www.youtube.com/watch?v=UqO0s9QH2zY&feature=youtu.be


【2】現状報告「現地で何が起きているのか」
コスタ・エステバオン(ナンプーラ州農民連合代表)
【3】現状報告「モザンビーク社会で何が起きているのか」
ボアヴェントゥーラ・モンジャーネ(プロサバンナにノー!キャンペーン)

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【2】 現状報告「現地で何が起きているのか」コスタ・エステバオン(ナンプーラ州農民連合代表)

私はモザンビークナンプラ州の農民連合代表で、100%小農である。私の父母も小農であった。プロサバンナ事業は、大変懸念される事業である。特に、小農にとって。モザンビークの人たちに様々な問題を押し付けている。それなのに、なぜ日本政府がそこまでして、モザンビークにこの事業を導入したいのか、モザンビークの小農や国民は疑問に思っている。

第一に、立案された事業のデザイン自体について、私たちは誤りだと思っている。次に、プロサバンナの計画が出てきた時からいろいろなメディアが取り扱ってきたが、この問題について私はメディアを通じて初めて知った。私たちは事業立案における協議などの意思決定のプロセスに関わることができなかった。私たちは、新聞やラジオを通じて、日本政府がモザンビークでプロサバンナという事業を実施すると耳にした。モザンビーク国民との協議なしに。だから、私たちは(モザンビーク)政府、そして日本の政府とJICAに対して対話を要求した。それにもかかわらず、JICAは事業に資金を投入して進め続け、公聴会のようなものを行なった。しかしこれは公聴会の名に値しない、偽りのものだった。そのため、私たち小農、市民社会は、やはりプロサバンナにノーだと突きつけた。

私たちは様々なデモや集会、3カ国民衆会議を行うなど抵抗活動を行ってきた。去年11月には、ここ日本で3カ国民衆会議を行いました。これらの活動はすべて、プロサバンナ事業を止めるためのものだった。しかし、これらの抵抗にもかかわらず、JICAはプロサバンナ事業を前に進めるために、モザンビーク政府やモザンビーク市民社会に対して介入し、介入・操作を続けている。私たちはプロサバンナを進めないでほしいと言っているのに、JICAは強行している。そして、そのために介入・操作に再び手を染めている。

丁度30分前、JICAと外務省が、4400家族と活動を進めていると述べた。それに対し、我々は、彼らが一緒にプロサバンナの活動を開始しているというこれらの小農が、どこにいるのかと問うた。どの郡? どの地区? どの村?どのコミュニティ? どの小農のことなのか? 私に教えてほしい。そうすれば私はその小農を訪問して、彼あるいは彼女が、本当にプロサバンナに賛成しているのかどうかを自分で確認する、と。しかし、モザンビーク政府に相談しに行くべきだと言った。しかし、もしJICAがプロサバンナに資金を出しているのであれば、なぜ私がモザンビーク政府に相談しに行く必要があるのか。

どうしてJICAはそれほどまで小農の情報の開示を恐れるのか。今年(2019年)の6月から7月にかけてラジオ番組が行われたが、この番組の中でプロサバンナに小農を動員する、大豆を栽培しようという趣旨の宣伝が行われた。これらの番組は、プロサバンナ、JICAのファンドによって支援を受けている。これらの番組もまた、地元小農や農民をプロサバンナに賛成に導くことを意図して行われている介入・操作と考える。善きモザンビーク人の「心を獲得」するだけでなく、大豆生産に導こうとしている。だからこそ、プロサバンナはこれらの番組を資金援助しているのだ。

モザンビークでは、プロサバンナに関わる数々会合や活動、プロジェクトが行われている。しかし、これらすべての活動はJICAの資金によって行われている。これらいずれの活動も、モザンビーク人をプロサバンナの実施局面に向けて動員するためのものである。

ここで一つ明確にしておきたいのであるが、私たちはJICAそのものに対して反対しているわけではなく、プロサバンナ事業に反対している。JICAは他の事業もやっているが、それらに反対している訳ではなく、私たちはプロサバンナ事業にのみ反対している。だから、日本政府、そしてJICAの代表にもう一度お願いする。プロサバンナ事業を止めてほしい。そして、私たちをこの事業から解放してほしい。そして、日本の国民をこの矛盾から解放してあげてほしい。ありがとうございました。

—-
司会・高橋:JICAが関わっていることがわかったと思います。続いてボアさん。
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【3】現状報告「モザンビーク社会で何が起きているのか」ボアヴェントーラ・モンジャーネ(プロサバンナにノー!キャンペーン)

当日使用プレゼンテーション>http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-410.html

私の方からは、簡単に、重要な鍵となる点の説明をしようと思う。プロサバンナ事業がなぜこれほどまでに大きな問題を抱えているのかということである。まず始めに、先ほど話があったモザンビークでの裁判の件、そしてJICAとモザンビーク政府が判決を尊重していない点について説明していく。

モザンビークは日本と同じように、憲法によって三権分立を基本とする民主的な国家である。司法は、立法から独立している。したがって、JICAが、モザンビーク政府に聞いてください、モザンビーク国内の問題だと主張するのは、行政権と同様に、独立したもう一つの国家権力である司法権を無視した行為で、私たちをバカにした発言でもある。JICAの説明に従えば、モザンビークの一方の権力(行政)のみがすべてを決定できる権利を有することになる。したがって、日本の皆さんと政府は両者とも、モザンビークの制度や司法を真剣に受け止め、その判断を尊重すべきである。

JICAは、モザンビークの司法権を尊重すべきであるが、また日本政府は国際的な取り決めもまた尊重すべきである。日本は国連の加盟国である以上、昨年11月に採択された小農と農村で働く人々の権利に関する国連宣言を尊重しなければならない。日本が「最悪の国」と称している中国でさえも賛成している中、日本はこれに棄権をしている。しかし、この国連宣言に明確に規定されている通り、日本は国連の加盟国である以上、この国連宣言を尊重し、モザンビーク小農の権利を守る義務がある。

歴史的な観点から一言。モザンビークという国はもともとポルトガルの400年におよぶ植民地であった。その後10年以上続く武力闘争を通して、ポルトガル人たちを追い出し独立した。その武力闘争の主体は小農であった。したがって、農村コミュニティや小農にとってテリトリー(領域)や土地を守るということは生産活動を守ることを超えて、自らのアイデンティティや自律・自治(オートノミー)を守ることを意味している。彼らは小さなことのため闘っているのではなく、モザンビーク全体の主権のために闘っているのである。私たちが覚えておかなければならない事実は、モザンビークは小農の手によって解放されたという点です。

そしてこの間、JICAは資金を使ってナンプーラの市民社会を分断させたり、友人であった人を敵対させるようなやり方をしたり、トップダウンの決め方をしているが、これらはすべて、植民地時代を思い起こさせるとともに、権威主義的なものである。したがって、プロサバンナ事業で起きていることは、植民地主義と権威主義の文脈で理解されなければならない。ありがとうございました。

—-
司会・高橋:ありがとうございました。ボアさんの発言も民主主義のあり方を提起している。司法はこの問題を知る権利が侵害されているのではないかと判断しているが、それに対して(JICA・日本政府は)きちんと応じられていない。司法と行政の分離というのは民主主義の基本であると思うが、日本政府はきちんと守れていない。日本は民主化やガバナンスということを(余所の国に)言うけれど、そうならばこの問題を真摯に受け止めるべきである。言ってしまえば国家暴力と言えるが、このような問題に対してどのように向き合うのかというのが重要になってくると思う。

まだ外務省の方やJICAの人たちが来ていないため、質疑応答に移る。
—-


質疑応答(UPLAN動画58:00-)
時事通信の記者、松本:コスタさんに質問。具体的な被害はどのようなものがあるのか。

コスタ:質問ありがとうございます。まず、モザンビークの小農としては、開発事業をただ傍観者のように眺めるのではなく、モザンビークの土地はモザンビーク人自身の手で耕したいと考えている。プロサバンナ事業はアグリビジネスと繋がっているが、私たちは小農による農業を進めたい。JICAが考える開発を私たちはやりたくない。それがJICAに進められる開発をただ眺めていたくはない。私たちモザンビーク人自身の農業を広めていきたいと願っている。

JICAは私たちを小農だから貧しいからといって、何をすべきか押し付けるべきではない。私たちが望まないことを、あれこれ強制すべきでない。私たちは責任ある人間、大人である。私たち自身、選択出来る能力をもっている。私たちは何をどのようにやるべきか知っている。だから、JICAがやっている押しつけの強制は間違っている。

北海道から来た農家の男性:コスタさんに質問。モザンビークの小農は、どのようにタネの多様性や伝統的な農業を維持しているのか。国際的な種子に関連する法律の押しつけに対して、どのような戦略をもっているのか。

コスタ:だから、小農の家族農業の農業を営んでいると主張しています。私たちは代々やってきた小農の農業にとても価値を置いている。在来種のタネを守るためにシードバンクを作っており、それを保存し、私たちの間で交換し分け合っている。それを通じて、タネが消えてしまうことがないように守っている。

追加質問:日本政府は伝統的なタネの保存や保存法、法律を変えるようなプレッシャーをモザンビーク政府にかけているのか。

ボア:一般的な質問であるため、私が答えます。モザンビーク単独というよりアフリカ南部の国々で種子に関しては共通の決まりがある。その中では遺伝子組み換えのタネは違法であるとなっている。このため実質的にモザンビーク内で遺伝子組み替えの種子を育てることは違法であるが、現在その法律を柔軟に変化させていこうという話が出ている。現在ガザ州のChokweで農業研究所の指導の下でトウモロコシの遺伝子組み換えの実験が行われており、モザンビークの技術省から遺伝子組み換えの品種を許可する可能性が出ている。

【議事録1】9/4院内集会(日本の開発援助とアフリカ小農)(日本NGOプレゼン)

(院内集会)
国連「小農権利宣言」「家族農業10年」を受けて考える日本の開発援助とアフリカ小農
〜モザンビーク、プロサバンナの事例から 議事録

1. 日時 令和1年9月4日(水曜日)15:34〜18:30

2. 場所 参議院議員会館 会議室101

3. テーマ 国連「小農権利宣言」「家族農業10年」を受けて考える日本の開発援助とアフリカ小農〜モザンビーク、プロサバンナの事例から

案内→https://www.ngo-jvc.net/jp/event/event2019/09/20190904-peasant.html
当日動画→https://www.youtube.com/watch?v=UqO0s9QH2zY&feature=youtu.be

4. プログラム

司会:高橋清貴(恵泉女学園大学/日本国際ボランティアセンター)
【1】背景「これまでのプロサバンナ事業をめぐる経緯」
渡辺直子(日本国際ボランティアセンター)
【2】現状報告「現地で何が起きているのか」
コスタ・エステバオン(ナンプーラ州農民連合代表)
【3】現状報告「モザンビーク社会で何が起きているのか」
ボアヴェントゥーラ・モンジャーネ(プロサバンナにノー!キャンペーン)
【4】政府代表との公開ディスカッション
井関至康(外務省国際協力局国別第三課課長
宍戸健一(JICA農村開発部)
【5】現状報告「ディスカッションを踏まえた世界潮流報告」
池上甲一(近畿大学名誉教授)
【6】オープンディスカッション

5. 議事

井上哲士議員より
・共産党の参議院議員ODAの特別委員会に所属、プロサバンナに関わっている
・今回の院内集会の場は立憲民主の石橋(通宏)議員によるアレンジ
・集会前のJICA、外務省との議論の場は井上議員によるアレンジ
・3月にもODAの特別委員会、大臣の意思で参加型意思決定のプロセスをJICAがすべきだという発言を認めたということが大事。この問題の意思決定がなされていないことが認められた。しかし今のところ形だけでコンセンサスをとろうとする姿勢が垣間見えている。
・情報開示が不十分であるという判決を受けた、プロサバンナを推進する部署の人物は、JICAの資金で雇われている人物であり、その意味からもJICAは当事者。責任を取れるかが問われる。


【1】背景「これまでのプロサバンナ事業をめぐる経緯」渡辺直子(日本国際ボランティアセンター)

当日使用プレゼンテーション>http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-409.html

普段は農業や土地収奪の話を中心にしているが、今回は日本人の税金が使われ、問題とされているプロサバンナ事業に焦点を当てて話をする。

プロサバンナ事業とは?
・日本のODAで行われている、「日本・ブラジル・モザンビーク三角協力による熱帯サバンナ農業開発プログラム」のこと。
・2009年9月に3カ国間で合意された。
・モザンビーク北部の3州(ナンプーラ州、ニアサ州、ザンベジア州)の1,100万ヘクタールを対象に行われる大規模農業開発プログラム。
・約400万人に直接・間接裨益するすると言われてきた。

プロサバンナ事業のコンセプト
・モザンビークの農民は「低投入であるから低生産」「土地が有効活用されていない」から、「スケールの大きな農業開発で経済発展をして、海外から農業分野への投資を呼び込みましょう。大規模な開発をしよう」という考え・コンセプト。
・1970年代にJICAがブラジルで行なったプロデセール(PRODECER)という農業開発プログラムをモザンビークでも、がベースにある。

ナカラ回廊開発とプロサバンナ事業の関係
・ナカラ回廊開発という地域全体を開発するプロジェクトとプロサバンナ事業は連動している。
・ナカラ回廊開発とは:内陸部の石炭・炭鉱と海岸部の天然ガスをつなぐ公安や道路、鉄道を整備して資源を輸出しようとする事業。その一環として「プロサバンナ事業(農業開発)」が位置している。

プロサバンナ事業の三本の柱
・ProSAVANA-PI :技術移転能力向上プロジェクト。改良品種のタネの研究などを行なっている。すでに終了している。
・ProSAVANA-PD:マスタープラン作り。2013年に終わっているはずであったが、2012年から始まった抵抗運動により、まだ終了していない。
・ProSAVANA-PEM:モデル開発事業。

ProSAVANA-PDで何が起きているのか
・2009年に合意されたのちにナカラに投資を呼び込むため、投資ファンドセミナーがJICAによって開催されていた。(ex. JICA協賛「ナカラ・ファンド発表会」(ブラジリア、2012年7月4日))
・今でこそ「小農支援」と謳っているものの、当初は投資を呼び込もうとされていて、かつその事実が隠蔽されていた。

・2012年10月よりUNAC(モザンビーク全国農民連合)から「プロサバンナに対する声明」が国際社会へ発表された。

これに対してJICA・日本政府はどのように対応しているのか?
→辺野古基地問題や福島第一原発問題への対応時などに見られた「市民を分断」する手法が、海外に輸出されているのではないか。「望まれない大型公共事業」特有の手法。

なぜJICA・日本政府はこのプロジェクトを一度白紙に戻す、ということができないのか?
・プロサバンナ事業に対して、今の時点ですでに34億円が使われている。
・そのうちProSAVANA-PD(マスタープラン作り)には7億円が2018年の段階で使われている。特に小農の抵抗運動が始まった以降にその内の4億円が使われている。(税金)

JICA・日本政府はこれに対してどのような戦略を取ってきたのか?
・2013年よりJICAが現地のコンサルタントを雇い、「コミュニケーション戦略策定プロジェクト」を設置。
・情報開示請求によって出てきた報告書(現地コンサル→JICA)によると、「モザンビーク市民社会諸組織の重要性を奪うことによって、現地で活動する外国NGOの力を削ぐことができる」「外国の諸組織の存在を問題化する」との旨が記されていた。
・2015年に現地コンサルを雇って、現地の人々がプロサバンナ事業に対してどのような意見を持っているのかを色分け(好意的であるかそうでないか)。
→JICAは「現地のコンサルタントが独自に行なったことである」と主張するが、JICAと現地コンサルの業務指示書の内容に「プロサバンナに関する対話への意欲を示しているステークホルダーを見つけ、事前協議に招待すること」という旨が記されている。
→「対話をしている」と見える状況を意図的に作り出しており、その事前協議にはプロサバンナに好意的でない人々は事前に排除されていた。

これに対し、(彼ら)はJICAの環境社会配慮ガイドラインを使って異議申し立てを行った。
→結果、「問題はなかった」。
一方で、JICAは「すべての関係者が納得をする形での参加型のプロセスでこの事業を進めましょう」と提言として謳っているものの未だそのような形にはなっていない。

2018年にモザンビーク弁護士会による訴訟
・現地のモザンビーク弁護士会(地元小農・住民や国民の代理)がモザンビーク農業省(MASA)プロサバンナ調整室に対して訴訟。訴えが全面的に認められる。
・訴えの根幹:対象地域の住民に大規模な影響を及ぼす可能性のある開発計画(プロサバンナ)の人権侵害。
→大規模な影響を及ぼす可能性があるのにも関わらず、情報開示をしないのは「知る権利」を侵害しているのではないか。
→訴えが全面的に認められ(「知る権利」が侵害されている)、判決から10日以内にモザンビーク農業省が事業に関わる資料を全面開示することを命じられた。

訴えに対するJICA・外務省のコメント
・モザンビーク国内の問題であるため、基本的にはモザンビークの問題。
・「私たちは情報開示に努めてきました」という旨のレターをモザンビーク農業省が10日以内に裁判所に提出。それに対してJICAは「モザンビーク政府部内の話であるため確認をしていません」という旨の発言。
・2018年8月1日の判決に対し、2018年9月の弁護士協会の記者会見時まで裁判の事実すらも知らなかったと主張。
→本当にJICA・外務省はこの事実について知らなかったのか?

モザンビーク農業省とJICA・外務省の関係性(定期的に行われているODA対策協議会、情報開示請求を通して見えてきたこと)
・モザンビーク農業省内にプロサバンナ調整室(ProSAVANA-HQ)が存在していて、そこにJICAはお金を出している。
・2018年8月に訴えられたのは「プロサバンナ調整室」。
・プロサバンナ調整室には三人のスタッフがいるが、そのうちのエドゥアルド・コスタ氏は先述の色分け事業を行なった人であった。
・JICAのエドゥアルド氏に対する業務指示書内には「JICAと関係ステークホルダー間の利益と狙いの調整」「JICAプロサバンナ調整官(JICAモザンビーク事務所にいるスタッフ)の活動支援」などが記載されている。
→本当に「モザンビーク国内の問題」なのか?

ProSAVANA-HQ(プロサバンナ本部)はどのようにできたのか(JICAモザンビーク事務所内のプロサバンナ調整官による「プログレスレポート」より(資料開示による))
・プロサバンナ本部の設置に向けて、JICAスタッフが事務機器の調達、車両及び運転手の確保等を行った
・現地農業省本部内にスペースがないため、JICAモザンビーク事務所内に本部を設置
→JICAの主導によって本部が設置されていた
・調整室のエドゥアルド氏に対する業務指示書には
- 「JICAに対して状況を素早く報告すること」が記載されている。
→JICAは本当に訴えについて知っていなかったのか?
- 日本政府、ブラジル政府、モザンビーク政府協議してプロジェクトを進める、のではなく「JICAの要望や意向をモザンビーク政府、ブラジル政府に伝達すること」との旨が記載されている。
→ほぼJICAのためにあるのではないか。この組織が訴えられたということはJICAにも責任があるのではないか。
→プロサバンナ本部からJICA本部に送られた資料を開示請求すると出てくる多くの資料は黒塗りであった。プロサバンナ事業に使われているお金の7割近くが人件費であるが、その人たちの業務内容は公表されない。

結論
プロサバンナ事業の問題は農業の問題であり、土地収奪の問題でもあるが、権利(知る権利)を剥奪するなど、市民を分断させる事業でもある。

—-
司会・高橋:プロサバンナの問題にずっと関わってきて、最初は開発のやり方・あり方というようなテクニカルな問題であると思っていたが、端的に言って、国家暴力の問題になっていると思う。今はそれが問われている時代。日本・モザンビーク政府が現地の農民に対して開発を押し付けるという暴力になっている。私も辺野古の基地の前で座り込みを行なっていたが、現地の人たちの声が政府に届いていかない。これは民主主義の危機である。そういったことを今日は改めて議論したい。分断はまさしく国家暴力のよくある手段。情報を隠蔽して公開をしないし、説明責任も不十分。この辺りをしっかり捉えて考えていかないとかなりまずい問題になっていることを見逃してしまう。改めて現在日本政府とモザンビーク政府が農民に対してどのような力を押し付けようとしているのか。それに対して、モザンビークからお越しの二人はどういう風にこの問題を受け止めているのか改めて聞きたい。

【議事録(一部)】公開議論モザンビーク小農リーダー(原語・英語・日本語)

院内集会時に、コスタ氏の発言についての通訳が不正確であっため、全体の議事録の公開の前に、下記に原語とともに表記し、正確な訳を掲載・公開しています。疑問点は、下記の掲載動画で直接ご確認下さい。

*****
院内集会(2019年9月4日)
国連「小農権利宣言」「家族農業10年」を受けて考える日本の開発援助とアフリカ小農 〜モザンビーク、プロサバンナの事例から

コスタ・エステバオン氏・ボアヴェントゥーラ・モンジャーネ氏の発言記録

作成日:2019年9月6日
音声確認のために使用した動画:
https://www.youtube.com/watch?v=UqO0s9QH2zY&feature=youtu.be

【発話者】
 コスタ・エステバオン(ナンプーラ州農民連合 *UNACナンプーラ州支部)
 ボアヴェントゥーラ・モンジャーネ(プロサバンナにノー!キャンペーン)
 宍戸健一(JICA農村開発部)
 政府側通訳
 高橋清貴(司会)

【表記】
発話者の原語で発言はすべて黒字。
政府側通訳の通訳は斜体・青字。
今回原語から新たに日本語にした箇所は赤字

■コスタ・エステバオン(ナンプーラ州農民連合)<動画開始から1時間39分>
Mais uma vez obrigado.
Eu tenho opiniões, mas só aqui volto ainda para perguntar ao representante da JICA.
もう一度、ありがとうございます。
私には意見はありますが、改めてJICAの代表者の皆さんに質問をしたいと思います。

ご意見ありがとうございます。日本政府に。
JICAの代表の方に改めて訴えたいんですけれども…。


Porque avançar com a contratação do Sr. Eduardo Costa?
Porque avançar com a elaboração do Plano Director. Este Plano Director está a vir de onde?
なぜエドゥアルド・コスタ氏との契約を進めるのですか?
なぜマスタープランの策定を前に進めているのですか?このマスタープランはどこから来ているものですか?

具体的に言いますと、なぜ、こちらの調整官の方ですね、このエドゥアルド・コスタ氏を引き続き雇用しているのか?
あと、なぜマスタープランを引き続き作成しているのか。どこで、どの場所で作成しているのか?


Então, são duas perguntas.
Porque nós estamos a dizer parem ainda. Ainda, nós não ainda estamos a chegar ao um consenso. Mas está a avançar. Como é que avançar enquanto ainda não chegamos a um consenso.
これら二つのことを質問したいです。なぜなら私たちは未だ止めてと言っています。未だコンセンサスに至ってないからです。それにもかかわらず、(パイロット・プロジェクト等が)前に進められている。まだコンセンサスに至っていないのに、どうして前に進めることができるんですか?
pan style="color:#0000FF">なぜなら我々はコンセンサスに行き着いていませんので、ですから、このような作業をですね、進行しているのは、とても矛盾している。

Essa é a manipulação que nós estamos a referir.
これは私たちが述べてきたマニプレーションの一環です。
やはりこれはマニプレーション、情報操作に行き着くのではないかと思っています。

■ボアヴェントゥーラ・モンジャーネ(プロサバンナにノー!キャンペーン)
So… I would like an answer, a straight answer as much as possible. Would it be possible for JICA to stop ProSAVANA and let Mozambicans get consensus. It doesn’t matter how much time this process takes. Would it be possible for JICA to imagine such a decision? If not, why.
できる限りストレートな回答をいただきたい。JICAとして一旦プロサバンナを止めて、モザンビーク人同士でコンセンサスを形成することは可能でしょうか?このプロセスがどれくらいの時間を必要とするかはさておき。JICAはそのような決定を下すことを想像できますか?もし無理だというのであれば、なぜですか?

■宍戸健一(JICA)
JICAとしては、今日今回お二人お見えになっている方々は色々な問題点を指摘されていると思うが、私どもがこれまで行ってきたいろんな場での農民グループですとか、あるいはパイロットプロジェクト実施する中での農民の意見は、ぜひ進めてほしいという意見が大多数です。ですから、そういう中では進めていこう、少なくとも、私たちが考えている中では大多数です。ですので、私たちとしては、大多数の方々の農業開発を止めるというかは、できるだけ、反対する皆さまのご意見を踏まえながら、やっぱり妥協できる点、できるだけコンセンサスを、多くの方が賛成するプランにした上で、最終化するのが望ましいということで、モザンビーク政府を支援しております。

コスタさんからのご質問で、なぜJICAはHQに、JICAの要員を、コスタさんというーコスタさんと同じ名前ですがーコスタさんという要員を派遣しているのかということに関しては、今皆さんが指摘されているように、丁寧な対話を、市民社会とやりましょうという中で、それを進めていくために、どうしても人員が足りないということがあって、彼が農業省から了承、まさにその意向を受けて、側面支援をしていることで、何もあの、JICAが、皆さんの意見を無視したりとか、勝手な開発を進めるために雇っているわけではなく、そういうサポートをしているということ。

なぜマスタープランの作業をストップしないのかということについては、もちろんあの、多くの、大多数の農民が望まないようなことを、我々が何かの間違いでやるのであれば、その時はもちろんやるつもりはありません。ただ繰り返し申し上げているように、まだまだドラフトの段階ですので、皆さまのご意見を十分聞こうとしているところでして、皆さんもぜひ議論に参加していただきたいというのが私たちの立場です。

■コスタ・エステバオン(ナンプーラ州農民連合)<動画開始から1時間45分>
… estão ainda a insistir que 4800 famílias estarão prejudicados se o projecto para. Não sei se está a referir aquela comunidade de Namitakari, em Rapale e aquela de Nacuia? Os senhores podem ir comigo visitar essas associações, essas comunidades? Concordam comigo? Ir se ouvir se exatamente eles concordam [com] o programa?
それでは、あなた方は未だに4800家族がプロジェクトが止まったら被害を受けると主張するんですね。そのコミュニティとは、ラパレのナミタカリやナクイアのことですか?あなた方は、これらのアソシエーションやコミュニティに私と一緒に行けますか?同意しますか?彼らが本当にプロサバンナに賛成しているか、私と聞きに行きますか?

■ 政府側通訳
Senhor quer ir junto com eles? È isso? Você disse que para levar? Desculpa…
あなた(コスタさん)は彼ら(JICA)と一緒にそこに行きたいということですか?そういうことですか?つまり、そこに連れていってくれと言ったんですか?すみません…

■ 高橋清貴(司会):ちょっと今の質問、どなたか通訳できる方…

■通訳として、ボアヴェントゥーラ・モンジャーネ(プロサバンナにノー!キャンペーン)
He is challenging you to take him with you to show him the communities where 4800 families are. Because you are not disclosing where are they (where these communities are). He would go without you. But if you can take him with you.

■ 政府側通訳
4800世帯の大多数が賛同しているというJICA側の主張に関しましては、ぜひコスタさんもその地域にご一緒させていただいて、状況を確認したい。JICAはそれに関して同意していただけますか、と。

■ 宍戸健一(JICA)
それはとても良いアイディアだと思うので、モザンビーク政府と相談して、ちゃんとアレンジしたいと思います。

■ 司会(高橋清貴)
一点だけ未だ答えてもらっていないのは、コンセンサスを日本政府が介入してとるのではなくて、現地側で彼らが努力してとるようにするので、それまで待ってくれないかという話なんですけど、それはダメなんですか?それまでプロサバンナを進めないということはダメなんですか?

■ 宍戸健一(JICA)
基本的に最終的にマスタープランを決定するのはJICAではなくて、行政文書にするか決定するのは、モザンビーク政府ですので、そこは我々、これまで申し上げているとおり、モザンビーク政府の主体に皆さんと対話するということを、我々はまさに、いま、モザンビーク農業省が皆さんと対話する時間を取っているのを、我々は待っているということです。対話を待っているところです。

■ボアヴェントゥーラ・モンジャーネ(プロサバンナにノーキャンペーン)
I just would like to ask, what is the evidence that you have to say, those who are supporting ProSAVANA are the majority.
JICAがプロサバンナを支持している人が大多数だと主張するにあたっての根拠が何かという点について質問します。

If the only peasant movement in Mozambique, which is UNAC, which is officially registered, which is the channel for dialogue between our government and the peasantry, says “No to ProSAVANA”, who are you talking about? What is “that majority”? Why are you continuing to disregard UNAC as an important organization, movement?
モザンビークの唯一の小農運動はUNAC(モザンビーク全国農民連合)で、正式に登録もされています。 小農に関わる事柄に関する政府の対話チャンネルもUNACです。そのUNACが、「プロサバンナにノー」と述べているときに、あなたたちは誰のことを言っているのでしょうか?あなたたちのいう「大多数」とは誰のことですか? なぜあなたたちは、重要な組織・運動としてのUNACを、軽視し続けるのでしょうか?

Second, would your office in Maputo be prepared to respond to a court case if we decide to take JICA to court in Mozambique?
第二に、我々がもしJICAをモザンビークで裁判に訴えると決定したら、JICAのマプート事務所は裁判に応じる準備はありますか?

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なお、「4800家族の件」に関連し、外務省・JICAの登壇前に、コスタ氏は以下のように発言しております。原語等は動画でご確認下さい。

■コスタ・エステバオン(ナンプーラ州農民連合)<動画開始から41分>
これらの抵抗にもかかわらず情報操作、モザンビーク政府、市民社会、プロサバンナを前進させるために操作している。それでもJICAは情報操作を続けている。(原語・英語・日本語通訳割愛)

丁度30分前、JICAと外務省が、4400家族と活動を進めていると述べた。それに対し、我々は、彼らが一緒にプロサバンナの活動を開始しているというこれらの小農が、どこにいるのかと問うた。どの郡? どの地区? どの村?どのコミュニティ? どの小農のことなのか? 私に教えてほしい。そうすれば私はその小農を訪問して、彼あるいは彼女が、本当にプロサバンナに賛成しているのかどうかを自分で確認する。しかし、彼らはモザンビーク政府に相談しに行くべきだと言った。しかし、もしJICAがプロサバンナに資金を出しているのであれば、なぜ私がモザンビーク政府に相談しに行く必要があるのか。(原語・英語・日本語通訳割愛)

【PPT】9/4院内集会(日本の開発援助とアフリカ小農)_池上甲一名誉教授

2019年9月4日に参議院議員会館で開催された下記の院内集会のプレゼンテーションについて、重要性を鑑み、以下に公開します。
より見やすい形態での公開は後日こちらでご確認下さい(https://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy/prosavana-jbm.html)。

*******
国連「小農権利宣言」「家族農業10年」を受けて考える日本の開発援助とアフリカ小農
モザンビーク、プロサバンナの事例から
https://www.ngo-jvc.net/jp/event/event2019/09/20190904-peasant.html

配信動画で確認しながらご覧下さい↓
https://www.youtube.com/watch?v=UqO0s9QH2zY&feature=youtu.be
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冒頭の渡辺直子氏のPPT↓
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-409.html
2. モザンビークからの訴え 
(コスタ・エステバオン / ナンプーラ州農民連合)
(ボアヴェントゥーラ・モンジャーネ /プロサバンナにノー!キャンペーン)
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-410.html

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【PPT】9/4院内集会(日本の開発援助とアフリカ小農)_モザンビーク小農・市民社会

2019年9月4日に参議院議員会館で開催された下記の院内集会のプレゼンテーションについて、重要性を鑑み、以下に公開します。
より見やすい形態での公開は後日こちらでご確認下さい(https://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy/prosavana-jbm.html)。

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国連「小農権利宣言」「家族農業10年」を受けて考える日本の開発援助とアフリカ小農
モザンビーク、プロサバンナの事例から
https://www.ngo-jvc.net/jp/event/event2019/09/20190904-peasant.html

配信動画で確認しながらご覧下さい↓
https://www.youtube.com/watch?v=UqO0s9QH2zY&feature=youtu.be
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冒頭の渡辺直子氏のPPT↓
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-409.html

2. モザンビークからの訴え 
(コスタ・エステバオン / ナンプーラ州農民連合)
(ボアヴェントゥーラ・モンジャーネ /プロサバンナにノー!キャンペーン)

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【PPT】9/4院内集会(日本の開発援助とアフリカ小農)_渡辺直子氏

2019年9月4日に参議院議員会館で開催された下記の院内集会のプレゼンテーションについて、重要性を鑑み、以下に公開します。
より見やすい形態での公開は後日こちらでご確認下さい(https://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy/prosavana-jbm.html)。

*******
国連「小農権利宣言」「家族農業10年」を受けて考える日本の開発援助とアフリカ小農
モザンビーク、プロサバンナの事例から

https://www.ngo-jvc.net/jp/event/event2019/09/20190904-peasant.html

1. 経緯 (渡辺直子 日本国際ボランティアセンター)
2. モザンビークからの訴え 
(コスタ・エステバオン / ナンプーラ州農民連合)
(ボアヴェントゥーラ・モンジャーネ /プロサバンナにノー!キャンペーン)

外務省井関至康課長・JICA宍戸健一部長との公開議論

3. 国際潮流と日本(池上甲一 / 近畿大学名誉教授・国際農村社会学会会長)

全体はUPANさんの動画でご覧頂けます→https://www.youtube.com/watch?v=UqO0s9QH2zY&feature=youtu.be
また関連の報道一覧→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-408.html
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【報道一括掲載】TICADサイドイベント・院内集会(TBS番組等)

TICADサイドイベント(8月28日、29日)と院内集会(9月4日)に関する記事や動画、テレビ番組について一括ご紹介いたします。

【テレビ番組】
TBS 日本のODAに現地から「NO!」
(2019年9月7日)(2分39秒)
https://news.tbs.co.jp/sp/newseye/tbs_newseye3771535.htm?1567867970758 7日
 「最後の巨大マーケット」と言われるアフリカ。日本政府は民間投資の拡大などに力を入れていますが、現地では日本が後押しする大規模な農業開発への根強い反発が続いています。何が起きているのでしょうか…」
*インターネット上の視聴は1週間程度なので、未だの方はお急ぎ下さい。

プロサバンナについてじっくり取り上げた過去のTBS報道特集の番組についてはコチラ↓
https://www.farmlandgrab.org/23050


【動画配信】

8/29 TICADサイドイベント
(SDGsとアフリカ開発? ~私たちの暮らしから考える~
https://www.shiminmedia.com/video/56889

9/4 院内集会
国連「小農権利宣言」「家族農業10年」を受けて考える日本の開発援助とアフリカ小農
モザンビーク、プロサバンナの事例から
https://www.ngo-jvc.net/jp/event/

●IWJチャンネル5
https://twitcasting.tv/iwj_ch5
https://twitcasting.tv/iwj_ch5/movie/565306765

●UPLAN
https://www.youtube.com/watch?v=UqO0s9QH2zY&feature=youtu.be

コチラもあわせてご覧下さい↓
2018年11月22日院内集会「緊急報告会:日本とODA/投資:モザンビーク北部で何が起きているのか」
https://www.youtube.com/watch?v=qhaN12Jsk9o

【記事】
時事通信:
(9月5日)
農業支援見直し求める=モザンビーク農民、JICAと対話
https://headlines.yahoo.co.jp/cm/main?d=20190905-00000009-jij-int
(8月30日)
日本の農業支援、弊害も=モザンビーク農民が訴え-TICAD
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190830-00000006-jij-int
(8月29日)
カメルーン農民、大企業の農地収奪批判=まず人権尊重を
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190829-00000059-jij-int

【プレスリリース】
アフリカ諸国の国家元首・首脳級などが一堂に会するTICAD7(第7回アフリカ開発会議)にあわせてアフリカの農民運動のリーダーを日本の市民団体が招へい、公式サイドイベント等を開催
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000060.000030680.html

TICAD7関連イベント等のご案内

各種イベントを個別に本ブログでもご紹介してきましたが、
日本国際ボランティアセンター(JVC)よりプレスリリースがありましたので以下サイトをご紹介いたします。

特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター
「アフリカ諸国の国家元首・首脳級などが一堂に会するTICAD7(第7回アフリカ開発会議)にあわせてアフリカの農民運動のリーダーを日本の市民団体が招へい、公式サイドイベント等を開催」 PR TIMES 2019年8月24日
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000060.000030680.html

以下、ご紹介したページより引用です。

8/28(水)@横浜
アフリカの農民の声を聴こう 気候変動と家族農業
https://ngo-jvc.info/2ZwD8f1

8/29(木) @横浜
SDGsとアフリカ開発? ~私たちの暮らしから考える~
https://ngo-jvc.info/2KkGb4Z

8/31(土)@京都
今、アフリカで起きていること~私たちの食や暮らし、税金から考える~
https://ngo-jvc.info/30m8tSd

9/4(水)@東京
国連「小農権利宣言」「家族農業10年」を受けて考える日本の開発援助とアフリカ小農
https://ngo-jvc.info/30oekpT

2019年8月31日13:30-16:30 今、アフリカで起きていること ~私たちの食や暮らし、税金から考える~

アフリカは京都から遠い?
実は、日本の私たちの食のあり方や暮らし、日々納めている税金が、アフリカの小農に大きな影響を及ぼしています。
その一方で、アフリカの小農は世界を変えつつあります。
アフリカ・モザンビークから小農運動のリーダーや世界の小農運動(ビア・カンペシーナ)の関係者、日本のNGOをお招きし、今アフリカや世界で起きていることをお話いただくとともに、京都の有機農家との座談会も企画しました。 
ぜひふるってご参加下さい。

会場:キャンパスプラザ京都
※京都駅(烏丸中央口)徒歩5分
https://binged.it/2z4X9Or
京都市下京区西洞院通塩小路下る 
参加費:500円以上のカンパ制
当日参加可能  

予約・お問合せ
*ご予約・お問い合わせはフェイスブック経由でお願いします。
京都ファーマーズマーケット(井崎)
https://www.facebook.com/events/725712077881735/

<当日のプログラム>
【報告1】アフリカ小農x日本NGO
「なぜモザンビーク小農は日本の援助に抗うの?」
コスタ・エステバン(ナンプーラ州農民連合)x 渡辺直子(日本国際ボランティアセンター)

【報告2】世界の小農運動とオルタナティブの動き
「国連を変えた(小農の権利宣言採択)小農の繋がりとアグロエコロジー」
ボア・モンジャーネ(元ビアカンペシーナ国際局、モザンビーク市民社会)

【座談会】日本の小農xアフリカの小農
松平尚也(耕し歌ふぁーむ/小農学会/京都大学大学院)
~フリーディスカッション&交流~

<司会・全体進行>
井関敦子(京都ファーマーズマーケット)/小林舞(総合地球科学研究所FEASTプロジェクト)

報告者紹介
■コスタ・エステバン(Costa Estevao)
モザンビーク出身。ナンプーラ州農民連合(UPC-N)代表。小農として、コメ、トウモロコシ、ピーナッツ、豆類、カシューナッツ、さまざまな野菜の有機栽培に取り組む。カトリック教会のメンバーとして活躍する中で、小農運動(UNAC/モザンビーク全国農民連合)と出会い、小農の権利を小農自身が連帯しながら守っていく運動に感銘を受ける。UNACの支部がなかった2010年、ナンプーラ州での組織づくりに着手し、2014年についに「州連合」を結成。同年、同州でのUNACの全国総会開催を実現する。土地収奪が激しい同州の小農運動の代表として仲間達のため奮闘してきた。設立から5年後の現在、UPC-Nのメンバーは3万人に届く勢い。2014年より、日本の市民社会との共同農村調査を行っている。四度目の来日。TBS報道特集、News23でも活動が取り上げられた。

■渡辺直子(わたなべ なおこ)
日本国際ボランティアセンター南アフリカ事業担当/地域開発グループマネージャー。2012年から、日本がブラジルとともにモザンビークで進めるODA農業開発事業「プロサバンナ」や土地収奪問題の現地調査に従事。国際NGO・GRAIN事業の日本との橋渡し役として、西・中央アフリカでの土地収奪問題にもかかわる。

■ボアヴェントゥーラ・モンジャーネ(Boaventura Monjane)
モザンビーク出身。子どもの頃から母親の畑を手伝って育つ。ジャーナリストを志し、苦労をしながら大学を出て、世界最大の小農運動であるビア・カンペシーナ国際局やモザンビーク農民連合で広報を担当。しかし、農民が直面する課題をより世界規模で構造的に捉える必要があると考え、大学院に進み、現在ポルトガルやオランダの研究所に所属しながら博士論文を執筆中。目指すはJournalist-Activist-Scholar(ジャーナリストであり、アクティビストであり、学者)。誰にも優しく公平かつシャープなモザンビークの若者。

■松平尚也(AMネット/耕し歌ふぁーむ/小農学会/京都大学大学院)
 1995年にAMネット立ち上げに関わり、現在代表理事。 WTO等の会議に参加しグローバルな農の問題に関わりつつ2010年に就農。 耕し歌ふぁーむを設立。伝統野菜等の宅配事業の傍ら京都大学農学研究科で小規模農業について農家の視点から研究している。

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TICAD Ⅶ関連公式サイドイベント アフリカの農民の声を聴こう(気候変動と家族農業)  2019/8/28(水)

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        TICAD Ⅶ関連公式サイドイベント
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アフリカの農民の声を聴こう(気候変動と家族農業)
 2019/8/28(水)18:00~19:30@パシフィコ横浜
【イベント案内・お申込みサイト】https://ngo-jvc.info/2ZwD8f1
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気候変動 どうしたらいいの?
伝統と自然を生かした家族農業がカギ!?
この3月に巨大サイクロンがアフリカ南東部を直撃、これまで見られなかった場
所で生じたことから、気候変動が要因と言われました。先進国の責任が重い気候
変動ですが、その被害を受けるのは、多くの場合、自然を保全・利用しながら暮
らす人びとです。たとえばアフリカの農民たちもこれに当てはまります。
このたびTICADを機にモザンビークとカメルーンから農民リーダーが来日します。
化学肥料を大量に使う農業に対し、アフリカの農民によって行われる自然を保全
・利用しながらの農業は気候変動を抑えるとも言われています。本セミナーでは、
気候変動と農業をめぐる現状について専門家が解説しながら、アフリカの農民リー
ダーたちの声を聞き、アフリカの家族農業が果たす役割、私たちの暮らしと支援
のあり方などについて議論したいと思います。
皆さま、ふるってご参加ください。

○と き:2019年8月28日(水)18:00~19:30
○ところ:パシフィコ横浜1F TICAD展示ホールB4
     (みなとみらい駅から徒歩5分)
○参加費:無料

○予定プログラム (敬称略)
・ 報告:アフリカの農民リーダー代表(2名)、市民社会メンバー1名(逐次通訳あり)
・ 解説:村上真平/家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン(国連「家族農業の10年」の推進母体) 代表
・ 質疑応答:モデレーター 林 達雄/アフリカ日本協議会 顧問
・ 司会/開催趣旨:渡辺直子/日本国際ボランティアセンター

○参加申込み:参加申込み:以下のサイトから事前にお申込み下さい。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/d2c34f99628546
◆お問合せ:Tel:03-3820-5831  E-mail:event@ngo-ayus.jp 
(担当:アーユス仏教国際協力ネットワーク)
○言語:日本語(英語の逐語通訳あり)

○主 催:アーユス仏教国際協力ネットワーク
○共 催:アフリカ日本協議会(AJF)、
    日本国際ボランティアセンター(JVC)
○協力:モザンビーク開発を考える市民の会
○助成:地球環境基金(油ヤシ・プランテーション産業拡大に対応するためのコ
ミュニティ能力強化と地域プラットフォームの形成)、
(公益財団法人)庭野平和財団、(一般財団法人)大竹財団

~登壇者プロフィール~
■コスタ・エステバオン(Costa Estevao)
モザンビーク出身。ナンプーラ州農民連合(UPC-N)代表。小農として、コメ、
トウモロコシ、ピーナッツ、豆類、カシューナッツ、さまざまな野菜の有機栽培
に取り組む。カトリック教会のメンバーとして活躍する中で、小農運動(UNAC/
モザンビーク全国農民連合)と出会い、小農の権利を小農自身が連帯しながら守っ
ていく運動に感銘を受ける。UNACの支部がなかった2010年、ナンプーラ州での組
織づくりに着手し、2014年についに「州連合」を結成。同年、同州でのUNACの全
国総会開催を実現する。土地収奪が激しい同州の小農運動の代表として仲間達の
ため奮闘してきた。設立から5年後の現在、UPC-Nのメンバーは3万人に届く勢い。
2014年より、日本の市民社会との共同農村調査を行っている。4度目の来日。TBS
報道特集、News23でも活動が取り上げられた。

■ボアヴェントューラ・モンジャーネ(Boaventura Monjane)
モザンビーク出身。子どもの頃から母親の畑を手伝って育つ。ジャーナリズムを
志し、苦労をしながら大学を出て、世界最大の小農運動であるビア・カンペシー
ナ国際局やモザンビーク農民連合で広報を担当。しかし、農民が直面する課題を
より世界規模で構造的に捉える必要があると考え、大学院に進み、現在ポルトガ
ルやオランダの研究所に所属しながら博士論文を執筆中。目指すは
Journalist-Activist-Scholar(ジャーナリストであり、アクティビストであり、
学者)。誰にも優しく公平かつシャープなモザンビークの若者。

■エマニュエル・エロング(Emmanuel Elong)
カメルーン出身。リトラル州ムボンジョ村で生まれる。カメルーンに進出するア
グリビジネスや多国籍企業による土地収奪や大規模な環境汚染に対抗する農民、
活動家として知られる。2010年から、ベルギー人とフランス人が経営する
SOFCIN/Bollore社のプランテーション(油ヤシ、ゴム)の影響を受けるコミュニ
ティの人びとの権利を守るための、人びとによるネットワークSynaparcamを組織
し、代表を務める。

■村上 真平 (むらかみ しんぺい)
家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン代表、愛農会代表
1959年福島県生まれ。82年インド滞在をきっかけに海外協力の道へ。85年から12年
間、NGOを通してバングラデシュ、タイにて自然農業の普及と持続可能な農村開発
の活動に関わる。2002年日本に帰国し、福島県飯館村に入植、「自然を収奪しない、
第三世界の人々を搾取しない生き方を目指し、自然農業、自給時速をベースにした
エコビレッジづくりを始める。2011年福島原発事故により三重県美杉町に避難、
「自然農業と持続可能な生き方」の実践及び、学びの場としての?然農園
「なな色の空」を再開する。AFA(Asian Farmers Association) のもと議長
「農業分野における気候変動」の第一人者として国際的に活動している。

■林 達雄(はやし たつお)
アフリカ日本協議会特別顧問、アーユス仏教国際協力ネットワーク専門委員
1954年横浜市生まれ。愛媛大学医学部卒。国境なき医師団の影響を受け、1983年
よりNGOの職員としてタイ・エチオピアで救援活動。干ばつ、砂漠化、森林破壊、
などの環境問題が飢餓を招くことを目のあたりにして、環境問題の重要性に目覚
める。1992年リオデジャネイロでの地球サミットに参加。その後、アフリカエイ
ズ問題に携わる。日本国際ボランティアセンター元代表。アフリカ日本協議会前
代表。

■渡辺 直子(わたなべ なおこ)
日本国際ボランティアセンター南アフリカ事業担当/地域開発グループマネージャー。
2013年から、日本がブラジルとともにモザンビークで進めるODA農業開発事業
「プロサバンナ」や土地収奪問題に関連して、モザンビーク小農組織との合同調
査を開始、現在までに10回以上の現地調査を行う。国際NGO・GRAIN事業の日本と
の橋渡し役として、西・中央アフリカでの土地収奪問題にもかかわる。

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【参加受付中】 モザンビークの小農を招いた院内集会(2019年9月4日 @参議院議員会館)

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院内集会(2019年9月4日15:30-18:30@参議院議員会館)
国連「小農権利宣言」「家族農業10年」を受けて考える日本の開発援助とアフリカ小農
 〜モザンビーク、プロサバンナの事例から

【案内サイト】https://ngo-jvc.info/30oekpT
【申込】https://ssl.form-mailer.jp/fms/cc3ed7cf633390
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世界で小農や家族農業への注目が高まっています。昨年末に国連総会で「小農と農村で働く人びとの権利に関する国連宣言(小農宣言)」が採択され、今年5月からは「国連家族農業の10年」が始まりました。小農・農家が主体的にその営みを継続させられるよう、これを守り促進していくための取り組みが国際約束となりました。この国際的な潮流には、家族で営む小さな農業の役割の再評価と期待が込められています。

このことは、海外で行われる日本の農業分野への援助や投資にも影響を及ぼします。
アフリカ・モザンビーク北部(ナカラ回廊地域)における日本の援助(ODA)事業「プロサバンナ」に、現地の小農運動組織UNAC(モザンビーク全国農民連合)が反対を表明してから7年が経ちます。

この間、モザンビークの市民社会は、同事業の「大規模農業開発」という方向性のみならず、その不透明性や人権侵害、市民社会への介入・分断などについて反対と要請を続けてきました。しかし、状況が変わらぬまま、現在までに30億円以上の日本の税金が費やされています。昨年には、同事業がモザンビークの人びとの「知る権利を侵害」、「事業にかかる情報の全面開示」との判決が現地の裁判所で確定しました。

今回来日する小農運動リーダーが所属するUNACは、小農宣言等の成立に多大な役割を果たした国際的小農運動ビア・カンペシーナの構成団体です。これまでUNACは、地球環境・地域社会、そして人びとの食を支える小農を尊重し、ボトムアップで政策や協力が創造されるべきだと主張してきました。

世界的にもアフリカの小農からも、日本の開発援助や投資のあり方の転換が求められている今、日本の援助関係者・機関、企業、そしてNGOや市民はどう変わっていくべきか。小農運動リーダーとビア・カンペシーナ国際局の元スタッフをお迎えし、活発に議論したいと思います。ぜひ、ご参加下さい。

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■日時:2019年9月4日(水)15時30分ー18時30分
(*参議院議員会館ロビー左手に、持ちもの検査を通った形で、15:00-15:20の間に集合下さい。遅れる方は申込み時の備考欄に記入下さい)
■場所:参議院議員会館 101会議室
https://bb-building.net/tokyo/deta/457.html
■言語:日本語(ポルトガル語・英語からの逐次通訳あり)
■資料代:1000円(学生500円)
■参加申込み:以下のサイトで事前申し込み後、直接参議院議員会館ロビーまでお越し下さい。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/cc3ed7cf633390
■お問合せ:ticad-farmersinafrica@tutanota.com/電話:03-3834-2388(渡辺)
■定員:100名
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■プログラム:
【1】背景「これまでのプロサバンナ事業をめぐる経緯」:渡辺直子(日本国際ボランティアセンター)
【2】現状報告「現地で何が起きているのか」:コスタ・エステバオン(ナンプーラ州農民連合代表)
【3】現状報告「モザンビーク社会で何が起きているのか」:ボアヴェントゥーラ・モンジャーネ(プロサバンナにノー!キャンペーン)
【4】政府代表との公開ディスカッション:外務省、JICA、モザンビークゲスト、渡辺直子、池上甲一
【5】現状報告「ディスカッションを踏まえた世界潮流報告」:池上甲一(近畿大学名誉教授)
【6】オープンディスカッション
■主催:日本国際ボランティアセンター、アフリカ日本協議会、ATTAC Japan、No! to landgrab, Japan、モザンビーク開発を考える市民の会、その他募集中
■助成:庭野平和財団、大竹財団
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【参加募集】TICADサイドイベント(SDGsとアフリカ開発? ~私たちの暮らしから考える~)

アフリカは「遠い国?」
私たちの身近なものがアフリカから
来ているのを知っていますか?

エチオピアのコーヒー、モーリタニアのタコ、ケニアのバラ。そして日本の産業になくてはならないニッケルやプラチナなどの鉱物資源……これらはすべてアフリカから輸入されているものです。
ではこれらの輸入は、アフリカの人たちの暮らしも豊かにしているのでしょうか?
TICAD7を機に、アフリカ から農民の方たちをお招きし、私たちに身近な存在であるパームオイルと大豆油を事例に、今世界で、アフリカで何が起きているのか、専門家を交えて報告してもらい、日本との関係を紐解きます。そしてSDGs達成に向けて日本の消費者として何ができるか、みなさまと横浜から考えます。奮ってご参加ください。

日時:2019年8月29日(木)
15:30~17:00
会場:パシフィコ横浜1階
展示ホールB
※みなとみらい線・みなとみらい駅より徒歩5分
定員:200名※会場はペットボトルの持ち込みが禁止ですので、水筒等をご持参ください。

お申込み・お問合せ
こちらのサイトからお申し込みください。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/b00f23a2628543
【お問合せ】WE21ジャパン
Tel:045-264-9390
Email:shien<@>we21japan.org
(メールの際は<>を除いた宛先にお送りください。)


報告1:パームオイルと私たち
浜田順子(WE21ジャパン理事)
報告2:油ヤシ・プランテーションで    起きていること
エマニュエル・エロング(カメルーン農民)
報告3:アフリカで大豆生産?
~日本のODAプロサバンナ事業から見えること
ボア・モンジャーネ(モザンビーク市民社会)
コスタ・エステバオ(モザンビーク農民)
解説:グローバルフードシステムと日本
平賀みどり
~フリーディスカッション~
<コメント・ご挨拶>
 海田祐子(WE21ジャパン理事長)
<司会・全体進行>
 渡辺直子 (日本国際ボランティアセンター (JVC))

主催:認定NPO法人WE21ジャパン  共催:GRAIN
助成:地球環境基金(油ヤシ・プランテーション産業拡大に対応するためのコミュニティ能力強化と地域プラットフォームの形成),(公益財団法人)庭野平和財団,(一般財団法人)大竹財団

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【記事】「イスラム国がモザンビークを攻撃」の衝撃(上)ーー天然ガス輸入で日本も関係大。「遠いアフリカの国」の出来事で片付けられない

朝日新聞社「論座」で、この地域の専門家である舩田クラーセンさやか氏による以下の記事が掲載されています。

このブログでも紹介している通り、モザンビーク北部のカーボデルガード州の天然ガス油田開発には、日本の総合商社・三井物産が参画しています。また、記事によると、東京ガスや東北電力なども、売買契約を交わしているそうです。この投資が可能となった背景には、日本政府が結んだ二国間の投資協定があるといいます。

日本の官民が関与するこの地域で生じている深刻な事態を、日本語ではじめて紹介する記事となるそうです。

ぜひご一読ください。

「イスラム国がモザンビークを攻撃」の衝撃(上)ーー天然ガス輸入で日本も関係大。「遠いアフリカの国」の出来事で片付けられない
http://bit.ly/2XOwz6H

6月6日、世界に激震が走った。

 アフリカ大陸に足場を築きつつあると目されてきたISIS(イスラム国)が、南東部アフリカのモザンビーク北端にあるカーボ・デルガード州モシンボア郡での武力活動を発表したのである。

【記事和訳】三井物産とヴァーレ社の子会社による不透明資金流出

コレドール・ロジスティコ・インテグラード・デ・ナカラ(ナカラ総合物流回廊)社は国庫への納付額を減らし、11億ドルをモザンビークから流失させる。

Adérito Caldeira 2019年5月29日
ポルトガル語原文→http://www.verdade.co.mz/tema-de-fundo/35/68605

コレドール・ロジスティコ・インテグラード・デ・ナカラ(Corredor Logistico Integrado de Nacala、以下CLINと略す)社は、設立以来初となる国庫への納付額を減小させた。しかし、ヴェルダーデ紙 (以下@Verdadeとする)は、現在ブラジルのヴァーレ社および日本の三井物産が所有するCLINが10億米ドル以上の資金をモザンビーク国外に流出させた事実を確認した。

CLINは、モザンビーク港湾鉄道公社(以下CFMと略す)とブラジルの採掘業者のヴァーレ社による旧官民パートナーシップ事業であった。現在はヴァーレ社と日本のコングロマリットである三井物産によるコンセッション事業である。CLINは、2019年の第1四半期中、4億1700億メティカルを国庫に納付した。この額は2018年の同時期の納付額と比較して4%減少している。

わずかな減少額ではあるが、マラウィを通過し、ナカラ・ア・ヴェーリャ郡の石炭ターミナルを鉄道路線内に含むモアティーズ炭鉱と港湾都市ナカラを結ぶ鉄道を所有するCLINの納付金の減額は今回が初めてである。

CLIN設立の初年度、同社は2億450万メティカルを納付した。2017年には208%増の6億3610万メティカル、2018年には7億9140万メティカルを国庫に納付することでモザンビーク政府の歳入を増加させた。

2017年以降、CFMは同社が保有するCLIN株を売却し、CLINから政府が撤退し、官民パートナーシップ事業でなくなった事実を思い出してほしい。

@Vedadeは、CLINに対して今年第1四半期の国庫納付金の減額理由を調べるために連絡を取ったが返事を得られなかった。CLINの主な収入源は、主要株主であるヴァーレ・モザンビーク社によって採掘された石炭の輸送および輸出である。この点を踏まえれば、モアティーズ郡の炭鉱での石炭の生産量が同地を襲った大雨のために減少し、その結果として石炭の輸出量が減少しCLINの同時期の国庫納付額の減額が生じたと考えることも可能である。

CLINとヴァーレ・モザンビーク社はモザンビーク国民に対し会計(の詳細)を隠している。

しかし、@Verdadeがモザンビーク銀行によってまとめられた国際収支統計を分析したところ、CLINの株主であるヴァーレ社と三井物産が、2018年の第3四半期中に、11億4293万3295.04米ドルを、モザンビークから引き出し、アラブ首長国連邦に拠点を置く両社の支社に送金したことを確認した。アラブ首長国連邦がタックスヘイブンであることは周知の事実である。

我々は、海外直接投資の利潤が流出した原因を解明するために同社の広報に連絡をとったが、一切の返答を得られなかった。

CLINおよびヴァーレ・モザンビーク社は、(モザンビーク内の)法や適切な経営慣行によって推奨される財務諸表を公開していないため、数億ドルもの金額がモザンビークから引き出された目的に関して、CLINやヴァーレ・モザンビーク社の会計から真相解明することはできなかった。

【要請書】河野外務大臣宛(プロサバンナ「大臣指示」違反)

河野太郎外務大臣
cc. 梨田和也 外務省国際協力局長


プロサバンナ事業における「大臣指示」に反した事業運営(JICA資金拠出)の報告と要請

平素から日本のNGOの活動にご理解とご協力をいただき、誠にありがとうございます。

去る3月19日の参議院 政府開発援助等に関する特別委員会での「プロサバンナ事業」に関する大臣の答弁を聞かせていただきました。2018年3月1日に日本のNGOに梨田和也国際協力局長代理経由で伝達された「大臣指示」(「参加型意思決定ルールに基づく議論の実現に向けたモザンビーク政府の主体的取組を外務省・JICAは必要に応じて支援し後押していく」)を大臣自らのお言葉でお認めいただいたことについて、一同安堵しております 。

他方、ご答弁の中で、モザンビーク農業食糧安全省(以下、MASAと略す)が、「反対派を含む幅広い市民社会、農民団体を会合に招待し、丁寧な対話プロセスを実施している」として、昨年4月の会合が事例として取り上げられていました。しかし、当該会合並びにその後のJICAの資金を使った会合でも、大臣のお約束に反する事態が生じており、実際に、現地の市民社会団体ならびに農民団体から、以下のとおり抗議声明や書簡が提出され続けています。これらについては、外務省国際協力局長並びに同局国別開発第3課にも共有し、日本政府として現地からの声に答えるよう、私たち日本のNGOより要請してまいりました(以下一覧に含む)。

・ 2018年6月:プロサバンナにノー!キャンペーン声明(4月4日会合について)【大臣提出】
・ 2018年8月:MASA・JICA派遣スタッフによる州農民連合・教会関係者への付きまといへの抗議
・ 2018年10月:「キャンペーン」からMASA大臣宛書簡(10月1~5日会合不参加等について)
・ 2018年11月:「キャンペーン」から3州プラットフォーム「メカニズム」宛書簡
      (11月14、15日会合不参加等について)
・ 2019年1月:全国農民連合(UNAC)による声明(上記11月会合結果の内容拒否)【大臣提出】
・ 2019年4月:日本5NGOによる国際協力局長宛「4月3日会合中止申し入れ」【大臣提出】
・ 2019年4月:「キャンペ—ン」による「4月3日会合」に関する声明【添付1】

2018年4月の会合後、この会合の開催と進め方に対し、上記の抗議声明が「プロサバンナにノー! キャンペーン」から出されていたにもかかわらず、MASAはこれを放置し対応することなく、当該会合を根拠として、その後のプロセスを進めようと、州農民連合や教会関係者に「圧力」をかけました 。このような手法に反発を強めた「キャンペーン」がMASA大臣に会合不参加を伝えたところ、プロサバンナに関する3カ国民衆会議のために農民らが出発する前日(11月14-15日)、JICAが資金を出して形成した事業対象3州の市民社会プラットフォームの「ナカラ回廊対話調整メカニズム」 が、プロサバンナ事業を推進するための会合を開催しました。この会合は、MASAに提供されたJICAの資金で開催され、JICA派遣コンサルタントがロジスティックス面を担当しました 。

この11月会合の主催者は、州農民連合と「キャンペーン」リーダーら15名が来日中に、会合結果と称する「虚偽の声明」を新聞紙上で発表するなどの事態も生じています 。これに対し、UNAC(州農民連合を含む)が、明確かつ公式にこの声明内容を否定する声明を新聞紙上に発表したことは、FAXを通じて大臣もご承知の通りです。

この事態を重くみた州農民連合並びに「キャンペーン」の依頼により、11月以来、外務省・JICAに対し、この「虚偽の声明」を基に如何なるアクションも行わないよう、ODA政策協議会、FAX、メールなどで要請してきました。それにもかかわらず、MASAとJICAは「11月会合のフォローアップ」として位置付けられた今年1月の会合への資金拠出を再考することなく継続しました。なお、現在もJICAが公開を拒む会合開催のTORには、同月のUNACの声明に触れることなく、またこれらの組織との合意もないまま、当該会合に州農民連合が出席しマスタープラン公聴会(プロサバンナ)の推進を協議することが明記されています。

一連の会合と同様に、この1月会合は、その開催根拠において深刻な瑕疵があり、かつ州農民連合や「キャンペーン」も出席しなかったにもかかわらず、この度4月3日に開催されたMASA主催の会合では、この1月会合の結果をベースに議題が設定され、議論が求められました。

以上に見られるとおり、大臣ご指示にある「反対派を含む民主的な意思決定プロセスに基づく議論の実現」、「丁寧なプロセス」とはかけ離れた事態が、JICAの資金が使われ、その派遣スタッフが関与する形で進められています。また、これらの一連の会合の前提となる公文書(会合計画・報告書)の開示がJICAに拒否されるなど、不透明な事業運営は継続しています 。

加えて、本年4月3日の会合の冒頭、MASAヒジーノ・デ・マルーレ(Higino de Marrule)大臣が、次のように述べたと出席した「キャンペーン」関係者は証言しています 。

“Não é ético convidar alguém que não vê não nenhuma satisfação”(「会合に来ようともせず、また何ら満足を与えない者を招待するのは倫理に反している」)

この発言がなかったと証明するに足る、あるいは当日の発言を正確に記した逐語の会合記録は作成されないままに、「会合まとめ」のみが作成されている状態です。さらに、この「まとめ」はJICA派遣スタッフから一方的にPDF形式で出席者に送られ、かつ「まとめ」の内容の確認や修正の呼びかけはありませんでした。外務省国別3課は「モザンビーク農業省によると,議事まとめをメールで参加者に共有した際に担当者の連絡先を記載しており,コメントがあれば来るものと考えていたとのこと」と述べていますが、4月末に出席者から修正希望とワード版送付の依頼がされたものの、これは放置されてきました。

前頁の通り、昨年4月4日から現在まで、大臣指示の下にJICAの資金で開催され、UNACや「キャンペーン」関係者が出席したいずれのプロサバンナ会合も、その「会合記録」は恣意的かつ一方的にまとめられたものが公表されてきました。大臣指示のとおり、「丁寧」に「反対派を含む民主的意思決定プロセス」を実現するには、当然ながら、意見が異なるアクターの発言を正確に記録し、次に向けて出席者・関係者のコンセンサスを確認していく作業が不可欠となります。しかし、このような最低限のプロセスすら重視されず、異議申立や「大臣指示」の前と変わらない建前上の「対話への出席の強要」と「会合結果の歪曲」が継続しています。

つまり、外務大臣のせっかくのご指示にもかかわらず、日本の税金を無駄にした不公正な事業運営が、JICAとその支援を受けたMASAによって依然として進められています。

なお、4月3日の会合に出席した「キャンペーン」の声明(添付1)にある通り、モザンビーク弁護士会の訴えを受けたマプート地裁は、昨年8月1日にプロサバンナ事業の「国民の知る権利の侵害」を全面的に認め、MASAのプロサバンナ局に全関連文書の開示を指示しました。同判決は、モザンビーク国の憲法ならびに最近公布された「情報公開法」に基づいて下されました。しかし、同省はこれに反論するレターを発表しただけで、開示命令に一切応えていません。外務省・JICAは、判決を「モザンビーク国内のこと」として軽視していますが、これは大臣も成立にご尽力された「環境社会配慮ガイドライン」、あるいは外務省の開発協力大綱にも背を向けた姿勢といえます。

上記の声明に示されている通り、法治国家原則の徹底、そして民主的な意思決定において、FPIC(Free, Prior Informed Consent)の最初のアクションとして位置づけられる事前の情報共有は不可欠です。司法が認定したモザンビーク市民の人権(「知る権利」)の侵害を放置したまま進められようとしている点においても、プロサバンナ事業は依然として大きな問題を抱えていると言わざるを得ません。

以上から、大臣のご指示とはかけ離れた事業運営が、現在も続き、私たちの貴重な税金が無駄にされていることについて是非ご理解とご懸念いただき、以下の抜本的な対応を外務省内関係部署とJICAにご指示いただけますようお願いいたします。

1)「大臣指示」に立ち返ること

そのために、

2)現在進行させているプロセスを直ちに中止すること
3)この件にかんするJICAの資金拠出を凍結すること
また、
4)「JICA環境社会配慮ガイドライン」を遵守し、2018年8月1日にマプト地方行政裁判所により出された判決「プロサバンナ事業に関する資料の全面開示」を尊重し、実現すること

2019年5月31日


特定非営利活動法人 アフリカ日本協議会
特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター
ATTAC Japan
No! to landgrab, Japan
モザンビーク開発を考える市民の会

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【ご案内】 5月24日院内集会@衆議員第二議員会館

モザンビーク開発を考える会も、民衆会議のフォローアップの一環として、この院内集会をサポートしています。
申込み締切はイベント開催当日5月24日(金)正午です。

(転送・転載歓迎!)
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5/24 院内集会
「世界を変える小農と共に考える~これからの日本と食と農のあり方を問う」
詳細→http://unpesantsrights.blog.fc2.com/blog-entry-8.html
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昨年末に国連総会で「小農と農村で働く人びとの権利に関する国連宣言」が採択されるとともに、今年から「国連 家族農業の10年」が始まります。

このような世界的な流れに重要な役割を果たしてきた世界最大の小農運動「ビア・カンペシーナ」のリーダーをお招きし、世界の動向や国連宣言等の意義を紹介いただきます。

これに対して日本政府からコメントをもらった上で、日本の農家から現在直面している課題を問題提起してもらいます。

これらを受けて、今後の日本の食と農の未来を参加者とともに話し合えればと思います。

■日時:2019年5月24日(金)17時ー19時半
*議員会館ロビーでの集合時間:16時半ー16時45分 
*入館証が必要です。直接会場に行けませんのでご注意下さい。
■場所: 衆議員第二議員会館 第一会議室
(東京都千代田区永田町2-1-2)
■アクセス
1.永田町(4分) 2.国会議事堂前(7分)
http://bb-building.net/tokyo/deta/457.html
■言語:日本語・英語(逐語通訳付き)
■参加費(資料代):500円
■お申込み:5月23日(木)18時5月24日(金)正午までに下記のサイトにご記入の上、直接会場にお越し下さい。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/b31da8a4620264
■主催:
国連小農宣言・家族農業10年連絡会
http://unpesantsrights.blog.fc2.com/

■式次第:
1)国連等での小農・家族農業への注目の意義ー国連小農権利宣言の採択を受けて
・ヘンリー・トーマス・シマルマタ(ビア・カンペシーナ/インドネシア農民組合、小農宣言チームメンバー)
・キム・ジョンヨル(ビア・カンペシーナ国際調整委員 韓国女性農民会)
2)日本政府からのコメント・農林水産省・外務省(調整中)
3)日本の小農・家族農業の現状と課題の紹介・日本の農家(調整中)
4)オープン・ディスカッション&質疑など


■お問い合わせ・連絡先:
国連小農宣言・家族農業10年連絡会
メールアドレス:peasantsrightsj@gmail.com
*取材などのお問い合わせは、
日本国際ボランティアセンター(http://www.ngo-jvc.net
(渡辺、TEL:03-3834-2388)までお願いいたします。

【声明添付FAX】外務省国際協力局長宛

モザンビークの「プロサバンナにノー! キャンペーン」の声明(2019年4月16日)を、4月19日日付けで外務省に以下の要請とともに、FAX送信しています。

声明:
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-397.html

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外務省 国際協力局
局長 梨田和也様 

CC 国別開発協力第三課
  課長 井関至康様 

用件:「モザンビーク農業食料安全保障省主催会合(2019/4/3)に係る
プロサバンナにノー!キャンペーンの声明」のご送付


前略
ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。

日本の5団体より事前に開催中止を申し入れたモザンビーク農業食料安全保障省主催のプロサバンナに関する会合(2019年4月3日マプート開催)について、「プロサバンナにノー!キャンペーン」が4月16日に発表した声明とその日本語訳を、添付のとおりお送りします。当該声明は、4月17日付の現地の新聞に掲載されたとのことで、すでに駐モザンビーク日本大使館経由でご覧になっているかと思います。

詳細は添付をご覧下さい。その上で、以下、日本の5団体より、会合当日に関していくつか確認をさせていただきます。

「キャンペーン」の会合出席者によると、この会合の冒頭、現地農業省大臣から、“Não é ético convidar alguém que não vê não nenhuma satisfação”(「会合に来ようともせず、また(大臣/農業省に)何ら満足を与えない者を招待するのは倫理に反している」)との発言がなされました。この発言は、去る3月19日の参議院ODA特会における河野太郎大臣の下記の趣旨・説明に反しています。

「参加型意思決定ルールに基づく議論の実現に向けたモザンビーク政府の主体的取組をJICAは必要に応じて支援すべきとの提言を含む報告書が提出されました。これを踏まえまして、外務省及びJICAで検討し、私も相談を受けた結果として、この報告書の提言を真摯に受け止め、この方向で対応することといたしました」「モザンビークの農業食料安全保障省は、反対派を含む幅広い市民社会、農民団体を会合に招待し、丁寧な対話プロセスを実施していると認識しております…丁寧なプロセスを取っている、そういうモザンビーク政府の取組を今後も必要に応じて支援をしてまいりたいと思っております」

同会合については、4月2日付けの貴省からのファックスで「農業省の主体的な取り組みとして開催される」との説明がありましたが、現実には、大臣自らが吐露しているとおり、農業省は「意に反して」招待していることが明らかになりました。また、会場には、各団体の受領印が押された招待状が並べられていたとのことで、これを見た団体は、それが「自分たちが会合を受容したかのよう」に見せるための、すなわち「既成事実のための見せ物」となっていると受け止め、ショックを受けています。これらのことから、現地で開催されてきた一連の会合は、「農業省の主体的な取り組み」なのではなく、日本の外務省・JICAが、昨年3月の「大臣の判断」を受け、反対の声をあげている団体の参加の「既成事実化」のためにやらせているだけだとの疑念・疑念が広がり、今回の声明内容となったと、日本のNGOに伝えられています。

また、モザンビークでは、ファックスや郵便事情が悪いため、重要書類を送付するときは運転手が2部持参し、受け取りの受領印とサインをもらうことが慣習となっており、それを「同意」「受容」と扱うことの問題については、すでに指摘させていただいている通りです。モザンビークの慣習であるため、過去において政府主催あるいは市民社会主催の会合で、受領印が押された招待状が並べられたことは一切なく、今回の件は外務省・JICAによる介入の結果として受け止められています。

実際、この大臣発言は録音されており、日本のNGOには当該の招待状の写真データが送られてきました。

以上二点について、外務省・JICAとして、早急に、農業省に真偽のほどをご確認下さい。

最後に、4月16日付けで、JICAの農業省派遣コンサルタント(MAJOL社、エドアルド・コスタ氏)から送られてきた会合当日の議事まとめ(” a sintese do encontro entre o MASA e a Sociedade Civil”)について、出席した各位には何ら事前に内容確認がなされておらず、参加メンバーが実際に話したこと、また聞いたことと内容が異なる旨、連絡がありました。これを受けて、私ども5団体としても会合全体の録音を確認しましたが、当該の議事まとめは実際の会合の中身・結果から逸脱しています。

以上について、当日の会合記録については、出席者全員に修正を呼びかけるとともに、正確な逐語会議録の作成を要請します。この点について、対応結果を教えて下さい。

JICAが支援した過去数回の会合でも同じことが繰り返され、そのたびに問題が深刻化してきました。このことは私どもとして繰り返し指摘してまいりました。これらのすべてにJICAの資金、コンサルタントが関わっています。

現地からの声明を熟読の上、以上4点の確認事項について、4月23日(火)中にご連絡下さい。すなわち、以下について「Yes/No」でご回答くださいますようお願いいたします。

1. 農業省大臣は上記の発言をしたのか、しなかったのか。
2. 各団体の受領印・サイン有りの招待状を主催者側が会場に並べたのか、否か。
3. プロサバンナにノー!キャンペーンからの参加団体に対し、上記「議事まとめ」内容確認のための呼びかけをしたか、否か。
4. 逐語会議録を作成しているか、否か。

以上、よろしくお願いいたします。

【声明】プロサバンナ会合問題

声明
プロサバンナの現況に関する会合参加について

「プロサバンナにノー キャンペーン」は、モザンビーク農業食料安全保障省(MASA)によって、2019年4月3日に開催された「プロサバンナの現況に関する会合」に参加した。この会合は、日本国際協力機構(JICA)そして日本の外務省という、プロサバンナ事業の推進に最も利害関係を持つアクター(機関)によって支援されたものであった。同会合の議題は次の通りである。

i. 3州のプラットフォーム(PPOSC, FONAGNI e FONGZA )による発表
ii. マスタープランの見直しと最終化プロセスの方法論に関する提案
iii. マスタープランの公聴会の日程
iv. その他

「プロサバンナにノー キャンペーン」は、この会合に次の理由で参加した。

•我々に押し付けられたアグリビジネス志向の排外的かつ差別的な開発モデルに対する抵抗を改めて公に明らかにする。このモデルは、国民のよりよい暮らしという本来目指すべき目的ではなく、資本をもつ側の膨張と蓄積を前提とした儲け主義に力点をおいた提案に基づいている。
•プロサバンナ事業が、我々が求める農業開発モデルではないことを訴える。なぜなら、買い手や利益追求者によって支配される国際市場に商品を供給するモデルに根ざしているからである。
•モザンビーク政府、そして日本のJICAや外務省による(モザンビーク)市民社会や3州のプラットフォームやフォーラムに対するすべての形態のマニピュレーション(介入操作)や道具化を、公に拒否する。このような行為そのものが、プロサバンナ事業がモザンビーク小農男女を代表するものではなく、かつそのニーズに配慮するものではないことを露呈させる結果となっている。
•モザンビーク農業食料安全保障、JICAと外務省によるパブリック・コンサルテーションの恒常的な歪曲とマニプレーションを、改めて拒否する。これらのプロサバンナ事業の推進に利害関係を有する機関(MASA、JICA、外務省)は、社会組織による同事業の関連会合への出席を、システマティックに悪用してきた。例えば、会合への出席を、事実に反して、プロセスの受容として悪用するなどである。
•これら国外の利害関係者に応えるために行われる、「プロサバンナにノー キャンペーン」の問題提起への信用を落とすことを目的とした誤った批判の反復を非難する。
•モザンビーク農業食料安全保障省に対し、マプート市行政裁判所の判決を尊重することを再度、公に要請する。その上で、それがいかなる行動であろうとも、それに着手する前に、まず、同省として、プロサバンナ事業を形作ったすべての情報を、完全かつ信用のおける、真正なる形で公開するよう要求する。
「プロサバンナにノー キャンペーン」は、現場の小農男女、市民社会組織が協働して進めるキャンペーンであり、モザンビーク農業食料安全保障省あるいはプロサバンナ事業との間で、いかなる約束も合意も行っていないことを改めて表明する。

モザンビーク政府、そして農業食料安全保障省は、過去7年の間に(キャンペーンによって)提示されてきた数えきれない議論、疑問、懸念を完全に無視し、プロサバンナ事業を強行するためのあらゆる努力を続けてきた。

これに対して、「プロサバンナにノー キャンペーン」は、以下の明確かつ特定の目的をもった二つの会合の開催を提案する。

1. プロサバンナ事業下のプロジェクト、そして、マスタープラン(各バージョン)策定に係るすべての情報、実施されたすべての調査研究およびそのすべての結果を、公のものとするための会合。
2. ボトムアップの手法によりデザインされた、小農農業のためのナショナルプランの策定と議論を目指した国民的プロセスを始めるための会合。これは、食の主権の実現を目指した嘘偽りのない透明なプロセスによって、モザンビーク政府が、小農組織と市民社会組織とともに推進するものである。

これまで、農業開発プログラムに関する政策形成や議論のプロセスは、対象地域の小農男女が自らの食のシステムを決定する権利を奪われた形で行われてきた。これらの小農男女は、受動的な対象として扱われ、自身の主体性や小農農業に関わる知識・知恵や価値体系の蓄積、そして小農間の協力や連帯を否定されてきた。小農が培ってきたこのような価値認識体系に対して、外部の農業慣習やオプションを強制することは、国民の食の主権を危険にさらすばかりか、これらの地域の小農の社会組織、文化、経済、環境のあり方に深刻な影響を及ぼす。

したがって、「プロサバンナにノー キャンペーン」は、以下を改めて表明する。

■ プロサバンナ事業が擁護するアグリビジネス(モデル)は、モザンビークが直面する高いレベルの栄養不良の解決策とはなり得ない。
■ プロサバンナ事業が押し付ける農業開発モデルは、モザンビーク人男女の栄養面でのニーズに応えるものではなく、国際市場への「コモディティ(商品)」生産のためのものであり、食の主権の実現に反する。
■ 農業化学物質(化学肥料や農薬)の使用の推進は、国民の食の主権をおびやかすものである。なぜなら、これらの化学物質は数えきれない動植物を汚染し、死をも招く形で毒し、我々が生産し依存する食に関わる生物多様性を危機に陥らせるからである。一方で、小農農業は、アグロエコロジーの原則に根ざし、生物多様性を尊重し、保全し、継承するものである。
■ プロサバンナ事業に反対するすべてのアクションを継続する。
■ 我々の伝統、習慣、文化を守る小農農業への支持を再確認する。この農業は、土地、水、我々のネイティブな種子(たね)、生物多様性をケアしてきた。我々の先祖の知恵を尊重することによって、これらの将来世代への継承を可能とし、国民の食の主権を保証する。
■ 我々は、モザンビーク政府に対し、小農農業こそを重視することを促す。小農農業は、食の主権を保証するものである。小農がその耕作面積を広げ、生産と生産性を向上させるための普及サービス、市場アクセスや生産インフラへのアクセスを含むインセンティブを提供することを求める。
■ 我々は、プロサバンナ事業におけるJICAと外務省による、すべてのマニピュレーション行為を拒否する。そして、JICAと外務省に対し、プロサバンナ事業に対するすべての資金提供を、完全かつ直ちに放棄することを要求する。
■ 日本政府には、外務省と財務省を通じて、小農農業ナショナルプランの策定に向けた透明で民主的なプロセスへの支援を奨励する。


プロサバンナにノー!
アグロエコロジーに基づく小農農業にイェス!
食の主権にイェス!


署名団体

Acção Académica Para O Desenvolvimento Das Comunidades Rurais – ADECRU
Comissão de Justiça e Paz da Arquidiocese de Nampula - CAJUPANA
Comissão Diocesana de Justiça e Paz de Nacala – CDJPN
Fórum Mulher – Coordenação para a Mulher no Desenvolvimento
Marcha Mundial das Mulheres Moçambique
Justiça Ambiental (JA!) – Amigos da Terra Moçambique
Liga Moçambicana dos Direitos Humanos – LDH
Livaningo
União Nacional de Camponeses – UNAC



マプート、2019年4月16日

【緊急申し入れ】大災害最中の会議強行の中止

3月27日に、外務省国際協力局井関至康課長ならびにJICA農村開発部宍戸健一部長宛に、メールで行われた緊急申し入れが、本日(3/29)、以下の文言とともに、梨田和也(外務省)国際協力局長宛に正式にファックスされました。

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来月4月3日に予定されているというモザンビーク農業省主催のプロサバンナに関する会合の中止を強く求めます。

史上最悪とされる大惨事に見舞われているモザンビークの人々に配慮のない援助、また農民の訴えを無視しての強行は社会の強い批判を受けることでしょう。

詳細は添付をご覧下さい。

ご英断と迅速なる対応を強く要請いたします。

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【緊急申し入れ文章】

外務省国際協力局
局長 梨田和也様
cc. 井関至康 様(国別開発協力第三課 課長)


4月3日開催予定会議の中止の緊急申し入れ


3月20付で、モザンビーク「プロサバンナにノー!キャンペーン」団体に、また昨日(3月27日)に州農民連合に対し、農業省より届けられた招待状に書かれた「4月3日開催予定の会議」について、主に以下の観点より、開催中止の申し入れをいたします。


1.サイクロン発生直後で農民が大変な時に会議を開くことの道義的問題

2.参加者に対する事実と異なった情報が流布されている中で開催される会議の
  有効性と倫理性の欠如

3. 現地行政司法裁判所で出された判決に応じないまま会議を開催し続ける
  責任放棄ともいえる態度  

4.会議開催がショートノーティスであることの「意味ある参加」を保証しない方法論的誤謬


        ***
ご存知のとおり、3月14日から15日にかけて、モザンビークは、サイクロン「アイダイ」の直撃を受け、広い範囲で大雨と強風に見舞われました。国連が「南半球で史上最悪のサイクロン被害」と発表しているほどの大きな災害であり、これにより、モザンビーク中部から北部、また隣国マラウィとジンバブウェにかけて広範囲にわたり、家屋や学校、病院、生活の基盤となるインフラが破壊されました。また命を落とす、行方不明、あるいは家族や親族の行方や消息が分からない方が膨大な数に上るなど、甚大な人的被害も生じています。

そのような状況において、同キャンペーン加盟団体をはじめ、小農組織や現地NGOは、現在、自らの救援活動、国際的な救援活動のサポートへの対応に奔走しています。そのさなかの20日に、農業省から突然、キャンペーン各団体宛に、4月3日開催予定のプロサバンナに関する会議への「招待状」が届きました。これについて、現地団体は大変なショックを受けています。

加えて、今回のサイクロンの前には、洪水が、プロサバンナ事業対象地であるニアサとザンベジア州で発生していました。このこと、またその被災者の大半が農民であることはすでにご存知のことと思います。それを知りながら、さらに今回のサイクロンによる災害が起きた直後に、この度の会議を行うことはあり得ず、4月3日の会議開催については至急断念をご判断いただきたくお願いいたします。日本政府としても、本日、被害者が50万人を超えることを踏まえ緊急支援を発表したところです。

そうでなくとも、同招待状においては、2019年1月に開催された3州のプラットフォーム団体による会議を前提・根拠としていますが、同会議は2018年11月の会議と同じ主催者により、その結果に基づくものとして開催されています。しかしながら、11月会議については、会議結果として主催団体より出された声明も議事録の内容も、3州の小農運動並びにUNACが声明を発出し、正式に否定されました。つまり、その延長線上で開催されるこの度の会議は、正当性を有しません。これらの会議は農業省を通じてJICAから資金援助されています。すなわち、農業省とJICAは、「過去の会議」で指摘されてきた問題を検討・解決することなく、逆にそれを根拠として、4月の会議を開催されようとしている点で、この度の会議開催は問題があると言えます。

また、この1ヶ月にわたって、石橋通宏議員事務所を通じて共有を要請してきた1月会議の開催ならびにJICAの資金援助の根拠となる予算と開催計画案などの文書も依然として開示されていないままです。モザンビークの最大の小農運動の抗議や反対にもかかわらず、日本の税金が、どのような根拠に基づいて使われ続けているのか、河野太郎大臣の昨年3月1日のご判断に反しているのではないかなど、議員や市民が検証すらできない状態のまま、去る2月にも会議が強行され、日本の援助が使われ続けています。

なお、この2月の会議の際、主催者らは、各州の農民連合に、「別州の農民連合は参加する・出席者リストも既に提出されている」として事実と異なる情報に基づいて参加を促しました。農民はこれを「マニピュレーション」として受け止めています。これらについても、貴省ならびにJICAとして、検証されるべきと考えます。

さらに、2018年8月1日にマプト地方行政裁判所により出されたプロサバンナ事業(農業食糧安全保障省)に対する訴訟の判決結果、すなわち、事業がモザンビークの人びとの「知る権利を侵害」しており、「市民の自由と権利を侵害する可能性のある計画・活動および決定に関する公益に関する情報―特にプロサバンナ事業によって影響を受けるコミュニティの土地・食料安全保障・栄養に関連する情報全面開示」に応える文書は、原告であるモザンビーク弁護士協会(OAM)には届いておらず、依然として訴訟の問題も解決されていません。

そして、州農民連合への招待状は開催1週間前の3月27日に届いたということです。会議への対応の意思決定に最も時間の必要な地方の小農組織に対して、最も遅く、かつショートノーティスで招待状を送るなど、小農軽視の姿勢は明らかです。

以上から、4月3日に開催が予定されているプロサバンナ事業に関する会議の開催中止(資金提供の中止を含む)の判断を申し入れます。

2019年3月29日

アフリカ日本協議会
日本国際ボランティアセンター
No! to landgrab, Japan
ATTAC Japan
モザンビーク開発を考える市民の会

2019年3月19日ODA特別委員会


質疑の動画ですが、議員のウェブサイトにアップされています。
http://www.inoue-satoshi.com/movie/2019/03/oda-2019319oda.html

以下、やり取りの書き起こしです。

○井上哲士君
日本共産党の井上哲士です。
モザンビークが日本とブラジルの支援を受けて大規模農業を導入する、熱帯サバンナ農業開発、
プロサバンナ事業についてお聞きいたします。
今朝のニュースによりますと、このモザンビークなどでサイクロンによる大雨被害が起きておる
ようでありまして、まず心からお見舞いを申し上げたいと思います。
この事業は日本のODA資金を通じて進められまして、大別をしますと、大豆の品種、土地など
の調査研究、マスタープランの作成支援、パイロットプロジェクトの三つから成ると承知しており
ますが、まずJICAに確認をいたします。
この事業の目的と内容、マスタープラン作成支援に日本が拠出した資金の合計は幾らでしょうか。

○参考人(越川和彦君)
お答え申し上げます。
プロサバンナ事業は、モザンビーク政府が我が国、ブラジルの支援を得まして、モザンビーク北
部のナカラ回廊地域において実施している事業でございます。
持続可能な農業開発を通じまして、小規模農家を中心とした地域住民の生計向上を目指すものでございます。
具体的には、作物、品種及び栽培技術の研究開発、農業開発マスタープランの策定、コミュニティーレベルの開発モデルの
普及といったプロジェクトを実施してございます。
ナカラ回廊農業開発マスタープラン、これにつきましては、現時点で確認している範囲では、二〇一七年度末時点でJICAが支出した総額は七億四千二百万円でございます。

○井上哲士君
伝統的な小規模農家が中心の農業地帯を、二〇三〇年にはその四割を商業的な農業
が占める地域に変えようと、こういう中身になっております。
外務省、JICAは、この事業について、現地での住民との対話を丁寧に行うよう答弁をしてまいりました。
私、一昨年の当委員会でも質問いたしましたけれども、プロサバンナの現地の住民からは、小農
の自立が奪われる、環境が破壊されるという声が上がって、全国農民連合、UNACや市民団体に
よる反対のキャンペーンが行われてまいりました。
二〇一六年八月には三か国の市民社会からこの事業に抗議する公開書簡も出され、現地の市民社会
や日本のNGOから、このJICAの事業が現地の市民社会への介入と分断を進めたと、こういう深刻な事態の指摘もされてまいりました。
外務大臣にお聞きしますけれども、外務省は二〇一七年の五月にマスタープラン見直し支援のコンサルタント契約を一旦停止をしておりますけれども、その理由について説明をいただきたいと思います。

○政府参考人(梨田和也君)
お答え申し上げます。
この農業開発マスタープラン作成プロセスの一環として、地域住民あるいは農民の意見などを広く聞き取るコミュニティーコンサルテーション、いわゆる公聴会を二〇一七年二月下旬から開始される予定でございました。
しかし、コミュニティーコンサルテーションへの参加を拒んでいる反対派の意見も聞き、より丁寧な対話を進めることが
必要であるとの考えから、日本政府、JICAからモザンビーク農業食料安全保障省に対しこのコンサルテーションの延期を促したところ、同省がこのコンサルテーションの延期を決定したという経緯がございます。
なお、プロサバンナ事業全体が一旦停止されたという事実はないと認識しております。

○井上哲士君
より丁寧な説明をすることが必要だという中で、今答弁があったような事態なんだと思うんですね。
この一旦停止をされる直前の一七年の四月に、この事業に関して事業対象地域の小農を中心とし
た十一人がJICAの環境社会配慮ガイドラインに基づく異議申立てを行っております。
JICAの資金で行われた市民社会関与メカニズムによる介入と分断などの人権侵害、事業がモザンビーク
市民の知る権利を侵害しているという内容でありまして、JICAの手法を厳しく問う、こういう申立てになっております。
実際、JICAは、一五年の十月から、コンサルタント、MAJOL社を使って、モザンビーク市民社会組織個別訪問という市民社会の団体や農民組織を個別に訪問する調査を実施をさせて報告書や書類を受け取っておりますが、この報告で、
現地の農民組織や市民団体を反対派、賛成派など四つに分析をして色分けをしたということがNGOの調査でも明らかになっております。
それによりますと、小農を含むプロサバンナに反対の団体を赤色にして、過激派だと表現をして、
取るに足らない数で考慮しなくてもよいと、こういう報告も受けていたというものになっています。
実際、この色分けに従って反対派の赤に分類した団体を排除した会合も開催をされました。
コンサルは最終報告書で、UNAC、全国農民連合が、市民社会対話メカニズムに参加しなくても落胆不要、なぜなら全農民を代表しないからだとも述べております。
要するに、対話といいながら、地域社会、農民を色分けをして、一部を排除して、事業推進に都
合のいい世論をつくろうとするものだった、こう思うんですね。
その後、先ほどありましたように、一七年に一旦契約が中止となっております。
一方、日本のNGOの関係者の話によりますと、この事業の一旦停止後、二〇一八年の三月に、外
務省からNGOに対して、これは河野大臣にも相談をした上として、反対派を含む参加型意思決定
ルールに基づく議論の実現を今後の再開の条件とすると伝えられたとお聞きしておりますけれども、
この事実に間違いないでしょうか、確認したいと思います。

○国務大臣(河野太郎君)
このプロサバンナ事業のマスタープラン策定支援プロジェクトにつきまして、JICAの環境社会配慮ガイドラインに
違反するのではないかという異議申立てが二〇一七年四月になされておりましたが、二〇一七年十一月、
異議申立て審査役から、JICAによるガイドライン違反は認められなかった旨結論付けるとともに、
参加型意思決定ルールに基づく議論の実現に向けたモザンビーク政府の主体的取組をJICAは必要に応じて支援すべきとの
提言を含む報告書が提出されました。
これを踏まえまして、外務省及びJICAで検討し、私も相談を受けた結果として、この報告書の提言を真摯に受け止め、
この方向で対応することといたしました。

○井上哲士君
反対派を含む参加型意思決定を再開の条件としてきた、これは大変大事なことだと思いますが、
問題はそれが実際どのように進んでいるのかということでありますが、昨年の三月の下旬に、
プロサバンナにノーキャンペーンに参加する団体に対して、JICAの資金で開催する四月四日の農業省主催の会合の招待状が突然送られて、個別に送られました。キャンペーン側はこれに対して、先ほどの外務大臣の判断が守られていないとして、欠席する旨とその理由をレターでモザンビーク政府の、モザンビーク農業大臣に提出をしておりますけれども、このレターを日本のNGOが外務省に転送したけれども、外務省は招待状の受領印があるとして参加への意向を示したものだという見解を示したとお聞きしております。
これ欠席の返事を参加にすり替えるようなものになるわけですね。
団体関係者は、会合で何が起きているのかということで様子を見に行ったわけでありますが、
反対の人がその場に現れたということをもってして反対派も参加をしたと、こういう既成事実化が図られている。
キャンペーン側はこういう手法に反対する声明を六月に発表しておりますけれども、
八月以降も既成事実化が進められておりまして、具体的には、JICAがコンサルタント契約をしてモザンビーク農業省が
プロサバンナ本部に派遣する人物、この方が一五年の色分け事業をやらせたコンサルのプロサバンナ事業担当者だと聞いて
おりますが、この人物がプロサバンナのキャンペーンに加盟する団体に、先ほどの四月の会合のフォローアップだとして、
個別の面談要請を繰り返しております。関係者が様子を確認するためだけに出席したことを利用して、
参加の既成事実化を進めるものだと。面談要請は団体が断っても行われておりまして、突然訪問もあったということで、
日本のNGOの下には、もうこれを脅迫と感じたと、もうこういうことにも訴えが届いているようでありますけれども。
外務省、外務大臣にお聞きしますが、対話とか反対派を含む参加型意思決定といいますけれども、
相手の主張を無視して押しかけて、形ばかりの参加の既成事実をつくって事業を推進することがあってはならないと思います。
今行われているようなこうした事態が外務省が示した対話と参加型意思決定というものと合致しているとお考えでしょうか。

○国務大臣(河野太郎君)
モザンビークの農業食料安全保障省は、反対派を含む幅広い市民社会、農民団体を会合に招待し、丁寧な対話プロセスを
実施していると認識しております。
招待されたものの参加しなかった団体も一部あるということは承知をしておりますが、丁寧なプロセスを取っている、
そういうモザンビーク政府の取組を今後も必要に応じて支援をしてまいりたいと思っておりますし、
二〇一八年四月の会合については、プロサバンナ対象三州からも賛成派、反対派、双方が参加したと承知をしております。
モザンビーク農業食料安全保障省によれば、ノー・ツー・プロサバンナ構成団体を含む全ての参加者が積極的な発言を行ったと
いうことでございますので、丁寧な対話プロセスを継続していただきたいというふうに思っております。

○井上哲士君
農業団体の皆さんは、会合で何が起きているのかと様子を見に行っただけであるし、
こうした手法に反対する声明を出しているんですね、先ほど述べました。
しかも、このことが続いておりまして、去年の十一月に、
プロサバンナのキャンペーンの主要メンバーが日本で三か国民衆会議出席のために出れないような日程で、
JICA資金によるプロサバンナ事業に関する対話の在り方の会合が現地で行われました。
政府系の新聞を出されるノティシアス紙に、北部三州の州農民連合がプロサバンナ推進に合意して事務局を担当
するという趣旨の声明の公告が出されたわけですね。
この声明は農民連合に確認されないまま出されたもので、UNACは一月の二十一日付けで声明を出しております。
これによりますと、この公告に出された声明の内容は誤りだと、会合で州農民連合がこれまでと同じ立場を堅持すると
表明したのに、それがこの会合の最終声明には含まれていなかった、UNACはこれまでと同様に事業に反対すると、
その立場を堅持するという声明を一月に出したわけですね。
こうした反対の意見を外務省やJICAにもちゃんと伝えたのにもかかわらず、
このJICAの資金による会合が今年一月、二月にも開かれていると。
小農民運動の皆さんからは、市民社会への介入工作が続いていると、こういうふうに反発をしているわけでありまして、
およそ私は丁寧にやっているとは言えない事態だと思います。
更にお聞きしますが、このJICAの事業が司法で訴訟になったことも重大でありまして、一八年の八月に、プロサバンナ事業が人々の知る権利を侵害しているとの訴えを全面的に認める判決が出ました。
判決は十日以内に情報を全面開示するように命じておりますけれども、モザンビーク農業省は従前の取組を説明するような趣旨のレターを出しただけだと聞いておりますけど、ちゃんと全面開示がなされたのかと。
JICAは、事実関係はどのように承知をされているでしょうか。

○参考人(本清耕造君)
御質問にお答えいたします。
本件は、モザンビーク政府の行政機関と行政裁判所との間でやり取りがなされたものだと認識しておりますので、
JICAとして直接お答えする立場にはございませんけれど、モザンビーク農業食料安全保障省によりますと、
同省はマプト市行政裁判所に対し、プロサバンナ事業に関する事業情報をきちんと開示したという説明する書簡を
根拠資料とともに大臣名で発出したということでございます。
また、農業食料安全保障省は、以前からウエブサイトに関連情報文書を公開しておりまして、更なる請求があれば対応していく
方針を公表していると承知しております。

○井上哲士君
人ごとのように言われますけど、日本のODAで、関して違法判決が受けたということは重く受け止めるべきだと思うんですね。
訴状には、プロサバンナのマスタープランの基になったJICAによる現地調査の基礎データの開示も含まれております。
モザンビークのことでは済まされない問題でありますし、これ、判決は環境社会配慮ガイドラインの異議申立ての訴えに対する
審査報告書が出た後に出されたものでありますから、私は新たな事態を受けてもう一度審査すべきだと思いますけれども、
いかがでしょうか。

○参考人(本清耕造君)
一七年四月に、現地住民からJICA環境社会配慮ガイドラインに基づく異議申立てがJICAに提出されたのは委員御指摘のとおりでございます。
そして、同年十一月に出された異議申立て審査役による調査結果、提言も踏まえまして、昨年四月、モザンビーク農業食料安全保障大臣が現地NGO農民団体と対話の進め方について協議を行い、現在、現地NGO、農民団体の間で意見交換が行われているものと認識しております。
行政裁判所の情報開示命令が農業省に出された点に関して、モザンビーク政府の行政機関と行政裁判所との
やり取りでありまして、JICAとしては、先ほど申し上げたとおり、直接お答えするべき立場にはございませんけれども、
モザンビーク農業食料安全保障省、同省は、マプト市行政裁判所に対し、プロサバンナ事業に関する情報を開示してきた旨
説明する書簡を根拠資料とともに大臣名で発出したということでございます。
ただ、JICAとしましては、実施機関として関係者に丁寧に対応するように努めてまいりたいと、このように思っております。

○井上哲士君
時間だから終わりますが、先ほど述べた昨年十一月に参議院議員会館で行われた三か国民衆会議に現地の農民の方が参加をされておりますけど、JICA資金によって市民社会に分断がつくり出されたと、人権侵害が行われていると、こう述べて、
ナンプーラ州の農民連合の代表が、私たちはJICAが小農農業を撲滅しようとしていることを熟知していますと、
しかし私たちはこの小農農業にこそ依存して暮らしてきたし、生存しています、しかしJICAは私たち小農がこの農業を継続する
ことを許しませんと、ここまで訴えられております。
しっかりこういう訴えを受け止めてやっていただきたいと強調しまして、終わります。

モザンビーク サイクロン被害

モザンビークではサイクロンにより数百万人が被災し、400人以上の犠牲者が出ていると各種メディアが報じています。
また、数万人規模の避難者がいるようです。

犠牲となられた方々に対し、心から哀悼の意をささげます。

また、私たちは日本からできる支援について現地NGO関係者等に確認しています。


参考記事
時事ドットコムニュース【国際】「サイクロン死者417人に=モザンビーク」(2019年03月23日22時19分)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019032300617&g=int

朝日新聞DIGITAL「170万人被災の可能性 モザンビークのサイクロン被害」ヨハネスブルク=石原孝 (2019年3月24日09時48分)
https://www.asahi.com/articles/ASM3S33WGM3SUHBI008.html

UN Declaration on the Rights of Peasants 国連小農権利宣言(日本語訳)の掲載

farmlandgrabというサイトに国連小農権利宣言(UN Declaration on the Rights of Peasants)の日本語訳が掲載されています。

リンクは以下の通りです。

https://www.farmlandgrab.org/post/view/28718

英語原文のPDFも上のリンクからご覧になれます。

【公開中】JICAの市民社会への分断・介入に関する討論(モザンビーク市民社会 vs JICA)

2018年11月20-22日に東京で開催された3カ国民衆会議には、モザンビークから4名の小農組織のリーダーたち、そして11名の市民社会組織の代表や教会団体の代表、弁護士が来日しました。

3日目には、日本政府・JICAがモザンビーク北部で進める農業開発援助「プロサバンナ事業」に関する問題が、モザンビーク市民社会組織の代表と小農運動代表らとJICA・外務省の間で議論されました。

すでにそのやり取りは市民メディアの皆さんや主催者の動画の形で公開されています。

http://triangular2018.blog.fc2.com/blog-entry-46.html

https://youtu.be/h2dD85ZZnWQ

https://www.youtube.com/watch?v=rNKEPe7jPkM

今回、「モザンビーク市民社会への介入」についてのやり取りのみ字幕付の動画が公開されました。

ぜひ、多くの人に、モザンビークの皆さんの声、そしてJICA・外務省の説明を、直接目・耳にしていただければと思います。途中、日本のNGOによるJICAの資料を使った説明も紹介しています。ぜひ、感想などもお寄せいただければと思います。

********
■(動画22分)モザンビーク市民社会へのJICAの介入について

2018年11月22日 #3カ国民衆会議 【緊急報告会】

日本とODA/投資:モザンビーク北部で何が起きているのか

https://www.youtube.com/watch?v=JBLcAtVQJdM


(1)ジェレミアス・ヴンジャイ(ADECRU)

(2)渡辺直子(日本国際ボランティアセンター)

(3)宍戸健一(JICA農村開発部 部長)

(4)浅井誠(JICA農村開発部 プロサバンナ担当課長)
(4)クレメンテ・タウレジ(Livaningo)

(5)コスタ・エステヴァン(ナンプーラ州農民連合 代表)

(6)井関至康(外務省 国際協力局 開発協力国別第三課 課長)

****************

この際に問題になった民衆会議直前に、JICAの資金でモザンビークで行われた「市民社会会合」ですが、その成果として公表された「声明」が虚偽のものであるとの州農民連合の訴えを受けて、外務省とやり取りしてきました。

その詳細は以下のサイトをご覧下さい。

http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-386.html

http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-388.html

http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-389.html

また、このやり取りにも関わらず、この「虚偽声明」に基づいて、再びJICAの資金を使って、モザンビークで「市民社会会合」が1/29に開催される予定だったそうです。

しかし、UNACの以下の声明が出た結果、現時点ではその開催は公式には確認されていませんが、今後この件がどうなったのか確認していく予定です。
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-391.html

【声明】モザンビーク全国農民連合(UNAC)声明(プロサバンナ)

UNAC.jpg


UNACプレスリリース(仮訳)

モザンビーク全国農民連合(União Nacional de Camponeses:UNAC) は、1987年に設立された小農による全国規模の運動です。その根本的目的は、モザンビークの小農の利益を守ることにあります。加盟団体には、州農民連合(UPC)、郡農民連合(UDC)、小農アソシエーションなどがあり、これらは、この運動が全国各地で可視的かつ活発なものとなるよう中心的役割を果たしており、小農にとって日々の集い、対話、闘いの具体的な空間を創り出しています。

UNACは、この声明を通じて、ナンプーラとザンベジア、ニアサ州のプラットフォームが昨年11月にノティシアス紙に掲載した声明の内容から距離を置く(背を向ける)ことを表明します。当該声明は、ザンベジア州グルエ郡で11月14日と15日に行われた、プロサバンナ事業のマスタープラン策定に関する会合について言及しています。この会合には、上記3州の州農民連合が招待され、出席しました。

当該声明は合意された事項として、次の点を記載しています。(i) 州プラットフォームがマスタープランの策定プロセス全体をコーディネイトする責任を負うメカニズムを作る。州農民連合はコミュニティ公聴会の指導的責任を負う。(ii) 州プラットフォームはこのメカニズムで指導的立場を継続し、プロサバンナ事業の対象地区での2017年のマスタープランの見直しと最終化に向けた公聴会活動をモニタリングする。

しかしながら、次のことを強調することは重要です。つまり、この会合時、州農民連合は、UNACがこれまで提示してきた以前の立場を堅持するという立場を表明しました。しかし、これは最終声明には含まれませんでした。

UNACは、上記の声明内容、そして当該文書(プラットフォームの声明)——まるで会合に出席した州農民連合が合意したかのように書かれている——に記された数々の約束について、その誤りを全面的に明らかにします。加えて、我々は次のこれまでの立場を再度確認します。

• 2013年5月にUNACと他の市民社会によって書かれたモザンビーク、ブラジル、日本の政府宛の「公開書簡」で問題提起された諸点が考慮されなければならないこと(主要な点としては、土地、人権などがあげられる)。そして、2012年10月のUNACによる「プロサバンナ声明」で示された点である。この声明は、プロサバンナ事業やその他の類似イニシアティブにおける討論や農業に関連する開発プロセスの形成の出発点となった声明である。

• 対話メカニズムあるいは対話プラットフォームは、農村コミュニティの真のニーズや小農のためのアジェンダに根ざしたプロセスとなるよう、正当なる権限を有する者によって要請され代表されなければならない。それは、小農男性と女性のことである。そして、これを支援するのが州フォーラムである。

• 我々は次の立場を堅持する。つまり、あらゆる農業開発事業の設計・実施において、小農にとって優先的な要求でありアジェンダである食の主権、アグロエコロジー、自然資源への持続可能なアクセスと利用が考慮されなければならないことである。

UNACは、小農の権利が抵当に入れられたり疎外されない、より公平で繁栄し連帯に根ざした社会の創造において、小農(男性、女性、若者)が指導的(主人公的)役割を果たせるようこの闘いをしっかり続けていくことを確認します。

闘いを世界に広げ、希望を世界と共有する!
連帯する小農は、常に勝利する!

マプート、2019年1月21日

民衆会議 2日目国際シンポ1部(モザンビークNGOの種子に関するPPT)

***********
3カ国民衆会議 DAY2
国際シンポジウム&マルシェ
〜危機の21世紀を超えて、つながりあい、食の幸せを未来に手わたすために〜
http://www.ngo-jvc.net/jp/notice/2018/10/2018triangular.html

【第1部】15:00-17:30 
「グローバルな食&農の危機と『食の主権(食料主権)』ー『私たちの食とたね』を未来に手わたす」
http://triangular2018.blog.fc2.com/blog-entry-31.html

当日の内容と動画の紹介
http://triangular2018.blog.fc2.com/blog-entry-44.html
**********


2. 現状と取り組み
「いま食とたねをめぐって世界で起きていること
ー『私たちの食とたね』を守るための取り組み」

(2) モザンビークで起きつつあること&取り組み
「モザンビークにおける食料生産とたね(種子)のシステム」
レネ・マショコ(プロサバンナにノー!キャンペーン)
(*ポルトガル語)

以下、当日おみせしたポルトガル語のパワーポイントの日本語訳です。

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【深刻事態発生中】日本援助によるモザンビーク農民運動への介入(3)

*続報です。モザンビークの州農民連合とキャンペーン団体の要請を受けて、日本のNGOが外務省に、1月7日(月)中の回答を要請している内容をご紹介いたします。
=============
背景については以下をご覧下さい。
【深刻事態発生中】日本援助によるモザンビーク農民運動への介入(1)と(2)

http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-386.html
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-388.html
=============

多くの方に関心を寄せていただいているので、本件に関するNGOと外務省とのやり取りの要請内容を紹介させていただきます。なお、外務省からの12/11の要請(末尾)への回答は、「声明は、議事録とは別途、グルエでの会合中に、3州の州農民連合からの参加者も含めて議論され、参加者の同意を得た上で発信された」でした。(*しかし、以上ブログの(2)を読んで頂ければ分かる通り、農民はそのような同意をしていません。これは再度モザンビークの州農民連合に確認した結果でもあります。以下はそれを踏まえた要請です。)

【1. NGOから外務省への最新の要請(12/28)】
=============
2018年12月28日

外務省 国別開発協力第三課
課長 井関至康様
JICA 農村開発部
部長 宍戸健一様

ご回答ありがとうございました。
NGO内で回覧するとともに、モザンビークの州農民連合とキャンペーンの皆さまとも正確に共有させていただきました。

その結果、特に州農民連合から驚きと怒りの声とともに、以下を外務省・JICAに伝えるようにとのことです。

なお、以下にもあるとおり、すでに州農民連合として、主催者に正式に声明内容について拒否・抗議しているそうです。

=====
【州農民連合から】
(1)参加した農民やスタッフは当然ながら州農民連合を代表していない。そもそも様子見で参加したにすぎない。

(2)したがって、これらの参加者は声明の中身や発表に同意する資格・権限を有さない。

(3)また、主催者も、州農民連合の名を使って声明を発信する立場になく、その権限も有さない。

(4)州農民連合の名前を語るのであれば、当然事前に内容を州農民連合に送り、その許可を求める必要がある。(*権限をもった人が参加する会議の場合は別である)

(5)そのことを一番知っているのは主催者自身である。日本ではこのような手法が許されているのか?モザンビークでは許されていない。

(6)声明内容と同種の議事録が2週間前にやっと送られてきたが、これらの中身を州農民連合として正式に拒否し、具体的な問題を指摘するメールをすでに主催者に送っている。

(7)そのことについて、JICAから何一つ外務省に報告がない、あるいは日本のNGOに連絡がない、あるいは主催者がJICAに伝えず、「議事録は別」などと繰り返すのはマニプレーション(改ざん、ごまかし)に他ならない。

(8)この問題を話し合うために、州農民連合から主催者(州プラットフォーム)に面会を要求したが、休暇中を理由に断られている。しかし、どうやらJICAには時間が割けることに疑問を隠せない。

以上を踏まえ、以下を外務省・JICAに要請するとのことです。

A. すでに主催者に声明と議事録を拒否する旨、州農民連合からメッセージを送っていることが事実かどうか、主催者に確認してほしい。

B. それでも主催者の言い分(あの声明通りとする)が正しいと主張するならば、州農民連合としての正しい立場を外務省とJICAが理解するために、何が必要か具体的に提案してほしい。

以上を無視したいかなるJICA・日本政府・主催者のアクションも拒否する。

【日本のNGOから】
以上、大変深刻に考えます。
これらの情報(声明と議事録の拒否)をJICAは一切聞いていないということでしょうか?

以上の州農民連合からもあるとおり、聞いていて伝えていないのか、あるいは主催者があえて伏せたまま、あのような情報をJICAに送り続けているのか、日本の納税者・NGOとしても非常な関心事ですので、早急にご確認・ご回答いただけますようお願いいたします。

=====


【2. 12/5のODA政策協議会を受けたNGOから外務省への要請(12月11日付)】


外務省・JICAの方で現地に確認いただけるとお約束いただいたとのことなので、ご確認・ご回答の方、よろしくお願いいたします。

====
当該声明に関し「虚偽だ」と証言する州農民連合のビデオをJVC渡辺が読み上げた後、これが確かだと確証は得られないが、もし情報をもらえれば(声明のどの部分が間違っているのか)、現地に確認したいと外務省の井関課長が説明。

録画ビデオの翻訳を添付いたします。
これを踏まえ、以下について事実確認をお願いいたします。

(1)州農民連合側は議事録の公開・農業省への送付の前に必ず確認させてほしいと要請してあったが、事実か?

(2)しかし、この議事録は声明が出される前に確認のため送付もされていないと州農民連合は言うが、事実か?

(3)万一、(2)が違うというのであれば、州農民連合に何月何日にどのような形で送られ、どのような返答を州農民連合の誰から得たというのか具体的に情報を示されたい。

(4)また、声明は事前に州農民連合への確認やインプット、合意を求めることなく出されたというが、事実か?

(5)万一、(4)が違うのであれば、州農民連合に何月何日にどのような形で送られ、どのような返答を州農民連合の誰から得たというのか具体的に情報を示されたい。

(6)(4)のとおりであれば、州農民連合の名前が記載されているにもかかわらず、勝手に声明に書き込んだ理由は何か?

【深刻事態発生中】日本援助によるモザンビーク農民運動への介入(2)

昨年末にお知らせした以下の投稿の続報(外務省に提出された農民リーダーの動画翻訳)です。

=============
【深刻事態発生中】日本援助によるモザンビーク農民運動への介入
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-386.html
=============

日本での3カ国民衆会議では、モザンビーク最大の小農運動である農民連合のリーダーたちが、プロサバンナ事業への反対と即刻中止を何度も強く求めていました。

東京宣言→http://triangular2018.blog.fc2.com/blog-category-8.html
小農リーダー→http://triangular2018.blog.fc2.com/blog-entry-52.html

直前(11/14-15)に、JICAの資金で、かつてJICAのコンサルタント契約(契約金:2200万円)に関わった団体によって開催された「プロサバンナに関する市民対話」についての続報です。

この「対話の結果」として、11/22の民衆会議3日目に、政府系新聞「声明」が発表されましたが、これらの主催者らは、プロサバンナ対象3州の農民連合の名前を語って、「プロサバンナ推進に合意」と喧伝しました。

前回お伝えしたとおり、来日していた州農民連合のリーダーたちは、「虚偽の声明」「民衆会議に対抗するための、JICAの工作だ」と強く反発されていました。女性農民たちは、「どうしてこんな愚かなことに着手し続けるのだろう」とひどく落胆するとともに、抵抗への強い意志を固めていました。

この「虚偽の声明」に基づいてJICAがまた何か動きをはじめている可能性が高いため、その翌週に予定されていた外務省でのODA政策協議会で観てもらうために、リーダーの証言をビデオ動画に撮らせていただきました。その発言の翻訳は以下の通りです。

当日、動画を上映することが叶わなかったのでこの翻訳を外務省・JICAに提供し、事実確認を要請しました。その結果は別の投稿で紹介します。

1. 冒頭(録画1:00-1:27):
Q: 新聞広告に出た声明の内容は本当なのか聞かせてほしい。
・虚偽の宣言と受け止めている。
・もしこれが真実を伝える声明なのであれば、どうして公表の前に、事前に州農民連合と共有しなかったのか?これらの点は合意できたねと具体的に確認ができたはずだ。しかし、それはなされず、故に「偽の声明」といえる。つまり書かれたことは嘘といえる。
-
2. 実際に起ったこと(長いので要約):
- 2つの会合があった。UNAC加盟団体は彼等の会議に参加せず、パラレルに会合を持った。そのうえで、全体会に行って、ナンプーラ、ニアサ、ザンベジア州農民連合はこれまでのポジション通りを堅持していることを表明し、事業は中止されるべきであり、何も進めないように要求を行った。その際に、二点の理由を述べた。まず、モザンビーク弁護士会の訴訟の結果を受けての結果を待っていること。そして、日本での三カ国民衆会議に派遣団が行くこと。だから、とにかく今何も進めることがないように明言した。しかし、派遣団が日本から戻る前に、メカニズムはこの声明を出した。とても懸念している。

3. 以上の要約の1分ほどの説明(録画2<4:29-5:31>):
要約すると、一連のことは、いつものJICA、そして「メカニズム(MCSC)」のマニプレーション(工作)である。そもそも、州農民連合からの出席者らは、会議の議事録を、州農民連合に事前に送って確認を経ない限り、農業省に送らないように要請した。実際の会議中の発言と同じかどうかを確認するためである。しかし、それがないままに、いきなりこの声明が出された。つまり、JICAそしてメカニズムは、マニプレーションを行い、権利侵害をおかしている。

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MozambiqueKaihatsu

Author:MozambiqueKaihatsu
「モザンビーク開発を考える市民の会」の公式サイトへようこそ!本サイトでは、モザンビークの草の根の人びとの側に立った現地・日本・世界の情報共有を行っています。特に、現地住民に他大な影響を及ぼす日本のODA農業開発事業「プロサバンナ」や投資「鉱物資源開発」に注目しつつ、モデルとされるブラジル・セラード開発についての議論も紹介。国際的な食・農・土地を巡る動きも追っています。

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