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【整理】モザンビーク天然ガス開発問題関連記事一覧(英語)

モザンビークの天然ガス開発問題に関する最近の主要記事の英語のものをまとめさせていただきました。
ますます状況が悪化してきております。
記事タイトルをクリックすると記事に飛べるようになっておりますのでご参考にご覧ください。

Why are insurgents beheading people in Mozambique?
掲載元: BBC News

New Jihadist Attack in Mozambique’s Troubled Cabo Delgado Province
掲載元: The Defense Post

Total Asks Mozambique Staff to Leave as Attacks Near LNG Project
掲載元: Bloomberg

Mozambique’s jihadists force Total to suspend gas project
掲載元: AP News

【整理】モザンビーク天然ガス開発問題関連記事一覧(英語)

モザンビークの天然ガス開発問題に関する11月の主要記事の英語のものをまとめさせていただきましたのでご参考にご覧ください。記事タイトルをクリックすると記事に飛べるようになっております。

Over 40 feared dead after boat carrying Mozambique conflict victims sinks
掲載元:Reuters

Militant Islamists 'behead more than 50' in Mozambique
掲載元: BBC News

Islamic extremists in Mozambique blamed for mass beheadings
掲載元:AP News

Mozambique police say northern village, site of reported beheadings, retaken from insurgents
掲載元:Reuters

Mozambique, Tanzania to launch joint operations against insurgents
掲載元:Reuters

SADC leaders agree to respond to attacks in Mozambique
掲載元:Africanews

【整理】モザンビーク天然ガス開発問題関連記事一覧(日本語)


前の記事に引き続き、モザンビークの天然ガス開発問題に関する8月からの主要記事の日本語のものをまとめさせていただきましたのでご参考にご覧ください。多少省略した文章を載せていますので、全文を読みたい方は記事タイトルをクリックすると実際の記事に飛べるようになっております。

IS系、モザンビークの港占領 三井物産などのガス田開発
掲載元:朝日新聞デジタル 2020年8月13日
アフリカ南部にあるモザンビークで12日、過激派組織「イスラム国」(IS)系とみられる武装勢力が、北部モシンボアダプライアの拠点港を襲撃して占拠した。AFP通信が軍当局者らの話として報じた。周辺では三井物産などが投資する大型天然ガス田の開発が進められており、治安の悪化で事業に影響が出る恐れがある。
 英BBCによると、襲撃は数日にわたって続き、港を守っていた軍兵士が小型船で避難。
ISとの関係は不明な点も多いが、アフリカに拠点を置くIS系の組織がたびたび犯行声明を出していた。
 周辺地区では、世界有数の天然ガス田が発見されており、各国の企業が参画して開発計画が進められている。三井物産なども権益を保有しており、ホームページでは、天然ガスの生産・液化から液化天然ガス(LNG)の輸送までを行う事業と説明している。(ヨハネスブルク=石原孝)


モザンビーク、IS系が港占拠・交戦 日本のガス事業進行中の一帯
掲載元:JIJI.COM 2020年8月14日
【マプトAFP時事】三井物産などが参画し天然ガス開発が行われている東アフリカのモザンビーク北東部で12日、過激派組織「イスラム国」(IS)とつながりがある武装勢力が主要港を襲撃し、占拠した。ネト国防相は13日、治安部隊が港奪還に向け「激戦」を継続中と明らかにした。
占拠されたのは、アフリカ最大級の液化天然ガス(LNG)プロジェクトが進んでいる港町。


モザンビーク ガス田近くの港を武装集団が占拠 政府軍と戦闘に
掲載元:NHK 2020年8月15日
アフリカ南部のモザンビークで、日本企業も開発に参加している沖合のガス田に近い港が、IS=イスラミックステートを名乗る武装グループに占拠され、現地のメディアは、政府軍との間で激しい戦闘になっていると伝えています。
これについてネト国防相は、13日、記者会見し、「武装グループの戦闘員たちは一般市民のふりをして入り込んでから攻撃を始め、住民が犠牲になった」と述べ、複数の住民が死亡したと明らかにしました。
現地のメディアは、双方の間で激しい戦闘になっていると伝えています。
モザンビークの北部では、3年前からIS=イスラミックステートを名乗る武装グループが警察署や軍の施設などへの襲撃を繰り返していて、これまでに1500人以上が死亡し、およそ25万人が家を失い、避難を余儀なくされたとしています。
北部の沖合では、天然ガスの大規模な開発が進められ、経済成長の起爆剤になると期待されていて、日本企業も進出しており、治安の悪化が懸念されています。


モザンビークでIS系の武装勢力が主要港占拠
掲載元:Viewpoint Opinion and Column 2020年8月16日
三井物産などが参画し天然ガス開発が行われている東アフリカのモザンビーク北東部で12日、過激派組織「イスラム国」(IS)とつながりがある武装勢力が主要港を襲撃し、占拠した。
 占拠されたのは、アフリカ最大級の液化天然ガス(LNG)プロジェクトが進んでいる港町モシンボアダプライア。
ネト国防相は「軍や治安部隊が混乱を収束させようと頑張っているが、非常に緊迫しており、状況は流動的だ」と説明した。周辺の村々に武装勢力は民間人を装って侵入し、略奪し、民間人や治安部隊を殺害するテロ行為に及んだと非難した。武装勢力は「イスラム国中央アフリカ州(ISCAP)」を名乗っている。
 戦闘の現場となっているカーボデルガド州では2017年以降、武装勢力の襲撃が相次ぎ、治安が不安定化。これまでに25万人以上が家を追われ、1500人を超える人々が犠牲になった。(マプトAFP時事)


モザンビーク過激派台頭 「イスラム国」名乗りテロ 南ア、介入検討か
掲載元:読売新聞 2020年8月24日 
【ヨハネスブルク=深沢亮爾】アフリカ南部モザンビークでイスラム過激派組織「イスラム国」を名乗る武装勢力が台頭し、政情が比較的安定する周辺国が脅威認識を高めている。堅調な経済発展を遂げてきたモザンビークでは、日本企業も参画する世界有数の天然ガス田開発が行われており、影響が懸念されている。
 ■日本も権益
 武装勢力は「イスラム国中部アフリカ州」と名乗り、2017年以降、モザンビーク最北部テロを活発化させ、市民ら1000人以上を殺害した。テロの犯行声明動画などから、構成員の大半は地元出身と考えられるが、中東の「イスラム国」との関係はわかっていない。
 地元メディアなどによると、今月12日には、沖合のガス田に近接する港町モシンボアダプライアを政府軍との戦闘の末に制圧した。
 ガス田へのテロ警告は確認されていないが、事態が長期化すれば開発事業に影響する可能性もある。
 ■周辺国の懸念
 武装勢力が隣国に伸長する懸念もある。南アフリカでは民家から「イスラム国」の旗や爆弾の製造方法が記された書類が発見され、「既に国内に根を張っている」としてモザンビークとの関連を疑う見方が出ている。
 こうした事態を受け、周辺国など16か国で構成する南部アフリカ開発共同体(SADC)は17日、首脳テレビ会議を開き、モザンビーク政府への支援を確認した。北隣のタンザニアは国境地帯で掃討作戦に向けて部隊を展開した模様だ。地域大国・南アも軍事介入を検討していると報じられている。
 キリスト教徒が主体のモザンビークは、国民の2割がイスラム教徒だ。ポルトガルによる植民地時代と独立後の社会主義政権時代に冷遇され、イスラム教徒の多いカボ・デルガード州は開発の遅れが指摘されている。


日本のエネルギー安定供給に黄色信号?「イスラム国」が天然ガス開発中のモザンビーク北部を占拠
掲載元:FNNプライムオンライン 2020年9月1日
アフリカ最大の天然ガス開発地 近くの街を占拠
「イスラム国」は、アフリカ南部モザンビークの北部に位置する街と港を制圧し、支配下においたと発表した。
モザンビーク北部では、2017年からイスラム過激派による襲撃が頻発し、既に1500人以上が死亡、避難民は25万人を超えた。「イスラム国」入りを誓った武装勢力は、2020年3月にはカボデルガド州の3地区を占拠して領域支配を実行、5月にはイスラム法により統治を行うカリフ制国家建設を目標に掲げた。
この一連の出来事は、実は日本の一般市民生活にも大きく関係している。
モシンボアダプライアから60キロ離れた地点には、アフリカ最大の天然ガス掘削開発地があり、その開発には三井物産と独立行政法人の石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が巨額の出資をし、権益の20%を保有しているのだ。

三井物産は2020年6月、モザンビークの「LNG(液化天然ガス)プロジェクトの最終投資決断」を行ったと発表。ホームページでは「本プロジェクトは、ゴルフィーニョ・アトゥン・ガス田を開発対象として、天然ガスの生産・液化からLNGの輸送までを行う上中流一体型事業です。2024年より年間1200万トンのLNGを生産する計画です」と説明している。
7月2日には、同LNGプロジェクトに国際協力銀行(JBIC)や三菱UFJ銀行、みずほ銀行などが144億ドル(約1.5兆円)の協調融資を実施する方針を固めたことが明らかになった。
エネルギー安定供給の“希望の星”が抱える治安リスク
日本が官民一体で同プロジェクトに巨額の投融資を行う最大の目的は、エネルギーの安定供給だ。
エネルギー資源のほとんどを輸入に依存する日本にとって、エネルギーの安定供給は死活問題である。しかし、日本がエネルギー資源の多くを依存する中東の治安情勢は不安定さを増しており、エネルギー安定供給のリスクが顕在化している。
しかし、今回の事件は、同プロジェクト自体が深刻な治安リスクに晒されている現実を露呈させた。「イスラム国」は今回制圧したモシンボアダプライアは「十字軍のガス企業拠点の近く」だと明言している。
モシンボアダプライア港は同プロジェクトの輸送拠点港だったが、厳重に警備されていたはずの同港はわずか数日間の戦闘で「イスラム国」に奪取され、国軍兵士は敗走したと伝えられた。
同プロジェクト現場への直接的な攻撃はまだないが、6月には三井物産らとともに同プロジェクトを運営する仏資源大手・トタルの下請け会社であるフェニックス建設の車両が襲撃され、8人が死亡する事件が発生している。
モザンビーク軍は街と港を奪還できるのか
イスラム過激派は一般に、資源開発を行う外国企業や異教徒を「イスラム教徒の富を収奪する十字軍」とみなし、攻撃対象とする。
遠いアフリカの国で今起こっている「イスラム国」との戦いは、私たち日本人が将来にわたり、安定的に電気やガスを使用できるかどうかという問題に直結している。
モザンビークのプロジェクトは、もはや日本一国でどうにかできるような問題では全くなく、多くの国による軍事的、財政的支援なしには立ち行かないような状況に置かれていると認識すべきであろう。
【執筆:イスラム思想研究者 飯山陽】


コロナ禍でも進む天然ガス開発(モザンビーク)
中長期的に経済成長が見込まれ、インフラや農林水産業などに商機

掲載元:JETRO  2020年9月16日
2010年にモザンビーク北部カーボデルガド州の沖合ロブマ堆積盆地で、世界最大級の天然ガスの埋蔵量が確認された。
天然ガス開発で経済成長が見込まれる
フランスのトタルや三井物産が参画するエリア1鉱区は、2024年の生産開始をめどに開発が進められている。モザンビークを代表する国家的プロジェクトである上に、東北電力や東京ガスなどとの売買契約が締結されている。JBICと邦銀を合わせたアフリカ向け融資案件で過去最大規模となる。

インフラ開発や農林水産業にもビジネスチャンス
1人当たりGDPが500ドル未満(世界銀行2019年)と低所得国に位置付けられるモザンビークにとって、外国政府・企業の支援や参画によるインフラ整備は政府の中でも最優先事項だ。特に、北部のナカラ港と内陸国のマラウイやザンビアを結ぶ「ナカラ回廊」の整備には、日本政府も2014年に700億円規模の支援を表明した。三井物産とブラジル資源大手バーレが同回廊で整備・運営を行うナカラ鉄道港湾運営事業には、JBICや日本のメガバンク3行などによる総額27億3,000万ドル規模の国際協調融資が実施されている。
モザンビークには、ODAを通じたインフラ開発プロジェクトが多く実施されてきた。
日本の総合商社や建設企業などが注目しているのは、IMFによる融資再開に向けた協議の進展だ。2016年に発覚した総額20億ドルの政府の「非開示債務問題」により、IMFをはじめ主要援助国からの財政支援が凍結され、JICAによる新規の有償資金協力プロジェクトも停止している。しかしその後、政府は財政再建やマクロ経済の安定化に努め、IMFは4月にモザンビークに対して、ラピッド・クレジット・ファシリティー(RCF)による融資を決定した。
モザンビークには農林水産業のポテンシャルがある。日本向けにゴマ油やハマグリ、タコなども輸出され、関連日本企業も現地に進出している。課題としては、広大な国土やポテンシャルを持ちながら、主要穀物以外の食料品を隣国南アなどからの輸入に頼らざるを得ないことだ。このことから、農業開発と食料生産拡大につながる肥料や農業資機材などの潜在的需要があり、日本企業にとってのビジネスチャンスにもなるだろう。今後の中長期的な同国の経済成長と、それに伴う消費の拡大が消費財をはじめ日本企業にとって新たな商機となり得る。
与野党間の和平合意が問題解決への展望を開く
他方、北部の治安悪化は天然ガス開発を脅かす懸念事項となっている。天然ガス開発が進むカーボデルガド州では2017年10月以来、イスラム系を自称する武装勢力が同州北東部で住民や民間車両、警察署などを襲撃する事件が頻発する。2019年6月には、イスラム国(ISIS)も関与を主張するようになった。


モザンビーク北部、混迷 イスラム過激派攻勢 住民30万人避難
掲載元:毎日新聞 2020年10月8日
アフリカ南部モザンビーク北部のカボデルガド州でイスラム過激派が攻勢を強め、住民30万人以上が地元を追われて避難する事態になっている。モザンビーク政府の対テロ作戦は十分な成果を上げておらず、混乱は長期化する恐れが出ている。
 ◇政府軍、虐待疑惑も
 同州では2017年ごろから過激派組織「イスラム国」(IS)支持を掲げる地元組織の活動が活発となり、地元の町や村を襲撃している。過激派は町や幹線道路を襲撃して支配下に置くなど、政府軍と一進一退の攻防を続けている模様だ。
 現在は多くの住民が住む場所を追われ、主に国内で避難している。WFPは食料不足の深刻化に伴い、毎月470万ドル(約5億円)の資金が必要になるとして国際社会に支援を要請した。日本政府は9月23日、WFPを通じてモザンビークに2億円の食料援助を行うと発表した。
 一方、過激派を抑え込めないモザンビーク政府は国外に支援を求めている。
 こうした混乱の中でモザンビーク政府軍が住民や拘束した反乱軍を虐待しているとの疑惑も浮上。
 欧州議会も9月17日、モザンビークの人権状況に関する決議を採択した。「テロに対処するための軍の装備が貧弱で、周辺国に反乱が広がり地域が不安定化する恐れがある」と認める一方で、軍の虐待疑惑にも懸念を示した。
 同州沖には大規模な天然ガス田が確認されており、日系企業も参加する液化天然ガス(LNG)精製施設の計画が進んでいる。治安悪化が計画に悪影響を及ぼす可能性もある。【平野光芳】


北部治安問題対策で国際社会に支援要請
掲載元:JETROビジネス短信
モザンビークの独立系メディア「カルタ・デ・モザンビーク」は9月22日、モザンビーク北部で活動している武装勢力への対応を強化するため、同国政府がEUに正式な支援を求めたと報じた。EUなど諸外国はこれまでも同国への支援意思を表明していたが、モザンビークから具体的な要請が出るのは今回が初めてとなる。

決議文書では、8月12日に発生した武装勢力によるモシンボア・ダ・プライア(天然ガス開発プロジェクトの物流拠点となる港町)の占拠について、武装勢力が規模を拡大していることを示唆する内容が取り上げられている。ベルナルド・ラファエル警察長官は、同港の占拠は解放されたと述べたが、会見までの1カ月以上の間に、周辺の幹線道路や村落では断続的に襲撃が発生していた。
三井物産も参画するエリア1天然ガス田開発コンソーシアム筆頭のフランス資源大手トタルのパトリック・プヤンヌ最高経営責任者(CEO)は9月12日、フィリッペ・ニュシ大統領と北部治安問題について会談を持ち、10月1日の記者会見で欧州諸国へモザンビークへの支援を呼び掛けた(ブルームバーグ10月2日)。
モザンビーク政府も、ニュシ大統領が9月23日の国連総会で公開されたビデオ演説の中で国際社会の支援を受け入れると表明するなど、EUにとどまらない外部からの介入受け入れを本格的に検討しているとみられる。



【整理】モザンビーク天然ガス開発問題関連記事一覧(英語)


モザンビークの天然ガス開発問題に関する8月からの主要記事の英語のものをまとめさせていただきましたのでご参考にご覧ください。記事タイトルをクリックすると記事に飛べるようになっております。
8月に起きた過激派組織「イスラム国」とみられる武装勢力が現在三井物産などが投資する天然ガス田の開発が進められているモザンビーク北部の近くの港を占領した出来事やその影響について詳細に記載されています。

Jihadists seize key port in gas-rich northern Mozambique
掲載元:France24

Mocimboa da Praia: Mozambique battles for port seized by IS
掲載元:BBC News

Militants threatening Mozambique LNG
掲載元:Oil & Gas Eurasia

How an Insurgency Threatens Mozambique’s Gas Bonanza
掲載元:Bloomberg

Mozambique: Sophistication of Islamic insurgency threatens LNG plans
掲載元:The African Report

Africa’s Largest Energy Project Faces A Major Terrorist Threat
掲載元:Yahoo! Finance

Mozambique’s Jihadists and the ‘curse’ of gas and rubies
掲載元:BBC News

Mozambique LNG Project Could Be Transformational for Mozambique - If Western Environmentalists Don’t Interfere
掲載元:AP News

Total says Mozambique LNG project progressing despite instability
掲載元:Reuters

Islamist Militants Seize Port Near Mozambique LNG Project
掲載元:The Maritime Executive

【連載紹介】日本の援助史に残る「失敗」/「プロサバンナ事業」中止へ(上)


以下、連載が始まりました。
冒頭のリードだけ紹介しますので、残りのテキストはリンク先でお読み下さい。

日本の援助史に残る「失敗」/アフリカ小農が反対する「プロサバンナ事業」中止へ(上)

舩田クラーセンさやか(明治学院大学国際平和研究所)

https://webronza.asahi.com/politics/articles/2020080500001.html


日本の援助「プロサバンナ事業」が中止された。8年にわたって、アフリカ・モザンビーク最大の小農運動(UNAC、モザンビーク農民連合)が反対してきた大型農業開発事業だ。
2011年の開始から、すでに35億円を超える日本の税金が費やされた末の中止であり、事業を立案・実施してきた日本の公的援助機関JICA(独立行政法人国際協力機構)にとっては、大きな痛手だ。
日本の外務省とJICAは、この8年間、当事者の反対の声が何度届けられようとも、事業地の住民11名がJICAに正式に「異議申立」をしようとも、現地の行政裁判所で「違憲判決」が出ようとも、頑に事業を続行してきた。しかし、ついに事業途中での中断・終了を余儀なくされた。
一方のモザンビーク小農運動にとっては、3カ国政府との圧倒的に非対称な闘いを勝ち抜いたこととなり、今後のさらなる闘いに向けて、大きな糧となるだろう。また、この間、この反対運動を支えてきた世界の小農運動や3カ国の市民社会にとっても、この勝利は大きな財産となるに違いない(「プロサバンナ事業」のこれまでの経緯や3カ国市民社会の運動についてはこちら参照)。
第二次世界大戦後、戦後賠償として始まった日本の援助も、65年の歴史を迎える。
「プロサバンナ事業」は、大々的に世界に喧伝された無謀な計画、当事者の大規模で長期にわたる抵抗運動、そして事業の中止、いずれの点をとっても、「日本援助史」に名を残すこととなるだろう。
鳴り物入りで誕生したこの援助事業に、一体何が起きたのだろうか?
なぜ、事業途中で中断となったのか?
日本政府が、7月21日に「プロサバンナ事業の終了」を公表してから日が浅く、注目も集まっている時期だからこそ、今後の教訓を引き出すために、この事業の問題をしっかりまとめてく必要があるだろう。
そこで、この連載では、次の5点について、明らかにしていきたい。
① この事業の構想がどこから生まれ、何を目指したのか。
② モザンビークの小農運動はなぜ、どのように反対し(続け)たのか。
③ それに対して、日本の援助関係者は何をしたのか。
④ その結果、何が起きたのか。
⑤ なぜ中断を余儀なくされたのか。

【TBS番組一括紹介】プロサバンナ事業とその中止


2013年から7年間、プロサバンナ事業に反対する地元の小農運動を置い続けたTBSが、4本の番組を一挙再公開して下さっています。

【モザンビーク「プロサバンナ事業」日本政府が中止に】
TBSで7年にわたり報道してきたアフリカ・モザンビークで日本政府が進める大規模農業開発プロジェクト「プロサバンナ事業」。大規模農業化を進めることで「土地が奪われる」と当初から懸念の声が相次いでいましたが、ついに日本政府が中止を決定しました。 「農民として、自分の畑を耕していたいだけ」 「私たち農民の声を聞いてほしい」 彼らが望んだのは、問答無用の大規模開発ではなく、対話をしながら一緒に進める支援でした。 農民の尊厳を無視した一方的な開発事業はいずれ行き詰まる。 取材中そう思っていましたが、その通りの結果になりました。 過ちを認め、プロジェクトを中止した日本政府の決断は正しいと思います。今回の教訓を生かし、支援とはどうあるべきなのか?の議論が深まることを願います。 これまでの放送をアップしました。ぜひご覧ください。

①2013年6月8日放送 報道特集
https://www.youtube.com/watch?v=zukXgKMQt4k&list=PLhoNlZaJqDLawWpwD1bEE7gOvCY4E2SqO

②2015年7月21日放送「NEWS23」 https://youtu.be/qtTIT-TAX0s

③ 2019年9月7日放送「JNNニュース」 https://www.youtube.com/watch?v=OBiNqQW1h3U

④2020年1月1日放送「Nスタ」 https://youtu.be/_RHelvc0Er0

⑤2020年8月8日放送「JNNニュース」 https://www.youtube.com/watch?v=jDISaOqTw-Y

また、新たな番組がTBSのニュースサイトに掲載中です。

⑤モザンビーク 日本のODA事業中止を地元民歓迎
8日 15時19分
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4048591.html

以上のリンクは1週間で終わりとなるので、それ以降はYoutubeでご覧下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=jDISaOqTw-Y&feature=youtu.be


【勝利!】プロサバンナが中断・終了

大きなニュースです。

なんと、プロサバンナが終りました!

日本政府は7月20日、プロサバンナを途中で中断し、終らせることを駐モザンビーク大使とニュッシ大統領の談話という形で発表しました。
https://www.mz.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00042.html

7月22日、この問題に取り組んできてくれた国会議員の先生方のところに外務省が報告に来たとのことです。
モザンビークの最大の小農運動が事業に反対してから8年。長い長い闘いでしたが、モザンビーク、ブラジル、日本、そして世界の市民社会の協働が実り、ようやく事業を終らせることができました。

■英語記事
モ会とJVCで以下の短い記事を発表しました。
「小農と市民運動の勝利!プロサバンナが正式に終了」
"Victory for peasant and civic movements! ProSAVANA officially ended"
https://www.farmlandgrab.org/29758

■TBSの報道
小農の闘いを7年にわたって追ったTBSも、Facebookのトップページで、過去3つの番組を一挙公開しています。ぜひ、ご覧の上、シェア下さい。
https://www.facebook.com/tbsnews/
2020年7月23日のものです。
【モザンビーク「プロサバンナ事業」日本政府が中止に】
TBSで7年にわたり報道してきた
アフリカ・モザンビークで日本政府が進める大規模農業開発プロジェクト「プロサバンナ事業」。大規模農業化を進めることで「土地が奪われる」と当初から懸念の声が相次いでいましたが、ついに日本政府が中止を決定しました。


【声明】天然ガス開発への巨額公的融資中止

<声明>
日本政府とJBICは、有害で、人びとを苦しめる
天然ガス開発への巨額公的融資を止めて下さい


2020年7月16日、政府系金融機関の国際協力銀行(JBIC)は、三井物産株式会社(三井物産)及び独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)などがモザンビーク北部カーボデルガード州沖で進める液化天然ガス(LNG)開発に、1.5兆円(144億ドル)の協調融資をすると発表しました 。JBICはこのうち3200億円(約30億ドル)を融資し、残りをアフリカ開発銀行ほか日本の三大民間銀行(三菱UFJ、みずほ、三井住友銀行)などが融資するといいます。民間金融機関の融資の一部には、貸し倒れリスクをカバーするため、日本貿易保険(NEXI)の保険が付されます 。

しかしながら、この天然ガス開発については、地元と世界から中止を求める声があがっており、6月4日付でモザンビークNGO(Justica Ambiental/JA!(Friends of the Earth Mozambique)などにより発表された反対声明には、モザンビークの環境団体をはじめとする20の団体、14の国際団体、19の地域団体、151の各国団体、そして206人の個人が署名しました 。この国際声明は次のように始まります。

「カーボデルガードは痛ましいほどに破壊されている。誰がこれをもたらしたかは明らかである。天然ガス産業がこの破滅を生み出している。天然ガスの採掘が始まってもいないのに、地域のコミュニティは、土地を奪われ、飢えている」

私たち、日本の市民団体・NGOは、現地の人びとの声を受け、また以下に述べる天然ガス開発地で実際に起きている事態を踏まえ、この度の融資決定に強い反対の意を表明いたします。

地元と世界からの中止を求める声
〜土地収奪、貧困と飢餓、汚職、人権侵害、武力紛争、環境破壊
上記の国際声明は、カーボデルガード州が「破壊されている」実態として、天然ガス開発により現地で生じている次の5点の被害・問題を指摘した上で、開発に関わる多国籍企業、天然ガスの購入者、投資家に対し、同開発に関わるすべての活動の即時停止を求めています。

(1)土地や生計手段の強奪:天然ガス開発によって、人びとの生業の糧である農地や海へのアクセスが奪われた。液化プラント建設地では、漁民・農民550世帯が土地と家を奪われている。
(2)貧富の格差拡大:資源産業への国際投資は地域社会を富ませるどころか貧富の格差を広げている(モザンビークの人間開発指標HDIは189カ国中180位)。
(3)ガバナンスの悪化:天然ガス開発を批判した地域リーダーや、この地で取材を行っていたジャーナリストが行方不明になったままである。また、身柄を拘束された者も多数いる 。
(4)武力紛争の勃発と抑圧:天然ガス開発地では、イスラム系武装グループによる攻撃が常態化し、十万を超える避難民が生じている。この武装グループには、生計手段を奪われ、富める国家エリートを目の当たりにした地元若者が参加し、天然ガス開発施設も攻撃の対象となっている。これに対して、モザンビーク政府が、天然ガス開発地防衛を前提とする地域の軍事化を進めた結果、軍や警察関係者による住民への攻撃や弾圧が続いている。
(5)環境悪化と気候変動:天然ガス開発地に隣接するキリンバス諸島は、ユネスコの生物保護圏に指定されているにもかかわらず、ガス開発によって脅威にさらされている。また、開発に関わる各企業は、天然ガスは環境に優しいとの「グリーンウォッシュ」を行っているが、天然ガス開発は、実際は脱炭素化を後退させるものである 。

天然ガス開発地での自称「イスラム国」勢力の台頭と泥沼の戦闘
(4)にあるとおり、天然ガス開発が進められるカーボデルガード州において、イスラム系武装グループによる武力攻撃が3年続き、犠牲者は1300名以上にのぼっています 。特に、本年4月からの攻撃激化は深刻で、泥沼の戦闘が繰り広げられています 。これを受けた国連人道問題調整事務所(UNOCHA)は、6月4日、武力攻撃が「規模においても範囲においても拡大」し、220万人の州人口のうち、211,485人近くの国内避難民が生じていると懸念を表明しました 。

この武装グループは、この地域に「シャリーア法に基づくイスラム国を樹立する」と宣言し、天然ガス開発施設に加え、州の全郡のうち半分を占める6郡の行政府・警察・軍施設を攻撃・占領し、これらに「イスラム国」の旗が立てられました 。また、7月3日には、「イスラム国」が、天然ガス開発に投資する外国企業を攻撃の対象にすると発表したと報じられました 。この戦闘の拡大と泥沼化を受けて、モザンビーク政府は、当初はロシア、現在は南アフリカの民間軍事会社と契約し、戦闘行為に参加させているほか、5月には南部アフリカ開発共同体(SADC)の協力 と南アフリカへの軍事協力を要請する 事態となっています。

状況が悪化し、反対の声があがる中、泥沼化する戦闘地への融資決定
天然ガス開発地における以上の状況を受けて、日本のNGOは、昨年来、財務省・NGO定期協議の場で、JBICに対して問題提起し、事業への融資断念を要請してきました 。本年1月28日には、上記の国際声明を起草したモザンビーク環境団体JA!の関係者と共に、JBICを訪問し、現地の反対の声と治安状況の悪化、人権侵害・環境破壊の実態、ならびに天然ガス開発による気候変動への悪影響等について説明し、融資断念を強く求めました 。

さらに、6月19日の第72回財務省NGO定期協議会では、上記の国際声明を提出し、財務省とJBICに、天然ガス開発に対する現地からの指摘と反対を求める声を届けました。その上で、再度JBICに融資断念を要請するとともに、現地における状況認識を確認しました。それに対してJBICの担当者は、「(天然ガス開発)プロジェクトの所在するカーボデルガード州では、散発的な襲撃事件があることは、認識して」いるとともに、「現地の人々の治安確保の問題についても、住民の安全確保に関しての重要性は認識して」いるとの確認を得ました。そして、「当然、プロジェクトの関係者のみならず、その周辺の地域住民に係るセキュリティ対策も含め」て、融資の適切性を確認する必要がある旨回答がなされました 。

しかし、その具体的な対策は述べられないまま、その2週間後の7月3日、JBICが天然ガス開発への「協調融資を実施する方針を固めた」との報道がなされ、日本の市民として衝撃を受けました。

天然ガス開発における主要推進者としての日本の官民
3年前の攻撃開始当初から、武装グループの正体については様々な分析がなされてきましたが、現地における武装グループの台頭と情勢悪化の背景としては、新規天然ガス開発による格差拡大、人権侵害、環境破壊など、この開発事業により現地で引き起こされた様々な社会問題があることが、専門家やジャーナリスト、現地市民社会組織により、一貫して指摘されてきました 。

三井物産とJOGMECは、この天然ガス油田(エリア1鉱区)の権益20%を獲得した2008年来、ガス田の発見から探鉱、液化プラント建設に至る一連の開発の主要推進者になってきました 。当時、最大の推進者だった米国石油メジャーANADARKO社がその後権益を手放し、その持ち主が次々と代わってきたこともあり 、国際声明で「天然ガスの採掘が始まってもいないのに」生じているとされる上記の問題・被害において、日本の民間企業と公的機関の責任は大変重いものです。

すなわち、日本の官民がリードする天然ガス開発によって、国際紛争の戦場が生み出され、住民の被害が拡大していると言えます。それにもかかわらず、公的機関であるJBICによる融資決定は、まさに、状況が深刻なまでに悪化するなかで行われました。

日本政府、日本企業への要請
以上を受けて、私たち日本の市民団体・NGOは、この度、あらためて、現地の人びとの命・暮らしにすでに害を及ぼし、気候変動への取り組みを後退させる天然ガス開発への日本の官民の関与の即時中止を要請いたします。また、武力紛争が勃発し、開発地が主要ターゲットとなっている最中に進められている、日本国民・住民の貴重な財源である公金を使った融資および保険引き受けに断固として反対します。


2020年7月22日

特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター
特定非営利活動法人 アフリカ日本協議会
国際NGO FOE Japan
モザンビーク開発を考える市民の会
No! to Land Grab, Japan
ATTAC Japan国際ネットワーク委員会
カトリック聖コロンバン会
熱帯林行動ネットワーク
公益社団法人 全国愛農会
特定非営利活動法人APLA
ムラ・マチネット
特定非営利活動法人WE21ジャパン
Fair Finance Guide Japan

日本向け声明(天然ガス)最終版20200722_page-0001
日本向け声明(天然ガス)最終版20200722_page-0002
日本向け声明(天然ガス)最終版20200722_page-0003
日本向け声明(天然ガス)最終版20200722_page-0004



【報道内容】モザンビーク天然ガス融資決定について

モザンビークの環境団体JA!が、同国北部(カーボデルガード州)で、日本の官民が進めている天然ガス開発の中止を求め、呼びかけられた国際連帯署名。
こちらからダウンロード可能です。
https://www.foei.org/take-action/gas-human-rights-covid-mozambique

「カーボデルガードは痛ましいほどに破壊されている。誰がこれをもたらしたかは明らかである。
天然ガス産業がこの破滅を生み出している。天然ガスの採掘が始まってもいないのに、地域のコミュニティは、土地を奪われ、飢えている」
から始まるこの声明は、

(1)資源産業への国際投資が地域社会を富ませるどころか貧富の格差を広げている
(*モザンビークの人間開発指標HDIは依然189カ国中180位)

(2)天然ガス開発によって、人びとの生業の糧である土地や海へのアクセスが奪われている。液化プラントが建設されているアフンギ半島では、550の漁民・農民世帯が、土地と家を奪われた。

(3)天然ガス開発地では、武力攻撃が十万を超える大量の避難民を生み出しているが、終わりが見えないばかりか、攻撃が常態化してしまった

(4)天然ガス開発施設は攻撃の対象となっている。

(5)この武力集団には、生業の手法や土地を奪われ、富めるエリートを目の当たりにした地元若者が参加している

(6)天然ガス産業は、不処罰、汚職、人権侵害の文化を蔓延させている

(7)一方、モザンビーク政府は地域の軍事化を進めているが、守るのは天然ガス産業であり、人びとではなく、住民への兵士の攻撃や抑圧が続いている

(8)天然ガス開発者(特にTOTAL、液化プラント関係者)がこの地に新型コロナウィルスを持ち込み、対策をとらなかったために労働者の間に蔓延させた

(9)これらの企業は、専門家を雇い、天然ガスは環境に優しいとの「グリーンウォッシュ」が行われているが、実際は脱炭素化を後退させるものである

(10)天然ガス開発地があるキリンバス群島は、ユネスコの生物保護圏となっているが、ガス開発によって脅威にさらされている

(11)天然ガス開発を批判した地域リーダーや、この地で取材を行っていたジャーナリストが行方不明になっている。天然ガスに関する取材をした多くのジャーナリストが身柄を拘束されている

(12)以上から、モザンビークは「資源の呪い国」になる瀬戸際にある

以上から、多国籍企業、天然ガスの購入者、投資家に対し、すべての活動の即時停止を求める。

【署名】
・20モザンビーク団体
・14国際団体
・19地域団体
・151団体
・206個人


【政府答弁】プロサバンナ事業


内閣参質二〇一第一五九号
  令和二年六月二十六日
内閣総理大臣 安倍 晋三


       参議院議長 山東 昭子 殿

参議院議員井上哲士君提出「プロサバンナ事業」に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員井上哲士君提出「プロサバンナ事業」に関する質問に対する答弁書

一及び二について

 お尋ねについては、他国の制度に関するものであり、政府としてお答えする立場にない。いずれにせよ、御指摘の「裁判」については、モザンビーク政府によって適切に対応されるものと考えている。

三の1及び2並びに四の1について

 御指摘の「判決」において、「日本の援助事業」が「基本的人権の侵害」及び「憲法と法令違反」とされたとは承知しておらず、「援助に関して、対象国の司法判断を蔑ろにする」との御指摘は当たらず、「日本の税金を使うべきではない」とは考えていない。

三の3について

 お尋ねの「判決事実」の意味するところが明らかではなく、お答えすることは困難である。

四の2について

 令和二年度において、「ナカラ回廊農業開発マスタープラン策定支援プロジェクト」及び「ナカラ回廊農業開発におけるコミュニティレベル開発モデル策定プロジェクト」に関して、独立行政法人国際協力機構(以下「JICA」という。)が支出した金額について、令和二年六月十七日時点で確認している範囲では、ないと承知している。

四の3について

 お尋ねのとおりである。なお、終了に伴う精算手続が、今後行われると承知している。

四の4について

 お尋ねの「スタッフ」に係る事項については、モザンビーク農業・食糧安全保障省が判断することであり、政府としてお答えする立場にない。なお、お尋ねの「スタッフ」は、人材派遣会社を通じて「プロサバンナ調整室」に派遣され、JICAと当該人材派遣会社との「契約金額」は、月額約四千九百十米ドルであると承知している。

五について

 お尋ねの「文章」については、JICAが認識している熱帯サバンナ農業開発プログラムの事実関係及びJICAの見解等を記載したものであると承知している。

六について

 お尋ねの「モザンビークにおけるCOVID―19の感染の広がり」については、モザンビーク政府は、同国における感染者数が増加していると述べていると承知している。政府としては、必要に応じて、同国における感染拡大防止に配慮しつつ、適切に対応していく。



【質問主意書】プロサバンナ事業(井上哲士議員)

質問第一五九号

「プロサバンナ事業」に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和二年六月十六日

井上 哲士


       参議院議長 山東 昭子 殿


   「プロサバンナ事業」に関する質問主意書

 二〇〇九年九月に日本・ブラジル・モザンビークの間で調印された「三角協力による熱帯サバンナ農業開発計画」(以下「プロサバンナ事業」という。)については、これまでに国会審議を通して問題を指摘してきたところである。
 プロサバンナ事業は、ブラジルとともに、モザンビーク北部(三州十九郡)を対象に、三つの技術協力プロジェクトを通じて進められてきた。二〇一一年のProSAVANA―PI事業を皮切りに、二〇一二年にProSAVANA―PD、二〇一三年にProSAVANA―PEMが開始された。
 しかし、二〇一二年九月、事業対象地の小農が加盟するモザンビーク最大の小農組織・全国農民連合(UNAC)が事業に反対を表明し、これまで数々の声明を日本の外務大臣や独立行政法人日本国際協力機構(JICA)理事長に提出してきた。この一部は国会でも取り上げられている。二〇一七年四月には、事業対象地の住民十一名が、JICA環境社会配慮ガイドラインに基づく異議申立を行った。これを受けて「モザンビーク弁護士会(OAM)」は、これらの異議申立人を含む事業対象地住民やモザンビーク市民の訴えに基づき、モザンビークのマプト市行政裁判所に訴えを起こした(訴訟番号第百二十番/2017―CA)。
 JICAのガイドラインについては、日本の三名の審査役による「調査報告」が二〇一七年十一月一日に発表され「JICAのガイドライン違反は認められないと判断する」との結論が導かれている。他方、その後二〇一八年八月八日に、モザンビーク最高裁判所によって農業省に通知されたマプト行政裁判所による判決では、プロサバンナ事業並びに「プロサバンナ調整室を所管するモザンビーク農業食料安全保障省(以下「農業省」という。)」が憲法並びに国内法に違反しているとの弁護士会の訴えを、「裁判官全員一致で受け入れる」との判決が下された(地裁判決番号第三十番/TACM/18)。
 以上を踏まえ、以下質問する。

一 プロサバンナ事業に関する裁判事実と判決内容に関する確認

1 モザンビーク共和国憲法上、行政裁判所は、行政組織ではなく、裁判所の一機関、すなわち司法組織である。また、モザンビークの法制度上、行政裁判所の判決が覆る制度がない。これら二点について、日本政府として認識しているか。

2 二〇二〇年二月十九日時点で、外務省もJICAも、当該判決が確定しているか否かについて把握していなかった。その上で、判決確定の有無について、外務省としてモザンビーク当局に確認する旨約束されたが、どう確認されたのか。

3 二〇一八年八月に判決が出されて以来、本年二月まで、約一年半もの間、判決確定の有無について確認をしてこなかった理由は何か。

4 当該判決では、「モザンビーク共和国の名において判決を下す。マプト市行政裁判所は、裁判官全員一致で、原告「モザンビーク弁護士会(OAM)」による訴えを受け入れる。この結果を受けて、被告である農業食料安全保障省に対して、市民の自由と権利を侵害する可能性のある計画・活動および決定に関する公益に関する情報―特にプロサバンナ事業によって影響を受けるコミュニティの土地・食料安全保障・栄養に関連する情報―の全面開示を命じる。開示までの期間は十日以内とする」と記載されているが、日本政府はどう承知しているか。

5 また当該判決では、農業省が裁判所の呼び出しに応じず、一度も反論陳述を行っていないことが指摘されている。日本は、一九九〇年代から、国連とともに、モザンビークの民主化や「法治国家」体制の支援を行ってきた。そのモザンビーク共和国において、被告として裁判所の呼び出しに応じなかった農業省の姿勢は、現地市民社会からも「法の支配」や三権分立を軽視するものと指摘されているが、日本政府の見解如何。

二 判決の履行に関する確認
 外務省は、本年五月二十五日、当該判決後にモザンビーク農業省が行政裁判所に提出した「すべての文書」として、モザンビーク農業大臣名発マプト市行政裁判所宛て書簡(二〇一八年八月三十日。以下「行政裁判所宛て書簡」という。)、行政裁判所宛て書簡の添付文書として、(ア)モザンビーク農業大臣発マプト市行政裁判所宛て文書(二〇一七年八月)、(イ)モザンビーク農業大臣発モザンビーク市民社会宛て文書(市民社会からの「プロサバンナ事業の緊急停止と再考を求める公開書簡」に対する回答。二〇一四年五月)、(ウ)プロサバンナ本部から弁護士連合宛て文書(二〇一六年二月)、(エ)プロサバンナ本部から弁護士連合宛て文書(二〇一七年五月)の以上五点を示した。以下、質問する。

1 (ア)の文書の署名欄には、二〇一七年八月との記載があるが、日付が記載されていない。(ア)の実際の裁判所への提出日について、提出時の裁判所の受領印などを確認の上、示されたい。

2 行政裁判所宛て書簡では、主として、次の三点が主張されている。(1)弁護士会による主張に農業省が異議を示さなかったという点は事実でない(添付(ア))。(2)農業省はプロサバンナ事業についての情報を、コミュニティなど関係者に対し開示し、これは添付文書で証明されている(添付(イ)以下)。(3)インターネット上に公開されている情報にアクセスが可能であり、要請があればさらに情報を公開する。一方、行政裁判所宛て書簡は行政裁判所からの判決の通知は、同月八日だったことを明らかにしているが、行政裁判所宛て書簡の日付は、二〇一八年八月三十日である。判決が求めた開示期限は同月十八日までであり、行政裁判所宛て書簡はその期限後に出されている。その理由を示されたい。また、そもそも農業省は、裁判所の呼び出しに応じず、本来裁判が行われている時に陳述すべき主張を、裁判がすでに結審し、判決の履行が求められている段階で行っている。その理由を示されたい。これらの事実にもかかわらず、日本政府として判決が履行されていると判断するのであれば、その理由は何か。具体的に示されたい。

3 前記二の1で示した行政裁判所宛て書簡の四点の添付文書は、いずれも判決の前のものであり、かつ弁護士会並びに市民社会側がすでに所有する文書である。裁判は、これらの文書を踏まえて進められ、事業に関する情報の不透明性に対して、憲法と法令に示された「国民の知る権利」という基本的人権の侵害であるとの判決が下されている。日本政府として、すでに公開・提供され、判決の資料とされた文書を、しかも判決後に、再度裁判所に提出することを、当該判決の適切な履行に値すると考えるのであれば、その理由は何か。

三 一連の裁判・判決への外務省・JICAの対応

1 今回の裁判では、日本の援助事業に関連し、「基本的人権の侵害」、「憲法と法令違反」との判決が下された。外務省は今年度予算で「法治国家体制の強化」を謳っているが、援助に関して、対象国の司法判断を蔑ろにすることは、これに反していると考えるが、日本政府の見解如何。

2 また、JICA環境社会配慮ガイドラインでは、「2.JICAは、相手国及び当該地方の政府等が定めた環境や地域社会に関する法令や基準等を遵守しているか(中略)を確認する」と明記されている。これを踏まえれば、JICAが、援助事業のカウンターパート(農業省)がモザンビークの法令を遵守しているかを確認すべき立場にあると考えるが、日本政府の見解如何。

3 プロサバンナ事業については、二〇一七年四月に、事業対象地の住民十一名が行った、JICA環境社会配慮ガイドラインに基づく異議申立に対し、日本の三名の審査役による「調査報告」が二〇一七年十一月一日に発表され「JICAのガイドライン違反は認められないと判断する」との結論が導かれている。その後、「審査役」は、JICAに対し、年に一度の「レポート」において、異議申立審査のフォローアップを行うことになっており、担当部署(農村開発部とアフリカ部、現地事務所)へのヒアリングがなされたことが記されているが、現在まで同「レポート」には、行政裁判所の判決についての言及は一切ない。担当部署が、審査役(事務局を含む)に判決事実を伝えたか否かについて、明らかにされたい。伝えていない場合にはその理由を示されたい。

四 JICA、プロサバンナ事業への税金支出

1 援助対象国において違憲判決が出た事業にこれ以上日本の税金を使うべきではないと考えるが、日本政府の見解如何。

2 今年度の予算で、プロサバンナ事業に支出された資金があれば、ProSAVANA―PD事業にいくら、ProSAVANA―PEM事業にいくらのように、具体的に述べられたい。それぞれ日本のコンサルタント企業への拠出額も明らかにされたい。

3 ProSAVANA―PEMは昨年五月で完了の予定が一年延期された。よって本年五月で終了しており、これ以上の予算使用はないものと考えるが、その理解で正しいか。もし違う場合、具体的に状況を説明の上、その理由も示されたい。

4 外務省とJICAの担当者は、プロサバンナ事業をめぐる裁判とその判決について、モザンビーク弁護士会が判決の翌月の九月に記者会見するまで「知らなかった」と主張し、農業省からJICA並びに外務省が報告を受けたのは、判決から二ヶ月を経た二〇一八年十月二十九日であったとの説明をしている。しかし、訴えられた「プロサバンナ調整室を所管するモザンビーク農業省」には、設立当初からJICAが契約スタッフを派遣しており、二〇一六年七月から現在まで着任するスタッフ(Eduarudo Costa、以下「当該スタッフ」という。)へのJICAの指示書には、「2.プロサバンナ本部の機能強化支援」として、「プロサバンナに関する重要な情報が、タイムリーに、農業省幹部内、JICA、ブラジル政府で共有されることを確実にする」と記載されている。しかし、当該スタッフの月例報告に、「裁判やその判決に関する記述がない」ことが明らかになっている。このことは、当該スタッフが指示書通りに業務を行わなかったことに原因があるのか、あるいはJICAが適正な事業管理をできていなかったことが原因か。見解を明らかにされたい。また、これまでの当該スタッフとの契約金額を年度ごとに示されたい。

五 JICAホームページでの小農リーダーへの名指し非難
 プロサバンナ事業に関連し、違憲判決を受けて、日本に来日したモザンビーク最大の小農運動のリーダー(事業対象地住民)に対し、昨年九月、JICAは一方的な名指し非難文章をJICAホームページに掲載した。公的機関による人権侵害として、多くの国会議員、本邦NGO関係者、市民が、繰り返し抗議してきたが、現在も掲載されたままである。これは、「政府としては、一人ひとりの権利が保障され、人々が安心して経済社会活動に従事し、社会が公正かつ安定的に運営されることが不可欠であると考えており、我が国はそうした発展の前提となる基盤を強化する観点から、自由、民主主義、基本的人権の尊重、法の支配といった普遍的価値の共有や、平和で安定し、安全な社会の実現のための支援を行う考えである」と回答した「プロサバンナ事業」に関する質問主意書(第二百回国会質問第九七号)に対する答弁(内閣参質二〇〇第九七号)に反しており、同文章の撤回・削除が必要と考えるが、日本政府の見解如何。

六 COVID―19感染拡大を受けた対応
 モザンビークにおけるCOVID―19の感染の広がりを日本政府はどう把握しているのか。それにより、プロサバンナ事業にどのような影響が出ており、どのような対応をとっているのか。

  右質問する。



【質問書】財務省NGO協議会(モザンビーク債務・天然ガス開発)

第73回財務省・NGO定期協議
議題●
モザンビークの「隠れ債務」問題と円借款、三井物産への融資について
2020年6月19日
議題提案者:日本国際ボランティアセンター(JVC)、モザンビーク開発を考える市民の会、アフリカ日本協議会(AJF)

【背景】
(1)モザンビーク政府の「隠れ債務」問題と円借款
日本のNGOは、2016年3月、本協議会において、2006年に借款放棄したモザンビークの「債務持続性」の問題を鑑み、対モザンビークの円借款を見直すよう提言した。その直後の4月に、IMFがモザンビーク政府に10億ドル超の債務の報告漏れ「隠れ債務」があることを発表、この一報を受けて2016年6月の協議会では円借款の停止を要求した。これに対し、日本政府は、2016年9月、円借款の拠出を停止していることを明らかにした 。以来、本協議会においては、NGOの側から、「隠れ債務」に対する財務省としての各協議会時点の現状認識・見解と、対モザンビークの円借款の状況等を確認し、また、モザンビーク政府の人権・透明性を含むガバナンスのあり方について問題提起し、議論してきた。
前回2019年12月の協議会においては、NGO側からは、ニューヨーク連邦裁判所の裁判記録に基づく報道、裁判所での証言、モザンビーク検察により公表された容疑者リスト等のリソースを引用しながら、前モザンビーク大統領だけでなく、現大統領、現役閣僚らが深く関与したことがほぼ決定的となっている状況を明らかにし、「隠れ債務」の問題がいまだ解決されていないことを指摘した 。これらを受けたNGO側からの質問に対し、財務省からは以下のことが確認された 。

長谷川悠 参事官室 課長補佐
「非開示債務の問題は重要なイシューであると考えている。」
「新規の円借款については行っていない。」

また、議論のなかで、NGO側から、援助が汚職を誘発する側面を指摘し、IMFの対応を待つのではなく、日本政府としていかに汚職を誘発しないか、現地のガバナンスを改善するためにどういう役割を演じようとしているのかを提起・質問したところ、財務省からは、昨年8月にIMFに出されたモザンビークのカントリーレポート等に触れながら、以下のことが確認された。

米山泰揚 開発機関課長
「インフラのガバナンスという話は、借入国あるいは援助を受ける国だけでやれば良いという話ではなく、みんなで取り組んでいかなければいけないのだと思う。だからプロジェクトを実際に実施する国もそうであるし、その援助資金を出すような国もそうだろうし、あるいは最近は民間の資金も入るケースが多いため、民間の債権者のケースもあるだろうし、みんなで一緒になってきちんと取り組まなければならないという話だと思う。これがきちんとできるかできないか、が・・(中略)・・いわゆる我々が本当にやりたいとG20で実証してきたような質の高いインフラとも差をつくっていく話なのだと思う。」
「モザンビーク政府がレポートを出した、・・1つのプログレスかもしれないが、それだけでガバナンスが改善したわけではない。まだまだやることはいくらでもあるが、・・・・こんなものでは全然足りないというのはレポートにも書いてある通りであるし、理事会でもそういう議論がされている通りである。」
「モザンビーク政府が出した報告書をざっと見たが、・・・まだまだ全然足りないものがいっぱいあるが、そういう中で少しずつ頑張っているという、・・それで全然終わりでもなければ、まだまだ始まったばかり。」
「・・・おっしゃる通り、まさにきちんとした公的資金を使う話でもあるため、我々みんながきちんと心に受け止めて個別の案件についてもしっかり取り組んでいくことが大事なのではないかなとは改めて思った次第である。」

(2)カーボデルガード州における天然ガス開発とJBIC融資
日本企業(三井物産など)と政府系機構(JOGMEG)がモザンビーク北部カーボデルガード州にて天然ガス開発(第4鉱区、筆頭権益社Anadarko社→Total社)を進めている。三井物産の投資額は25億ドルとも言われている。一方、JBICは2014年9月、モザンビーク鉱物資源省との間で、モザンビークで日本企業が関与する資源関連プロジェクトの実現に向けた情報・意見交換及び案件形成協力等を目的とする覚書を締結している。
これを受けて、前回2019年12月の本協議会において、日本のNGOは本開発事業について以下の2点を指摘し、JBICによる融資の可能性について問題提起、質問した。
モザンビーク政府は、(1)の「隠し債務」の返済を同天然ガス開発への海外直接投資(FDI)によって賄い、利息を上乗せするとの交渉を債権者と進めた。これに対し、昨年6月、モザンビーク憲法評議会は、この債務への国費での返済は憲法に反しており、モザンビーク議会の決定は「権力強奪」に相当するとの判断を公表したが 、ニュシ政権はこれを無視して、10月より国費を用いた「隠れ債務」の国際債権者への返済を開始した。上述のとおり、新旧大統領をはじめとする多くの政府高官が「隠れ債務」から多額の見返りを受ける一方、そのツケがモザンビーク国家全体と国民に押付けられている。こうして債務の返済を行うことで「隠れて消えた債務自体をなかったこと」にし、問題の消滅を図っているともいえる。ガバナンスを不問にする形で続けられる資源開発と投資が、モザンビーク政府の三権分立、民主統治の破壊を助長している現状を指摘した。
一方、天然ガス油田開発地域のカーボデルガード州では、2年前から武装集団による武力攻撃が継続しており、すでに200名を超える死者が発生してきた 。総選挙前後に攻撃が激しくなり、現在約65,000人の避難者が生じ、近辺では食料不安も生じている 。武装集団の実態については、様々な分析があるが、それら分析に共通しているのが、背景として、同州に天然資源開発が集中する一方で、住民が大規模な立退きや環境劣化に直面するとともに、貧富の格差が拡大する中、社会的不満が広がっていることが根本原因の一つであるとの指摘である。これについては、モザンビーク内外の研究者や市民社会だけでなく、米国外交関係者すら口にしている 。モザンビーク北部のこの天然ガス開発地帯が、ナイジェリアの石油地帯「デルタ化/ビアフラ化」しつつあるとの認識も度々示されるようになってきており 、まさに「資源の呪い」現象が生じていると考えられる。
以上を受けて、①融資検討の可能性の有無、②治安・軍事状況が悪化を判断するにあたってのソース、③現地の状況・現状に関する認識・リスク分析について質問したところ、以下の点が確認された。

①「融資決定を行っていない。」
②「事業者から現地の状況及び事業を行う上での具体的な対策、こちらをまず聴取する。加えて、必要に応じて、外部の専門家の意見を聞き、情報提供、リスク分析、こういった依頼をする」
③(NGO「特に分析等をされていないようなら、それはそれでご回答頂ければ」)
「その通り。」

その後、同協議会でNGOとJBICとの間の個別協議の可能性ついても話し合われたこと、また、モザンビークのNGO・Justiça Ambiental/ JA!(Friends of the Earth, Mozambique)のスタッフ、ディプティ・バートナーガー(Dipti Bhatnagar)氏の来日を受けて、1月28日にJBICにて両者の面談が行われた。
面談のなかで、バートナーガー氏は、エネルギー問題、気候変動、同開発事業の人権問題(実施に伴う立退き)、対象地域の治安と武装化に関わる問題、モザンビーク政府による人権抑圧(メディア規制に関わる新法)の問題性を指摘 (添付資料1)、これら観点から、同天然ガス開発事業に関わらず、融資を断念するようJBICに強く求めた (添付資料2)。また、同事業については、協議会直前の昨年11月に、EIAによるカテゴリ分類が終わった事業としてJBICのホームページに掲載されていることから、融資可能性の現状について確認した。
これに対してJBICからは、治安への懸念が大きく、最優先に考慮しなければならないものの一つであり、さらに情報収集が必要であるとの見解が示された。また融資可能性の検討については、詳しいリスク分析を実施中であるとの現状が伝えられた。





【質問】
 以上の(1)、(2)に関するこれまでの議論の経緯を踏まえ、以下質問する
■ 隠れ債務問題と円借款について
① 財務省は、これまでの協議で、「IMFと同様…」をくり返してきたが、モザンビークの「隠れ債務」問題について、現状に対する認識・見解と、それを自らの政策にどう反映させようと考えているか明らかにされたい 。
② ①を踏まえ、対モザンビークの円借款の現状について明らかにされたい。新規の円借款については引き続き供与されていないという理解でいいか。供与が再開されている場合、それはいつ、何に基づいて、どのように判断されたのか示されたい。

■カーボデルガード州における天然ガス開発事業とJBICによる融資
③ JBICとして治安問題を注視しているとのことだが、融資判断時における現地の治安・情勢に関する基準を明らかにされたい。内規等の文書があれば共有していただきたい。なければどのような基準で判断するのか示されたい。また、判断基準で使うソースについて、外務省の在外公館の危険情報以外に、具体的に何なのかを示されたい。
④ その際、事業実施主体のみならず、事業地に暮らす人びとの治安確保も考慮されるべきと考えるが、これに関するJBICとしての見解を示されたい。
⑤ また、同地域の「現在の」治安・情勢をJBICとしてどのように分析・認識しているのかを示されたい。
⑥ JBICとして同天然ガス開発事業への融資は決定されていないか否かを示されたい。
⑦ 融資がすでに決定されている場合、いつ、何に基づいて、どのような分析があり、判断がなされたのかを明らかにされたい。あるいは決定されていない場合、「詳しいリスク分析を実施中」とのことだが、何のリスクについて、何に基づき分析をしているのか示されたい。
⑧ 本事業のEIAは2014年のもので、すでに6年が経過している。融資の判断においては、環境社会影響に関する最新の情報が求められると思うが、JBICとしての見解を示されたい。また、同様に必要と考える場合、どのような方法でどのような情報を入手するのか示されたい。

以上

【市民社会来日】JBICに天然ガス開発融資中止を訴える

2020年1月28日に、モザンビークから環境団体が来日し、日本のNGO関係者とともに、JBIC(日本国際協力銀行)を訪問しました。JBICは、現在、三井物産やJOGMECがモザンビーク北部カーボデルガード州で進める「天然ガス開発」への巨額融資を検討しているところです。
これに対し、環境団体は、以下の理由から、天然ガス開発プロジェクトの撤回と、融資の断念を求め、JBICにメッセージを届けました。
●土地収奪、漁場収奪
●森林破壊
●温暖化を促進するガスの排出量10%以上の増加
●武装集団による攻撃の激化
以下、メッセージをお読み下さい。
動画はこちらから→https://www.youtube.com/watch?v=0JeDwzd8Cz8
私は、ディプティと申します。モザンビークの環境NGOであるFOE/環境正義(JA!)で働いています。
今日は、東京のJBIC(日本国際協力銀行)のオフィスに来ています。
私たちは、JBICにモザンビークの天然ガスのプロジェクトに関与しないでほしいと伝えに来ています。
天然ガスが、モザンビーク北部の沖合、カーボデルガード州で十年前に発見されました。
JBICは、日本の三井物産、東京ガス等の企業やNEXI(日本貿易保険)、そして世界中の融資者や企業と共に、「天然ガス・ラッシュ」に関与しています。
私たちがここに来ているのは、日本の政府に対し、「モザンビークの天然ガスにノー!」という世界の人びとの側に立って下さい、と呼びかけるためです。
また、この天然ガス・プロジェクトのために土地を追われたカーボデルガード州の人びとの側に立って下さい。
地元の漁民は漁場を失い、人びとは農地を奪われ、海へのアクセスを失っています。
今、気候変動の深刻な被害が生じています。オーストラリアでは(森林が)燃え続けています。モザンビークでは、去年サイクロン・イダイが何千人もの犠牲者を出しています。
このような段階にあって、我々は(二酸化炭素を排出する)如何なる化石燃料の事業も、世界のどこでも、日本でも、モザンビークでも、融資すべきでありません。
もちろん、モザンビークの人びとも電気は必要です。しかし、私たちは、コミュニティでの再生エネルギーの選択肢を求めており、次の時代のエネルギーとして望ましいと考えます。
今日ここにいるのはそのためです。JBICに「モザンビークの天然ガス事業に融資しないでほしい」、「その事業に関与しないでほしい」、と伝えに来ました。
化石燃料の開発(による温暖化ガス排出)によって、さらに多くのモザンビークや世界の人びとを殺さないで、と。
モザンビークの天然ガス開発をストップして下さい。
今すぐストップして下さい。
(2020年1月28日、JBIC前)

【公開】JBICとモザンビーク環境NGO面談記録(モザンビーク天然ガス開発融資)

20200128 JBICとの会議記録
(NGO側記録)

日時:2020年1月28日
場所:JBIC(日本国際協力銀行)
出席者
JBIC側:辰巳、細井、大野、今井、粟屋氏(敬称略)
NGO側:モザンビーク環境団体(FOE/JA!)ディプティ・バートナーガー(Dipti Bhatnagar)、FOEジャパン(高橋)、JVC(渡辺、高橋)、ATTAC Japan(秋本)、AJF(津山)

本日行われた会議の詳細、以下のとおり。
なお、本記録はNGO側の責任でまとめられており、JBIC側の確認を経たものではない。

● 当方ディプティさんより、JBICが現在関与しているプロジェクトの有無について問うたところ、先方辰巳氏より、JBICはまだモザンビークのガス開発についての融資の意思決定はしておらず、現在のところ関与しているプロジェクトはないとのこと。これに対し当方ディプティさんより、化石燃料が及ぼす気候への影響、地域のコミュニティに根差した再生可能エネルギーの重要性、プロジェクト実施に伴う立退き、対象地域の治安と武装化に関わる問題(米国大使館ですらこの点について警鐘を鳴らしてきた。ディプティさん手元に資料あり)、政治の問題としてモザンビークのメディア規制に関わる新法の問題性(=パブリックで撮影した写真については映っている人全員について書面での合意がなければ使用できない)等を指摘した上で、JBICにこのガス開発に関与して欲しくない旨、伝えた。

● 先方辰巳氏より、イスラム原理主義系等の武装組織の脅威が点在していること、そしてモザンビーク政府はこれらの脅威に対し、対策を取り始めていること承知しているとの発言に対し、当方ディプティさんより、脅威はイスラム原理主義の武装組織だけではなく、原因はクリアになっていないこと。政府はこの状況に対して警鐘を鳴らすが具体的には何もしていない。なぜそうなのかを考える必要がある。つまりPSC(private security company)の問題があり、住民の立ち退きをさせたい(政府の?)思惑があるなかでの情勢悪化・・といったこともある。いずれにしてもCD州で起きていることはImpunity(免責=責任逃れ)の問題であり、このような武装化は油田(天然ガス?)開発に伴って起きる、いわゆる資源の呪いである旨、指摘した。また、その上で、要は「誰が何をしているかわからないかぎりはJBICとして何もすべきではない」と問題提起した。

● JBICについてメディアの反応に関する質問あり→Diptyさんより一ポツ目の「新法」の説明。

● 当方ディプティさんより、JBICが使っている2014年のEIAが判断資料としては完全に古く参考にならない旨指摘し、なぜ最新のものではなく、2014年に行われたEIAを使っているのか問うたところ、先方辰巳氏より、JBICとして意思決定に際し現在使用しているEIAを100%判断資料にしているわけではなく、プロジェクトへの関与を決める意思決定を行う際には、最新のものを入手する予定であるとのこと。

● 先方辰巳氏より、当方ディプティさんの「現地のコミュニティが参加できない形でプロジェクトが進められている」旨の発言に対し、JBICとしては現地オペレーターより現地コミュニティ及びNGOを参画させながらプロジェクトを進めていると聞いており、長い間それら現地の声を聞きながらプロジェクトを進めている。そしてプロジェクトは現地の住民を立退く形で進められているのではなく、モザンビーク政府の狙いとしては現地住民を可能な限り労働力として使うことである。この様にオペレーターが現地の声を聞きながらプロジェクトを進めている以上、JBICとしてプロジェクトを推進する前向きな検討材料となる。そして、一方で、治安の懸念は大きくさらに情報収集が必要である旨述べた。

● 当方津山さんより、JBICが関わる炭鉱開発・ナカラ回廊開発プロジェクト(鉄道整備事業)の状況に言及した上で、「コミュニティおよびNGOを参画させながらプロジェクトを進めている」「現地の声を聴きながら」というのはどういうことか。現在のプロジェクト状況をどう評価しているか問うたところ、先方辰巳氏より、JBICとしてプロジェクト担当者からの報告を100%信頼しているわけではなく、きちんと独立した組織を通じてプロジェクトの分析を行っているとのこと。これに関し、当方ディプティさんより、その組織はRINAであるか問うたところ、RINAを使うこともあるとのこと。これに対し、ディプティさんより、RINAの組織としての問題性を指摘し、警告した。

● ナカラ回廊の炭鉱開発については先方大野氏より、環境アセスメントについてはEIAだけでなく、独自に契約しているコンサルタントを使って調査しており、プロジェクトはJBICの環境ガイドラインに基づいて行われているとのこと。

● 当方渡辺さんより、昨年の財務省とNGOとの協議にて、「対象地域の治安とコミュニティに関するリスク分析を行ったか」との質問に対し「行っていない」との回答があったことを受け、現時点でリスク分析を行っていない状況との理解でいいかを確認したところ、先方辰巳氏より、当時回答した人間は担当者ではなく、間違った情報を伝えてしまったとのこと。JBICとしてまだ詳しいリスク分析は完了してはいないが、実施中、リスク分析は融資後も続けることであるとのこと。

● 当方渡辺さんより、辰巳氏回答を受けて、今後も分析が継続するならば、融資を決定する方法、どのような条件が揃ったら融資をしようと判断するのかについて問うたところ、先方辰巳氏より、治安の問題については現地オペレーターとどのようにリスクマネジメントをするのか協議を重ね、その結果を外部のセキュリティコンサルタントへ確認を取った上で決定しているとのこと。

● 当方渡辺さんより、ナカラ回廊開発にて、住民の側から見れば、鉄道建設において、立退きや補償金の未払いなどガイドラインに沿っていない事態が起きており、解決していない。昨年12月にはナカラ港湾整備事業においても移転が生じていることが財務省との協議で判明した。また、モザンビーク政府の隠し債務について、真相が明らかにならないままに、その返済にガス開発による利益を使おうとしている。これらの問題は現地の治安悪化にも連動しており、各要素が包括的につながっていること、これら事実を認識した上で融資の意思決定を行うべきとの旨指摘したところ、先方辰巳氏より、それらも含め現在判断中であるとのこと。

● 当方高橋先生より、これらの平和構築、治安等の懸念点を踏まえ、どう思うか問うたところ、先方辰巳氏より、セキュリティが具体的に何割ほど意思決定の割合を占めているのか明言することは難しいが、最優先に考慮しなければならないものの一つであることは認識している。そして強固なプロジェクト実施プランを策定するために、現地オペレーターを通じてやり取りをしているとのこと。

● 当方高橋先生及びディプティさんより、企業へのセキュリティと現地住民へのセキュリティは分けて考え、判断することの重要性を指摘した。

● また、ディプティさんより、とにかくJBICによる天然ガス開発融資は断念するように、との強い要請があった。

アフリカにおける工業型油ヤシプランテーションと闘うコミュニティを強化して…

2月25日に上智大学(東京)で開催された以下のセミナー時の、国際NGO・GRAINの発表パワーポイントです。

【東京セミナー】
パーム油投資によるグローバルな土地収奪と日本
〜西/中央アフリカにおける住民の抵抗とその成果
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-443.html

当日の動画はこちらから
https://www.youtube.com/watch?v=GOMykFJxV1E


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【ご紹介】ホームページ完成!

「モザンビーク開発を考える市民の会」のホームページが完成しました。

団体設立の経緯、モザンビーク農民が求めるもの、日本のモザンビークへの進出の問題(特に、プロサバンナ事業)などが分かりやすく紹介されています。

ぜひ一度、覗いてみて下さい。
http://stop-prosavana.heteml.net/mozambiquekaihatsu.net/

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●プロサバンナ事業とは
●モザンビーク農民が求めるもの
●これまでの経緯
●データベース
●団体について
●お問い合わせ

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【継続募集中!】NGO事務局スタッフ1名(有給・パートタイム)

(転載・転送歓迎)
*************
「モザンビーク開発を考える市民の会」
事務局スタッフ(有給パートタイム、1名)募集要項
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-451.html
契約期間:2020年3月16日(月)〜2021年1月31日(日)(応相談)
*面接日については応相談
***************

当会は、「市民の視点からモザンビーク開発を考え、モザンビークの人びとにとってより良い発展を応援すること」を目的として、日本のアフリカ・モザンビークの研究者らによって、2012年12月に結成されました。これまで主に、モザンビーク北部(ナカラ回廊)で日本がブラジルと組んで実施してきた援助事業「プロサバンナ(日本・ブラジル・モザンビーク三角協力による熱帯サバンナ農業開発)」に関するアドボカシー(政策提言)を中心に、国内外のNGOや市民・研究者と協力し、活動してきました。

モザンビーク開発を考える市民の会
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/

2018年11月には、活動の集大成となる「3カ国民衆会議」を東京で開催し、その事務局を務めています。

3カ国民衆会議実行委員会
http://triangular2018.blog.fc2.com/

2014年12月より、パートタイムの事務局スタッフを配置してきましたが、この度1名の公募を行います。概要は以下の通りです。ふるってご応募下さい。

<スタッフの声>
■ボランティア・インターンよりも深く国際協力の現場に関わることができ、 特に事務処理能力が向上しました。 (R.Sさん23歳女性)
■一線で活躍されている専門家の方々と直に関わることができ、この仕事でしか経験できないような会議やイベントにも参加させていただき,働きながら同時に勉強させていただいています(しかも有給で!)。(T.Iさん 24歳男性)
■事務仕事をしながら、国際協力の「今」を知ることが出来ます。国際協力に興味のあるなしに関係なく、自分の視野を広げてみませんか? (M.Kさん 21歳女性)
■事務的な業務を通して普通の就業体験では絶対に関われない立場や見方で日本のODAプロジェクトを見ることができ、日々貴重な体験ができています。(H.Sさん 21歳男性)
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0. 職名:事務局スタッフ(パートタイム)

1. 勤務期間: 2020年3月16日(月)〜2021年1月31日(日)(応相談)
 *勤務期間は、8ヶ月以上であれば相談に応じます。
*また、休暇期間の海外渡航や不在等についても相談に応じます。
* 但し、1回につき2週間程度とします。

2. 勤務時間:週15時間程度(*応相談)

3. 勤務場所:在宅(首都圏内)並びに月に1,2度の事務スペース(都内、上野近辺)勤務を基本とする (状況に応じ、意見交換会の場[外務省、議員会館、講演会の場で業務を行う]在宅作業・外回り業務の時間については応相談。

4. 待遇:有給(1時間1,050円)、交通費支給

5. 応募条件:
1)大学2年生以上(2020年度)。(学生・院生の応募を歓迎します)
2)国際協力や政策のアドボカシー活動に強い関心と興味を持ち、
 その改善に取り組みたいとの意欲を持っていること。
3)日本語・英語で読み書き、コミュニケーションが出来ること。
(*ポルトガル語ができればなおよいですが、必須ではありません)
4)事務的なスキルが十分あること。(ワード、エクセル、その他)
5)インターネットツールが問題なく使えること。(Eメール、ブログ、FB等)
6)インターネットへのアクセス環境があること。
(*自宅での作業はインターネットを介して行います)
7)機転がきき、事務を進んでこなし、「ほうれんそう」を怠らないこと。
8)細かく丁寧な作業を厭わないこと。
9)ノートパソコンを所有していることが望ましい(多くの作業で必要となります)。

6. 業務内容:
1)外務省とJICAとの意見交換会(2か月に1回)時の議事録取りと後日の最終化
2)意見交換会やその他外回りのための資料の整理・印刷
3)意見交換会や調査報告会などのイベントにおける後方支援
4)サーバーやハードディスクへのデータの保存と管理
5)会計管理
6)当日ボランティアやその他翻訳ボランティアとのやり取り(ML管理含む)
7)FacebookやYoutubeページの管理・更新
8)支援者、寄付者へのお礼対応
9)必要に応じた資料等の翻訳(下訳)
10)その他、業務時間枠内(週20時間未満内)の業務
(例:勉強会や国外からのゲスト招聘事業の準備手伝い)
*希望すれば外回りにも同行が可能です。

7. 選考方法と応募について:
1)希望者は志望動機書(A41〜2枚程度)と履歴書をメールでお送りください。
*面接日については相談に応じます。 応募時メールに可能な日時の案を明記下さい。
応募先メールアドレス:jinji2020@mozambiquekaihatsu.net

2)書類選考合格者に面接を個別に案内します。
3)面接時には技能チェックも行います。

【本件のお問い合わせ】
モザンビーク開発を考える市民の会事務局(人事担当:佐藤)
〒 110-0015 東京都台東区東上野1−20-6 丸幸ビル3階
(特活)アフリカ日本協議会気付 モザンビーク開発を考える市民の会
メールアドレス: jinji2020@mozambiquekaihatsu.net
(*問い合わせ、応募については必ずメールでお願いします)

【動画案内】第2回国会議員勉強会(2/19)

第2回国会議員主催による「プロサバンナ事業」勉強会、大変多くの方に参加いただき、ありがとうございました。
下記のサイトにて動画が公開されていますので、ぜひご視聴の上、感想などをお寄せ下さい。

■モザンビーク開発を考える市民の会による動画
(JICA・外務省側、国会議員、市民社会側の発言者のすべてを撮影したもの)
その1:https://www.youtube.com/watch?v=y5WNoJbkbLo
(国会議員挨拶[井上哲士議員、石橋通宏議員]、冒頭趣旨説明[大林稔名誉教授]、プロサバンナ事業をめぐる現地行政裁判所での違憲判決に関する解説[JVC渡辺直子])

その2:https://www.youtube.com/watch?v=3LZcR_EmcKE
(違憲裁判に関する解説続き、外務省・JICAと市民・国会議員との討論)

その3:https://www.youtube.com/watch?v=_7lIkNOi-go
(違憲裁判に関する外務省・JICAと市民・国会議員との討論、国会議員による追及)

その4:https://www.youtube.com/watch?v=0QUsUmUVwBk
(違憲裁判に関する国会議員による追及[福島みずほ議員、石橋通宏議員、井上哲士議員、牧野ひろえ議員、原口一博議員])

その5:https://www.youtube.com/watch?v=PuH4Y7sRVAI
(JICAによるモザンビーク小農リーダー誹謗文のウェブ掲載に関する質問のJICAによる回答[第1回継続]、池上甲一名誉教授による問題提起、ウェブ掲載内容に関する現地調査・文献調査に基づく市民社会側の反論[JVC渡辺直子])

その6:https://www.youtube.com/watch?v=n8aUWzTPObw
(継続:市民社会側の反論[JVC渡辺直子]、国会議員の追及、JICAの弁明、JICA掲載文の虚偽内容に関するJICAと市民社会側との討論)

その7:https://www.youtube.com/watch?v=M90zd48glks
(継続:JICA掲載文の虚偽内容に関する討論、プロサバンナ事業による土地収奪があったか否かの討論)

■抜粋動画
①違憲判決を踏まえた5名の国会議員による追及動画(福島みずほ議員、石橋通宏議員、井上哲士議員、牧野ひろえ議員、原口一博議員)11分、字幕付き→https://www.youtube.com/watch?v=lvQFVu99xfY

②違憲判決に関する解説動画(JVC渡辺直子)13分→https://www.youtube.com/watch?v=5BFMaBrjYLE

③JICAによるモザンビーク小農リーダーに関する誹謗文の虚偽説明に関する指摘(JVC渡辺直子)+石橋通宏議員追及 33分→https://www.youtube.com/watch?v=r2AoYVqGYIA


【中継決定】第2回 国会議員主催「海外援助(プロサバンナ事業)」勉強会 2/19 13時~

明日の国会議員主催「プロサバンナ事業」に関する勉強会のネット中継が決まりました!参加申込は締め切っているので、関心のある方はぜひ中継でご覧下さい。

【IWJ・Ch5】13:00~16:00「第2回 国会議員主催「海外援助(プロサバンナ事業)」勉強会」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

石橋通宏議員、井上哲士議員ほか国会議員主催でJICAも出席する勉強会を中継します。これまでIWJが報じてきたプロサバンナ関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/prosavanna
Live #594268557

ツイキャスチャンネルページはこちらから→https://t.co/9Ea2H6ER3J

【提出】JICAによる市民ビデオ撮影に関する抗議と要請

昨日、以下の抗議と要請文を、JICAと外務省に提出しました。
詳細は、以下書状をお読み下さい。
なお、当日は、このような形で撮影がなされました。

政府側(1)

政府側(ビデオ回し)


JICA アフリカ部・農村開発部担当理事 萱島伸子様 
JICA コンプライアンス担当理事 天野雄介様
JICA 広報担当理事 本清耕造様 

cc. JICA農村開発部部長 牧野耕司様、JICAアフリカ部部長 加藤隆一様


件名:国会議員主催勉強会におけるJICAによるビデオ撮影に関する抗議と要請


拝啓 時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。 

2019年12月23日のプロサバンナ事業に関する国会議員主催勉強会に協力し、出席した市民団体として、以下について、正式に抗議するとともに、次の三点の要請を行います。

1. 市民への「威嚇行為」(内容については下記[背景](8)で言及)に抗議し、同様の行為や類似の人権侵害を繰り返さないことを求める

2. 昨年12月23日に撮影したビデオの使途を文書であきらかにする

3. 上記のビデオ動画をモザンビーク政府に渡さないことを確約することを求める

【背景】
(1) 2019年12月23日、9名の国会議員が、参議院議員会館で、JICAが事業主となっているプロサバンナ事業に関する勉強会を開催した。本勉強会開催の目的は、JICAの公式サイトに掲載された¹ 、事業対象地最大の小農運動のリーダーを特定し、名指し誹謗する文章に関して、JICAの説明を求めることであった。本勉強会への参加者は、主催した国会議員をはじめ、JICAと外務省であり、さらに、この件について問題提起し、9月24日以来「公開討論会」をJICAに要請していた市民団体も招かれていた² 。

(2) 開催数日前、JICA農村開発部は、突然、主催議員事務所に、本勉強会にモザンビーク大使を同伴したい旨、ならびに同大使がビデオカメラを持ち込み、撮影を希望しているとの連絡を行ったが、開催議員は不承諾を伝えた。

(3) 過去には(2016年11月)、JICAは、主催者や議員の合意がないにもかかわらず、5つの市民団体が主催し、国会議員らが呼びかけ人となった院内集会に、モザンビーク農業省元副大臣・事務次官を出席させるため、これら高官を緊急招聘している 。国会議員らがこれを断ったにもかかわらず、JICAは当日まで、駐日モザンビーク大使を含むこれらモザンビーク政府高官の院内集会への参加受け入れを強要し続けた ⁴。これについては、5団体から度重なる抗議と要請がJICAに正式に行われている ⁵。

(4) なお、駐日モザンビーク大使は、2017年8月にモザンビークの首都(マプート)で開催されたTICAD閣僚会議の公式参加者として外務省に登録されていた日本のNGO(日本国際ボランティアセンター)スタッフ・渡辺直子氏のビザを不発給とした⁶ 。その後の度重なる要請にもかかわらず、現在まで不発給状態を続けているばかりか、事実関係を都合良く変容させるとともに、同氏に対して弾圧とも受け止められる要求を強めている⁷ 。

(5) JICAも承知のとおり、渡辺氏はJICA掲載文で名指し誹謗されている小農運動リーダーとともに、プロサバンナ事業に関する実証調査を毎年積み重ねてきていた。その渡辺氏が登壇する勉強会に、JICAは、わざわざモザンビーク大使を同伴しようとしたのである。

(6) なお、昨年10月には、モザンビーク市民社会リーダーであり、その2週間後の総選挙への監視活動の要となっていたアナスタシオ・マタヴェル氏が、現職警察官4名に暗殺され、その上司らが組織犯罪への関与の疑いで勾留されていることが、モザンビーク警察長官によって発表されている⁸ 。なお、マタヴェル氏は、日本の市民社会とも一緒に活動し、プロサバンナ事業への反対声明に二度にわたって署名していた。

(7) JICAの要求(モザンビーク大使の同伴、大使館のビデオ持参)は、12月23日の勉強会に参加した日本の市民団体関係者らに強い不安を引き起した。

(8) 勉強会が開始すると、JICA広報室報道課の渡辺大介参与役は、発言する市民団体関係者にカメラを向け続けた。勉強会の最後に、市民団体関係者から、説明責任を有する側がカメラを向けることについての不安と疑義が示された⁹ 。

(9) 市民団体側の登壇者は皆、JICAのこのビデオ撮影に、強い不快感と疑問を感じ、威嚇行為と受け止めた。とりわけ、プロサバンナ事業の問題に関わってきた市民団体の間で、この動画の使途について強い懸念が生じている。

(10) JICAが撮影した動画の使途については、これが内部資料にとどまるものか、またどのような目的でどのように利用するのか明らかでない

(11) なお、この他にも、過去において、プロサバンナ事業をめぐっては、この事業の問題に取り組んできた日本の市民団体関係者に対する外務省による人権侵害が発覚している。日本の市民団体は、モザンビーク小農運動や市民社会の要請を受けて、NGO外務省定期協議会ODA政策協議会の一環として、2013年1月より、外務省とJICAとの対話を積み重ねていた。しかし、2015年10月に開催された第13回意見交換会時に、外務省守衛室が市民団体関係者の顔写真と名前を掲載した文書を保持していることが発覚した¹⁰ 。この一覧には、当日参加していない者の写真などの情報が含まれており、外務省が無断で個人情報を収集していたことが明らかになった。この件については、署名団体以外にも、上記政策協議会コーディネイターからも抗議がなされ、外務省は謝罪し、書類の破棄を行っている。



【要請の根拠】
(1) この件に関する重要な前提として、昭和44年12月最高裁大法廷は、国家権力を行使し得る政府組織による市民に対する撮影は人権侵害である(憲法13条の趣旨に反している)と判示し¹¹ 、確定している点があげられる¹² 。なお、公益目的の報道機関による撮影、一般市民による撮影は別のものとして扱われている。

【該当判旨抜粋】
憲法一三条は、「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」と規定しているのであつて、これは、国民の私生活上の自由が、警察権等の国家権力の行使に対しても保護されるべきことを規定しているものということができる。そして、個人の私生活上の自由の一つとして、何人も、その承諾なしに、みだりにその容ぼう・姿態(以下「容ぼう等」という。)を撮影されない自由を有するものというべきである。
 これを肖像権と称するかどうかは別として、少なくとも、警察官が、正当な理由もないのに、個人の容ぼう等を撮影することは、憲法一三条の趣旨に反し、許されないものといわなければならない。


(2) JICAは公的機関として位置づけられており、独立行政法(第二条)でも、「『独立行政法人』とは、国民生活及び社会経済の安定等の公共上の見地から確実に実施されることが必要な事務及び事業」として、その設置「目的」が記されている¹³ 。

(3) つまり、当日の勉強会の模様が、メディアや市民によって撮影され、すでに公開されているか否かにかかわらず、公的機関が市民にビデオカメラを向ける行為そのものが人権侵害、かつ憲法違反である。

(4) また、JICAは公的援助機関として、相手国政府にガバナンス上の問題がある場合、改善を求め、必要な支援を行うことを自らに課している¹⁴ 。

(5) すでにプロサバンナ事業では、モザンビーク政府の現地住民と市民社会組織への人権侵害が繰り返し指摘されているばかりか、2018年8月には現地行政裁判所にて違憲(「知る権利」などの人権侵害)判決が出ている。

(6) また、プロサバンナ事業の問題に取り組む日本のNGOスタッフへの理由なきビザ発給拒否は以上に記した通りである。この状態が解消されないまま現在に至る。

(7) この間の経緯を踏まえれば、モザンビーク大使の参加は、プロサバンナ事業強行のための喧伝活動と疑問を唱える日本の市民団体への威嚇を目的としたものであったと受け止めざるを得ない。

(8) 具体的には、このビデオ撮影行為が、人権侵害なだけではなく、本事業のステークホルダーである日本市民、NGOの活動を阻害し、重要な活動を担う渡辺氏やともに活動する市民による活動の自由の阻害と安全を脅かすために使われる恐れがあることを否定できない。このことはひるがえって、一緒に活動する現地の小農運動リーダーたちへの危険を強めることになる。

(9) さらに、上記の通り、JICAが公的機関として市民の撮影を実施し、プロサバンナ事業の強行のパートナーであるモザンビーク政府に提供されるとすれば、同国政府がますますガバナンスを軽視し、人権侵害を起す可能性を強めることになる。

(10) つまり、モザンビーク政府へのビデオ提供は、JICAを税金と公的に支える日本の納税者と主権者の自由と安全を、JICAが進んで犠牲にすることを意味し、到底受け入れることができない。

(11) また、JICAは公的機関であり、自らの活動への市民・納税者の関心を高め、事業の実態について広く明らかにし、意見を求めることは重要な使命である。それにもかかわらず、自らの事業への関心を抑止するような行為を行うことは、公的機関としての責務にも、また自ら定めた社会的使命にも反している。

以上から、プロサバンナ事業をめぐっては、モザンビーク政府だけでなく、外務省・JICAによって、平和で民主的な手段で事業に疑問を投げかけるモザンビークの小農運動や市民社会、日本の市民団体関係者に、繰り返し威嚇行為や人権侵害が行われてきたことが分かります。

これらを踏まえ、次の三点の要請を行います。

【要請】

1. 市民への威嚇行為に抗議し、同様の行為や類似の人権侵害を繰り返さないことを求める
2. 昨年12月23日に撮影したビデオの使途を文書であきらかにする
3. 上記のビデオ動画をモザンビーク政府に渡さないことを確約することを求める


私たちは、JICAに公的機関としての使命を自覚し、日本の主権者は言うまでもなく、世界の人びとの人権擁護のために活動することを求めます。業務上の短期的利益のみを考え、相手国政府と共謀し、人権抑圧を行うことは決して許されないことを最後に記します。



2020年2月13日


モザンビーク開発を考える市民の会 代表/龍谷大学 名誉教授 大林稔
(特定非営利活動法人)日本国際ボランティアセンター 代表 今井高樹
(特定非営利活動法人)アフリカ日本協議会 代表 津山直子
No! to landgrab, Japan 近藤康男
ATTAC Japan国際ネットワーク委員会 秋本陽子 

¹ https://www.jica.go.jp/information/opinion/20190920_01.html
² http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-418.html
³JICA加藤宏理事(当時)によると、農村開発部浅井誠課長の相談を受けて、加藤理事が決定したという。
⁴ 浅井誠課長は、主催NGO関係者に受け入れを迫るため、これらが広島大学で行っていた研究発表の場にまで突然現れた。なお、浅井課長によると、この広島出張は「市民社会との対話」との名目で出張費が払われたという。
https://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy-statement/2017/01/jica-prosavana.html" target="_blank">https://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy-statement/2016/12/20161221-prosavana.html https://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy-statement/2017/01/jica-prosavana.html
https://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy-statement/2017/08/20170817-mozavisa2.html" target="_blank">https://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy-statement/2017/08/20170816-mozavisa.html https://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy-statement/2017/08/20170817-mozavisa2.html
⁷ 外務省・JVC間のファックス。渡辺氏のビザ発給をめぐる状況理解に外務省とモザンビーク大使館の間で齟齬があることが、外務省により確認されている。
https://www.youtube.com/watch?v=YB5-SmKTzhg
https://www.youtube.com/watch?v=UYXtQaRdWkM
¹⁰ https://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy-statement/2016/02/20160203-open-letter-1.html
¹¹  最高裁大法廷判決昭和44年12月24日(刑集23・12・1625)http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/765/051765_hanrei.pdf
¹²  例外は、次の1~3の要件を全て満たした場合だけである。1. 現に犯罪が行なわれもしくは行なわれたのち間がないと認められる場合、2. 証拠保全の必要性および緊急性があり、3. その撮影が一般的に許容される限度をこえない相当な方法をもつて行なわれると
¹³ https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=411AC0000000103
¹⁴ JICA環境社会配慮ガイドライン https://www.jica.go.jp/environment/guideline/

【募集延長中】NGO事務局スタッフ(有給・パートタイム)

(転載・転送歓迎)
*************
「モザンビーク開発を考える市民の会」
事務局スタッフ(有給パートタイム、2名)募集要項
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-447.html
募集期間:2020年1月16日(木)〜2020年3月6日(金)( *午後2時)
契約期間:2020年3月16日(月)〜2021年1月31日(日)(応相談)
*面接予定日: 3月9日(月)〜12日(木)いずれかの日程(応相談)
***************

当会は、「市民の視点からモザンビーク開発を考え、モザンビークの人びとにとってより良い発展を応援すること」を目的として、日本のアフリカ・モザンビークの研究者らによって、2012年12月に結成されました。これまで主に、モザンビーク北部(ナカラ回廊)で日本がブラジルと組んで実施してきた援助事業「プロサバンナ(日本・ブラジル・モザンビーク三角協力による熱帯サバンナ農業開発)」に関するアドボカシー(政策提言)を中心に、国内外のNGOや市民・研究者と協力し、活動してきました。

モザンビーク開発を考える市民の会
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/

2018年11月には、活動の集大成となる「3カ国民衆会議」を東京で開催し、その事務局を務めています。

3カ国民衆会議実行委員会
http://triangular2018.blog.fc2.com/

2014年12月より、パートタイムの事務局スタッフを配置してきましたが、内2名が契約期間を満了するのを受けて、2名の公募を行います。概要は以下の通りです。ふるってご応募下さい。

<スタッフの声>
■ボランティア・インターンよりも深く国際協力の現場に関わることができ、 特に事務処理能力が向上しました。 (R.Sさん23歳女性)
■一線で活躍されている専門家の方々と直に関わることができ、この仕事でしか経験できないような会議やイベントにも参加させていただき,働きながら同時に勉強させていただいています(しかも有給で!)。(T.Iさん 24歳男性)
■事務仕事をしながら、国際協力の「今」を知ることが出来ます。国際協力に興味のあるなしに関係なく、自分の視野を広げてみませんか? (M.Kさん 21歳女性)
■「事務的な業務を通して普通の就業体験では絶対に関われない立場や見方で日本のODAプロジェクトを見ることができ、日々貴重な体験ができています。(H.Sさん 21歳男性)
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0. 職名:事務局スタッフ(パートタイム)

1. 勤務期間: 2020年3月16日(月)〜2021年1月31日(日)(応相談)
 *勤務期間は、8ヶ月以上であれば相談に応じます。
*また、休暇期間の海外渡航や不在等についても相談に応じます。
* 但し、1回につき2週間程度とします。

2. 勤務時間:週15時間程度(*応相談)

3. 勤務場所:在宅(首都圏内)並びに月に1,2度の事務スペース(都内、上野近辺)勤務を基本とする (状況に応じ、意見交換会の場[外務省、議員会館、講演会の場で業務を行う]在宅作業・外回り業務の時間については応相談。

4. 待遇:有給(1時間1,050円)、交通費支給

5. 応募条件:
1)大学2年生以上(2020年度)。(学生・院生の応募を歓迎します)
2)国際協力や政策のアドボカシー活動に強い関心と興味を持ち、
 その改善に取り組みたいとの意欲を持っていること。
3)日本語・英語で読み書き、コミュニケーションが出来ること。
(*ポルトガル語ができればなおよいですが、必須ではありません)
4)事務的なスキルが十分あること。(ワード、エクセル、その他)
5)インターネットツールが問題なく使えること。(Eメール、ブログ、FB等)
6)インターネットへのアクセス環境があること。
(*自宅での作業はインターネットを介して行います)
7)機転がきき、事務を進んでこなし、「ほうれんそう」を怠らないこと。
8)細かく丁寧な作業を厭わないこと。
9)ノートパソコンを所有していることが望ましい(多くの作業で必要となります)。

6. 業務内容:
1)外務省とJICAとの意見交換会(2か月に1回)時の議事録取りと後日の最終化
2)意見交換会やその他外回りのための資料の整理・印刷
3)意見交換会や調査報告会などのイベントにおける後方支援
4)サーバーやハードディスクへのデータの保存と管理
5)会計管理
6)当日ボランティアやその他翻訳ボランティアとのやり取り(ML管理含む)
7)FacebookやYoutubeページの管理・更新
8)支援者、寄付者へのお礼対応
9)必要に応じた資料等の翻訳(下訳)
10)その他、業務時間枠内(週20時間未満内)の業務
(例:勉強会や国外からのゲスト招聘事業の準備手伝い)
*希望すれば外回りにも同行が可能です。

7. 選考方法と応募について:
1)希望者は志望動機書(A41〜2枚程度)と履歴書をメールでお送りください。

応募期間: 2020年1月16日(木)〜2020年3月6日(金 *午後2時)


面接は3月9日(月)〜12日(木)いずれかの日程を予定しています。
* 応募時メールに可能な日時の案を明記下さい。
応募先メールアドレス:jinji2020@mozambiquekaihatsu.net

2)書類選考合格者に面接を個別に案内します。
3)面接時には技能チェックも行います。

【本件のお問い合わせ】
モザンビーク開発を考える市民の会事務局(人事担当:佐藤)
〒 110-0015 東京都台東区東上野1−20-6 丸幸ビル3階
(特活)アフリカ日本協議会気付 モザンビーク開発を考える市民の会
メールアドレス: jinji2020@mozambiquekaihatsu.net
(*問い合わせ、応募については必ずメールでお願いします)

【議事録】第1回 国会議員主催「プロサバンナ事業」勉強会 後半

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【議事録】第1回 国会議員主催「プロサバンナ事業」勉強会 前半

2019年12月23日に参議院議員会館で開催された9名の衆参国会議員による主催勉強会、「プロサバンナ事業に関する勉強会」の逐語議事録(未定稿)です。

20191223国会議員主催「プロサバンナ事業に関する勉強会」議事録



開催日:2019年12月23日
開催場所:参議院議員会館
会議詳細:https://www.ngo-jvc.net/jp/event/event2019/12/20191223-prosavana.html
登壇者(発言順):
・ 石橋通宏(参議院議員)
・ 井上哲士(参議院議員)
・ 大林稔(龍谷大学名誉教授/モザンビーク開発を考える市民の会)
・ 牧野耕司(JICA農村開発部部長)
・ 浅井誠(JICA農村開発部課長)
・ 舩田クラーセンさやか(明治学院大学国際平和研究所)
・ 渡辺直子(日本国際ボランティアセンター)
・ 黒宮貴義(外務省国際協力局国別開発協力第三課)
・ 伊東圭介(JICA農村開発部次長)
・ 若林基治(JICAアフリカ部次長)
・ 川田龍平(参議院議員、行政監視委員会委員長)
・ 福島みずほ(参議院議員)
・ 松平尚也、原貫太、荒谷明子、枝元なほみ、レイモンド・エップ、吉森弘子、山中一耕(市民/農民としての発言)



石橋通宏議員(参議院議員):
 ただいまから、モザンビーク、プロサバンナに関する国会議員勉強会ということで、始めさせて頂きたいと思います。今日の議員勉強会の主催側であります立憲民主党所属の参議院議員の石橋通宏でございます。冒頭、この間呼びかけとさせていただいた関係で一言ご挨拶を。今日、共産党の井上議員にもお見えを頂いておりますので、後程ご挨拶を頂ければと思います。
 今日は本当に多くの皆さん、ご出席、ご参加を頂きまして大変ありがとうございます。また、JICAの皆さん、外務省の皆さんも、師走の大変お忙しい時期だとは思いますけれども、こうして呼びかけに応じてご出席を頂きまして、お時間取っていただきましたこと、誠に感謝申し上げたいと思います。本当にありがとうございます。
 また、NGO関係、市民団体の皆さまも、我々の今日こうして勉強会やりたいということで、呼びかけに対して、協力を頂きまして、事前準備の段階から含めて、ご支援いただきまして本当に感謝申し上げておきたいと思いますし、ご出席いただいた市民グループの皆さんも、この問題に関心持って、今日改めて今、何が行われているのか、しっかり学んでいただきたい、ということも含めて、ご出席、ご参加頂いたことにも感謝申し上げたいと思います。外で聴いていただいている皆さんにも、ぜひしっかりお聴きを頂いて、それぞれ、この問題について一緒に考えさせて頂く、いい機会にさせて頂ければと思っておりますので、冒頭、感謝と共にお願いを申し上げておきたいと思います。
 実は、私自身はもうかれこれ2013年から、当時参議院のODA調査団でモザンビーク行かせて頂きました。その時、外務省、JICAの皆さんにもご協力を頂いて、若干短時間の再会だったんですけれども、モザンビークの農民団体にも面会しました。その時に初めて、舩田さんの新聞記事等も読ませて頂きながら、このプロサバンナ事業の課題、問題点について改めて学ばせて頂きました。以来、もう6年半になりますけれども、この問題にずっと対応、取り組みさせて頂いて、JICAの皆さんとも何度となくやり取りをさせて頂いてまいりました。
 大変残念ながら、といいますか、この間、私自身は最初のそもそものボタンの掛け違い、このボタンの掛け違いが、残念ながら今なお解決されていない、にもかかわらず、事業が強引に進められている部分もあって、現地の当事者たる市民グループの皆さん、農民団体の皆さんに、ご理解を頂けないままに、むしろ大きな反対の声が今なお上がっている、という状況が解決されていない、と理解をしております。ただこの間も、国民の皆さまの貴重な税金が、多額の税金がこの事業に費やされております。関連事業も含めてですね。ですので、改めて我々議員の側での開催となります。
 来年度予算も先週決定されました補正予算も含めて、巨額の税金が投入されるわけでありますけれども、まさにその大きな、国民の貴重な皆さんの税金が使われているこの事業が、いったい本当に適正に行われているのかどうか、現地の皆さんの、農民グループの皆さん、小農の皆さん、裨益者としての皆さんに応援を頂けるものになっているのかも含めて、改めて我々しっかりと勉強させて頂いて、来年、通常国会での予算審議にも参考にさせていただきたい。そういう意味で、今日は企画をさせて頂いております。ですので、ぜひJICAの皆さん、外務省の皆さんも含め、改めてこの間の皆さんの運営主体として、責任ある形で、今日はぜひ、我々議員に対するということはイコール国民の皆さんに対して、この間の皆さんの取り組みなり、税金の使い方なり、現地の事業運営なりをご説明頂くという主旨で今日はやらせて頂きます。そういった観点で、ぜひしっかりと説明を、我々に対しても、して頂ければと思っておりますので、限られた時間ですけれども、最後まで宜しくお願い申し上げたいと思います。
 それでは井上議員からも冒頭のご挨拶頂ければと思います。

井上哲士議員(参議院議員):
 共産党の参議院議員の井上哲士です。今日はJICAと外務省の皆さん、そしてご参加の皆さん、本当にありがとうございます。年末の慌ただしい中での取り組みにご協力頂きまして心から感謝述べたいと思います。
 今も石橋議員からありましたように、国民の税金を使って行われている事業でありますから、それは本当に現地の皆さんからの合意、そして利益となっているのかどうかをチェックすると言うのは非常に大きな国会の仕事であります。特に、参議院はこれをし続けてまいりました。今日は奇しくも二人の参議院議員でここに参加しているわけですけども、私もODAの特別委員会にずっと参加しておりまして、この間、例えば今回の事業と深く関わりのあるブラジルのセラードも現地で見せてもらいました。
 一昨日ラオス、ベトナムの議会間交流会から帰ってきたんですけれども、ラオスに行った際も、ビエンチャンのタゴン灌漑農業の改善事業の現場にも行きまして、JICAや事業をやってらっしゃる皆さんから直接声を聞きました。それぞれの事業いろんな中身があるわけですけれども、何よりもやっぱり、現地の皆さんの利益と合意ということが必要であります。そのことは皆さん自身の(JICA)環境(社会配慮)ガイドラインにも定められておりますし、この間の国連で議論をされてきた小農権利宣言であるとか、家族農業の10年という流れの中で、きちんとそれに沿っているものになっているのかどうか、というのをしっかり見てくのが私たち立法府の大きな責任だと思っております。
 そういう場として、今日はこういう形で持たせて頂きました。この間、現地の小農の方からも日本にも来ていただいた時に、直接いろんなお話も聞いております。今、石橋さんからもボタンの掛け違いというお話もありましたけど、現実の問題として、様々なことが起きているわけですから、ぜひ今日は具体的な、真摯な議論をやることによって、この問題の新たな節目にしていきたいと思っておりますので、どうぞ宜しくお願いします。

石橋議員:
 はい、ありがとうございました。井上議員はこの間本当に何度となく国会でも様々な委員会等で質疑を、この問題に関して頂いております 。そういったやり取りも踏まえて、また後ほど、様々質問等出していただけると思いますので、よろしくお願い致します。
 それから今日は、資料としては配付されているのかどうか分かりませんが、私自身も今月、質問主意書を出させて頂きました 。この問題に関して幅広く質疑をさせていただきました。残念ながら納得いける回答を頂けたとは到底思ってないんですけれども、その中でもとりわけ今日この後お話があろうかと思いますけれども、ぜひ皆さんにも知って頂きたい点があります。
 現地で裁判所が明確にこの問題についての判決を出されております。その件についても質問主意書でいろいろお聴きをしたんですが、残念ながら外務省、これ答弁書作ったのは外務省でしょうけど、JICAの方からも、とても当事者としての責任ある答弁とは思えない回答しか、現地で対応する話ですね、という答弁しか聞かれておりませんので、これでは到底答弁になりません。なので、この件もぜひ後ほどまとめてお考えを聞きたいと思っておりますので、この点も冒頭、少し申し上げておきたいと思います。
 それでは最初にですね、すみません申し遅れました。今日9人の国会議員、この問題ずっと取り組んできた衆参国会議員で今日勉強会ということで主催させて頂いておりますが、ちょっとすみません年の瀬でこういう時期でありますので、後ほど川田隆平議員等々、駆けつけられる人は駆けつけてくださると思いますけれども、時間もありますので冒頭我々で進めさせていただきますが、多くの議員がこの問題に関心を持って取り組んで頂いていることは、改めて市民グループの皆さんにもお伝えしておきたいというふうに思います。
 以上を申し上げて、今日この勉強会を開催して頂いて重ねて多くの皆さんにご協力頂いておりますが、勉強会の背景ですね、この間の経過も含めて、龍谷大学の大林先生からまず冒頭、ご説明を頂ければと思いますので、先生宜しくお願い致します。

大林稔(龍谷大学/モザンビーク開発を考える市民の会):
 ご紹介頂きました、龍谷大学の他、「モザンビーク開発を考える市民の会」に参加しておりまして、今日はその会の立場でお話をさせて頂きたいと思います。まず私たちの会についてですけれども、よく勘違いされるのは、僕らは何かを陳情したりとか何かを考えて要求したりという団体ではありません。現地の農民を応援するために作られたもので、元々はプロサバンナ事業に暮らしを脅かされていたモザンビークの農民たちから要請を受けて、彼らを応援して欲しいということで、日本の有志が作った団体が、先ほどの「市民の会」でございます。そして農民からの要求を日本の公的な海外援助にかかわる人たちにお伝えして、その答えを農民に返すと言うのが私たちの主な役割です。ですから主催の議員の先生方がこういう勉強会を組織され、そこに呼んで発言の機会をくださったことに大変感謝しております。ありがとうございます。また多数の皆さんに来て頂いてですね、私もあがり症なもんなんで、とても緊張しておりますけれども、ありがとうと、言いたいと思います。
 次に、今回の会議について、僕たちが議論して欲しいという会議についての期待についてご説明をしたいと思います。まずその前にちょっとビデオをひとつ観て頂きたいと思います 。
 ありがとうございました。これTBSで報道されたものなんですけれども、実はこのビデオ、たった2分間なんですけれども、大変広く関心を得まして、TBSでニュースをアップしたサイトがあるんですけれども、そこで一時期再生回数が1位になりまして、しばらくの間ナンバーワンに留まっておりました。その後です。このビデオをお見せしたのは、その後のことを議論したいからですけれども、今日議論して頂きたい記事が、国際協力機構JICAのホームページにアップされました。
 ご承知のとおりJICAというのは日本のODA、公的援助の主な部分を扱っている公的な組織です。これですね 。この文書は、JICAの、今日も配布されていますね。私たちはこれを読んで大変驚きました。というのは、何よりこれは批判された人物、先ほど映っていた人物ですけれども、この人を危険に晒す内容だったんです。彼の個人名が出ているし、彼とその主張を批判するという内容になっております。
 実は先日モザンビークで市民社会のリーダーが一人暗殺されました。事件は被害者が選挙の不正を調べている時に起きて、犯人は現職の警官でした。ちなみに被害者はプロサバンナ事業への反対声明に署名した一人でもありました。この農民が、先ほどの方がやってきた時に、彼はその日本に来るってこと自体がかなり危険な行為だということを自覚して、ある意味で覚悟してやっています。毎回彼はそうして、ある程度の覚悟を持って、日本にやって来ています。実際にこれまで訪日した農民を含めて農民運動のリーダーたちは、様々な形でモザンビークの政府や関連する企業から脅迫を受けております。
 そしてこのホームページの掲載文というのは、かなり、そういう危険な行為をする人たちに非常に危ないシグナルを送っているものなんですね。というのは、事業の援助機関がこの人を名指しで批判しているということ。これは現地のそういうことを画策する人達がいたとすればですね、非常に危険なシグナルとして受け取られても仕方がない。
 ちなみに日本国内でも公共事業に住民が反対したり異を唱えたりすることはたくさんあります。しかし、この様に一個人を特定して、事業主体の省庁とか自治体が、この人が言っていることは嘘だとかいう様なことをメディアで、公にするってことはまずない。私の知る限りではないと思います。
 そのため、日本のNGO、私たち含めて多くのNGOが、連名で、この声明というか掲載記事の削除と謝罪をJICAに求めてきました。しかし、掲載が始まって以降3ヶ月経つわけですが、未だにこの文章はホームページに掲載され続けております。私たちは今日の議論を通じて、この声明、その掲載された記事のですね、危険性と削除の必要性が広く共有されて、JICAが必要な行動を取る決断をする、ということを期待しています。
 さらにもう一つ大事なことは、この声明そのものの内容についてです。なぜかというと、この文章に、農民たちが「プロサバンナにノーだ」と言っている本当の理由は全く触れられていません。反論するというのであればですね、まさにその点について反論すべきだと思うんですが、それについては書いていません。農民たちがなぜここまでJICAあるいは日本の国際協力に対して不信感を持ったかという理由が、今日の議論を通じて皆さんに共有されて、JICAが正しい対策を取ることを期待しております。
 (JICAの)声明は、農民の主張に対してたくさん批判点を挙げていますけども、実はその多くの点は、事実に明らかに反しています。さらにその他の部分も含めて、農民たちがJICAや外務省に何度も要請し、我々が経由して伝えたことについて、ホームページの文章は一切触れていないです。私たちはその文章全体がですね、こうした重大な事実から目を逸らすために書かれたのではないかと疑っています。
 それは何かというとですね。一つ目はJICAが自ら農民や市民社会の分断工作に手を染めたということですね。これは日本の名において行われた行為として恥ずべきことだと思います。これについてJICAは未だに説明責任を果たしていません。これは現地の農民から何度も要請があって、私たちはその説明を求めてきたんですが、現在もそれについて説明責任を果たしたとは言えない状況にあります。
 もう一つは、JICAが、モザンビーク、現地の裁判所の判決を無視しているということです。これも書いてありません。現地の裁判所は農業省、つまりプロサバンナを所管する農業省が国民の人権を侵害しているという判定をしました。具体的には農民、市民が知る権利がある情報を農業省は秘匿していると、隠したまま事業を行っているというふうに判定したわけですね。そして農業省内の担当の部署には「プロサバンナ調整室」というのがあるんですが、これは元々JICAがJICA内に設立した組織で、現在は農業省の中にありますが、JICAがお金を出し、JICAがコンサルタントを送り込んでいる組織です。そういう意味では非常にJICAの色が濃い組織ですね。そういう意味では、判決は、ある意味で農業省、特にJICAが深くかかわっている「プロサバンナ調整室」に対して向けられてものです。
 その判決が出た後、判決では情報を開示しなさいという判決が出たのですが、農業省は現在もこの判決に従っていません。そういう意味では知る権利という人権侵害を犯し続けているわけです。これに対して日本の援助機関であるJICAは沈黙を続けております。農業省に対して必要な要請も行っていないし、JICA自身もそういう情報開示に対する責任を取っているとは言えない。
 というわけで、住民分断と法の支配の無視、この二点。この二つの点にかかわるJICAの姿勢そのものが農民たちへのJICAへの信頼を打ち壊している。ひいては日本に対する信頼を打ち壊しています。これが、彼らが無理をして代表を遠い日本まで送り込む、そのため苦労して来た大きな理由であります。そして農民代表が日本のテレビでプロサバンナを批判した背景には、こうした二つの大きな事実が深く関わっていると思います。
 JICAはこの二つの点について真剣に反省して、農民たちが納得できる行動を取る。このことが、農民の信頼を回復する第一歩だと思います。これなくしては、JICAとの対話という話も成り立たない、と思います。自らの想像で作り上げた批判に反論するのではなく、本当に応えるべき点に真摯に応えるということがまずなされるべきことであると思います。今日はこの二点についても、JICAが国民に負託された原則に立ち戻って、国民に期待された援助機関として真剣に議論することを期待しております。以上です。

石橋議員:
 はい、大林先生ありがとうございました。それではですね、最初に、今ご指摘を頂いたこのJICAのホームページの件について、ちょっと絞って、JICAの方からご説明頂ければと思いますが、あと他に論点も頂いています。
 冒頭私も挨拶の中で質問主意書にも触れさせていただきまして、今ご指摘のあった、現地の裁判の判決の件は、そこでもお聞きしているんですが、残念ながらちゃんとした回答を頂けてないので、後ほど改めてやり取りさせて頂こうと思っております。できるだけ深く論点についての意見交換に後ほど時間を使いたいので。最初にこのホームページに関する件、これは井上議員からも私からも重ねて、早急に削除するようにということで要請かけましたけれども、未だに削除されておりません。そのことも含めて、JICAから、まずはこの点についてご説明を頂きたいと思います。ちょっと論点多岐に渡りますので、まずこの点に絞って、5分、10分以内でやってください。それでやり取りを準備させて頂きたいと思いますので、まずは、じゃあ牧野部長宜しくお願いします。

JICA牧野耕司(農村開発部):
 JICA農村開発部長の牧野と申します。宜しくお願いします。アフリカにもう35年ほど付き合っておりますけれども、非常にアフリカを愛しています。第一点目について、コスタさんの個人攻撃をしているのではないかと、人権の問題だという点に関しましては、決してJICAとしては個人を攻撃しているというわけではなくて、コスタさんが仰った内容について意見を述べたということだけでございます。むしろコスタさん自身については、非常に我々敬意を持っておりまして、私個人も経緯を持っておりまして、三回、四回来日してご意見を述べていると、これはすごいことだと。ですので、決して個人に対する誹謗、批判ではなくて、意見に対する我々の考え方を述べたということだけでございます。二点目には、コスタさんが来日の前後、来る前にはコスタさんがどの様な主旨で来日するかということが既に公表されていた、というふうに理解していますし、来日された後にはこのような形で報道もされて、名前、そして顔自体が出ていたということですので、すでに公表済のものだというふうに伺っております。三点目には、この、特に院内集会、それからあとこの様な報道などにたくさんの、コスタさんが仰ったことをはじめとした意見、あるいは質問がJICAに寄せられまして、それに対して、我々としての意見述べると言うことが必要であるというふうに考えまして、この様な形でウェブサイトに掲載したという経緯がございます。

石橋議員:
 簡潔にありがとうございます。あの、もし意見あったら、ぜひ出席の皆さんからも頂ければと思います。これ最初の段階でね、現地からいろいろやはりご批判やら、ご意見やらを農民グループの皆さんから出されている。それに対して、JICAなり外務省なり真摯に回答頂きたい、説明を頂きたい、と要請してきた。それに対応してくれているのは評価します。ただ我々も止めてくれと言っているのは、こういう形。先ほど大林先生も仰られたように、これは彼個人の意見じゃないですね。現地でこの問題に対して反対の声を上げておられる多くの皆さんの意見を過小評価されたいようですが、少なくとも、多くの農民団体の皆さん、相当数の加盟人員を持っておられる、いろいろな小農グループの皆さん、市民グループの皆さんが声を上げておられる。それは皆さん全員呼んでくれるなら全員呼んでもいいけど、全員呼べない。だから代表して来ておられる立場で、彼らの代弁者として、こういう意見、こういう疑問点、こういう問題点ということを挙げられている。
 にもかかわらず、皆さんが、個人攻撃として、個人名を特定して、こうやってJICAが出されるのは、これは違うでしょう。あくまで、そういったご意見を現地から頂いているということについて、真摯に説明を頂くならぜひそうしてくださいよ。このようなやり方がダメだと、我々は言ったはずです。ですから部長もしそう言うのであれば、これ明らかに一旦削除をして、こういう形でJICAが個人名を特定して、あたかも当事者の一個人が云々という形での表現ぶりでの説明は即刻撤回して下さい。重ねて、本人を本当に危険に貶めています。危険に晒しています。それはわかるはずです。
 JICAの皆さん、本当に牧野さん、アフリカで30数年間ご経験をされているのであれば、どれだけ、政府の事業に対して、一般市民が声を上げることが、命を懸けた危険な行為なのかということは、一番よくご存じのはずだ。そのご存知であるはずのあなたが、JICAが、こういうことをしちゃいけない。だから我々はお願いしたはずです。反論あればどうぞ。

JICA牧野:
 現地では様々な意見があるんだと思います。反対意見も多いかもしれませんけれども。我々の理解では、賛成する、プロサバンナについて、全部じゃないかもしれないけども、一部については賛成する、あるいはプロサバンナについてこの部分については反対するけれども、この部分は賛成する方と、一人の人間でもいろんな考え方はあると承知しております。ですので、この方が一人で全ての北部三州を代表しているということはなかなか言えないと思いますし、そうじゃないご意見もあると思います。ですので、この方が仰ったこの内容は我々はこう思います、というように言及したということでございます。

石橋議員:
 いや、答えてもらってない。だから、そういう反対意見なり、様々なご意見があり、それをああやって、危険を冒しても、代弁者としてここにきて、発言をされている。それはそういう意見だということを真摯に受け止めてください。それに対して説明責任を果たしてください。でも、個人名を特定してJICAがある個人を攻撃する必要は全くありません。それは、個人を危険に晒す行為だというのは、重ねて今お答え頂かなかったけど、それは牧野さんあなたが重々ご存じのはずだ。いやご存知じゃなかったら、とても専門家というふうには、ごめんなさいね、失礼ながら呼びたくない。けれど、それはご存じのはずだ。だったら、JICAがそんなことしちゃいけない。ということで申し上げている。

JICA牧野部長:
 私から初めにご説明申し上げましたけれども、そもそも来る前には、どのような方がいらっしゃるということは公表されて、しかもテレビに顔も名前も出ているわけですよね。どうしてこれ以上危険なことがあるんでしょうか。

石橋議員:
 重ねてJICAの皆さん、皆さんのポジションをご理解されてないね、全然。皆さんこの巨額の国民の、日本国民の税金を使って、この事業を、この間ずっと、現地のそういった反対の声も、どこまで聞いていただけているか知らないけれども、推し進めてきた立場です。皆さんがどれだけ権威ある立場なのか、権力ある立場なのか、それはご存知のはずです。
 そういった権力のある側の皆さんが、個人名を特定して、こういって皆さんの公のホームページに、こういったことを載せてはいけないのではないか、ということを申し上げている。皆さんその立場をしっかりわきまえられた方がいいと思います。皆さんが何をされているのかということをね。でなかったら皆さん重ねて、これだけの国民の貴重な税金を使って現地の皆さんの裨益のためにやっておられるなんて、言って欲しくないなという気がしますけれど。

JICA牧野部長:
 私はそうは思いません。個人を誹謗しているという話ではなくて、意見に対する意見ということですので、どうしてそれが攻撃になって、やがて本人の、身の危険になるというのかよくわかりません。

井上議員:
 事業者が、一般的ないろんな意見じゃなくて、個人名を挙げてやっているってことが、誹謗中傷のつもりはないと仰っていますけれども、結果として、彼を危険に晒す、とご指摘もありました。そういうことになっている、と。ないしは、そういう可能性があると。そういう認識もお持ちでないということですか。

JICA牧野部長:
 仮説に対して答えるつもりはございませんが、具体的にはどのようなリスクが発生しているのかまず教えて頂ければと思います。

石橋議員:
 ご出席の皆さんに発言頂くと、とめどなく出てくるのかもしれませんが。この七年間、残念ながらどれだけ、現地で、先ほど分断という声も頂きましたけれども…

JICA牧野部長:一般論ではなくて、ですか。

石橋議員:
 いや一般論じゃない。一般論で言われているわけでは決してありません。現地の皆さんは、実際にそういう方々と、ずっと寄り添って、サポート、支援をしながら対応されてきた。だから発言されているわけです。全然一般論で言われているわけではありません。で、ちょっと発言お待ちになられている方おりますので、では舩田さんどうぞ。

舩田クラーセンさやか(明治学院大学国際平和研究所):
 この件は、詳しく渡辺さんの方から事実関係、ここにある七点のJICAのご見解、ご反論ということについて、NGO側の渡辺さんの方から、具体的に指摘させて頂きますので、そちらで、と思います。が、そもそも、農民運動、そして市民社会のリーダーとして発言したのに(なぜ個人扱いか)、という批判も当然なんですが、実はこの七点挙げてらっしゃるうちの四点までが当日誰も言っていない、そして報道すらされていないことを基に反論されている。つまり、先ほど大林代表が仰ったように、虚偽の土台に基づいて、コスタさんだけを名指しをして批判しているという点で、非常に深刻な問題があると思います。
 もう一つなんですけれど、牧野さん、算数というか。例えば、コスタさんは、ナンプーラ州という事業最大の対象地域の三万人の農民の代表なんですね。選挙で選ばれた。一方で先ほど、何度も何度も、賛成している農民もいる、いろんな意見があると仰っていた。ですが、出されているのは、当時も、前回も、今回も4800人ということで、別に数でどうってことを言いたいんじゃないんですよ、でもまさにJICAが言ってらっしゃるのは、コスタさんをなんと「反対する少数派」と書いてらっしゃるんですね。つまりこれを虚偽、半分以上が虚偽の内容に基づいて、公的機関であるにもかかわらず書いてらっしゃる。さらに、コスタさんは、皆さんが支援している4800人の農民より遥かに多い数の、一州だけで、農民を代表されている方である。にもかかわらず「反対派」と称している。つまりその様に矮小化して嘘つき扱いして、さらに名指しで批判しているというのは、普通に考えてあり得ないと思うんですけれども。どうなんでしょう。

石橋議員:ちょっとここだけ、今お答えください。ここでコメントだけ。

JICA牧野部長:
 ご説明ありがとうございます。たしかに、そのコスタさんが代表している農民組織のメンバーの数というのは非常に多いと承知しております。ただその、全員がプロサバンナを賛成しているのか、あるいは一人も…。

舩田クラーセン:
 すみませんそんなこと言ってなくて、なぜ「少数派」と書いたのですか。コスタさんのことを名指しにして、「反対派は少数派だけれど」となぜここに書いたんですか。普通に算数したら「少数派」ではないですよね。

JICA浅井誠課長(農村開発部プロサバンナ担当):
 農村開発部の浅井です。ここで「少数」と申したのは、私たちが聞き取っている範囲の中で、JICAの事業の中では「少数」、反対の声が多くないというふうに…。

舩田クラーセン:
 これJICA今日配っていただいた(ホームページ掲載文)。聞いている声というのは5500人ですよね。で、支援先は4800人。足したらいくらですか。

JICA浅井課長:一万弱。

舩田クラーセン:
 一万弱ですよね。で、コスタさん、何度も言いますが、三万人の農民の代表ですね。

JICA浅井課長:
 ですので、今までも申し上げましたけども、三万人の方にプロサバンナ事業を私たちが行っていることが本当に受け入れないのかどうかというところは、ぜひ私たちも伺ってみたいと思います。

舩田クラーセン:
 いや、だから、コスタさんの小農運動、ナンプーラ州農民連合、三万人の選挙で選ばれた代表、連合のポジションは「プロサバンナにノー」です。ご存知ですね。浅井さんもう三年目なんだから。

JICA浅井課長:はい。皆さんがいつもそういう形で、ご紹介して…。

舩田クラーセン:
 「皆さんが」じゃないです。コスタさんが来て、話しましたね。(浅井:はい)ここに座る前に、政策協議で話しましたね。(浅井:ええ)しかもコスタさんだけじゃなくて「プロサバンナにノーキャンペーン」という、いろんな団体が入ったところの代表者も来て、JICAと個別に協議しましたね。(浅井:はい)その時に「ノー」って皆言いましたね。(浅井:ええ)だから、おかしいですね。まぁこれ以上やってもしょうがないと思うので渡辺さんの説明入っていただいた方がよろしいと思います。

JICA浅井課長:
 もう一言よろしいですか。全国の農民団体とでも言いましょうか、UNACというのは。UNACとこれから呼ばせて頂きますけれども、私たちが意見交換をさせていただいた中には、そのUNACに所属する農家さんもいらっしゃる。その方からは必ずしもノーと理解すべき様な発言は頂いていないということもあり、そこは私たちが実際に見聞きしたこととして、三万人が全て反対ですというところについては、私たちは違う声も聞いていますということを申し上げております。

舩田クラーセン:
 すみません、一個だけ。それは事実と違う。それが分断と言うんですよ。なぜJICAがその人たちにアクセスできたかというとお金をばら撒いたからですね。これ後で渡辺さんが説明されます。UNACとして、プロサバンナ対象三州のあの小さな団体のトップを集めて、先週会議をされたのをご存知ですか。ナンプーラ州で会議がありました。

JICA浅井課長:存じ上げておりません。

舩田クラーセン:
 UNACとして会議をしまして、プロサバンナに対する、小さな団体も含めて意見を聴取しました。そして統一の見解を作りました。声明としてはまだ出てきていませんが、我々のポジションは2012年の声明から変わっていない、そして2013年の公開書簡から変わっていない。それはつまり「プロサバンナにノー」であり、「緊急停止を求める」、ということですから、ちょっと認識改めて頂ければと思います。あの、本当に、内容に入っていきたいと思います。

JICA浅井課長:
 あと一点、「反対派」と呼ぶことについて、というご指摘があったので、それについて簡単に回答申し上げたいと思うんですけれども、現地でのキャンペーン、”No to Prosavana”であったりと舩田さんの方からご紹介ありましたが、そういうところで、”No to”というところで「反対」という言葉を使わせて頂いています。

舩田クラーセン:
 「反対派」の話じゃなくて「少数派」と言ったことについてどうですかだったのですが、もういいです。

JICA浅井課長:
 二点頂きました。そこのところは、最初に少数という話と、反対と言う言葉二点ご質問頂いたというふうに理解しております。

石橋議員:
 ちょっと浅井さん、こんがらがっている。わざとこんがらがせてるかもしれないけど。今、渡辺さんに論点整理をしてお話を頂きますが、これ聞いていただいている皆さんもね、今の浅井さんの考え方は由々しき発言です。
 例えば、実は僕は元々日本の労働組合の出身です。今日市民団体の皆さん多くいらっしゃっていると思います。僕の組織は、例えば15万人の組織です。15万人の組織は当然ですが、皆でしっかり議論をして、そして方針建てます。その方針を、組織のトップが、「組織の方針」としてしっかりと発言をします。それが組織です。皆さん、15万人の意見聞いてないからそんなこと知らないや、と仰ってるのと同じ。それは由々しき発言です。JICAとして。
 これだけの農民団体が、僕らもずっとお会いしてる、UNACはじめ、多くの市民グループが反対の声を上げている。組織として反対されている。組織としてこの間一生懸命声を上げておられる。代表者の皆さんは命を懸けて発言をされている。それを、いや全員の声聞いてないもんって仰っている。それは違うよ。そんなこと言ったら成り立たないよ。
 浅井さん、我々の労働運動、労使関係否定するの。市民運動否定されるの。そんな発言しちゃダメでしょう。もしそれに寄って立ってるなら、まずもってJICAの姿勢そのものがおかしい。そのことは申し上げておきたい。えっとすみません時間ないので。

JICA牧野部長:決して浅井はそういうことを言っているわけではございません。

石橋議員:多くの皆さんそう聞こえたと思うよ。

JICA牧野部長:UNACの組織としての考え方もある、ということは承っております。

石橋議員:いや承ってない。

JICA牧野部長:
 いろんな意見がある。その中でも非常に大きな組織の一つの考えとして、そういったものを持っているというふうな理解を申し上げただけでございます。

石橋議員:
 聞いていただいている皆さんが判断して頂けると思うので。ただ、先ほど重ねて、JICAはそんなこと言っちゃダメだ。絶対に。成り立たないよ、そんなこと言ったら。それでは、いくつか、これそもそも虚偽、そもそも違うということもあるということなので、渡辺さんの方から説明頂いて、その後改めて。

渡辺直子(日本国際ボランティアセンター):
 日本国際ボランティアセンターの渡辺です。今日は議員の皆さま、この様な場を設けて下さり本当にありがとうございます。そして一般の参加者の皆さまも、本当にお忙しい中ありがとうございます。また、外務省・JICAの皆さんも、本当に年末のお忙しいところお時間割いて下さって本当にありがとうございます。
 私の方からは、特にこの声明、JICAが出された見解ですね。これに対する反論とかということではなく、自ずと反論になってしまうかもしれないんですけれども、今日たぶんここに初めて参加された方もいらっしゃるのではないかと、あるいは、前に参加していたとしても、この件をずっと、我々よりも毎日何かこの件にかかわっているわけではないので、たぶん今このやり取り見ても、何が問題なのか多分わからないこともいろいろあると思うんですね。というわけで、この間どういう経緯で何があったのかということを、私の方から少しご報告をさせて頂きます。
 皆さんお手元にJICAからの資料があるんですけれども、先ほどの報道に対して、牧野さんからのご説明は特にこの点には触れられてなかったんですけれども、ひとつひとつ私の話を聞きながら、少しタイトルだけでもご確認頂ければなと。七つの論点をご提示されておられます。これが一体本当はどういうことなのかということで、ご説明をさせていただきます。
 先ほど、この件が何なのかということを実は私たち結構当然のようにODAという言葉を使うんですけれども、実はあまり浸透していないんだなということが、この間自分が大学でお話させてもらったりだとか、いろんな市民の方と話す中でよくわかりましたので、最初におさらいなんですけれども。ODAというのはOfficial Development Assistanceといって、我々の税金を使って「国から国へ」支援をする枠組みです。私たちのようなNGOは「人から人へ」ということで、ODAを使って事業をすることもあるんですけれども、ODAの特徴というのは国と国のやり取りということがメインになるということがあります。契約ですね。ただこの際に、やはり援助というのは人々のためのものなので、人々の声を聞かないといけないと言うのは当然の前提としてあります。
 プロサバンナは、じゃあ一体何なのかということなんですけれども、こちらですね。モザンビークという国、アフリカ大陸の南の方にある、あの地図の赤いところにある国なんですけれど、それの北部の三州、ニアサ州、ナンプーラ州、ザンベジア州の21郡の1100万ヘクタール、これどれくらいかというと日本の全耕作面積の2倍以上、を対象として農業開発をしましょうねということで始められました。今もそのようにいわれています。JICAさんの資料などによると、約400万人の農業従事者に直接的・間接的裨益すると言われています。
 どのように、そもそも始まったのかということですね。これ2009年7月のラクイアサミット、G8の時のラクイアサミットの時の日・ブラジル首脳会談で、時の総理の麻生首相とブラジル、ルーラ大統領が話した時の概要です。プロサバンナの生みの親というのは、日本とブラジルです。モザンビークではありません。ここで、「日・伯両国は、セラード農業開発という世界に誇れる協力の実績を有しているところ、この協力で培った知見を活かし、アフリカでの三角協力を進めることで一致した」と。この資料(JICAホームページ掲載資料)5番に、「プロサバンナ事業はブラジルのセラード開発をモザンビークで再現するもので、モザンビークの実態に即していないために様々な問題を引き起こしているとの指摘」について、これは違いますよということが書いてあるんですけれども、(プロサバンナの)起源はそういったところから始まっています。これも2009年の9月に、「モザンビーク熱帯サバンナにおける農業開発三角協力に関する会議」、議事録があるんですけれども、ここでも日本、ブラジルのパートナーシップに基づいて、このモザンビークでの事業が行われますよ、と。なので、発端は日本とブラジルのパートナーシップの枠組みにおいて始まっています。
 (これは)その際の「事業の前提と構想」です。当時の「前提と構想」なんですけれども、これはモザンビークの小農が「低投入で低生産の農民だ」と。土地が有効活用されていないので、スケールの大きな農業開発を行って、海外にそのための農業分野への投資を呼びかけましょう、ということ。(JICA掲載文で)「セラードの再現ではない」ということが言われているんですけれども、JICAのサイトに、このような、当時JICAが1970年代にブラジルで行ったサバンナを一大穀倉地帯に変えたセラード開発のようにモザンビーク変えますよ、ということがホームページに載っていました。今は削除されています。
 その中で先ほど投資を、という話があったんですけれども、構想としてもう一個大きな点。ブラジルのセラードの経験を活かす、そのために必要なものとして言われていたのが投資です。これは「ナカラ回廊農業投資促進に向けた日本、ブラジル、モザンビーク官民合同ミッション」、当時のアフリカ部部長の乾(英二)さんのプレゼンなんですけれども、そこでやっぱり日本、ブラジル、特にセラード開発の経験、技術が活かされる、と。その中で、ポテンシャルのある農作物としてはノンGMの食品大豆、搾油用大豆ということで、大豆に焦点が当てられています。この辺りの経緯につきましては、今日NGOの側からお手元にお配りしました資料の2-2から2-5に掲載をされております。今、詳しく見ている時間はないんですけれども、後ほどぜひご覧頂ければと思います。
 あとは資料の10ですね。日本とブラジルの間の公電のものがあって、ここでも日本とブラジルの関係、セラードのことが強調されています。(プロサバンナは)この様な起源で始まって、当初、中でも大豆を生産しましょうということで、今はそういったことが否定されているわけなんですけれども、2013年4月2日、私が参加したJICA主催の投資セミナーなんですけれども、ここで日本の企業が、日本人はこんなに大豆を食べますと。なので、プロサバンナというのは日本の消費者のためにノンGMの大豆を持続的に得る必要があるので行います。なので、モザンビークで大豆を生産して下さい、投資を呼び込んで。そしたら、我々商社が買いますよということで、宣伝がなされていました。これもお手元の資料1で配っているんですけれども、当時のJICAワールドの2010年5月号で、「途上国の農業開発なしに維持できない日本人の食生活」ということで、ブラジル・セラード開発の経験をモザンビークへということ、また、日本と世界の食の安全保障のためにモザンビークで大豆を生産して輸出するということが謳われています。
 これをよく表す図というのが、これモザンビークの北部三州の「ナカラ回廊」と呼ばれているものなんですけれども、このナカラ回廊開発というものがJICAによって行われておりまして、こういった全体像の中に農業というものが位置付けられています。これ何かというと、沿岸部で天然ガス開発、内陸部で、これJBICが関わっているんですけれども、石炭開発があって、港湾開発と鉄道整備だったり道路の整備だったりインフラ整備をして、採ったものを外に出していきましょう、輸出していきましょう、と。そういったものを官民連携で行いましょうねというのが、(プロサバンナ)事業の始まりです。こういう中で農民たちは反対の声を上げるようになったということがあります。
 先ほど、土地が奪われる可能性があるということをコスタさんは2013年当時も、ビデオで言っていたんですけれども、実際にこの頃モザンビークの現場で何が起きていたというと、モザンビークの北部では、2011年頃から大豆栽培をするアグリビジネスによる土地収奪が頻発していました。この土地は、かつて彼らが耕していた畑があり、森があり、小川があり、お墓があり、家があり、というところだったんですけれども、そういったアグリビジネス、海外から来たアグリビジネスによって取られていった。それを本来は自国の政府がこの農民たちの権利を守るべきなんですけれども、むしろその会社の筆頭株主が大統領だったりとか、そういった形で、現地のガバナンスが悪化していく中で起きている。そういったことと表裏一体で行われています。こういった現実が、モザンビークの小農を当時取り巻いていた。こういうことから事業に反対の声を上げました。先ほど見て頂いたような構想でやれば、絶対に自分たちの土地が奪われるに違いない、と。
 しかも、情報がやはり出てこない、ということを、当時も彼らは言っていました。そういった反対の声を上げる一方で、自分たちの実践というのが既にあるんだ、そこに基づいた発展というのを自分たちはやっていきたいだけなんだ、一旦停止してくれないか、と当時、モザンビークの農民たちは言っていました。
 この結果何が起きたか。実施主体側、日本、ブラジル、モザンビークの政府、JICAも含む、実施主体側は、止めはしなかったんですね。止めてください、一から考え直してほしい、ゼロからスタートして欲しいということを言ったわけなんですけれども、その声には応じない。代わりに、確かに、口頭では、説明では、いやいや、プロサバンナっていうのは「小農支援なんですよ」、と。あるいは、「投資を促進するものではないんですよ」、と。なので、「対話が重要なんです。だから小農と対話をしながら進めるんです」ということを、ずーっと言ってこられました。じゃあその結果何が起きていたか、どんなことが現場で起きていたのかということで、少しご覧いただきます。
 プロサバンナというのは、実は三本のプロジェクトから成り立っています。プロサバンナ・プログラム/事業というものは、一つはプロサバンナPIといわれる、一番上にある大豆やトウモロコシなどの改良品種、種子の改良品種の研究などをするような技術移転能力向上プロジェクト。もう一つが、一番下にあるプロサバンナPEMといわれる、そのコミュニティレベルの開発モデルを策定する。これは、JICAさんがいつも得意にされている小さい規模での事業をやって、モデルを作ってそれを広げていく、そういったものだと思うんですけれども、こういったものが行われている。もう一つが、そういった大規模農業開発を長期的に、モザンビークを発展させていくにあたって長期的な農業開発計画を策定しますよ、と。それがプロサバンナPDといわれるものです。
 これご覧のとおり、本当は2013年に策定が終わる予定だったのが、未だ終わっておりません。農民たちが反対の声を上げて、結局今見て頂いたようなやり取りですね、言うことが全くすれ違いで農民たちの声が全く届いていない、そういう状況が起きている中で、全く対話も成り立たないような状況というのが作られてきたために、そのまま進められず、まだできてきません。その結果、多額の税金が投じられているということがあります。これ当時から見て頂くとわかるんですけれど、民間投資入れましょうねということが、やっていないよと言いつつすでに行われている。ということが、わかるかなと思います。
 じゃあ対話が大事なんだ。そのための支援なんだ、と言って何が行われていたのか。現地で、やはり、自分たちの周りで知らないうちに大企業が入ってきて、大豆栽培企業が入ってきて土地を取っていると思うのと同じように、プロサバンナについて対話をしたい、情報をくれということを言っているうちに、なにか自分たちの周りに変なことが起きるんですね、農民たちに。
 なので、私たちも日本の市民の責任として情報をきちっとJICA、外務省に求めるということをやってきました。ですけれども、その結果出てくるのが、こういう皆さんも知っている「のり弁」といわれる、これ真っ黒の結果が出てくるんですね。なので、我々からすると、事業の特徴の一つ目として、情報隠蔽、不透明であるということが一つ、言えるかなと思います。こういう風に情報が隠されている中で、じゃあさっき言った対話のために何が行われてきたのか。一言でいうと、「JICAによる小農の抵抗を削ぐための戦略と活動」というふうに言えると思います。これはモザンビークの市民社会からは、介入と分断、先ほど舩田さんから「それこそが分断だ」と仰っていたんですけれども、そういったことが実際に行われていて、そういった声が上がっています。
 今日は三点について皆さんにご報告をさせていただきます。一つ目が「コミュニケーション戦略」と言われるもの、もう一つがモザンビーク市民社会内部の調査、そしてその結果生み出された「市民社会対話メカニズム」というのがどういうものなのかということ。これらは全てJICAがお金を出して、私たちの税金が投じられて行われているものです。
 一つ目、コミュニケーション戦略、プロサバンナとは介入分断であるという点。コミュニケーション戦略というのは、ここには2013年8月1日の契約のことが書いてあるんですけれど、実際は2012年の10月に農民たちが反対の声を上げ、11月から私たち日本の市民社会が動き出した、その一か月後の2012年12月からこの計画始まっております。これ何だったのか。対話が大事、小農のためだよね、と言いながら実際何が行われていたのかというと、JICAがお金を出して、現地のコンサルタントを雇って、「コミュニケーション戦略書」というものを作りました。
 コミュニケーション戦略とは何なのかというと、その報告書に書かれていることです。戦略、どういった戦略かというと、「プロサバンナがコミュニティとの直接のコンタクトをすることによって、コミュニティ、あるいは農民を代表するこれらの組織の価値、信用を低めることができる」と書かれています。先ほど見て頂いたようなやり取りも、まさにそのようなのかなと思います。「市民社会組織のモザンビークのメディアに対する影響力については、プロサバンナがメディアと継続的にコミュニケーションを持つことで特にモザンビーク組織の実行力を減らしていく」といったことも、JICAがお金を出した現地のコンサルタントが作ったものに書かれています。他には、「モザンビーク市民社会諸組織の重要性を奪うことによって、モザンビークで活動する外国NGO、我々のことですね、の力を削ぐことができる」、あるいは「ブラジルのセラードとナカラ回廊の結びつきを遠ざけることにより、これらの国際NGOが使用してきた主要な論点のいくつかに関して信用を低下させることができる」と書かれています。先ほど、「セラードを再現するものではない」と(JICAが)説明しているものにありましたね。こういったコミュニケーション戦略に則って行われています。そして、書かれている通りのことが起きている。さらに、「それでもその影響力が継続されるならば、間接的に、外国の諸組織、我々の役割について問題化する、あるいは批判する」、それは「メディアを通じて行う」、ということが書かれています。
 実際に、現地のメディアでJICAがコンサルタントとして契約した、2200万円をそこに払っているんですけれども、地元団体が地元紙の取材に、反対する市民社会関係者を批判して、プロサバンナを推進する、賛成なんだという発言を展開するような記事も何度か出ています。これが一個目ですね。
 もう一つは先ほどの二番目と三番目。「市民社会関与プロジェクト」というものも行われました。これもJICAが現地のコンサルタントを雇って行ったことです。2015年10月当時ですね。現地の側から、小農団体、あるいはNGOから、JICAに雇われたというコンサルタントが私たちの団体を一軒一軒回って一人ずつ指名で訪問してきて、プロサバンナについて意見を聞いてくる、と。ものすごく変なことが起きている、と。なので、調べてくれないかと言われて、私たちは、JICA・外務省と、その時、意見交換の場を持っていたので、聞いてみたんですね。でも、結局何も教えてもらえなかった。「今は言えない」と言われたんですよ。
 その結果何が起きていたか。これも開示請求などによって出てきたことなんですけれども、これJICAのコンサルタントへの業務指示書です。何が書かれているかというと、モザンビーク市民団体・個人のプロサバンナへの立場の調査を指示。対立関係の主な要因を把握して、プロサバンナに関する会話に意欲を示しているステークホルダーを見つけ、協議に招待、と。これは結果的に、プロサバンナに反対の声を上げているステークホルダーが排除されていくプロセスでもありました。
 どういうことかというと、これは実際にコンサルの中間報告から取ってきたものです。このように色が実際に付いているんですけれども、何をやったかというと、一つ一つの団体を回って、色分けをするんですね。何によって色分けをするかというと、プロサバンナに対する姿勢です。「赤」は”No to Prosavana”、「紫」が条件によっては対話に応じるだろう。「黄色」がそんなに利害関係ない。「グリーン」が”Supportive Prosavana”、プロサバンナについて前向きだよという団体なんです。結果として、この先ほどの業務指示に従って、赤いところを排除して、緑の団体と、「市民社会と対話をして進めていますよ」と言うための「市民社会対話メカニズム」というものが作られました。
 これ本当に簡単な概要図なんですけれども、どういうふうに行われたかというと、例えばナンプーラ州農民連合というのはコスタさん、先ほどのコスタさんが所属している農民連合です。ニアサ州にも、ザンベジア州にもあって、それぞれの州にNGOや農民組織などのネットワーク組織があるんですけども、そこ(各州ネットワーク)のグリーンの団体を取り込んで、「市民社会対話メカニズム」というのを作って、市民と、あるいはNGOと対話をしながら進めています、と。その結果、この図見てわかるように、赤だった団体は削除され、排除されている。ここに丸がついているのはUPCナンプーラ、コスタさんのナンプーラ州農民連合ですが、ここに赤がつけられているというのがわかります。この結果こんなふうに分断され介入が行われたということがあります。分断じゃないとJICAは当時説明されていたんですけれども、この中間報告に書いてあるのが、これら「ノー」と言っている団体というのはインタビューした32組織の中の4団体に過ぎないので、交渉という意味では基本的に考慮に入れなくて良いということを書かれているんですね。排除しましょうということが。こういったことがあります。
 こういったことの結果、現地の農民たち、あるいは住民たちがJICAの環境社会配慮ガイドラインに則って異議申し立てをしました。異議申し立ての結果、「ガイドライン違反なし」という結果は出たものの、その(審査の)中でも、後で触れられると思うんですけども、JICAに課題がなかったわけではないと言われています。それが出ましたが、やはりこれはおかしいんじゃないかと、こんな分断と介入が行われて。そこで、毎年小農やNGOが来日して、直接JICAの皆さんに止めてほしいということを伝えてるんです。でも止まらなかった。
 そういう中で、ついに現地の弁護士会というのが、これはおかしいんじゃないかということで、プロサバンナ事業そのものを、農業省をですね、裁判に訴えました。これが先ほど大林さんが言っていた判決です。これ資料の5に判決文の要約が載っているので、後でご覧ください。そこで認められた判決のポイントが、全裁判官が一致してこの訴えを認めて、先ほど大林さんも言っていたように、知る権利からなる基本的人権の侵害と認められた。ついては10日以内に資料の全面開示をしてくださいね、と。事業にまつわる。
 プロサバンナ事業が要は違法として認められた。これに対してJICAに対応を求めたところ、基本的にはモザンビークの問題だ、と。これはモザンビーク政府内部の話なので、私どもは確認しておりません、という発言が我々のもとに届けられております。しかもその判決が出るまで裁判のことすら知らなかった、と言われていました。でもこれ本当なのかということで、我々なんかちょっと違うんじゃないかということで、これも開示した資料を調べました。わかったのが、資料の先ほどの5にあるんですけれども、裁判というのは農業省の中の「プロサバンナ調整室」というところが対象になって行われています。「プロサバンナ調整室」って何かというと、元々JICAが作ったものです。モザンビークの農業省の中に。元々JICA事務所にあった、当時の。そこにモザンビーク人の3人がいる「プロサバンナ調整室」というところがあるんですけれども、ここにJICAが雇ったコンサルタント、スタッフが一人派遣されています。その人の業務というのはJICAからの指示で業務をして、JICAへの報告をすることが、業務委託書に、その人の契約書に書かれています。そのスタッフの業務指示書のどこにも、モザンビークの農業省とか他のスタッフの指示に従うと書いてないんですね。なので、この人の役割というのは、あくまでもJICAが雇って、JICAが派遣をし、JICAのために働く人です。その人が働いている「プロサバンナ調整室」というところが訴えられて、違法の判決が出た。しかも情報が開示されていないという。
 そういった結果が出たんですけれども、その報告義務があるにもかかわらず、裁判が起こされたことすら知らない、モザンビーク内の問題だ、と。でも、この「プロサバンナ調整室」、実は2014年から2018年に約1億3000万の資金が投じられています。だいたい毎年2000万円単位ですね。本当にこれモザンビーク国内の問題なのか。そういったことが、ここから見えてくると思います。これが業務指示書なんですけれども、ここにはJICAのプロサバンナ調整官による次の活動を支援とか、JICAへの定例報告というのが書かれている。なので、先ほどの判決には、やはり日本が応える義務があるんですね。そういう中で、こういったことがあります。
 そのことについて、コスタさんがここに来日した時、ずっと言っていた。今の分断の話もしていた。でもそれに対しての答えはこの中(JICA掲載文)には一切ないんです。自分たちが述べたい見解だけがここのところに載せられている。本当にコスタさんの声に応えるのであれば、そのことについて触れて、述べたらいいのに、そのことについては何ら触れられていない。これをやっぱりどう考えたらいいのか、というのが一つあります。
 最後ですね。農業のプログラム、先ほど大規模農業開発ということを言わなくなって、小農支援だということを言い続けて、言うようになったということを申し上げました。また、この中(JICA掲載文)にも、「土地収奪を招いているのではないかという指摘について」というのがあるんですけれども、これがPEMというモデル事業の中で起きたことを少しご紹介させて頂きます。これ、モデル作りは5つのパターンがあって、一つ、小農との契約栽培をする企業に融資をしましょうねという、契約栽培のモデルがあるんですね。そこにJICAが融資をしている。その企業が、地元の農民から土地収奪、農民たちの土地を収奪してできたんだ、と訴えられています。当時から。そのことについて、私たちの現地調査で分かったので、JICA、外務省に伝えて、こういった嘆願書まで農民たちが出していたので、これは融資をする前にきちんと対話をするべきなんじゃないかということで、JICA、外務省にお願いをした。しかし、土地収奪はない、圧力は確認できなかった。その企業というのは土地収奪をしたわけじゃなく農民に話し合いで退去を要請したんだ、と。そもそもプロサバンナとこの問題は関係ない、という説明を、我々はもらっています。これは議事録、当時の会議の議事録から取ったものなんですけれども、じゃあ、どうやって確認をして、土地収奪はないって言っているんですか、と当時聞いたところ、モザンビーク企業と政府に確認して、やってないと言っているからないんだ、と。(土地収奪を)やっていると言われている本人たちに聞いて、やっていると言うわけがないと思うんですけれども、そういった方法でしか確認せずにやっている。
 その根幹にあるのが先ほどのこのやり取りに見られたように、現地の小農たちの声をきちんと受け止める、そのことを事実として始める、その声によってきちんとこの問題、何が問題として投げかけられているのかということを考える、ということができていないということが一つ大きくあります。そのことは、実はガイドライン違反に関するこの報告書にも、審査をした方々が書かれています。農民の、その訴えに基づいて考えるべきだということが提言されているんですね。それが未だに行われていないということがあります。世銀のレポートなんかでも、土地収奪が起きる背景というのは政府のガバナンス、現地政府、その国の政府のガバナンスに取り組まないといけないということを言われているんですけれども、それでも、こういった問題が放置されている。そういう中ですでに起きている土地収奪に対応できずに、本当に小農らの土地が守られるのだろうか、という疑問は誰でも持つ。ましてや、小農らが、やはり不安になることは当然だと思います。そういう中で、日本政府としては、(JICA環境社会配慮)ガイドラインでも、「法の支配」ということを謳っていますし、外務省の2019年12月12日のODA政策協議会の資料なんですけれども、来年度の概算要求、ODA関連部分の予算の柱というところに「法の支配に基づく国際秩序の強化」ということが書かれていて、本来ここ強化しないといけないところなんですけれども、今見て頂いたような状況があります。
 最後のまとめ部分なんですけれども、じゃあいったい、まとめとして、「プロサバンナって何なんだろう」と言った時に、やはりもう一回、おさらいなんですけれども、ブラジルのセラード開発から出発をしていて、投資+大豆生産+インフラ整備→輸出という構図がありました。そこから、小農からの懸念と反対の声が上がったので、「小農のための事業」を、あるいは「対話を」という説明がなされるようになったけれども、じゃあ実際にその通りになったかというと、実際に起きたことは、過去がなかったことのようにされて、訴えている小農をここで見たように嘘つき呼ばわりする。そういったことが起きている。あるいは、「対話が重要」、「小農のため」と言いつつ、同じ時期から、隠れて、今見て頂いたような「コミュニケーション戦略」と「分断介入」と「賛成派づくり」、ということが行われている。そういったことがあります。一方で、その土地収奪に対して救済を求める訴えについては無視され続けている。
 なので、やはり、小農から見たプロサバンナというのは、当初、農民たちはモザンビーク政府に対してこの事業を止めるように、と言っていたんですけれども、今やもうJICAなんですね、相手が。そのJICAによる介入と分断、排除効率化、抵抗潰し、人権侵害、隠ぺい。こういったことが訴えられている。だからこそ彼らは毎年のように日本にやってくる。これに私たちの税金使われているので、我々の問題でもあります。今日そのため、この様な場を、議員の皆さまが持ってくださったことはありがたいなと思います。この部分は資料の1‐1あたりにあるので、ご覧下さい。
 ちなみにですね、これは先ほど触れたのでもう飛ばしますが、コスタさんというのは3万人の代表なので、4800人から見て「少数派なのか」ということも一つ、この情報に対する実際の状況として加えておきます。今見てきて頂いたようなことに、約35億という多大な税金が投じられてきています。そういう中で、私たち日本の市民から見たプロサバンナって何なのかっていった時に、やはり、その税金を使って行われている事業が現地の裁判に訴えられて、違法判決と非常に残念な状況です。それにもかかわらず、「モザンビーク国内の問題」として真摯に応えていない。これどういうことかっていうと、被援助国のガバナンスをやはり不問にしていて、すなわち、その人たちの人権を軽視しているとしか思えない。先ほどのやり取り見た中で、そうとしか思えないんです。これはやはり、(現地)政府がやってないからやってないんだとか、(現地)政府の問題なんだ、と言うんですけど、司法判決が出ているということは、三権分立で司法の判断というものを尊重しないといけないんですね。にもかかわらず、(現地)政府がやってないからやってない。あるいは政府の声だけを聴いて対話をする。あるいはモザンビーク政府がやっていることなんだということで済まされる。これをどう考えたらいいんだろうかということが一つあると思います。
 その一方で、声を上げる小農リーダーを名指しで小農を危険な状況に追いやっていて、やはり今日、本当にやり取りを通じて、このまま事業を続ける資格と能力があるのかということを問いたいです。問う前にぜひ、JICAの皆さんにはここにいる納税者の皆さんへの説明責任果たしていただきたい。これはやはり、モザンビークの市民の権利だけではなく、我々(日本の)納税者、市民の基本的人権の問題でもあるということで、最後に触れさせていただきます。少し長くなりましたが私からは以上です。

石橋議員: 
 渡辺さんありがとうございました。これまでの経緯を含めて問題点整理してお話しいただきましたので、今回初めてこの問題を聴いていただいているみなさんにも経緯含めて分かりやすく理解いただけたのではないかと思います。
 時間が若干押しましたが、今日、外務省国際協力局の国別開発協力第三課長黒宮さんにご参加いただいています。急きょお願いしたにもかかわらず、今日お忙しい中、時間を取っていただいてこの場にご出席いただきました。1時間ちょっとと言っておきながらひっぱっておりますけれども、時間を取っていただいてありがとうございます。外務省の絡みも話があったので、外務省から一言言っていただければと思いますので黒宮さんにマイクお渡しして頂けますか。とりわけ私の質問主意書に対しても、これだけ裁判でああいった判決が出ていること、本来JICA・外務省としてもODAのあるべき姿、重ねて内外で発言いただいていることについて、疑義が出ていることも含めて、外務省の見解を聞いておきたいと思いますので。時間の許す限り。

黒宮貴義課長(外務省国際協力局国別開発協力第三課):
 時間が押していますので、今日聞いた話、今日これから議論される話についてきちんとフォローさせていただきたい。今の時点でいただいたお話についてこの場でというのは難しいので、そういう形でお願いできればと思います。

石橋議員:
 一点重ねてですが、現地で裁判所が明確に判決を出されています。この事業に対して、農業省に対して。事業主体である日本政府として、外務省・JICAとして当然我々は国民の貴重な35億という税金を投入してやられている事業について、その主体として責任があるはずです。ところが答弁書でも一切責任が感じられません。「現地の話です」というので2行で終わっています。とうてい我々立法府としても納得できる政府の対応ではありません。この点についてだけはちゃんと説明して帰ってください。

外務省 黒宮課長:
 この点につきましては質問主意書ではそのような形でお答えしておりますけれども、私どもでは国内手続きであることに加え、モザンビーク農業省は行政裁判所の判決に対する通知文書を受領してから10日以内に、行政裁判所に対してこれまでプロサバンナ事業に対して情報開示してきたという旨を説明する書簡を根拠資料とともに大臣名で出したというふうに、私どもとしては把握しています。これから農業省については書簡の中で今後プロサバンナに関する情報開示請求があれば対応していく旨表明したということを承知していまして、それに対してモザンビーク行政裁判所からは、特に今のところ反応がないと伺っています。裁判とは別の話になりますが、弁護士連合会が訴訟を起こしたということですが、同じようにモザンビーク国内で憲法に基づいて設置されているオンブズマンに対しても同じような申し立てを行っているというふうに承知しています。この点についても現地農業省はオンブズマンに対して情報公開の事実を説明し、それを受けてオンブズマンは農業省の説明を認めて弁護士連合会の訴えを却下したという風に承知しています。そういう形で、モザンビーク国内で色々な議論があるという話であると承知しています。

石橋議員:
 ちょっと時間もないでしょうからここで全部をやりとりできません。聴いていただいている皆さん、ウェブサイトで検索いただければ質問主意書も含めて手に入るのでみなさん自身でご確認いただきたけたらと思います。
 黒宮課長から説明いただいた、「承知している」というのは全く違うということは質問主意書の中で既に述べています。外務省はそう言われるけれども、裁判所がちゃんとその情報提供を受けていないというのはちゃんと明確に言われているわけです。だから我々も訊いているわけです。そのことも含めて政府としての責任をきちんと果たしてほしいということで言っているので。承知をしているのではだめなんです。承知が違うんです。違う承知をしているのでは駄目なんです。だから対応してほしいというお願いをしているわけですので。JICA・外務省として真摯に対応いただかないと駄目だと思う。そこのところでの回答がないので、重ねてやりとりさせていただきますので。それはお願いしたいと思う。

舩田クラーセン:
 去年からずっとやりとりしていて、黒宮課長が着任される前も全く同じ回答をされて、(モザンビーク)弁護士会の方も、NGOの側からも反論させていただいたんですが、それを踏まえた回答に、今もなっていない。何年も全く同じことを何度もおっしゃっているんですが、判決は読まれましたか。

外務省 黒宮課長:詳細までは読んでいません。

舩田クラーセン:
 読むべきですよね。日本の援助が、渡辺さんからあったように、JICAが作った「調整室」が訴えられた。それを所管するモザンビーク農業省が被告なわけですね。ということは、援助が、要は、裁判所によって「認容判決」ですから、基本的に憲法に違反している、と言われているわけです。ですからやはりJICA経由で訊くのではなく、外務省として、日本の国益を守るために、ぜひ全文を訳して読んでください。
 判決文11ページほどあるんですが、そこに書いてあることは何か。JICAの方、分かりますか。何が書かれていますか。先ほど紹介したこと以外に書かれている重要な点があります。なぜモザンビーク農業省が訴えられたか、なぜ裁判で負けたか分かりますか。裁判で。浅井さん、呼んでいますか、全文。

JICA 浅井課長:読んでいます。でもそらんじているわけではありません。

舩田クラーセン:いえ、そらんじていなくていいです。なぜ有罪になったか、なぜ負けたのか。

JICA 浅井課長:そらんじているわけではないので。

舩田クラーセン:
 そらんじてなくていいのですが、理解しなければなりませんよね。浅井さん、3年目です、(プロサバンナを)担当して。3年の間にこの裁判が起って判決が出た。私達、何年も浅井さんをここに呼んで、何が書いてあるか聞いてきた。そらんじなくていいので、エッセンス、なぜ農業省は負けたのか。

JICA 浅井課長:無言

舩田クラーセン:
 弁護士会の人権侵害だ、憲法に基づいて憲法違反であり人権侵害であるという訴えを、全面的に全裁判官が認めた。これは書いてありますね。

JICA 浅井課長:無言

舩田クラーセン:
 そこも理解しないで、外務省にあんな風に説明させてはいけない。恥ずかしいです。

JICA 浅井課長:
 私が今とっさに答えられないのは恥ずかしいことかもしれませんが、記憶を新たにするにも、舩田さんにご紹介いただければ有り難いです。

舩田クラーセン:
 だから、こんな無責任な。みんなの税金で、この件を担当されて。このプロサバンナ事業の最大の…。司法が言ったのですから。モザンビーク国には三つ(権力が)あり、司法権というのは政府でもある。その司法が言ったことすら言えないというのは問題なんですが。なぜ有罪だったか。それは、モザンビーク農業省は、反論のために、裁判ですから訴えがあります、弁明する、あるいは反論するための場がある。しかし、一度も来なかった。裁判所の呼び出しに一度も応じなかった。ゆえに、モザンビーク農業省はこの罪を認めているということで有罪になっている。
 ですから黒宮課長にああいう答弁させちゃだめですよ。つまり、判決、有罪判決が下りてから10日以内に農業省が我々は違反していませんということを根拠書類とともに行政裁判所に出したら、いけないんですよ。分かりますか。裁判で本来すべきことを農業省はやらないから有罪になってしまったんです。意味分かりますか。もう裁判が結審して判決が下りて確定しているのに、今更証拠がありますと出しているということ自体が、モザンビーク農業省が、行政府が司法を馬鹿にしているし、無視している行為である、ということがまず一点。
 そして、このことは何回も外務省にもJICAにも指摘していて、全文を読んでいるというのに、覚えていないだけで、また黒宮さんにそういう説明をここでさせたというのは、JICAなのか、浅井さんなのか、牧野部長なのか分からないが、モザンビークの司法を馬鹿にしている。馬鹿にしながら援助しているというのは、ゆゆしき問題だと思います。だから黒宮さんの今の反論は反論になっていない。残念ながら。だから判決を外務省のポルトガル語の担当の人に訳してもらって、もう一回考えてください。
 最後に、黒宮さんが行かれる前に、国際協力局長がプロサバンナ事業のPDを一度止めたのはご存知ですか。2017年に。この件は渡辺さんが詳しい。

外務省 黒宮課長:環境社会配慮ガイドラインとかがあった時ですか。

舩田クラーセン:
 その前です。それは2017年の5月、訴えがあった直後ですが、その直前にもう止め始めていた。そのことはご存じないですか。前の課長さんの話なので知らないかもしれない。

外務省 黒宮課長:とりあえず今伺います。

舩田クラーセン:はい、じゃあお願いします。

渡辺:
 我々はこの問題をずっとODA政策協議会で問題提起してきているわけですけれども、その中で今日も触れたコミュニケーション戦略と介入と分断についてご報告して問題提起したところ、当時の国際協力局長がこれはまずいということで、終わった後に私のところにご挨拶しに来られた。そういうことはめったにないです。しかも局長が来るということはほぼあり得ない。私みたいなペーペーのNGOスタッフに。その際、一回話をきちんとさせてもらえないかと言われたので、協議会とか公になる場、議事録が残るのとは違う場で当時の課長、課長補佐と局長とで、また、NGOのメンバーで話をさせていただいて、協議を続けた結果、それは12月です。
 そこから3月くらいまで協議を続けて、一旦、こういった分断を進めているコンサルタントとの契約を全部止める、すなわちそれは事業が止まるということを意味する、そういうご決断をされました。そのことはご存知ですか。

井上議員:
 今の経緯は、私3月19日のODA特別委員会で質問いたしまして、外務省・JICAが答弁をしているんですね 。ですから、より丁寧な、反対派の意見も含めてより丁寧な対話することが必要だということで止めた。そして外務大臣が再開の条件として「反対派を含めた参加型意思決定を含む議論の実現というのを条件とした」ということも、外務大臣が、自分が相談を受けて考えてやったと国会で答弁しているんです。それは省内できちっと共有して認識してもらわないと困ると思う。

外務省 黒宮課長:
 まさに先生がおっしゃいましたし先ほどご指摘がありましたが、今日まさに先ほどの渡辺さんのプレゼンの中でもありましたが、マスタープランに関しては2013年までだったものが未だにできていないというのは、まさにおっしゃる通りで、まさにそれこそがそういう形で色々と話を伺ったり、いわゆる参加型意思決定ですとか、そういう形で話を聞いて時間をかけてやっているという、まさにそういうことでございますので、それにつきましては私自身もきちんと認識しています。

渡辺:
 先ほどご報告したのは、そうやって声を聴くと言いながら何が起きてきたのかということで、コミュニケーション戦略と分断の市民社会対話メカニズムの話をさせていただいたのでそこをもう一度確認していただく必要があると思います。

石橋議員:牧野さんの発言を。

JICA 牧野部長:
 もともと渡辺さんの発言へのレスポンスの一つとして始まったかもしれませんが、行政裁判については、おそらく今日いらっしゃる方は初めて話を聞く方もいらっしゃると思うので、実際にはポルトガル語を私はできないが、日本語で訴訟の目的と結論だけのところを読ませていただいて…。

舩田クラーセン:それは配っています。ですので、大丈夫です。

JICA 牧野部長:そこはリピートしなくてよろしいですか。

舩田クラーセン:大丈夫です。配っていますから。

JICA 牧野部長:残念だが。

舩田クラーセン:
 担当者がなぜ(裁判に)負けたのかを答えられないのに、今更我々が配っているものを、JICAが代わりに読むというのは時間の無駄ですから。お帰りになってお読みください。資料はネットに上げますので。

JICA 牧野部長:寂しい。

舩田クラーセン:だったら(裁判結果を)リスペクトしてください、ということです。

石橋議員:
 この後また論点いくつかやり取りさせていただきますので、その時にまた必要であれば説明頂ければと思う。

舩田クラーセン:
 黒宮さんが帰られる前に、渡辺さんがおっしゃっているのはそういうことではなくて、(外務省国際協力局)局長に、「コミュニケーション戦略書」とかお渡ししたんですね、JICAの文書を。リークされたものや公開されたもの。そしたらびっくりされたわけですよ。何これ、と。日本の援助がこんなことに使われていると知らなかった、と。もちろん、局長の前の局長の時代のことだということもあるんですが。外務省にJICAはすべて話しているわけではないです。そうですね。そのことが今日はっきりしたじゃないですか。裁判についても。
 同じように、JICAがやっていた裏工作というものについても局長はご存じなくて、現物を見た時にこれはあり得ないねということで、何とかして自分の代で止めなきゃと言って止めてくださったんです。ただ局長が変わって、またちょっと変わってきたというところを、今日ぜひ帰られてから他の人にも訊いて頂きたい。そしてJICAとの連携の際にはNGOの情報も参考にされた方が、省にとっても良いのではないか。日本の国益にとっても良いのではないかと思います。ファクトを必ずつかんでほしいと思います。よろしくお願します。

石橋議員:
 今、舩田さんの言われたポイントの農業省が裁判所の呼び出しに一度も応じていなかった、一切の反論を口頭でも文書でも行っていなかったというのは質問主意書に書いてありますからね。

外務省 黒宮課長:その点は承知しています。

石橋議員:
 書いてあるのですから、それは外務省としてもちゃんと事実確認をしたうえで答弁してもらわなきゃ困るのに、それができていないということを今ご指摘いただいているので、改めてきちんと判決文を読んでいただいて。読んでいただいたうえで、残念ながら、もしJICAが必要な情報を外務省にあげていないということであればゆゆしき事態なので、外務省としてもきちんと責任ある対応をしていただきたい。また時間とって協議させていただきますのでよろしくお願い申し上げます。
 今日はありがとうございました。お忙しい中来ていただいてありがとうございます。
 それでは、もうすでに何点か論点入っていますが、まだ残り時間がありますのでいくつかやり取りさせていただきたいと思いますが、まだ残り時間残っていますのでいくつかやり取り頂きたい。その前に冒頭ご紹介しましたが、川田龍平参議院議員が出席いただいておりますので、一言自己紹介を。

川田龍平議員(参議院議員):
 みなさんこんにちは。参議院議員の川田龍平です。私は今、行政監視委員長でして、なかなか質問に立つ機会がないんですけれども、ただ委員会としてしっかり行政の法律に即してやっているのかどうかということを監視していく機関です特に、今年参議院の選挙で3人参議院議員が増えました。242人だったところを245人になっております。3年後にまた3人増えて248人になるんですね。
 みなさんあまり知らなかった人もいると思うんですけれども、実は増員になっていまして、この行政監視委員会というのも30人のところを35人に定員が増えております。職員の増員もありまして今まで7人だったところの調査局の人員も9人に増えております。そういった税金を増額してやっている行政監視機構、監視委員会ですので、しっかりこれを活用していきたいと思っております。桜を見る会がテーマに上ると与党が委員会を開かないようにしようとするんですが、しかしやっぱり行政を監視していくのが委員会の役割ですので、ぜひ通常国会から頻繁に開けるようにと思っています。野党が今まで委員長を取っていなかったので、なかなか2年に一回くらいしか開かれなかった委員会でもありますので、ぜひしっかり開いていきたいと思っています。
 今年の3月1日から参議院のホームページ開いていただきますと、トップページの右の中ほどのところに、「行政への苦情窓口」というのがホームページ上に設けられています 。請願署名の場合は署名を集めて紹介議員が必要になって委員会でも全会一致での採択があって採択、署名が成立するんですが、苦情制度というのが、制度としては残っているんですが、苦情窓口に関しては氏名、住所、電話番号を書いていただければ、署名も紹介議員も要りませんので、メールでもフォームからでも手紙でもファックスでも受け付けております。ぜひ国民の皆さまから、行政に対する苦情をあげていただいて。
 行政の不作為、行政の怠慢、行政のさらに言えば能力不足によって生じる権利侵害すべて含まれますので。ぜひ苦情窓口の苦情として挙げていただく方法がありますので、こういった方法があるということを知っていただいて、世界におけるオンブズマン制度の行政府ではなく、立法府におけるオンブズマン制度だと思っていただければ分かりやすいと思いますので、ぜひ利用していただければと思います。長くなりましたがよろしくお願いします。

石橋議員:
 はい、ありがとうございました。川田議員から紹介ありましたものも、ぜひ皆さん活用いただいて、いろんな意見をあげて頂ければと思いますのでよろしくお願いいたします。それではですね、間色々挟みましたけれども、先ほど渡辺さんからこの間の経緯、問題点のご指摘をいただきました。それがJICAの先ほどのホームページでの特定の個人を名指ししての批判、それが根拠のないものであるということにつながるご意見だったと思いますので、JICAの方からもコメントがあろうかと思いますが。
 我々の方からも、やはりいくつもの論点について改めてきちんと説明していただかないといけないと思っている。井上議員からもあろうかと思いますが。我々も、この間ずっとこの件をフォローさせていただいてきた。先ほど浅井さんの発言の問題を指摘させていただきました。多くの小農のみなさん、市民団体のみなさん、モザンビークで組織をあげて反対の声をこの間一貫してあげて来られてきた。かつ、私が間違っていなければ当初は、まずは一旦立ち止まってほしい。一旦立ち止まって、そしてしっかりと市民社会との対話をしてほしいということだったはずです。それが残念ながら実現されないままに皆さんが次々と、今渡辺さんがご指摘のような対応をされるものだから、当事者、市民団体のみなさんも農民団体のみなさんも、これじゃだめだということで次第に反対の声を大きくあげてこられたというのが経緯だったと思います。にもかかわらず、反対する農民が少数だとホームページ上で断言して言われるのは我々としても理解できないし、とうてい納得ができないので、ここはどういう理解でこれを言っておられるかというのは改めて確認していただきたい。
 それから土地収奪の件も今渡辺さんからの説明にもありました、現にこの問題が起こる以前から、これはモザンビークに限りません。多くの途上国で土地収奪が起きてきたわけです。開発の名のもとに。国際的な多国籍企業なり、そういったところが、国策の名のもとにもしくは開発の名のもとに、土地収奪をあちらこちらでやってきたわけです。それは事実。それはJICAのみなさんも重々理解されているはずですね。そしてモザンビークでも土地収奪が実際に残念ながら行われてしまっていた。そこに対して、やはり当事者の皆さんが深刻な重大な懸念を示されるというのは当然だと思う。
 そこに対して真摯な回答を残念ながらこの間いただけていない。ここも重大なポイント、問題だろうと思います。先ほども重ねてこの間、反対の声を時には危険を冒して声をあげて来られた方々が実際に危険に晒されてきた。これまた我々も色々現地から報告も受けている。あげてくれといわれれば、またあげてもらえるだろうが。確認をしていただければと思いますが。それをもし無視されているようなら当事者としてゆゆしき問題だと思います。
 最後に裁判の件は、JICAとして裁判でこういう判決が出たことについて当事者としてどういう責任なりを感じておられるのか。外務省と一緒になって「これは現地の裁判の話です」と言われている。甚だ当事者としての責任を回避したというか逃げ回っているとしか思えない。先ほど言っていただいたJICAが税金で派遣をしている人が内部にいるので、「知らなかった」というのは、我々はとうてい信じられない。もし、本当に知らなかったらこの方は責任を果たしていないし。JICAがそれだけ貴重な税金を使ってやっていることがとうてい妥当性がないことを証明しちゃっているので、到底そんな無責任なことをJICAやっていないと思いますが。だとすれば皆さんが無責任なことをやっているのか、我々に嘘をついているのかどちらかしかないので、どっちですかと改めて問い直さなければいけませんが。いずれにしても明確に憲法違反だということも含めた判決。深刻に受け止めないといけないはずでこれに対してどういう対応をされているのか、改めて確認したいと思います。

井上議員:
 先ほどあったように一旦停止をして、「反対派も参加」ということを条件とした。ところが、結局その後行われていることは、参加をしているような形だけということが行われてきたんじゃないか。
 先ほど渡辺さんのプレゼンにもあったように、いろんなことを使って、国際NGOに探り入れようとか、みなさんがお金を出して雇ったコンサルタントがいろんな工作をやっている。もともと理屈ではやるであろうと分かったうえで、依頼をしてやっている。そのことが結局、形だけでやる形で、一層の分断を招いているという。皆さんの事業をやるために、そういうコンサルタントにお金を出してやってきたということについて、その報告書、内容を含めて、どう皆さんは考えて、どう評価をされて、どう扱おうとしているのか、ということも確認しておきたい。

石橋議員:
 部長、申し上げたいでしょうから、論点絞って、理解深めるためにやり取りさせていただきながらと思いますので。まず一番今もの申されたいところからスタートしてください。

JICA 牧野部長:
 色々話を聞かせていただいて、どこから始めようかと丁度悩んでいるところですが、まずはっきりさせていただきたいのは、JICAとしても小農の声を受け止めるということは重要だと思っています。これは渡辺さんが発表の中でおっしゃっていたと思いますが、JICAとしましても、小農の声を大切にしっかりと受け止めるということは極めて重要だと考えています。その上でいくつか論点が先生方、それから、舩田さん、渡辺さんから示されましたが、それに対して真摯に答えてまいりたいと思います。
 まず第一に、三角協力として始まって、当時のプレゼンテーションでは、大きな農業開発を行うんだとして海外からも投資を呼び込む、あるいは大豆が大切だという話をしたのは、確かに当時のプレゼンテーション、企画の段階では事実だったと思います。
ですが、当然これを聞いて分かるように、ブラジルの成功の体験をアフリカの一つの国でコピーするなんてことは、当然できないわけです。当然それは人が違う、それから自然環境が違う。ですので、一から、参考にするかもしれないけれども、一から全部考え直してやるというのは当然です。ですので、確かに「JICAワールド」やいろんなプレゼンテーションでそんなものを示したのは事実ですが、その後は大きく軌道修正していて、小農、やはりアフリカの農業開発というのは小規模の農民主体の開発、あるいは発展が大事だというところの軌道修正をしているといえる感じです。
 実際、事業を始める前の企画の段階は、先ほどのプレゼンテーションですが、実際事業を始めた時、プロサバンナ事業は一体何からできているかということを渡辺さん親切に示していただいたが、研究、二つ目がもうちょっと大きなピクチャを描こうというマスタープランづくり、三つ目がコミュニティ、それから小さな農家、小規模農家の生産性・生計を向上させようとする技術協力の3点セットという。ご覧の通り、一番上、PIは略語になっていて分かりにくいと思いますが、これは研究です。モザンビークの農業研究所と我々は協力関係にあって、まずは北部の土壌や大豆のみならず、いろんな可能性のある作物の栽培方法、これを実際に検証していこうじゃないかと。最終的に、ある程度合った栽培というものを提言するということを始めたんですね。それは問題意識としては当然モザンビークの北部というところで他のところと比べても極めて厳しい農業開発所。非常に厳しい環境で、人々も社会的に異なる状況がありますので、そういった自然環境、あるいは社会開発上のことを踏まえた上でやるにはまずは研究が必要だということですから、まずは一番初めに研究をやったということです。それから2点目のコミュニケーション…。

石橋議員:ここでいったん切りましょう。何かコメントがあれば。

舩田クラーセン:
 ありがとうございます。今おっしゃったことを正しく理解しているかどうか確認させてください。今おっしゃったのは、2009年に確かに日本、ブラジルのパートナーシップ・プログラムとして(プロサバンナを)始めて、そして三角協力、最初のアフリカの事業展開地域としてモザンビークを選んで、2009年に三カ国でプロサバンナを合意しました。この正式タイトルは「モザンビーク熱帯サバンナにおける農業開発三角協力」、「三角協力による熱帯サバンナ農業開発事業」ということだった。そして、渡辺さんが見せてくれたように、先ほどの図ですね。ブラジルの成功をもとに、「再現」とは言わないにせよ、それが良いものだったから、何らかの形でモザンビークで活かそうとした。これはJICAがやろうとしたんですね。そのために2009年に、まずブラジルと合意しましたね。それは正しい理解で良いですか。

JICA 牧野部長:はい。

舩田クラーセン:
 良いということですね。けれどJICAは、「当然ながら」それをモザンビークで展開するというのは無理があるから、「小農向けにしました」とおっしゃりたいんですね。それは、何年何月にその判断されたんですか。

JICA 牧野部長:そこまでは分かりませんけども、正確に何年の何月かは分かりません。

舩田クラーセン:
 アフリカ部は分かると思うんですけれど、アフリカ部の方いらっしゃいませんか。最初は農村開発部じゃないから分からないんです。アフリカ部の方分かりますか。

石橋議員:若林さん、分かりますか。

JICA 若林基治次長(アフリカ部):無言

舩田クラーセン:
 行政、人がころころ変わる度に、私たちが情報刷新しなきゃいけないというのは、我々お金もらってやっていないので、ちゃんと給料もらっている人たちで、情報共有をしてほしいんです。だんだん、さっき渡辺さんがおっしゃったように、歴史が書き換えられたり、なかったことにされてしまって、全然違う話になっているんです。
 プロサバンナは「セラードの成功をアフリカへ」と言って始まったんです。いくらでも、それは資料が出てきます。今見せてもらったように。これ100くらいある資料の二つくらいです。だからちゃんと理解してください。
 農民が反対をするまでは、JICAはその路線で来た。当時の乾アフリカ部長のパワーポイント見せましたね。2012年の4月末に、ブラジルと日本の官僚と民間企業、アグリビジネスの人が40とか60人規模で現地に行って、投資、どうやってブラジル型モデルをモザンビークでやれるか、あるいはそのビジネスできるかというのを、プロサバンナの予算でやっているんです。だから、企画段階ではそうだったけれど、実施段階ではモザンビーク小農支援にした、というのは、うそですよ。これが事実です。乾さんに訊いてください。先ほどいつ転換したんですか、というのに、牧野さん答えられなかったじゃないですか。いつ転換したのか教えてください。何月何日。

石橋議員:何年何月。

舩田クラーセン:ごめんなさい。間違えました何年何月。何月何日ではなく、何年…。

JICA 浅井課長:ここから、右から左に変わりましたということでもなくて。今牧野が申し上げたかったのは…

舩田クラーセン:(乾部長の2012年6月のプレゼンテーション)これは事実ですね。

JICA 浅井課長:
 この資料のプレゼンテーションをJICAが作って発表したということですか。

舩田クラーセン:
 2012年4月の段階で、投資の促進のためにプロサバンナの予算で、JICAと日本の官僚と日本の企業19社で行きましたね、現地に。(浅井:はい)それは企画段階ではありませんね、プロサバンナの。

JICA 浅井課長:ええ。これは2009年以降に行われたことであるのは間違いありません。

舩田クラーセン:ですから実施局面、2011年にプロサバンナの3つのプロジェクトが実施に入りましたね。

JICA 浅井課長:企画段階という言葉で始まったから、全部ウソだと言われるのは、ちょっと。

舩田クラーセン:
 いや、そういう話はしていない。じゃあ次に行きますけれど、乾さん、農民の反対の声が上がるまでこの路線で来たんです。農民が反対して、我々も立ち上がり、国会議員の先生たちもこれはおかしいだろということで、JICAなりに見直していただいたと思うんですね。それは批判するよりもほめる出来事なので、そのことは前提にしつつお伺いしたいのは、先ほど、一から考え直したとおっしゃいましたけれど、私の空耳ではなく、一から考え直そうと思ったんですね?つまり、ブラジルのセラードをアフリカの…

JICA 牧野部長:
 論点が変わっているようですが、浅井が言いかかったことを続けさせていただきます。私も答える説明責任があるので先に答えさせていただきます。いつ、何年何月というのにあまり意味はなくて、変わったということが重要なんじゃないでしょうか。というのが第一点目と、それからきれいに今日までがこの方針で明日から変わったということは、おそらくなくてですね。

舩田クラーセン:そういうことは言っていません。

JICA 牧野部長:
 当初の計画段階の考え方とそれからちゃんと科学的に、モザンビークで研究を一からやって、やり始めましょうね、というオーバーラップしているときというのはあると思う。あまりきれいに何月何日というのはなく、重要なのは方針をおっしゃる通り、変えて今に至るということが重要なのかなと思っていまして、過去の10年ぐらいやっていることをまた繰り返してやるというのは意味がないんじゃないでしょうか。

舩田クラーセン:
 はい、違います。私が言いたかったのはそのポイントではありません。JICAがモザンビークに事務所を構えたのは何年ですか。

JICA 浅井課長:質問の意図が分かりません。

石橋議員:それはJICAのもともとの事務所それとも?

舩田クラーセン:
 なかったんです。JICAがモザンビーク事務所を設置したのは何年か、アフリカ部、分かりますか。

JICA 若林次長:2003年。

舩田クラーセン:
 2003年ではありません、2001年です。つまり何が言いたいかというと、JICAがモザンビークに進出したのは2001年。農業開発事業というのは間接的にはしていたけれど、自前でこんな大規模な農業開発事業をしたのは初めてなんです。「する」と決めたのも初めて。何が言いたいかわかりますか。
 つまり、JICAは、よくわかっていなかったんです。モザンビークの農村がどういう状態にあって、モザンビークの北部が、人が住んでいないという前提で企画を立てた。緯度とかが、ブラジル・セラードと同じだからブラジルが参考になる、とか書いた。あるいは、貧しい国だから投資を促進して、そしてアジアや日本のマーケットに大豆を流しましょうとか。そういう、すごく大きな事業を企画した。けれど、JICAは、モザンビークの数あるドナーの中で一番最後に来たドナーなんですね、援助国なんですね。
 一番最後で、しかもポルトガル語できる人ここに何人いますか。(JICA:無言)
 モザンビークの公用語ポルトガル語です。でも、ほとんどいない中で、そのようなよく知らない、当時はアフリカへの援助もJICA自身はあんまりしていなかったし、特にポルトガル語圏ですね、知らないところで何となくブラジルと同じ公用語のポルトガル語だから緯度も近いし熱帯サバンナだし、マーケットとしてはブラジルよりアジアに近いからやりましょう、と大風呂敷を広げちゃったわけです。知らないまま。
 農民たちは、モザンビーク北部は、モザンビークで最も農業が盛んで人口が多いところです。ここで、何でそんなことができると思うの、というわけで騒いだわけです。そしたら、この計画をやったらやっぱり反対になるね、ということでひっこめたんです。
 そんなにモザンビークのことを知らなくて、大風呂敷を広げて、ブラジルを持ってきた責任が、JICAにあるわけです。そんなに前提が間違っていたのに、今更ブラジル・セラードじゃないとか一生懸命取り消しています。今日も取り消されましたね。「変わったんです」。変わったことをほめてくださいと、まさにおっしゃった。
 援助のプロとして、おかしいです。そんなの始める前に、税金を使う前に見たら分かることをちゃんと調べて、モザンビークにはモザンビークに合った農業支援をしようとしていれば、こんなことにならなかった。それを2009年に合意し、お金を既に使っている。2012年の4月でも、まだこの状態。これをし続けて、ついに現状とあまりにも違う。農民たちの反対にあったから、ちょびちょび変えてきたというところ。
 何が言いたいかと言うと、税金の無駄遣いというのが一つと、それ援助のプロとしてあり得ないんじゃないですかというのが二つ。
 そして最後に、このJICA(サイト掲載)の反論文、見てすごく驚いたんです。トップを見てください。援助事業の名称変わっているんですよ。三角協力という言葉自体がなくなっちゃった。ブラジル隠し、そして今回、質問主意書でブラジル側がどれくらいコミットしているんですか、お金を出しているんですかと石橋先生がお聞きになったと思うんですけれど、一切答えていない。事実は何か。三つの事業の柱の中でPEMというものがありますね。PEMにブラジルはお金出していますか。

JICA 浅井課長:PEMに対してブラジル側が自前の予算で活動をやっているというのは…

石橋議員:ちょっと語尾がはっきりしないからちゃんと言って。

JICA 浅井課長:ブラジル側がブラジル側の予算で事業をしているということは知っています。

舩田クラーセン:しているんですか。では、なぜ共同評価に一緒に参画していないんですか。

JICA 浅井課長:
 ご説明します。案件名について三カ国協力の文字がなくなっていたということですが、いずれにせよ私たちODAでは二国間協力での実施機関となっていますので、ブラジルと連携しながらやるという意味で三角協力、こちらは一般的に使用されている名称ですけれども、その中で、私たちがいただいている予算を使う場合には、あくまで日本とモザンビークとの関係で合意形成を実施している。これが鍵括弧の中の名称が間違っていたらと思い、改めて確認しますけれども、私たちが外務省も含めて協力している案件名称でその中に三角協力という言葉がついていないというところで。

舩田クラーセン:
 合意文書には入っているけれど日本語名には入っていないということですね。でも、私が一番言いたかったのは、ブラジルを連れてく意義をさんざん主張してきたが、ブラジルがほとんど消えているということ。
 もう一つは何が言いたいかと言うと、変えてきたのであれば、2012年10月に農民がちょっと待ってくれ、2013年5月に安倍首相に対してこの事業を一旦止めてくれとお願いしたときに、自分たち自身(JICA)が変えるんであれば、一旦止めればよかったんですね。それほどまでに当初計画と物事が変わるのであれば、本当は。それは、私たち国民に対しての説明責任があるだけじゃなくて、現地の人々にも説明責任があるわけです。
 乾部長が現地に行ったときに、メディアをいっぱい呼んで、テレビやラジオや新聞で延々とプロサバンナは何かというのが流れている。それには、セラードを参考にセラードみたいに農業開発をします、と言い続けているわけです。それをJICAとして駄目だと思って、モザンビークの農民のためにモザンビークから考えましょうと言って変えたんだったら、立案・合意文書の事実が消えたということなんだから、それは農民が言う通り、一旦止める。そして、これはやはり間違っていたので一旦止め、新たに一緒に考えればよかったのに、それをせずに何となく続けてきてしまった。
 続けても農民たちがおかしいおかしいと言い続けるから裏に回って分断の工作をした。話が散漫になると駄目なので、私から次に牧野さんにお聞きしたいのは、今日渡辺さんが紹介したJICAの資金を使ってのコンサルを雇っての分断工作というのは、牧野さんたぶん初めて触れることだと思いますがどう感じられましたか。

JICA 牧野部長:
 コミュニケーション戦略はCV&A社というところに委託した契約と理解していまして、そこで出てきた提言については案ということで、彼らの考え方を述べたものが報告書となって出てきていると承知している。それについては、JICAの理解が考え方と異なる部分結構ありましたので、それはそれで受領しただけという形になっていると理解している。その後に、分断工作とおっしゃっている部分については、この戦略案に沿ってやったということではなくて、JICAとしては明確な指示をして、適正なプロセスで情報発信をするということをしていると理解している。

渡辺:
 ありがとうございます。さきほど時間がなかったので、あまり詳しくは触れなかったんですけれど、ここの赤字で書いてあるんですが、「コミュニケーション戦略策定プロジェクト」が終わってから、完成後に戦略書を実行に移すため、「特命随意契約」というのをJICAはお金を出して結んでいる。同じコンサルタントと。報告書が完成してそれを成果物と認めてお金払っています、そのコンサルタントに。そのことの説明はどうなされますか。

JICA浅井課長:
 はい、このご質問も、先生から国会の場で、JICAの答弁者がどう答えたかどうか記憶が定かでないですが、質問頂きました。こちらの方は、広報の部分の活動について行うものである、という説明を差し上げたかと思います。もう一点申し上げますと、そこのところについて、2017年4月に環境社会配慮ガイドラインの後、調査されるときにもあったと思います。審査役も、お示しいただいた契約書のTORも確認いただいております。

舩田クラーセン:
 それは回答になっていなくて、JICAさんとして、コンサルタントに「コミュニケーション戦略書」を作らせた。これは事実ですね。数百万円かけて作られた契約書の提案、ドラフトがまず来ますね。それは事実ですね。ドラフトが来て、それに対して、通常JICAとしてコメントなどを寄せますね。通常の仕事として、コンサルタントから来たレポートをそのまま世の中に出すことはあるんですか。
 逆の聞き方をすれば。これはまずいものだから、こんな書きぶりを公共事業でやっちゃいけないから修正してください、というのが普通のJICAの仕事ですよね。そういう監督責任をJICAが果たしていないとすれば、我々納税者としては大変不安に思うので、来たものをそのまま流すということはなく、何らかの形でコメントなどをつけますね。

JICA 浅井課長:はい。ドラフトの段階で提出されたものについては。

舩田クラーセン:
 ということは、コミュニケーション戦略書がJICAに提出された時にJICAさんとして何らかのコメントをお渡ししたけれど、それが反映されていないということなのか。あるいは、JICAとしてこのコミュニケーション戦略書の内容で良いと考えたのか。あるいは、その他。どれでしょう。

JICA 浅井課長:
 そこのどんなやりとりがあったかというところは、これまでも確認できていません。

舩田クラーセン:
 でも、こんなこと書いてあるんですよ。小農を支援する。一から考え直してモザンビークの小農支援としてプロサバンナは生まれ変わりました、ご批判を応えて変えたんです、ほめてくださいみたいなことを、牧野部長は言ってくださったんですけれど。税金使ってやっているのは、「小農運動の力をそぐ」とか「価値を低める」ということが書いてある。JICAとして、こんなもの、日本の納税者に公に出せない文書だなと思いません? 普通。監督責任を放棄されたということなのか、こんなこと書いてあるけど良いと思われたのか、あるいは何でしょうか。
 しかも、これは一度浅井さんに記録の残る場所で訊いたことがあるんですが、JICA文書ですねと確認しました。その時浅井さん、「そうです」とおっしゃいました。これは先ほど牧野さんが「コンサルが作ったコンサルの考えです」とおっしゃいましたが、JICAがそれを受け入れて「JICAの文書」として公開したものです。情報公開請求で。そしてJICAの予算を払ったものなんですから、「JICAの文書です」。ということは、過去に浅井さんがおっしゃったんですが、この矛盾はどういうことですか。

JICA 浅井課長:
 まず、コンサルタントが作った成果物、私たちが発注してコンサルタントが業務完了しましたということ届け出た。それを検収しました。牧野も申しあげたとおり、コンサルタントの作成物であって、後半のところ、検収して業務完了手続きということはJICAが保管する文書ということですので、おっしゃるところは何ら矛盾しない。

舩田クラーセン:
 それは国会議員のみなさんが、後で追究していただいたらいいと思いますが。二点目ですが、こんなものを書いたということは事実ですね。そして、それがJICAのコンサルタント業務のファイナルのレポートとしてJICAは受理した。これは事実ですね。(浅井:はい)そんなものを書いたコンサルタントに、「特命随意契約」をあげたのも事実ですね。(浅井:はい)この特命随意契約のタイトルは何でしょうか。

JICA 浅井課長:すいません。勘弁してください。

舩田クラーセン:
 何のために、CV&A、「小農の価値を低める」なんていうことを、JICAのお金を使って、プロサバンナ事業のお金を使い、書いたコンサルタントを再契約したんですか。しかも特命随意契約は、すごく不透明ですよね。

JICA浅井課長:
 随意契約が不透明かどうかについては、私はコメントしませんが、この社と特命随意契約をしたことは事実です。それはなぜかと申しますと、先ほどの繰り返しになるところはご勘弁いただきたいのですが、2回目のCV&A社と契約をするというのが一般的には広報活動、情報の発信ですとかというようなものを業務とする内容であって、その内容についてプロサバンナのそれまでの経緯とプロサバンナ事業をJICA、モザンビーク政府が行おうとしていることをよく理解をし、かつ、理解をしてほしい方々にどのような形で、広報の手段、紙媒体が良いのか、ラジオなのか、インターネット上なのか、そういうことを提案できる能力を持っているところがここだと判断したと。

舩田クラーセン:
 1回目の契約はそれですよ。2回目の契約の最終成果物は先ほどからお見せしている「小農の価値を低める」、「NGOの力を削ぐ」、「セラードの話は切り捨てる」みたいな「コミュニケーション戦略書」です。それは正しいと認めてくださいました。
 その上で、その翌年にした契約の目的は何だったかというと。2回目はコミュニケーション戦略を定義するっていうタイトルの契約です。何故、私がJICAのプロジェクト名まで把握して、JICAの担当者が知らないのかわからないですけれど。三つ目の契約は?

JICA 浅井:
 知らないのではなくて、舩田さんがご指摘になることを私はくみ取れないんです。複数の契約をしておりますと述べました。

舩田クラーセン:分かりました。三回目の契約の名前を教えてください。

JICA浅井課長:記憶ゲームのようなことは勘弁して下さい。

舩田クラーセン:
 記憶ゲームではないです。重要なポイントです。三つ目の契約の目的は「コミュニケーション戦略を実施する」です。「実施」と書いています、そうですね。

JICA浅井課長:はい。その「実施」の部分のところを、私は広報活動の部分と申しました。

舩田クラーセン:それは解釈ですね。なぜなら…。

JICA浅井課長:
 解釈なのか分かりませんけども、最初の方の一点目のところロゴ作成の特別契約があったというところは間違いありませんし、一回目の契約というのは、そのことを指していたんだというので、今私は理解しました。

舩田クラーセン:
 はい。一点(回)目の話じゃなくて、二回目に、このような「戦略書」を作ったコンサルタントを重用する。もう一回契約して、「戦略書」のコミュニケーション戦略を実施する、という契約を結んだ以上、誰が見ても、その第二の契約で作った「戦略書」を展開するという風に受け止めるのが普通だと思います。が、それに対抗するような、反証できるような材料は持っていらっしゃらない。
 そもそも、JICAがこんな文書を作ったりしますか? JICAの職員は作りませんよね。「小農の力を削ぐ」とか「信用を貶める」とか、CV&Aがやった、やってないはさておき、JICAの職員としては許せますか? 個人として。こういうことを日本の援助、JICAの資金でやられたということについて、担当者は答えにくいと思うから伊東さんどうでしょう。こういうのってありですか。私はちょっと信じられないです。みなさんみたいな農村開発部って、小農や農民の支援するためにあるんですよね。その部の人間としてこういうのってありですか。「小農の信用を低下させる」と書いてあるわけです。

JICA 伊東圭介(農村開発部次長): 
 今一般論のご質問をされていると思うのですが、すみません、私目が悪いので読めないのですが、今言われていること一般論でいえば、我々が、小農を分断するとか貶めると言うのは、当然考えていない。

舩田クラーセン:
 では、読み上げます。手元に資料3の1があります。「コミュニティあるいは農民を代表するこれらの組織の価値/信用を低めることができる」、「プロサバンナがメディアと継続的にコミュニケーション持つことで、特にモザンビーク組織の実行力を減らしていく」。一般論でもいいですけど、こんなのありですか。

JICA伊東次長:
 先ほども申しあげましたが、一般論として、「農民の価値を貶める…」、そもそも、貶めるということ自体を我々職員が考えることはない。実際の表現は分かりませんが。

舩田クラーセン:
 書いてはいけないことではないですか、こういうこと。書いてもいけないし、思ってもいけないし。

JICA 伊東次長:
 思ってもいけないとか、そこまでは個人はいろんな考えを持ちますからあれですけど。先ほどのご質問に答えるとすれば、JICAの職員として農民の価値を貶めるみたいなことを考えるかというと、考えてないと思う。

舩田クラーセン:
 はい。先ほど、UNACにもいろんな立場があります的なことを浅井さんがおっしゃって、石橋先生はまさに運動への介入、分断を想起する言葉だから撤回せよとおっしゃったんですが、それを撤回する気ありませんか。つまり、モザンビーク小農を支援したいんです、こんなにお金が使っているという公共の援助機関が、その分断を思わせる発言をしたり、分断を促進するような言動をするというのはゆゆしき問題だと思うのです。それを指摘されて、浅井さんとしては、先ほどの発言まずかったなと思われませんか。

JICA 浅井課長:
 率直に申し上げて、まだまずいと言う風に考えるには至っていません。
先ほどのやり取りの中で限られた時間ですから、石橋先生に私の言わんとしたところを正しく伝え切れたかは自信がありません。その上で、今のやり取りの中から、伊東へのご質問もありましたが、こういう表現があった報告書を成果物として受け取った事実はあります。伊東も申しあげました通り、こういうのが適切かどうかというところについて、適切だとは彼自身言っておりませんし、私もそのようには思っておりません。

舩田クラーセン:
 ありがとうございます。それはたいへん重要な一言だったと思うんです。が、この「コミュニケーション戦略書」、「小農の価値を低める」と書かれているものは、モザンビーク農民も農民組織も持っています。ポルトガル語なので、読んだうえで反対しているんです。読んだうえで、モザンビーク政府じゃなくてJICAに対して、もうやめてくれと言っているんです。
 だから、JICAのスタッフとしてもやっぱりあれはいけなかったね、というようなものを作ってしまった責任、それを当事者が知ったうえで、それでも(小農を)支援しています、我々は小農を応援しているんですと言うことの矛盾と暴力。これを理解してもらったうえで、最後に。浅井さんがおっしゃったことは問題があります。
 つまりUNACにもいろんな意見がありますということをおっしゃいましたが、実はもう一つJICAの文書があります。MAJOL社というJICAが契約して色分け、反対は赤であるとか賛成は緑ですと色分けを作ったMAJOL社が、何を最終報告書で書いたか。浅井さんがその時もう担当でしたか。

JICA 浅井課長:私は2016年8月から着任しております。

舩田クラーセン:
 では、浅井さんじゃない方がやったんですけど、組織としては責任があると思うんです。ここに書いてあるのは何かと言うと、UNACの内部への働きかけを日本がずっとやっているという話をしていて、MAJOLとして交渉プロセスに完全に取り込むということをしてきたけれど、JICAが希望するUNACの取り込みはうまくいかなかった。けれど、JICAは心配しなくていい、と書いてある。なぜならばUNACというものはモザンビーク全農民の数の、調べてみれば、2.5%しかないからそういうふうなことを強調すれば矮小化できますと書いています。
 二つ目に書いてあることは、モザンビークの農民を代表する代表性の問題を論点にすればいいと書いています。代表性をどうやって問題にするかというと、農民自身が選んだのが国会議員だから、議員をプロサバンナに取り込めば、モザンビーク農民の代表は議員だから、プロサバンナは農民の代表性があると言えるはずだ、と書いている。
 これJICAがお金で契約したコンサルタントの最終報告書です。これはリークされたので、完全な形でドラフトが読めますが、JICAが我々に開示した文書ではその部分が根こそぎ削られていました。つまり、JICAは裏で先ほどおっしゃったモザンビーク最大の農民連合組織の後ろから介入して、何とか取り込もうとするために現地のコンサルタントを雇って活動し、そのコンサルタントが報告書に書いてJICAに報告している。だけど世間にばれないように削ったということなんですね。だから先ほど浅井さんがおっしゃった内容も、ある種、介入の結果の発言ですから、こういう事実はもうバレているんだからもうやめてください、と私は思います。

石橋議員:浅井さん、先に。

JICA 浅井課長:
 途中だったのは、先ほどの「貶める」というレポートですが、あれは成果物として検収した、受け取った事実はある。であるからこそ、コンサルタントはこういう提案はしたけれど、私たちが受け取ったことをもって意思決定が済んでいる、それ以降それにしたがって書いてあることを全部やるのとは違う、と言うのはご説明してきたはずです。
 それから、今のご指摘のところ、ご指摘はご指摘として承ります。他方で、先ほどはドラフトで出てきたものを修正しないのか、今、先ほど舩田さんはリークというものはいつの段階のものか私たちは分からないので判断できませんけれども、裏でJICAが最終の前にコメントして修正があったらそれは改ざんではないかのようなご指摘はどうなのかと思う。

舩田クラーセン:
 そんなことは言ってなくて、書かれた事実があるということは、行動された事実があって、JICAの資金をもって、コンサルタントへの指示をもって、UNACの分断工作、取り込み工作に関わったことが記されているんだけれど、JICAは最終報告から削ることによって、これを見えなくしましたねと言っただけです。改ざんなんて言ってないです。私からは以上です。

石橋議員:
 改ざんなんて言うことは一言もおっしゃっていない。事実を時系列でおっしゃっただけなので言いすぎです。

JICA 浅井課長:お詫びします。私がそういう風に受け止めたというだけです。違うということで。

石橋議員:過剰反応です。正しく答弁してください。はい、牧野さん。

JICA牧野部長:
 コミュニケーション戦略案の話について確かに我々は受領していますが、案そのものに理解を示しているということではございません。先ほど一般論として言ったと思いますが、分断云々の話については、我々の理解とは違うと理解しています。コンサルタントの報告書とはいったい何か、ということだが、コンサルタントのオリジナリティは、やはりあると思う。コンサルタントに委託したからといって、出てきたドラフトについて全て我々が拒否して、全部書き換えると言うことは、一般的にもございません。ですので、案はいただきましたけれども、その通りに我々は思ったわけでもないし、その後のコミュニケーションの実行についてもその通りに行ったわけでもありません。

石橋議員:
 はい、あのちょっと色々反論もあるかと思いますが、みなさんも、ちょっとどのように評価されるか、ぜひお考えいただければと思います。すいません、今日、主催議員の一人ですが、社民党の福島みずほ議員、参議院議員がお見えになったので、どうぞ自己紹介。なにか疑問あったらどうぞ。

福島みずほ議員(参議院議員):
 社民党参議院議員福島みずほです。どうもよろしくお願いいたします。
 コンサルタントが作った報告書は自分たちの見解とは違うとおっしゃったけれども、JICAがお金を払ったコンサルがこういうコミュニケーションで分断工作をやっていたという分析を出しているわけだから、それについてJICAは責任があるのではないですか。コンサルタントの報告書がそういうふうに言っているということは、おそらく、分析が正しいかどうかは別にして、そうなのでしょう。そうすると、その、JICAそのものが分断工作をやっている、そういうふうにやっているということは、お認めになられます。
 ちょっと質問変えますね。コンサルの報告書は間違っているんですか、間違っていないのですか。

JICA牧野部長:
 はい、あの、間違っている部分もあれば、間違っていない分析もあるのだと思います。

福島議員:
 じゃ、分断工作という言葉はちょっと強いかもしれませんが、その部分に関しては正しいのですか、正しくないのですか?

JICA 浅井課長:すいません。農村開発の浅井と申します。

福島議員:はい。

JICA 浅井課長:担当の浅井です。

福島議員:もちろん、わかっています。 

JICA 浅井課長:
 その部分というところなんですが、確認のためにお伺いさせていただきます。先生、分断工作という表現については、過激と先ほどおっしゃいましたか。かもしれないのですけど、私たちはいろんな、この作業の中で現地の人たちが、どのような方達がどのような意見をもっているのか、というのを正確に把握しようとしたそういう調査です。 

福島議員:
 じゃ、私が分断といってあれですが、この部分の、さっき問題の削除した部分については、JICAは正しいという認識ですか? それは否定されないという認識でよろしいですか?

井上議員:
 JICAと見解が違うとか、言われていますけど、個々の個別問題じゃなくて、かなり基本的重大問題だと思うんですよ。そこで、違うとおっしゃっていますけど、この部分は、JICAは不合理だと、違うとどこかで明確に出されているんですかね。

JICA 浅井課長:
 ごめんなさい。私の手元にある、この部分、みなさん配布資料のところにある、色がついた表のところを指しておっしゃっているということですよね? その部分は、最後の報告書の提出された成果品の中に入っている資料だということですよね。

井上議員:
 JICA は受け取ったけど、これはJICA の立場と違いますよということを明らかにされているんですか?

JICA 浅井課長:この報告書についてですか? それは記録を確認させてください。 

福島議員:いや、ないんじゃないですか。

JICA 浅井課長:
 いや、あの。コンサルタントの成果物とJICAの意思決定が違いますというのは、先ほど牧野が申し上げた通り、そういう考えを述べさしていただいた機会がございます。今私が確認させていただきたいと言ったのは、それがこの当該レポートなのかどうかについては、正確なところを確認させてくださいとお願いさせていただきました。 

福島議員:
 重要な事は、そのコンサルタントの報告書が、そういう事を地元でやっていて、分析して書いていると言うことですよ。それに関して、JICAはそんなの名誉毀損で、そんなことやってないよ、とは今まで言ってないわけじゃないですか。少なくても、今日言った、否定したと言うことをおっしゃらないわけで。ということは、コンサルタントがちゃんと報告書をつくったのは、客観的事実なんじゃないですか? 
 ちょっと申し訳ないが、誰が賛成で誰が反対か地域で色分けしてやるのって、原発の立地でやっているCRと全く一緒ですよ。でも、地元がそういう反対の意向があるんだったらそれを尊重するとか、問題そのものに問題があるんじゃないかっていう意識をJICAは持って欲しいんですよ。このプロサバンナ計画については農民の人たちも来たり、様々な反対意見があるじゃないですか。それを受けとめるっていうことをしない限り、国際社会の中で、国際協力の中で信頼を持てないですよ。
 モザンビークはかつて、ODAで、例えば農薬の輸出などをしているのを日本政府はやめました。だから、やめるって言う英断をすることがむしろ評価を高めるということも、ぜひ考えていただきたい。これ原発の立地でやっているCRと一緒じゃないですか、どうですか。

JICA牧野部長:
 先生、コミュケーション戦略の提言として何かを実行したことを書いたわけではなくて、この後、レポートを作ったあとに、ぜひJICAがこういうことをすべきだというコンサルタントの提言書でございます。ですので、その中でJICAが分断してしまって、それを実績として書いていると言うわけではございません。今後の提言として一部、われわれにとっては理解し難いという部分があると言うことを申し上げております。

福島議員:
 ただこのCRは噴飯ものですよね。だって、こういうことをしろって、結局分断して強行せよっていう指南をしているわけで、そういうコンサルタントの報告書が出ているそのことそのものが問題じゃないですか。どうですか。

JICA牧野部長:それに対する実行はしていないということです。

石橋議員:
 ちょっと時間も経過をして他の論点もいくつかあるので、こればっかりに時間を費やせないので。ただ、重ねて今われわれが指摘をさせていただいているのは、例えば、もしこれがね、われわれは、明らかにこれはだめだと思う。認めちゃいけないし、こんなこと書かしちゃいけないし、コンサルが貴重な国民の税金を使ってやっているコンサルが、こんなことを書いたら即刻アウトですよ。即刻アウトだと言う判断をJICAがすべきなんですよ。すべきだったんですよ。
 これリークで出てこなかったらどうするつもりだったのか。情報開示請求うんぬんで出てきたからあれでしょ。出て来なかったら、スルーしてやったかもしれない。いやそれはって言われるけど、この7年間聞いておられる皆さんね、いろんな大事な資料なりが、リークとか、こちら側のアクションで初めて出てきて、不都合なことが書いてあるのがわかって、わかったもんだから、後追いでJICAの皆さんがアクションをとったというのがいくつかありますね。これも説明してくださいと言ったら説明してくれると思います。
 そもそもさっきの、ごめんなさい、セラード三角協力とかいろいろ言われて、舩田さんが何年何月の時点で方針変えたのか、と言う話もしましたけど、実はこれ大事なんです。いつ方針を変えて、それをどうやって変えたのか。ちゃんと対話をもってどうしましょうか、ということをフラットにして変えたのではない。もしくはそれを変えて、ほんとにその中身が変更されたのかどうかもわからない。そもそも、マスタープランの話がありましたけど、これもマスタープランのドラフトなるものが作られていたこともわかったわけですね。こんなものが作られていたのかと現地の皆様も憤慨された。これも重々ご存知だと思います。これはリークだけだったんだよね?止まっているはずなのに、マスタープランのドラフトが作られていたと。重ねて言いますけど、こういうことを繰り返されてきた。だからいつの時点で誰がどうやってそれを変えたのかということを重ねて聞いて、ちゃんとお答えいただけないということは、ごめんなさい、われわれ議員としてもそういう真摯な対応していただけなかったのではないか、ということを考えざるを得ない。
 今の話もそうです。重ねて、その度重なる、これもJICAが責任持って発表されたコンサルなり、それが絶対に書いてはいけないような、あってはいけないことを、こうやってまとめられて書いてある。これは断固切るべきです。断固受け取ってはいけません。むしろ憤慨してしかるべきだと思います。でも受け取っている。
 今年、政府が都合の悪い年金報告書を受け取らなかったこともありましたね。そういうことは平気で受け取らない。しっかり受け取ってね、部分的にはあれだと言われるけど、そもそもこういうことを書くようなコンサルなり、ダメですよ。すぐ切らなきゃ。でもそれをやっておられないのは、われわれとしても、JICAの対応としていかがなものかと考えざるを得ないということを申し上げたいと思います。
 
JICA 浅井課長:
 ありがとうございます。受け取るべきではなかった、と言うところのご指摘は私どもも真摯に受け止めているところでございます。ですので、私どもも、今記録をご説明できるような状態になっております。
 全体として、JICAの対応がどうだったのかにつきまして、先ほど発言しきれなかった部分についてお時間を頂戴するのを許していただければと思うのですけども。こういうことがありましたと。事例の報告書がありましたと、例えば、UNACを無視すればいいじゃないかと言う感じの記載もありますけれども、実態として私たちはそれが長い時間をかけたと言うご批判もいただきましたけれども、決して無視をしないで何とか耳を傾けて欲しいと言うことで、これまでドラフトなるものをパッと書いて完成版です、という風にはしてないというところは、合わせてご注目をお願いしたいと言うことです。これが一点。
 もう一点申し上げます。2009年に一連のところでありました、マスタープランが始まって2012年、プロサバンナにノーなど、私手元にないのでみなさんお手元にあるのが正しいところだと承知いたしますけど、2015年に現地での公聴会、モザンビーク政府主導でですね、最終的には5000何人という公聴会、これもご批判いただいていますけども、行いました。ご批判をいただいたやり方も含めて住民の意見をきちんと汲み取っているのかということで、ご批判をいただきましたので、これまたご批判をいただいてしまいましたけども、市民社会調整メカニズムというもので、JICAが調査をしてきちんと汲み取れない、モザンビーク政府農業省がきちんと公聴会を企画してもきちんと汲み取れないのであれば、現地の人たちに企画から実行までやっていただくというところが市民社会調整メカニズムのアイディアが出てくるきっかけでございました。これが2016年の2月です。
 先ほど外務省の国際協力局長との話があったのが、2016年の年末だったように記憶しております。局長がきちんと対応するようにと言う話でしたかね。すいません、あの一語一句は正確ではないですけど、そういう考えを示されて、JICAの方に指示を頂きました。2017年2月に、当初計画されていた、先ほど申し上げました市民社会調整メカニズムが企画していた公聴会なるもの、当初はコミュ二ティ・コンサルテーションと言う呼び方をしていたものですけども、そこは3州207カ所で住民説明会をしようかという計画でしたけども、これも一旦中止に至りました。
 同じ年、2017年4月に異議申し立てをいただきまして、11月に結論が、調査結果の報告書が出ていると言うことです。そこで、2017年11月の調査結果報告書に参加型手続きによるやり方ですね。対話の仕方そのものも参加形で決めなさい、というふうにJICAに対して提言をいただいたという風に理解しております。
 われわれはこの後、年明けの2018年以降、どんなやり方が、皆さんが納得して参加できる対話なのかということをあちこちで会を持ちながら行いました。これが私たちの認識でありますし、取り繕うつもりもありませんけども、そういうふうにやってきたところです。意見の違う人たちの声を聞く、どういったやり方が良いのかというところを考えてやってきた一連の活動でございますけれども、これは介入とか分断と言われても、じゃ私たちはどうしたら良いのかというところが悩んでしまうというのが、正直なところでございます。
 最後は私の主観ではございますけども、それまでの経緯のところ、改めてコミュニティ(コミュニケーション)戦略で書いたところを提言していないところも1つ、私たちの行動を持っての証拠ということで担当からは申し上げさしていただきます。

JICA牧野部長:
 クイックに大事なところですので、補足説明させていただきますと、石橋先生が、私が申し上げたプロサバンナの方針変わったじゃないかと、対話をして変えたわけじゃないんですよね、という点ですが。

石橋議員:
 どうやって変えたのですか、ということも明確にしていただかないといけませんね、と申し上げた。

JICA牧野部長:
 私のはじめの説明は、どちらかと言えばJICAの問題意識を持って変わったと言うことだけを説明したんですけど。つまり、ブラジルのセラード、それから当然モザンビークの三州は全く環境異なるので、ちゃんとしっかりまず研究から行いました、と申し上げましたけど、そういう自分たちの問題意識の変容もあったと思いますけども、ここで重要なのは、もちろん現地、それから日本のNGOの皆様のご意見を真摯に聴かせていただいて、その上で書いた、と言うところもあるんだと思います。
 それから、2つ目の研究の次のマスタープランの中身について、本当はそのわれわれの目がまだ届いていない、ドラフトと言っていいのか、コンサルタントが書いた部分がリークされると言う話があったと思うんですけど、その後発展していく過程で、先ほど浅井が申し上げた、回数は言わなかったかもしれませんけれども、100 回に及ぶそれから約5500人の方々の、農民の方々が参加していただいて、たくさんの反対意見をいただいて、それから反省する部分もありましたけども、反対いただいたご意見についてはしっかりとこのマスタープランの報告書の中で数ページにわたって記載した上で、それを踏まえた提言を書かせていただいている。
 例えば、土地の収奪の問題というのが、このプログラムによって懸念されているのでないかということとか、それから、新たな農法というのは伝統的な農法にあってないんじゃないのか、つまりサステナビリティがないじゃないのかと言う懸念を、隠さず明記しまして、それに対して正面から具体的な提言をマスタープランで行っていくということでして、決して農民の皆様の意見を全て無視して勝手に作っているとか、そういう話ではございませんし、大きな方針の変化、それからマスタープランの中身についても農民の方々のご意見を踏まえた上で作っているつもりでございます。情報公開につきましても今後いっそうきちっとやっていきたいと言うふうに思っております。以上です。

石橋議員:相当反論があるかとは思いますが、はい、渡辺さん。

渡辺:
 はい、ちょっと事実と違うかなと思うところがあるので、私から指摘をさせていただきたいと思います。先ほどですね、2015年4月の公聴会の話がありました。これもいろんな意見が出て、結局どういうふうにやると反対する人々の声を聞きながらやれるのかと言うことで進めていったのが「市民社会対話メカニズムだ」、と言うことをおっしゃっていた。ですけれども、そういうふうに約束をしてくださったので、こちらとしても、どういう動きをされたのかなと、どういう形でこちらに相談が来て、農民だったりの声が聞く形ができるかな、ということで様子を見て、待っていたんですね、連絡を。でも、一向に来ない、どうなっているんだということを現地から言われていたので、意見交換会の中でも聞いていたところ、「モザンビーク政府が考えているから待ってくれ」と言われた。
 そうこうしているうちに、先ほど冒頭で説明をさせていただいたように、何故かわからないけれども、JICAのコンサルタントが一軒一軒、小農組織や現地の市民社会を訪問して、プロサバンナに対する意見を聞いている、と。何かおかしい。これ何なのか聞いてくれないか、と現地に言われました。これについて、第13回の10月27日の意見交換会で聞いたところ、当時の飯村学(アフリカ部)参事官から、「今われわれの知っているところでは農業省がどのような形で、どのように話を進めるか、一生懸命議論している」と。「私が返答するのもおかしいが、モザンビーク政府が約束していると言うことだし、われわれもそうなるよう最大限の努力中」と、私たちに直接お答えくださっています。12月ですね。
 けれども、実際に何が起きていたかの経緯を見みると、これは10月27日の話です。今見たのは。実際に、市民社会対話メカニズムを進めるために、一軒一軒モザンビークの団体を回って、そのプロサバンナに対する意見を聞くための調査を開始するということは、10月7日に、JICAからすでにショートリストの3社を対象に(コンサルタントに)応募要請がいっているんですよね。10月7日です。なのに、10月27日に、「農業省が一生懸命議論している」と。その上で、11月2日、すでにMAJOL社と契約しています。その後、12月8日に私たちと意見交換会の場があったので、どうなっているんだ、と。前回聞いてまだ答えられないと言っていたけど、どうなっているんですか、と言ったところ、「状況は変わっていない」、「今は教えられない」と言われたんです。ここでやはりおかしいと言うことで、情報公開請求をしました。石橋議員にもご協力をいただいて、開示請求をやって、こういった経緯が分かった。でも、その中で出てきたものは、先ほど舩田さんがご説明されたように、一部の情報については隠されていました。それは、リーク文章、あとで正式文書とJICAがお認めになったリーク文書で、隠されていた部分があったり、そこでこのような先程の4色の分断があることがわかった。
 ということで、なので、すごく事実がねじ曲がって伝えられています。一生懸命聞こうとした、やっていたという事は。このように、われわれが何かおかしなことが起きているという事実確認をしたにもかかわらず、「今は答えられません」、あるいは「農業省がやっています」、と。でも、実際には、JICAがその前に(コンサルタントの)ショートリスト化して、応募用紙渡しているんですよ。それで契約もしているんです。そういったことも、一つ一つがおかしいと言うことをわれわれずっと指摘しているんです。こういったことをちゃんと事実確認してください。お願いします。

JICA 浅井課長:
 JICAの者が当時、第13回意見交換会でご指摘のような発言をやったということは間違いありません。先程の繰り返しになりますけども、MAJOL社の業務内容については、先に私が申し上げたような目的でやったということにも間違いはございません。

石橋議員:はい。どうぞ。差し支えなければ、自己紹介をしながら。

松平尚也(農家、京都):
 松平と申します。京都で小農的な有機農業を15年間実践しながら、現在は京都大学で小農や家族農業、あるいは持続可能な農業について研究しております。今日皆様お忙しい中集まって議論をした内容の感想を一言で言うと、当事者をないがしろにされたプロサバンナ事業は、絶対に中止、あるいは停止、再停止すべきだと思います。その最大の理由が、のれんに腕押し、押し問答の中で本当に感じるのは、対話やコミュニケーションあるいは市民社会対話メカニズムと言われておるんですけど、どう考えても当事者の意見がちゃんと吸い上げられていない。
 さらに、今日、実はこの時期、昨年ですね、国連で小農の権利宣言が採択されました。日本は国連加盟国として遵守する義務があるんですが、その中には、小農を政策段階から参加させる事を義務付けられる、あるいは小農の「種子の権利」、あるいは「土地の権利」と言うものが謳われております。こういった国際的な潮流、今小農とか家族農業が未来の持続可能な農業、あるいは食料、食料生産を支える担い手とされている中で、一部の少数派が言っている、だとかですね、そもそもですね、このホームページで、コスタさんが言ったことを虚偽的な内容で掲載し続けているこのこと自体が、プロサバンナ事業の矛盾、あるいは停止すべき最大の理由かと思います。
 ですので、先ほどから様々な取り組みをされているんですけども、ぜひ提言したいのは、国連の小農宣言に則って、この事業、ぜひ市民社会、NGO農業者、当事者とですね、もう一度考えて、必要であればやる、必要でなければ中止、停止すると言う英断をぜひお願いしたいというのが、私の意見であります。

原貫太(フリーランス国際協力師):
 フリーランスで活動しております、原と申します。普段アフリカのウガンダ共和国で草の根の活動しております。質問は一つでして、今の質問というか、感想に付け加える形になるんですけど、これだけ反対があって、現地の抵抗運動があるという状況の中で、継続することによって一体誰が得をしているのかっていうのがすごく気になっています。
 最初から海外から投資を呼びこむということが前提になっていて、どうしても一市民の視点から考えるとそういった大企業にどんどん利益が入っていく。やはり僕も普段ずっとウガンダという国で生活をしていて、農家の方達と一緒に草の根で活動しているんですけど、やっぱり一番現地のことをわかっているのは本当に現地の方たちで、アフリカ人は何もできないという前提で物をとらえるのではなくて、現地の人たちが一番問題を解決する術を知っていると思うので、彼らに任せればいいんじゃないかな、と思っちゃうんですけど。
 にもかかわらずこれだけ反対されているのに、なんでそこまで継続をしたいのか。継続をすることによって誰が得をするのかということをお聞きしたいです。

石橋議員:
 今お二方からご質問とご意見いただきました。ぜひお答えいただきたいと思いますが。今日すいません、ご出席していただいている皆様に改めてお断りしておきます。今日こういった形で、議員勉強会と言う形で開催させていただいていまして、こちら側に座っていただいているみなさまは、われわれが今日協力をお願いしたグループ団体のみなさんで、質問ご意見をいただく前提でお招きをさせていただいております。今日多くの皆さまに参加していただいて、質問なりご意見なりされたいところでしょうが、すいません今日の趣旨で、今日提言させていただくのはわれわれに限らせていただいております。また、改めて今日聞いていただいたこと、疑問に思っていただいたこと、ぜひわれわれに提案していただくなり、質問投げていただいて、われわれが代わって皆様の疑問質問には、JICAみなさまや外務省の皆さまとやりとりをしていきたいと考えておりますので、そういうことでご理解ご容赦いただければと思います。その上で今お二方から大変重要なご指摘いただいたと思います。部長、コメント・ご意見あればぜひ。

JICA牧野部長:
 大変貴重な意見をいただきましてありがとうございます。小農を計画の段階から巻き込むべきだという事は全くその通りだと思います。われわれなりに努力してきたつもりですけども、今日の議論では、全然足りない、やってないという話でしたので、僕は真摯にやっていきたいと改めて思いました。
 それから、これだけの反対があって、誰が一体得をするのかというコメントだったと思いますけれども、それはやはり現地の農民のためだと思います。ご承知の通り、人口の約70%の方々が農民であります。われわれも村に行きますと、みんな子供も含めて非常に楽しそうに生活しているなという風に思うんですけど、一度干ばつが起きた、あるいは個人的に病気になっちゃったというと非常に厳しい。そもそも病気になっても、クリニックに行く足もない。行ったとしても自分のお金を払うことができないとか。干ばつになると、なけなしの何かを売る。例えば、鍬を売っちゃったら、その次の植え付けの時には鍬が使えない。貧しさがどんどん貧しくなっていく、と言う段階で、ここで従来からの非常に厳しい状況に加えて、気候変動というのがこの数年間このモザンビークを含めてきております。特に干ばつ、あるいは地域によっては洪水ということもあって非常に厳しい状態にある。この状況をほっといていいのかということでございます。
 それから、2023年に天然ガスが現地に出るということが約束されていて、おそらく今1%、2%、3%くらいですかね。経済成長ありますけど、これが一気に10何%に跳ね上がるという風に言われています。これでわれわれが危惧しているのは、資源の呪いとかっていうことでございますけども、非常に資源に偏った経済の構造にならないのかということをしっかりわれわれも、早い段階で支援と言う形で取り組んでいかなければと思っております。そのためにはやはり国民の70%の方々が農民、つまり農民が自分たちのやり方をベースにしながら、より良い生産性の向上、それから生計と言うのを早く達成しないと、貧富の差というのがどんどん大きくなるのではないかということで、2023年というのはもうすぐでございます。これについてぜひ支援していきたいと思っております。以上です。

石橋議員:牧野さん、まっとうなお話と論点の違う話を、ごっちゃに言われているので。

枝元なほみ(料理研究家):
 洪水が起こったりとか、気候変動があったりとか、農民が大変だっていうの、そのまんま日本の農民に言ってください。助けてもらえない日本の農民、その人たちが税金払っているんです。その税金を使っているのが、あなた達じゃないですか。ほんとにさっき誰が得をするって言うことに関して。みんなわかってるよ、もう。綺麗事いわなくても。大企業が得をするような方向にどんどんいっている。格差分断している。格差分断しないようにとか、ずっと綺麗事言っても、もう私たち聞く耳持たない。もう結構。
 なんかね、大変だなと思うの。お仕事だから。今日来ていらっしゃるでしょう?こんな仕事、こんな部、こんな国の担当じゃなかったら、もうちょっとよかったなぁと思うかもしれないけどね。でもね、そういう人たちって、なんか戦争の前の将校みたいな感じ。仕事だからしょうがないって言うまま、突っ込んじゃっている人みたいにみえたの。私なんかね、前に侵略じゃないかって言いました。ほんとにそれ、想い変わってないの。
 そのことに、どんどんどんどん突き進んでいって、または、止められないから。日本のこういうのってほんとに止められない。やめると自分たちがダメだったっていうこと認めるみたいに思えるから。でも止めることのほうがいいことだっていっぱいある。今やめるっていう決断することが。
 世界中の人から見て、私たちから見てすら、おかしいと思うのに、なぜ、いろんなこねくり回したキレイないい意見をいいながら、仕事だからしょうがないから、綺麗な意見をつなぎながら仕事を続けちゃうの? そのまま行ったら、私たちなんか恥ずかしい。加担しちゃうことになるなと思うんです。私の税金で侵略していることを。加担していることになっちゃうから、私泣きたかった。今日ずっと。綺麗事言うの、もうやめて。やめるっていうことがいいっていうことだってことを考えてください。農民にとって。そうしようよ。私たちだって、私なんか仕事なくなるかもしれないけどこんなこと言っているんだから。そんな風に自分の仕事だからしょうがないって思うの、もう辞めちゃった。止めないと日本は変わらないと思うよ。そう思いました。

荒谷明子(農家、北海道):
 北海道で農業しております荒谷と申します。私たちも小農なので、「小農のために」っておっしゃってくださっていること、すごく信じたいなと思っておりますし、日本の国が私たちの税金で行っていることなので私自身も当事者と思って聞かせていただきました。なので、本当に「小農のため」とおっしゃってくださったので、小農の立場でどうしてほしいかということをお話したいのです。
 私たち入植して25年なんですけど、入植して2年後にセメント会社がプラントを立てるということが、近所で持ち上がったとき。開発行為ですよね。それに対して地元の人たちが最初は反対したんですけれども、だんだん、こちらの農家にはこういう利点が生じるということで、地域の分断が起こりました。その時に思ったのは農法だとか収入だとか生産性だとか、非常にそれも農家にとっては大切な、生活の面で重要な点なんですけれども、農村で分断が起こってしまったらもうそこに住むことができなくなります。それは本当に農法うんぬんの前に、1番大きな問題で、それが実際にモザンビークで起こってしまっているという現実は、皆さん本当に努力されてそれを避けようとしてきたと私は信じたいですけれども、実際にそれが起きてしまって、現地の裁判所でもこれは違法であるということになってしまった時点で、その組織がどんなに心を変えてこれからは皆様の声を聞いて一からやり直します、と言っても信用していただくのは非常に難しいと思います。
 それでしたらやっぱり今撤退して、なくして、そして今、市民団体の人たち、客観的に見ていても皆さんよりもいろいろなことをご存知ですし、市民や現地の人たちからの信頼も厚いと思います。なので、本当に小農のために、おっしゃったような灌漑だったりとか、農業の発展、品種改良そのものを現地で進めていきたいのならば、NGOの方を通して実現をしていくのが1番良いことのではないかと思いました。

山中一耕(農家、長野県):
 長野県で有機農業をやっている山中といいます。私も小農の1人だと思ってやっていますが。まずモザンビークにはモザンビークの人たちの暮らしや食があると思っています。それで食と農業というものは直結するものと思っています。人々はそこに暮らす人たちの食を守り育む活動をして暮らしを成り立たしてきていたと思います。毎年、毎年、種をとってその種をまいて作物を作り生きてきたとそういう風に思っています。小農がやる農業というのは、これ私の考えですけども、小さくても大地にしっかり根付いた農業だと思っています。自分たちが食べるものを自分たちで作っていく農業だと思っています。
 JICAの考えている農業では、小農の人たちが喜びを感じながらやっていける農業だっていう風には思いませんでした。支援と言う名のもとに、分断と土地の収奪とかいろいろ大きな問題が起こり、現地で暮らしてきた農民の人たちが本当に大勢困っていると言うことを知って、本当に私も小農の1人だと思って、他人事とは思えません。さらにそれをやっているのが私たちの税金で、それをモザンビークの人たちにやっていると言うことを知って、本当に心苦しく思いますし、申し訳ないと思っています。私はモザンビークに、今の状態では遊びに行けないです。恥ずかしいと思っています。以上です。

石橋議員:すいません時間が押しておりますので、短めにお願いします

レイモンド・エップ(農家、北海道):
 こんにちは。北海道から来ました、一緒に農業やっています。25年間北海道で色々な穀物などをつくりました。私、2008年から住んでいて、なぜこのプロジェクトが始まったか。2008年、4つのF、Fee,Fuel,Food,Fertilizer(値段、燃料、食べ物、肥料)の値段倍高くなりました。そして多分日本政府がこれからマーケットのーーだったら、値段どんどん上がってくると思います。もしプロジェクト始まったらですね。簡単に、安く変わると思います。私このプロジェクト考えたら、鉄砲を使わないですけど、これ戦争です。この国コントロールする、技術で、種で、肥料で、農業のノウハウで、農家さんこれから借金になったら、少しずつ、農地も大規模なお金で買われ、そして地域の文化も一世代、二世代の間で多分だめになる。いっぺんではないですけど、北海道の歴史から言ったら、日本の歴史で言ったら、それも同じ皆バラバラになった。これから無人トラクターも使います。人間も大事ではないです。なぜコスタさんこのプロジェクトに反対するのか。その文化とその土の健康も考えています。この化学肥料、この色々な技術、この筋もダメになる。このプロジェクトの目的はなんですか。
 もう一つの質問、たくさん穀物できたら。このプロジェクトが進んだら、日本のコモディティ(穀物・大豆)価格はどうなるのか。安いコモディティがモザンビークで生産されたら、北海道の農家はどうなるのか。

吉森弘子(たねと食とひと@フォーラム):
 一般市民です、たねと食とひと@フォーラムという団体で活動しています。今日もいろいろお話伺ったんですけど、やはり不明瞭な感じ、不透明な感じが抜けきれませんでした。戦後生まれですから、平和と民主主義の国だと思って育ってきて、アフリカへの支援も日本はしっかりやっていると思っている中で、NGOを締め出すとか、今日みたいな黒塗りの資料とか。
 それから、大変だろうと思いながらも、なんで説明する側が、こういうふうにビデオをお持ちになるんだろうとかずっと思いながら、変な感じと思いながら。是非これからは、先ほど農家さんもおっしゃっていたんですけど、もっとこうオープンにやっぱり市民とかそれからいろんな平和の団体とかそういう人たちと、いろいろ論議をして、いつどこで決まったか分からないけどこうなったと言われてもなかなか信用できないのが普通だと思うんです。他の国の人たちの人権が守られないと言う事は、自分たちもやっぱり守られていくはずがないと思いますので、ぜひオープンに透明な形で論議を進めていろんな結論を見出していっていただきたいな、という風に改めて思っています。今日はほんとにありがとうございました。

石橋議員:はい、ありがとうございました。ちょっと質問もありましたけど、牧野さん何かお答えいただけますか

JICA牧野部長:
 はい、おそらく最後の話す機会だと思いますけども、短く話させていただきますけども。侵略とか戦争と言う言葉を使われていてちょっと驚いたんですけど、たくさんの質問あったので一つ一つ答えるとなかなか難しいですので、またの機会なのか。必要があれば、やりとりになると思いますけど、全体的な話で最後はさせていただきたいんですけど。今回ですね、あまりプロジェクトの中身そのもの、現在やっていることのどういう風に進めているとか、どういう結果が出たのかということの話が全くできなかったので、ぜひ今後ご説明させていただければと思います。
 最後質問のところ英語でおっしゃったコモディティ・プライスが日本でどうなるのかという点ついても全くそこら辺リンクしてる話でございますので、決してその当初のプレゼンテーションでやったような大豆をたくさんモザンビークで作って日本にガンガン輸出したりですね、そんな事は今のマスタープランには書いておりませんので、そういうことではございませんということを含めてですね、もうちょっとこうプロジェクトの中身、あるいはプロジェクトの中身へのご批判を含めてですね、今後議論をさせていければいいなと思いますし、我々も喜んで、そこについては議論、説明ですね、させていただきたいと思っています。
 それから反対と言う言葉、あるいは批判、賛成ということもあるかもしれませんけども、そういったことの一体対象っていったいなんだろうか、ということをあまり議論ができなかったなというふうに思っていまして、冒頭、われわれ議論を途中までした、当初のプレゼンテーションの非常にこう大きな大土地の開発をやっていくと言う方針から、いまそれは変わってですね、小農の、あくまでも小農のための農業開発と言うふうにやっているわけでありまして、じゃ批判、現地での批判というのは一体どこに向かっているんだろうかと。
 つまり、ですので中身ですね、PEMと言われている一人ひとりのあるいはグループごとの生産性、生計の向上ということを真摯にやらしていただいているんですけど、それへのご批判なのか。あるいはそのマスタープランの中で批判も含めて、懸念も含めて書いた上でそれぞれの提言という形になっている。じゃあどの部分なのか、あるいはその初期の頃のプレゼンテーションで三角協力でブラジルのような大土地所有と開発をもっとやることへの批判なのか、ということについてあまり議論ができなかったと思いますので、これについては今後議論を明確にさせていただきたいと思っています。今日は呼んでいただきましてまことにありがとうございました。

石橋議員:はい。なかなか噛み合った話にならないんだけど。はい、渡辺さん。

渡辺:
 はい、ありがとうございます。反対と批判の対象は最初に明確に伝えた通り、JICAです。その事は最初のプレゼンテーションで明確にお伝えしました。最初は、この事業の方向性だったりとか、土地が奪われるということに関して声を上げたわけですけれども、一連のコミュニケーション戦略あるいは分断を通じて、それをJICA側がお金を自ら出して計画をしてコンサルを雇ってやっていると言うことで、批判の対象は皆さん方です。そこはきちんとご理解ください。
 他にも言いたいことたくさんあるんですけども。ほんとに石橋先生もいろいろ噛み合ってないと言うことをおっしゃっていたんですけども、浅井さんが先ほど仰ったこと。あんまり細かい話になりたくないんですけど。皆さんがすごくすばらしいご意見くださったので、もうやめましょうよ、の一言に尽きるんですね。後は、この文章(JICA掲載文)やっぱりおかしいので、おっしゃっていること、撤回してください。その2点だけです。
 ただ現地の農民たちの名誉のために言わせていただきたいのは、JICAの環境社会配慮ガイドラインに対する異議申し立てをやって、ガイドライン違反がないと出てから、どういう風にしたら農民の声を聞ける形ですすめるんだ、ということを聞きたくて話し合いを進めているとおっしゃっていたんですけど、そうじゃないですよね。突然、それまで分断の中心にいた人々、JICAがコンサルとして雇っていた方々と共に、こういった会合を持ちますというレターを送って、直前に。それで、そこに参加をしたら、そこで反対の意見を述べているのに、「それも参加ですよね」、と言うことをおっしゃってきていますよね、実際に。そういうことを踏まえて農民が、2019年の1月にこのやり方ではない、こんなやり方は違うんだということで声明を出しています。それをお届けしています。なので、いま、あたかもガイドライン違反がなかった後に、私たちいいことやっています、がんばっています、というな言い方でしたけど、事実と反しています。それを最後確認させてください。
 そういう風に、農民たちの声を聞かずに会を設けて、そこに参加するしないということを行っていることそのものが、分断なんですよ。これが参加だ、と言ったりとか。そういったことをやめてくれ、というふうに農民は言っているんですよ。いい加減それは理解していただきたいんですね。何年この話しをやっているんだと言うことで。そのために税金が使われているんです。
 それをやめて欲しいのと、先ほど(荒谷さんが)おっしゃっていたんですけど、農民たちが一番悲しいことだと言っているのは、分断の話です。その事は来日をして伝えています。私たちが欲しいのは利益ではなく主権と尊厳だ、と話をされています。それ直接伝えています。なので、今何の話がしたい、一体そもそも最初にあったような大規模土地収奪とか、そういう大規模農業開発に反対をしているのか、何が批判の対象かわからないと言うことをおっしゃっていたんですけど、その態度そのものが農民のことをきちんと聞けてないことを示しているんですよ。
 そのことをまず認識しないとこの事業を進められません。本当に困ります。これで進められたら。なので、一旦やっぱり、ここで税金の無駄遣いは止めていただく必要があると言うふうに思います。気候変動についてあんまり細かいこと言いたくないんですけど、この夏コスタさんいらっしゃいました。そこにカメルーンの農民も来た。そこでもやはり、土地収奪が起きている。気候変動テーマに話をしたんですけども、気候変動があるからどうこうするんじゃないです。われわれが気候変動を起こしている側です。まずそれをなくすのが私たちの責任であって、プラス気候変動が起きたときに、なぜその農業の状況が苦しくなっているかと言ったら、土地収奪とか社会的な問題が先にあるからなんです。そのことを農民が訴えていたんです。牧野さんアフリカに30年以上関わってきてそのことを知っているべきなんですよ。それも知らずに農業開発事業やっているというのはほんとに能力と資格はないです。
 あと資源の呪いの話です。これすでに今日JIBICの管轄なので話してないんですけれども、先ほど最初にお見せした話ですね。ナカラ回廊開発の一環でこの事業(プロサバンナ)は行われている。天然ガス開発、石炭の開発、インフラ整備をしているということ言っているんですけれども、その中ですでに土地の強制収容、強制移動、起きています。そのことを伝えているし、去年の民衆会議でも農民たちそのことを伝えに来て、皆さんにも伝えています。なので、資源の開発でこれから問題が起きるからやらなきゃいけないのではなくて、順序が逆で、先ほども言ったように既に事業下で起きている土地収奪に対応できていない。これからどういうふうに対応していくんだということなんです。われわれがここで言っているのは。なので、今日はここで明らかにしたいのは、やっぱりわれわれはこれを止めていただきたい。
 その前に、この見解(JICA掲載文)を撤回してください。よろしくお願いいたします。私からは以上です。

石橋議員:
 はい、ありがとうございました。われわれエキサイトすると表現が過激になりがちですけど、その辺は少しちょっとご容赦いただいて、しっかり受け止めていただければと思います。その上で、このあと井上議員からも最後まで居ていただきます。締めのご挨拶いただきたいと思いますが、まずは牧野部長に言っていただいたので、すいません。今日裁判に対する姿勢の件などなどまだまだ他に論点があったんですけども、カバーしきれませんでした。ちょっとまだ牧野部長自身ももう少し話すべきだという論点を先ほど提起もされたので、まだまだ今日全然尽くせてないので。今日こうして本当にお時間いただいて、JICAの皆さん、外務省途中で退出されましたが、場を持っていただいたこと、ここには重ねて感謝申し上げたいと思います。本当にご協力いただいてありがとうございます。
 ただ、ぜひこれほんとに対話の新たな1歩と言うことで、ぜひまた年明けて引き続き対話の場をこういう形で持たしていただきたいと思います。今日出席できなかった議員の皆様とも、今日の話は共有させていただきますし、また次回多くの議員の皆様ご参加いただけると思いますので、重ねてまたお呼びかけさせていただければ、ご協力いただいて、良い建設的なやりとりをさせていただければということでお願いしておきたいと思います。
 先ほどほんとに貴重なご意見いただきました。そもそも7年前から私もずっとJICAに申し上げているのが、やっぱり今日冒頭申し上げた、そもそものボタンの掛け違い。やっぱり皆さん、いろいろ言われるんだけども、結局ボタン掛け違えたままで、次々と違うボタンをはめておられる。ボタン掛け違えたら一旦ボタン外して、つまり、立ち止まって、それでちゃんと正しい道を探らないといけない。それをやらずに車走らせながら、なんだって言っているから全部話が進まない。間違った方向にずっと突き進んじゃっている、としか今日のお話やりとり聞かしていただいても、思えないですね。なので、やっぱり一旦立ち止まる。一旦ストップして、その上で、本当に現地の今でもモザンビークをほんとに貧困に苦しんでおられる多くの子供たちが飢えに苦しんでいる。そういう国です。それに対してわれわれも支援したいんです。良い形で支援しましょうよ。現地の皆さんと真摯に話し合って、どういう支援を日本の国民のみなさんの貴重な税金を使わせていただいて、現地の国民、農民、子供たちが裨益を受ける形で、どういう形がいいのか、これ真摯に議論していただいて、そしてJICAにその役割似担っていただきたい。そのためには一旦立ち止まらないとダメです。
 短期的にはJICAに今日決断いただければ、これウェブサイトページはすぐにでも削除していただける話です。すぐに決断してください。そこから始めないと先進めませんよ。これ部長ぜひ、今日この場で決断いただいてもいいけど、持ち帰っていただいて、早急にこのサイトについては削除すること決断いただいて。またどういう形で皆さん国民の皆さんに説明いただけるか、それはまたしっかり議論させていただければと思いますが、このままでは到底受けられない、ということは多くの皆さんの共通の認識だと思いますので、そこは、すぐ皆さんの決断でできる話なので、ぜひやっていただきたい、と言うことを申し上げて、重ねて今日協力いただいたことに感謝申し上げたいと思います。

井上議員:
 3時間半近く、こうやって議論をすることができました。JICA、外務省の皆さまにもその点は感謝を申し上げたいと思います。
 冒頭でも言いましたけど、ブラジルのセラードにもODAの調査で行ったんですね。このプロサバンナの話を最初にお聞きしたときに、あれだけ違うものを参考にするっていうことだったんですけど、これはまずおかしいなと単純に思ったんです。先ほど、それも「変わっているんだ」、とのお話もありました。けれど、やはり、そういうことを、どういう議論があって、どうやって変えたのかと、その結果どういう風になっているんだということを、きちんと説明されないままに、JICAは「変わった、変わった」、と。そう言われても、なかなかやはり、そこは理解ができない。合意されないと思うんですよ。
 さきほど小農の方が発言されましたが、農業にとって、どれだけ「地域の分断」が致命的なのかについて改めて聞いて、なるほどと思ったんです。やはり、そこには丁寧な合意などの行為の努力が必要だと思うんですよ。
 一連のコンサル(タント)の一連の発表について、それは「JICAの立場とは違う」なんてこと言われています。けれども、実際には、しかし、そういうことに関わった人が引き続きずっと関わっているんですよ。「赤」「緑」の分断をやった人が、引き続き関わっているんですよ。いくら皆さんがおっしゃったって、農民から見れば、結局ああいう見解持っている人たちを使って、結局やっぱり分断を持ち込んでくると思うわけですよ。その象徴が、今のウェブサイトの問題ですから。
 ほんとにね、小農の権利、そういうことを一番に考えていると先ほどもおっしゃいました。そうであるならば、それは態度で、具体的に示していただきたいと思います。それが今日の皆さんの想いだと思うんです。先ほど、まだまだいろんなことを話尽くせないということがありましたので、ぜひまた年が明けたら、こういうこと(勉強会)を繰り返し行っていきたいと思っていますので、ぜひよろしくお願いいたします。今日はほんとに皆さん、参加してくださった皆さんもありがとうございました。

石橋議員:
 長い間、聞いていただきましてありがとうございました。また質問、ご意見など、言いたかった方、すいません機会がありませんでした。また、別の機会でご発言いただければと思いますので、重ねてご出席いただいた皆様、ご協力いただいた皆さんに感謝申し上げて、今日の会合は以上で終りにさせていただきたいと思います。ありがとうございました。



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【参加募集】パーム油とSDGs -生産の現場から発電まで-

*本セミナーの登録は既に締め切っております。新型コロナウィルスの感染リスクを回避するため、当日は、下記の対応を行いますが、咳等の症状のある方の参加はお断りしております。また、すでに参加登録を頂いた方には、インターネットのZoomでの参加を可能としています。これらの方々にはメールでの連絡を行っています。それ以外の皆様には、当日の模様をビデオで収録し、広く公開いたしますので(後日URLを告知)、そちらをご活用下さい。


新型コロナウィルス対応について、ゲストも到着したので、以下の対応を取った上で開催いたします。皆様におかれましても、ご協力の方よろしくお願いいたします。
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・入口にアルコールジェルをおく
・参加者の会場到着後の 手洗い&うがいを推進する
・トイレに必ず手洗い用せっけんを置く
・希望者にマスクを配布する
・部屋の換気を行う
・座席間の間隔をあける
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転送・転載歓迎
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【京都セミナー】
パーム油とSDGs -生産の現場から発電まで-
2020年2月28日(金)18時半ー21時
キャンパスプラザ京都 第4講義室

■□■□■□ ■□■□■□ ■□■□■□

2月27日(正午)までに下記にご登録の上、会場に直接お越し下さい。

【日時】:2020年2月28日(金)18時半ー21時
【場所】:キャンパスプラザ京都 第4講義室
(京都市下京区西洞院通塩小路下る東塩小路町939)
【アクセス】
京都市営地下鉄烏丸線、近鉄京都線、JR各線「京都駅」下車。徒歩5分。
http://www.consortium.or.jp/about-cp-kyoto/access
【言語】 日本語、一部英語(通訳あり)
【参加費】:500円(学生無料)
【定員】:90名

【要予約】:下記サイトに、2月27日正午までに、名前・所属(任意)・メールアドレスをご記入の上、直接会場にお越し下さい。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/a8ad9cc9652348
当日参加も可能ですが、できるだけ事前予約お願いします

【主催】:国際NGO・GRAIN
【助成】:地球環境基金( 2019年度 助成事業:油ヤシ・プランテーション産業拡大に対応するためのコミュニティ能力強化と地域プラットフォームの形成)
【協力】:日本国際ボランティアセンター、モザンビーク開発を考える市民の会
【プログラム】

1. 「パーム油の現状 なぜこれほど大量のパーム油が「必要」といわれるのか」
    (平賀緑:京都大学博士[経済学])
2. 「グローバルなパーム油生産投資がもたらす土地収奪の実態と住民の抵抗〜西/中央アフリカ地域を中心に」
    (デブリン・クエック:国際NGO・GRAIN)
3. 「パーム油大生産地インドネシアの現状と舞鶴・福知山のパーム油発電
    (石崎雄一郎:ウータン・森と生活を考える会 事務局長)
コメンテーター:[松平尚也・渡辺直子]


【概要】
日本でナタネ油の次に多く食されている「パーム油」 
「植物油脂」と表記され、加工食品などに多く使われています。
パーム油による発電も「再生可能エネルギー 」として奨励され、
京都府内でも、舞鶴に国内最大規模のパーム油を燃料とした
バイオマス発電所建設が計画され、福知山では既に稼働しています。
パーム油は100%輸入品。
アジアやアフリカのパーム油の生産地では何が問題となっているのでしょうか。
私たちがいつも食べてる・使っているパーム油について、
その生産から消費までを、国内外の専門家やNGOとともに考えてみましょう。

【プロフィール】
■平賀緑(研究者・大学非常勤講師 )
2011年にロンドン市立大学より修士(食料栄養政策)、2019年には京都大学博士(経済学)を取得。著書に『植物油の政治経済学—大豆と油から考える資本主義的食料システム』(昭和堂、2019年)。

デブリン・クエック(Devlin Kuyek / GRAIN調査プログラムオフィサー)
 カナダ出身。マレーシアやフィリピンの小農組織・NGOで活動した後、2003年からGRAINに参加。2008年10月に、世界で最も早くランドグラブ(土地強奪/収奪)に警鐘を鳴らすレポートを発表。世界各地の大規模土地取引情報を「見える化」して注意喚起を行うなど、そのクリエイティブな手法は、後の土地取引をめぐる世界銀行、国連、学術界、NGOに大きな影響を及ぼし、グローバルなアジェンダ設定、政策転換、監視メカニズムの形成に貢献してきた。その後も、土地収奪に関する先駆的な調査・報告を出し続け、この分野で主導的役割を果たしている。
 また、当事者主体のアクション・リサーチやキャパシティ・ビルディング、ネットワーキングの専門家でもある。油ヤシ・プランテーションに立ち向かう西アフリカ各国コミュニティの支援に取り組んでいる。

■石崎雄一郎(ウータン・森と生活を考える会 事務局長)
2008年にボルネオに行き、森林再生に取り組むNGOや村人に出会う。熱帯林破壊を止め、森林を再生すると共に、熱帯林とつながる日本の私たちの消費生活を見直すためにできることを考え、実行してる。

■松平尚也(耕し歌ふぁーむ/小農学会)有機農家、AMネット代表理事

■渡辺直子(日本国際ボランティアセンター)
南アフリカ事業担当/地域開発グループマネージャー。国際NGO・GRAIN事業の日本との橋渡し役として、西・中央アフリカでの土地収奪問題にもかかわる。

【国際NGO・GRAIN】
食の主権の実現を掲げ、危機に直面する生物多様性やコミュニティの保全のため、世界の小農や社会運動と共に活動するアクション&リサーチ型国際組織。遺伝子組み換えやランドグラブ(土地収奪)を含むフードシステムに関する専門家集団。団体としては小規模ながら、アフリカ・アジア・ラテンアメリカに拠点を持ち、現地のパートナーらと共に、草の根・地域・国家・超国家・国際レベルでの活動・政策提言に大きな成果をあげてきた。その確かなリサーチ能力によって、世界各国の政府、国際機関、研究者らに注目・引用されるレポートやペーパーを多数発表してきた。https://www.grain.org/" target="_blank"> https://www.grain.org/

【お問い合わせ】
モザンビーク開発を考える市民の会事務局 
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com
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(メールでお問い合わせ下さい。送信の際は、@の<>をお取り下さい。)

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【参加募集】セミナー:パーム油投資によるグローバルな土地収奪と日本(2月25日)

新型コロナウィルス対応について、ゲストも到着したので、以下の対応を取った上で開催いたします。皆様におかれましても、ご協力の方よろしくお願いいたします。
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・入口にアルコールジェルをおく
・参加者の会場到着後の 手洗い&うがいを推進する
・トイレに必ず手洗い用せっけんを置く
・希望者にマスクを配布する
・部屋の換気を行う
・座席間の間隔をあける
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転送・転載歓迎
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【東京セミナー】
パーム油投資によるグローバルな土地収奪と日本
〜西/中央アフリカにおける住民の抵抗とその成果
2020年2月25日(火)17時30分〜20時
上智大学四谷キャンパス

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参加希望の方は、右記フォーム(https://ssl.form-mailer.jp/fms/7664164d652471)に、2月24日(月)正午までに、ご登録下さい。詳細は以下をご欄下さい。

【日時】:2月25日(火曜日)17時30分から20時
【場所】:上智大学 四谷キャンパス6号館(ソフィアタワー)409 
【アクセス】:東京都千代田区紀尾井町7-1
JR中央線、東京メトロ丸ノ内線・南北線/四ッ谷駅 麹町口・赤坂口から徒歩5分
https://www.sophia.ac.jp/jpn/info/access/accessguide/access_yotsuya.html
【共催】:上智大学KASA Sustainability、国際NGO・GRAIN、
【助成】:地球環境基金(2019年度助成事業:西・中央アフリカにおける油ヤシ・プランテーション産業拡大に対応するためのコミュニティ能力強化と地域プラットフォームの形成)
【協力】:日本国際ボランティアセンター、モザンビーク開発を考える市民の会
【定員】:100名
【参加費】:無料
【言語】:英語・日本語(英語から日本語への逐次通訳)
【要登録】:以下のサイトで、2月24日(月)正午までに、お名前・ご所属(任意)・ご連絡先をご登録下さい。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/7664164d652471

【プログラム】:

司会:伊藤 毅(上智大学国際教養学部・大学院グローバル・スタディーズ研究科)

1. 趣旨説明:「油糧作物栽培と日本の関わり〜パーム油から大豆まで」
渡辺直子(日本国際ボランティアセンター)

2. 報告:「グローバルな油パーム生産投資がもたらす土地収奪の実態と住民の抵抗〜西/中央アフリカ地域を中心に」
デブリン・クエック(国際NGO・GRAIN)

3. コメント:
● ババ・シラー(リベリア出身、上智大学大学院)
● 小池絢子(WE21ジャパン)

4. オープン・ディスカッション

【概要】:
油糧作物である油ヤシからとれるパーム油の利用が日本でも急速に増えています。

パーム油は、ポテトチップスやパンなどの加工食品だけでなく、家庭用洗剤や化粧品にも使われています。油ヤシを生産しない日本では、100%が輸入されています。また、現在急速に「パーム油発電」が「地球に優しい発電」として、日本各地で広がりを見せようとしています。

しかし、パーム油の原材料「油ヤシ」の生産地で何が起きているのか、日本のほとんどの人は知りません。実は、油ヤシ生産への投資の流入により、アフリカ地域では、2.7百万ヘクタールもの土地の収奪が起きています。それは、実に東京23区(5.4万ヘクタール)の50倍もの面積を意味しています。政府から企業に譲渡された土地は4百万ヘクタールにものぼっていますが、それは日本の全耕地面積に相当します。

この結果、西/中央アフリカを中心に、大規模な森林破壊や土地収奪、環境悪化、飢えなどの問題が発生し、環境と人々の暮らしに悪影響が生じています。また、これに抵抗する住民やコミュニティ、それを支援する活動家やNGOなどは、企業や政府に暴力をふるわれたり、投獄されたり、脅迫を受けています。

一方で、西/中央アフリカ地域では、言語と国境の枠組みを越えて、被害者同士の「プラットフォーム」が形成され、土地、森林、生物多様性、食を守るコミュニティの能力を向上させつつあります。その結果として、企業側の取得した土地での油ヤシの植林活動が停止したり、土地の一部が返還されるケースも出てきています。また、女性同士の助け合いと励まし合いが、土地の防衛や奪回だけでなく、エンパワーメントも実現しつつあります。

この一連の活動を、GRAINは、十年以上にわたってサポートしてきました。また、地球環境基金が過去3年にわたりこの活動の助成支援を行っており、今回はその最終年度の成果発表も行います(。

GRAINは、1990年に設立された国際NGOで、世界各地の食の主権の実現を目指す小農や社会運動の支援を行ってきました。アジア、アフリカ、ラテンアメリカ地域に拠点をおき、これらの運動の近くで活動を支える一方、膨大なデータをもとに世界の動向を分析してきました。そのレポートは、国連等でのグローバルな政策決定に大きな影響を及ぼしてきました。

油ヤシ・プランテーションの急速な拡大による被害は、国際的な関心を呼び、RAPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)などの枠組みも出来ています。しかし、現実には、十分に効果を発揮していません。また、日本企業も、西/中央アフリカでの油ヤシ生産投資に関わっており、私たちは「最終商品の消費者」というだけでなく、「土地収奪に関与する企業への投資家」という意味でも、この問題に関係しています。

以上を受けて、本セミナーでは、油ヤシ投資をめぐるグローバルな動き、油糧作物生産にかかわる日本の官民関与、生産地での実態、それに抗う人びとの国を超えた連携、その成果と課題が紹介されます。参加者との活発なディスカッションを期待しています。

【プロフィール】
■伊藤 毅(上智大学国際教養学部・大学院グローバル・スタディーズ研究科)
イェール大学博士(政治学)。自然環境、資本主義、国家間の相互関係性に注目し、研究してきた。人間ならびに人間以外のアクター間の、複合的な領域での相互作用が、ある種の制約(特に、構造的・生態学的な環境)を受けながら、どのような社会・生態学的な不平等を生み出しているのかについて、永続性(サステナビリティ)の観点から、研究を行っている。
主たる対象地域は、東アジア・東南アジア。主要論文は次の通りである。
・Ito, Takeshi and Takehiro Watanabe. 2019.
“Oysters and Tsunami: Iterative Learning and Nested Governance as Resilience in Post-Disaster Aquaculture in Hokkaido, Japan.” Society and Natural Resources 32(4), pp. 400-416.
・Ito, Takeshi, Noer Fauzi Rachman and Laksmi Savitri. 2014.
“Power to Make Land Dispossession Acceptable: a Policy Discourse Analysis of the Merauke Integrated Food and Energy Estate (MIFEE), Papua, Indonesia.” Journal of Peasant Studies 41(1), pp. 29-50.

■渡辺直子(日本国際ボランティアセンター):
南アフリカ事業担当/地域開発グループマネージャー。2012年から、日本がブラジルとともにモザンビークで進めるODA農業開発事業「プロサバンナ」や土地収奪問題の現地調査に従事。国際NGO・GRAIN事業の日本との橋渡し役として、西・中央アフリカでの土地収奪問題にもかかわる。

■デブリン・クエック(Devlin Kuyek / GRAIN調査プログラムオフィサー):
カナダ出身。マレーシアやフィリピンの小農組織・NGOで活動した後、2003年からGRAINに参加。2008年10月に、世界で最も早くランドグラブ(土地強奪/収奪)に警鐘を鳴らすレポートを発表。世界各地の大規模土地取引情報を「見える化」して注意喚起を行うなど、そのクリエイティブな手法は、後の土地取引をめぐる世界銀行、国連、学術界、NGOに大きな影響を及ぼし、グローバルなアジェンダ設定、政策転換、監視メカニズムの形成に貢献してきた。その後も、土地収奪に関する先駆的な調査・報告を出し続け、この分野で主導的役割を果たしている。

また、当事者主体のアクション・リサーチやキャパシティ・ビルディング、ネットワーキングの専門家でもある。油ヤシ・プランテーションに立ち向かう西アフリカ各国コミュニティの支援に取り組んでいる。

・主筆報告書は次の通り。
Seized: The 2008 landgrab for food and financial security
The global farmland grab in 2016: how big, how bad?
Failed farmland deals: A growing legacy of disaster and pain
West African women defend traditional palm oil
Communities in Africa fight back against the land grab for palm oil

【国際NGO・GRAIN】(本部バルセローナ)
https://www.grain.org/
危機に直面する生物多様性やコミュニティの保全のため、世界の小農や社会運動と共に活動するアクション&リサーチ型国際組織。遺伝子組み換えやランドグラブ(土地収奪)を含む食料システム(Food System)に関する専門家集団。

団体としては小規模ながら、アフリカ・アジア・ラテンアメリカに拠点を持ち、現地のパートナーらと共に、草の根・地域・国家・超国家・国際レベルでの活動・政策提言に大きな成果をあげてきた。その確かなリサーチ能力によって、世界各国の政府、国際機関、研究者らに注目・引用されるレポートやペーパーを多数発表してきた。

■ババ・シラー(Baba Shilah)
リベリア出身。現在、上智大学グローバル・スタディーズ研究科博士課程在籍。
元リベリア外務省、通信・文化・観光省勤務。土地収奪下における小農層
の解体現象について経済・社会的側面から研究している。

【KASA Sustainability】
kasasustainability.org
・当研究センターは、気候変動、飢え、貧困、不平等、平和と紛争などのグローバルな課題に対し、「知」を役立てることに関心を寄せる、上智大学の学際的な研究者の集まりである。
・目標として、現代における社会、政治、経済、環境上の課題において、顕著な、相互的な結びつきの特徴を理解することを掲げている。理論上ならびに実証的な「知」、複雑に絡み合う上記の課題の概念的枠組み、イノベーティブな課題解決アプローチを通じた認識を形成していくことも目指す。
・サステナビリティに関するシンポジウム、セミナー、ワークショップの主催のほか、永続可能な大学キャンパスの実現に向けた報告書の執筆や実践に携わる。

■小池 絢子(特定非営利活動法人 WE21ジャパン 民際協力室):
2013年よりWE21ジャパンに参加。民際協力事業を主に一部共育事業(啓発活動)、政策提言事業を担当。

【お問い合わせ】
モザンビーク開発を考える市民の会事務局 
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com
office<@>mozambiquekaihatsu.net
(メールでお問い合わせ下さい。送信の際は@の<>をお取り下さい)

【参加募集】第2回 国会議員主催「プロサバンナ」勉強会 2/19 13時〜

(転載・転送歓迎)

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お知らせと参加者募集
第2回 国会議員主催
「海外援助(プロサバンナ事業)」勉強会(公開)
2020年2月19日(水)午後1時ー4時@参議院議員会館

http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-442.html
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日本のNGO5団体は、昨年12月23日に開催された国会議員主催勉強会の継続勉強会である、第2回国会議員主催「プロサバンナ」勉強会の協力団体として、お知らせと参加者募集の呼びかけを行います。2月19日(水)午後1時から4時の開催となっております。

詳細は以下の通りとなっております。参加希望者は2月18日(火、正午まで)に、以下のサイトでご登録下さい

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【日時】:2020年2月19日(水)13時~16時
【場所】:参議院議員会館 B104会議室
(東京都千代田区永田町2-1-1)
【アクセス】:最寄り駅【駅出口】からの所要時間
地下鉄メトロ 永田町(徒歩4分)、国会議事堂前(徒歩7分)
https://www.bb-building.net/tokyo/deta/457.html
【資料代】:500円
【定員】:90名
【集合時間】:12時30分~12時45分
※集合時間内に、参議院受付ロビーに集合下さい。
 ロビーで入館票をお渡ししてからの入館となります。
→遅れる場合は以下の申込サイトの備考欄に具体的な到着時間をご記入下さい。
【申込み】:事前お申込みが必要です。※締切2/18(火曜)正午
以下申し込みページから、氏名・所属(一般可能)・連絡先をご記入ください。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/7f4f9502651813
*ご注意:先着60名様まで。定員に達し次第、登録を締切ます。ご登録はお早めに
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【主催議員】:石橋通宏議員、井上哲士議員、西村智奈美議員、 福島みずほ議員、川田龍平議員、徳永エリ議員、田村貴昭議員、 牧山ひろえ議員、原口一博議員
【協力】:日本国際ボランティアセンター(JVC)、モザンビーク開発を考える 市民の会、No! to landgrab, Japan、
ATTAC Japan国際ネットワーク委員会、 アフリカ日本協議会(AJF)(その他、調整中)

【第1回 勉強会の様子】
当日の様子は以下のYoutubeサイトや報道でご覧下さい。

【動画】20191223国会議員主催「プロサバンナ事業に関する勉強会01
https://www.youtube.com/watch?v=XJupsHdXP7Y
(01から07まであります)

【TBS Nスタ】「日本のODA要らない」アフリカ農民の訴えにJICAは?
https://www.youtube.com/watch?v=_RHelvc0Er0&feature=youtu.be
*以下のTBS番組の継続番組
「日本のODAに現地からの『NO』」
https://www.youtube.com/watch?v=OBiNqQW1h3U


【IWJ】「JICA が自ら農民や市民社会の分断工作に手を染めた!?」
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/464177

【国会議員勉強会 開催の経緯】:
2009年、日本政府とJICA(国際協力機構)は、ブラジルと共に、アフリカのモザンビークで大型農業開発事業「プロサバンナ」を進める三角協力事業に合意しました。「プロサバンナ」は、2011年に始動しましたが、2012年10月には、モザンビーク最大の小農運動(UNAC)が、世界に反対声明を発信しました。以来、現在まで、数多くの問題が明らかになっています。

2013年以来、衆参両院の国会議員は、税金の適正運用と行政の透明化を実現するため、事業主であるJICAやこれを監督する立場にいる外務省に対し、情報照会、国会質疑、質問主意書の提出等に取り組んでこられました。過去には、議員主催のプロサバンナ勉強会が、JICA/外務省とNGOを招く形で2度行われています。

本年9月4日に開催されたNGOの院内集会では、10名の国会議員が「呼びかけ議員」として協力されました。同集会は、アフリカ開発会議(TICAD7)にあわせて来日した事業対象地最大の小農運動(ナンプーラ州農民連合)代表と「プロサバンナにノー!キャンペーン」、外務省・JICAの事業担当者らを招く形で行われ、その様子はテレビや新聞、ネット上で広く報道されました。

しかし、9月20日、JICAは公式サイトで、院内集会に登壇した小農運動代表を名指しで誹謗する広報文を発表しました。これを受けたNGO5団体は、JICAに対し、記述が事実に基づいていないこと、また新たな人権侵害であるとして抗議し、文章の撤回を要求しましたが、現在までこの文は掲載されたままです。

第1回 国会議員主催勉強会(2019年12月23日)は、以上の事態を憂慮し、また現地行政裁判所でのプロサバンナ違法判決を受けて、議員のイニシアティブで、外務省・JICAとNGOを招待する形で開催されました。その際、勉強会の継続が約束され、今回第2回勉強会が開催される運びとなりました。

なお、本事業には、事業開始から8年、35億円を超える国費が投入されてきました。ひとりでも多くの日本の納税者・主権者と共に問題を考えるため、本勉強会はメディア・市民に広く公開される形で開催されます。

【問い合わせ】:
日本国際ボランティアセンター(JVC)東京事務所
〒110-8605 東京都台東区上野5-3-4
クリエイティブOne秋葉原ビル6F
TEL:03-3834-2388(渡辺)
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【募集中】NGO事務局スタッフ(有給・パートタイム)

(転載・転送歓迎)
*************
「モザンビーク開発を考える市民の会」
事務局スタッフ(有給パートタイム、2名)募集要項
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-441.html
募集期間:2020年1月16日(木)〜2020年2月8日(土 *午後2時)
契約期間:2020年2月14日(金)〜2021年1月31日(日)(応相談)
*面接予定日: 2月10日(月)〜13日(木)いずれかの日程(応相談)
***************

当会は、「市民の視点からモザンビーク開発を考え、モザンビークの人びとにとってより良い発展を応援すること」を目的として、日本のアフリカ・モザンビークの研究者らによって、2012年12月に結成されました。これまで主に、モザンビーク北部(ナカラ回廊)で日本がブラジルと組んで実施してきた援助事業「プロサバンナ(日本・ブラジル・モザンビーク三角協力による熱帯サバンナ農業開発)」に関するアドボカシー(政策提言)を中心に、国内外のNGOや市民・研究者と協力し、活動してきました。

モザンビーク開発を考える市民の会
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/

2018年11月には、活動の集大成となる「3カ国民衆会議」を東京で開催し、その事務局を務めています。

3カ国民衆会議実行委員会
http://triangular2018.blog.fc2.com/

2014年12月より、パートタイムの事務局スタッフを配置してきましたが、内2名が契約期間を満了するのを受けて、2名の公募を行います。概要は以下の通りです。ふるってご応募下さい。

<スタッフの声>
■ボランティア・インターンよりも深く国際協力の現場に関わることができ、 特に事務処理能力が向上しました。 (R.Sさん23歳女性)
■一線で活躍されている専門家の方々と直に関わることができ、この仕事でしか経験できないような会議やイベントにも参加させていただき,働きながら同時に勉強させていただいています(しかも有給で!)。(T.Iさん 24歳男性)
■事務仕事をしながら、国際協力の「今」を知ることが出来ます。国際協力に興味のあるなしに関係なく、自分の視野を広げてみませんか? (M.Kさん 21歳女性)
■「事務的な業務を通して普通の就業体験では絶対に関われない立場や見方で日本のODAプロジェクトを見ることができ、日々貴重な体験ができています。(H.Sさん 21歳男性)
==========================================================
0. 職名:事務局スタッフ(パートタイム)

1. 勤務期間: 2020年2月14日(金)〜2021年1月31日(日)(応相談)
 *勤務期間は、8ヶ月以上であれば相談に応じます。
*また、休暇期間の海外渡航や不在等についても相談に応じます。
* 但し、1回につき2週間程度とします。

2. 勤務時間:週15時間程度(*応相談)

3. 勤務場所:在宅(首都圏内)並びに月に1,2度の事務スペース(都内、上野近辺)勤務を基本とする (状況に応じ、意見交換会の場[外務省、議員会館、講演会の場で業務を行う]在宅作業・外回り業務の時間については応相談。

4. 待遇:有給(1時間1,050円)、交通費支給

5. 応募条件:
1)大学3年生以上。(学生・院生の応募を歓迎します)
2)国際協力や政策のアドボカシー活動に強い関心と興味を持ち、
 その改善に取り組みたいとの意欲を持っていること。
3)日本語・英語で読み書き、コミュニケーションが出来ること。
(*ポルトガル語ができればなおよいですが、必須ではありません)
4)事務的なスキルが十分あること。(ワード、エクセル、その他)
5)インターネットツールが問題なく使えること。(Eメール、ブログ、FB等)
6)インターネットへのアクセス環境があること。
(*自宅での作業はインターネットを介して行います)
7)機転がきき、事務を進んでこなし、「ほうれんそう」を怠らないこと。
8)細かく丁寧な作業を厭わないこと。
9)ノートパソコンを所有していることが望ましい(多くの作業で必要となります)。

6. 業務内容:
1)外務省とJICAとの意見交換会(2か月に1回)時の議事録取りと後日の最終化
2)意見交換会やその他外回りのための資料の整理・印刷
3)意見交換会や調査報告会などのイベントにおける後方支援
4)サーバーやハードディスクへのデータの保存と管理
5)会計管理
6)当日ボランティアやその他翻訳ボランティアとのやり取り(ML管理含む)
7)FacebookやYoutubeページの管理・更新
8)支援者、寄付者へのお礼対応
9)必要に応じた資料等の翻訳(下訳)
10)その他、業務時間枠内(週20時間未満内)の業務
(例:勉強会や国外からのゲスト招聘事業の準備手伝い)
*希望すれば外回りにも同行が可能です。

7. 選考方法と応募について:
1)希望者は志望動機書(A41〜2枚程度)と履歴書をメールでお送りください。

応募期間: 2020年1月16日(木)〜2020年2月8日(土 *午後2時)


面接は2月10日(月)〜13日(木)いずれかの日程を予定しています。
* 応募時メールに可能な日時の案を明記下さい。
応募先メールアドレス:jinji2020@mozambiquekaihatsu.net

2)書類選考合格者に面接を個別に案内します。
3)面接時には技能チェックも行います。

【本件のお問い合わせ】
モザンビーク開発を考える市民の会事務局(人事担当:佐藤)
〒 110-0015 東京都台東区東上野1−20-6 丸幸ビル3階
(特活)アフリカ日本協議会気付 モザンビーク開発を考える市民の会
メールアドレス: jinji2020@mozambiquekaihatsu.net
(*問い合わせ、応募については必ずメールでお願いします)

【番組紹介】TBS番組(プロサバンナ事業)

2020年1月1日にTBSのNスタという番組で、プロサバンナ事業に関する「国会議員主催勉強会」の様子が取り上げられました。
勉強会の案内→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-431.html
放送された映像は、TBSの以下のサイトで公開された後、現在Youtubeでご覧になれます。

■「日本のODA要らない」アフリカ農民の訴えにJICAは?(3分程)
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3869634.htm?from_newsapl

【現在公開中のYoutubeサイト】
https://www.youtube.com/watch?v=_RHelvc0Er0&feature=youtu.be

この番組の元になった2019年9月4日の院内集会時を取り上げたTBSの番組はこちらです。
https://www.youtube.com/watch?v=OBiNqQW1h3U

【中継動画】国会議員主催勉強会、IWJハイライト動画とYoutube動画

12月23日の国会議員主催「プロサバンナ事業」に関する勉強会は盛況のうちに開催され、IWJがネット中継をしています。
IWJの記事とハイライト動画は次の通りです。

■国会議員とNGOがJICAのプロサバンナ事業問題をとことん追及!!「#JICA が自ら農民や市民社会の分断工作に手を染めた!?」#プロサバンナ 勉強会https://iwj.co.jp/wj/open/archives/464177
ハイライト動画(9分):NGOと外務省・JICAのバトルが視聴できます。
https://www.youtube.com/watch?v=sZvRv76a9hQ&feature=youtu.be

■勉強会全体のNGOによる録画動画はこちらでご確認下さい。
①冒頭趣旨説明+国会議員によるJICA追及→https://youtu.be/XJupsHdXP7Y
②NGOによる「プロサバンナ事業」に関するオーバービュー(振り返り)→https://youtu.be/xnAW_SZp7fE
③以上続き+議員・NGOによる外務省/JICA追及→https://youtu.be/xJ34yf7Ly90
④NGOによるJICA追及(プロサバンナ事業に関する嘘と歴史改ざん)→https://youtu.be/gI5S42WP7zA
⑤JICAによる現地市民社会・小農の分断工作に関するNGO議員のJICA追及→https://youtu.be/j9meu0aPr1M
⑥以上続き+日本の有機農家・市民によるJICAへのメッセージ→https://youtu.be/LHMibf6jC2M
⑦以上続き+NGO側のまとめ→https://www.youtube.com/watch?v=8e5Ckj-BDMA&feature=youtu.be


【国会】質問主意書・政府答弁(プロサバンナ)

第200回国会(臨時会)における質問主意書

質問第九七号

「プロサバンナ事業」に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和元年十二月五日

石橋 通宏   


       参議院議長 山東 昭子 殿


   「プロサバンナ事業」に関する質問主意書

 二〇〇九年八月に日本・ブラジル・モザンビークの間で調印された「三角協力による熱帯サバンナ農業開発計画」(以下「プロサバンナ事業」という。)については、これまでに国会審議や質問主意書を通して問題を指摘してきたところである。
 プロサバンナ事業は、ブラジルとともに、モザンビーク北部(三州二十一郡)を対象に、三つの技術協力プロジェクトを通じて進められてきた。二〇一一年のProSAVANA―PI(以下「PI」という。)事業を皮切りに、二〇一二年にProSAVANA―PD(以下「PD」という。)が、二〇一三年にはProSAVANA―PEM(以下「PEM」という。)が開始された。
 しかし、二〇一二年九月、事業対象地の小農が加盟するモザンビーク最大の小農組織・全国農民連合(UNAC)がプロサバンナ事業に反対を表明し、これまで数々の声明を日本の外務大臣や独立行政法人国際協力機構(JICA)理事長に提出してきた。この経過の一部は国会でも取り上げられている。二〇一七年四月には、事業対象地の住民十一名が、JICA環境社会配慮ガイドラインに基づく異議申立を行った。これを受けて「モザンビーク弁護士会(OAM)」は、これらの異議申立人を含む事業対象地住民やモザンビーク市民の訴えに基づき、モザンビークのマプト市行政裁判所に訴えを起こした(訴訟番号第百二十番/2017―CA)。
 JICA環境社会配慮ガイドラインについては、日本の三名の審査役による「調査報告」が二〇一七年十一月一日に発表され、「JICAのガイドライン違反は認められないと判断する」との結論が導かれている。他方、二〇一八年八月三十一日のマプト市行政裁判所による判決では、プロサバンナ事業並びに「プロサバンナ調整室(プロサバンナ本部と同一のものと前述のODA政策協議会で確認済み。以下「同室」という。)を所管するモザンビーク農業食料安全保障省(o Ministe′rio da Agricultura e Segranca Alimentar ― MASA, responsa′vel tutelar do gabinete de coordenaca~o do prosavana、以下「農業省」という。)」が憲法並びに国内法に違反しているとの弁護士会の訴えを「裁判官全員一致で受け入れる」との判決が下された(地裁判決番号第三十番/TACM/18)。
 以上を踏まえ、以下質問する。なお、各質問をまとめることなく、項目ごとに個別に回答されたい。

一 プロサバンナ事業に関する支出額等

1 プロサバンナ事業に関し、次の金額を明らかにされたい。
(1) 現在までの各プロジェクトの支出総額と本邦コンサルタントへの支出総額(PI、PD、PEMのそれぞれについて)
(2) 現在も継続するPDとPEMの昨年度の支出額
(3) PEMの開始から二〇一七年度までの毎年の支出額
2 プロサバンナ事業のブラジルとの三角協力としての性格を踏まえ、次の金額を明らかにされたい。
(1) 現在までの各プロジェクトへのブラジル政府の拠出額(PI、PD、PEMのそれぞれについて)
(2) 現在も継続するPDとPEMの昨年度のブラジル政府の拠出額。なお、二〇一一年七月二十八日付の第二回共同調整委員会(Joint Coordination Committee)会合記録には、各国政府の拠出予算額が記されており、支出額も当然確認されているべきものと考える。
3 過去十年におけるJICAによる「法の支配の確立支援」の総事業数及び事業総額、サハラ以南のアフリカ地域内での事業数及び総額を示されたい。また、モザンビークでこれを行った実績があれば、具体的な事業名と支出額も示されたい。
4 日本政府が、農業省「プロサバンナ調整ユニット」(外務省によると「プロサバンナ本部」と同一)に対して行ってきた資金提供総額を年度ごとに明らかにされたい。また、ブラジルは同ユニットに一切の資金拠出を行っていないとの理解で間違いないか。
5 前記一の4の調整ユニットが運営するウェブサイト(https://www.prosavana.gov.mz、以下「当該ウェブサイト」という。)の設置・運用にかかる費用を年度ごとに示されたい。また、これら費用の全額をJICAが負担していると考えるが、その理解で良いか。
6 当該ウェブサイトが、二〇一六年十二月から二〇一九年二月まで更新が止まっていた理由を示されたい。また本年に当該ウェブサイトの更新が再開された理由は何か。
7 加えて、当該ウェブサイトに、一部掲載されていたPD事業で作成されたマスタープラン策定のための三点の準備レポートのうち、ブラジルのコンサルタントFGV(ジェトゥリオ・ヴァルガス財団)によるレポートだけが削除されている。この削除はいつ、誰がどのような理由で行ったのか。また、現在もこのレポートが見られない理由は何か。
8 プロサバンナ事業のPEMプロジェクトの全支援先の郡・地区名、企業・組合・アソシエーション名と支援内容を示されたい。
9 プロサバンナ事業は、当初本年五月に終了する予定であったが、来年五月まで一年間延期されている。この延期は、プロサバンナ事業の目標が達成されなかったためであろうが、どのような問題があって目標が期限内に達成されなかったのか。

二 河野太郎前外務大臣による事業に対する「指示」

 プロサバンナ事業について、二〇一八年三月、「外務省・JICAとして反対派を含む参加型意思決定ルールに基づく議論の実現」について、モザンビーク政府の主体的な取り組みを支援し後押ししていくこととし、モザンビーク政府には丁寧なプロセスを経て対話を進めるよう求めたいとの指示が河野太郎前外務大臣から、NGOに伝えられた。さらに、河野前大臣は本年三月十九日の参議院政府開発援助等に関する特別委員会における答弁で、これを事業に対する異議申立に関する報告書を踏まえての指示である旨述べた。河野前大臣の当該指示は、本年九月十一日の新内閣発足後の現在も外務大臣の交代にかかわらず有効であると考えるが、政府の見解如何。

三 マプト市行政裁判所判決

1 昨年十一月二十二日、外務省とJICAの担当者は、プロサバンナ事業をめぐる裁判とその判決について、モザンビーク弁護士会が判決の翌月の九月に記者会見するまで「知らなかった」と主張している。本年七月二十三日のODA政策協議会では、農業省からJICA並びに外務省が報告を受けたのは、判決から二ヶ月を経た昨年十月二十九日であったとの説明が行われた。しかし、訴えられた「同室を所管する農業省」には、設立当初からJICAが契約スタッフを派遣しており、二〇一六年七月から現在まで着任するスタッフ(Eduarudo Costa、以下「当該スタッフ」という。)へのJICAの指示書には、「2. プロサバンナ本部の機能強化支援」として、「プロサバンナに関する重要な情報が、タイムリーに、農業省幹部内、JICA、ブラジル政府で共有されることを確実にする」と記載されている。これに加え、「3. JICAへの定例報告」では、「プロサバンナの進捗に関する月例報告の提出」が義務づけられている。以上から、昨年十月までの当該スタッフの月例報告に、裁判および判決について、本当に一切の記述がないかを再度調べ、その有無を回答されたい。何らかの記述がある場合、具体的にいつ何が報告されたのか全て明らかにされたい。
2 また、前記三の1の月例報告に、裁判やその判決に関する記述がないとすれば、当該スタッフは契約時の業務指示に従っていないことになる。すなわち職務怠慢の傾向があるか、職務を全うするには不適格な人物が配置されていると考えられる。当該スタッフの現在の契約の終了時期を明らかにするとともに、「契約時の業務指示」に従っているか否か及び契約見直しなどについての見解を示されたい。
3 プロサバンナ事業をめぐる裁判を起こしたモザンビーク弁護士会は、農業省を「同室を所管する」と規定し、訴状を提出した。この訴状はマプト市行政裁判所によって全面的に認められているが、同室の設置並びに運営資金はJICAが負担してきた。これは、JICAプログラムコーディネーターによる二〇一二年十月の「プログレスレポート」で確認でき、この事実を本年九月四日にJICAも認めている。そこで、同室の設置年月日、JICAモザンビーク事務所にあった期間、農業省に移った時期を明らかにされたい。
4 以上を踏まえると、弁護士会の訴えとそれを全面的に認めた裁判の結果について、同室の設立・運営・スタッフ派遣までを、自らの資金すなわち日本の税金を投じて行ってきたJICAの責任が問われると考えるが、政府の見解如何。
5 JICAの宍戸健一農村開発部長(当時)は、昨年十一月二十二日、モザンビーク弁護士会の弁護士を前にして、この裁判とその判決について、「モザンビーク国内の行政手続き」、「モザンビークの問題」などとの認識を示した。これは不適切な認識及び発言と考えるが、政府の見解如何。
6 また、援助の受け手である農業省が、日本の援助事業に関わる重大な出来事について、裁判開始から判決発表の数ヶ月後まで一年近く、日本政府に一切の報告も相談もしてこなかった事実は重い。農業省は、どのような理由によりJICAや外務省に対してこの事実を伏せていたのかについて問い合わせ、その結果を示されたい。
7 以上から、JICAと農業省の間に、多額の援助を提供するに値する十分な信頼関係が構築できておらず、信頼構築ができるまでは、これ以上の大型農業援助を行うべきでないと考えるが、政府の見解如何。
8 モザンビークは、長い戦争と一党支配を経た後、現憲法下において、司法権・立法権・行政権の三権分立を基盤とした国家運営が目指されてきた。同様に、JICAも、「ガバナンス」は開発や援助における「重要な基盤」であり、「立法・行政・司法が効果的に機能するための制度構築と機能強化への支援」として「法の支配の確立」を謳っている。今回の判決は同国の三権分立と「法の支配の確立」の進展を示す好例となったと考える。しかし、先に紹介したJICAの部長の発言からは、日本の援助関係者が十分にこの重要性を理解していない可能性が高いことが明らかである。改めて、日本政府として、開発援助におけるモザンビークの三権分立、並びに司法の独立と優位性を尊重する意思の有無を示されたい。
9 前述の通り、これまでJICAは、日本の税金を使い、世界各地で「法の支配の確立支援」を行ってきたが、プロサバンナ事業では、これと矛盾する行動を継続させている。つまり、JICAは「法の支配」を十分に理解しておらず、その結果として税金が有効に活用されていない可能性が強く懸念される。一旦、JICAによる全ての「法の支配の確立支援」事業を止め、JICAとして組織をあげた研修が不可欠と考えるが、政府の見解如何。
10 判決では、「農業省に対して、市民の自由と権利を侵害する可能性のある計画・活動および決定に関する公益に関する情報、特にプロサバンナ事業によって影響を受けるコミュニティの土地・食料安全保障・栄養に関連する情報の十日以内の全面開示」が命じられている。本年三月十九日の政府開発援助等に関する特別委員会において、これへの農業省の対応を問うた井上哲士議員の質問に対し、JICAの本清耕造理事は、「同省はマプト市行政裁判所に対し、プロサバンナ事業に関する事業情報をきちんと開示したという説明する書簡を根拠資料とともに大臣名で発出した」と答弁している。しかし、裁判はすでに結審しており、その判決文によると、農業省は、裁判所の呼び出しに一度も応じず、訴えられた内容に一切の反論を口頭でも文書上でも行っていない。つまり、農業省は本来裁判所の要請に応え裁判の中で示すべき文書、見解を提出することを怠り、司法を無視しただけでなく、判決内容を理解も尊重もしていないと考えられるが、政府の見解如何。
11 また、前記三の10の本清理事の答弁は、JICAが農業省の司法とその判決、法令を尊重しようとしない態度に懸念を示すことなく、むしろそのような態度を追認しているものと考えられるが、外務省としてこれに対して指導を行う考えの有無を示されたい。
12 さらに、JICA本清理事は、本年三月十九日、農業省が裁判所に提出した文書が実際に何であったのかとの井上哲士議員の質問に対し、「モザンビーク政府の行政機関と行政裁判所との間でやり取りがなされたものだと認識しておりますので、JICAとして直接お答えする立場にはございません」と述べた。この前後にも、本邦NGOからも繰り返し文書内容の確認の要請がなされたが、外務省・井関至康国際協力局第三課長(当時)及びJICAの宍戸健一農村開発部長(当時)によって、提出文書の内容を「確認していない」との回答が繰り返されている。しかし、JICA環境社会配慮ガイドラインの「2.6 参照する法令と基準」では、「1. JICAはプロジェクトが環境社会配慮上の要件を満たしているかを原則として以下のように確認する」として、四点の確認要件を示している。その冒頭に、「2. JICAは、相手国及び当該地方の政府等が定めた環境や地域社会に関する法令や基準等を遵守しているか(中略)を確認する」と書かれている。つまり、JICAは事業のカウンターパートがモザンビークの法令を遵守しているかを確認すべき立場にあるにもかかわらず、これを拒否している状態にある。JICAが、日本の税金を使って行われる援助事業に対して下された判決を遵守しているかの確認も怠り、自らのガイドラインにも従わないとすれば、これ以上、JICAに貴重な税金を任せることは不可能と考えるが、政府の見解如何。
13 これを機に、JICAとして裁判所に提出された文書を確認するのであれば、提出されたすべての文書名を明らかにされたい。
14 マプト市行政裁判所が全面的に認めたモザンビーク弁護士会の訴状では、「プロサバンナ事業を特徴づける秘密主義と情報の欠如は、知る権利に関する法律の第六条の規定に著しく抵触している。(中略)透明性の原則、情報公開義務の原則、開かれた行政の原則および無制限な例外事項の適用の禁止の原則を侵害」と書かれている。日本が八年間にわたり三十億円を超える資金を投じて行ってきた援助が「秘密主義」に特徴づけられ、「透明性の原則を侵害」と判定されている。一方、JICAは環境社会配慮ガイドラインにおいて情報の公開を重んじ、相手国政府が主体的に行うことを原則としつつも、必要に応じてそれを支援すること、またガイドラインに則って「自ら情報公開する」ことを定めている。以上を踏まえれば、今回、現地の弁護士会により、JICAが設置・運営に深く関与する「同室を所管する農業省」の憲法と法令遵守違反についての訴訟が起こされ、かつそれを全面的に認める判決が出されたこと自体が、JICAのガイドライン不遵守を示していると考えるが、政府の見解如何。
15 訴訟の対象が、JICAが資金(税金)を投じてきた同室であったことを踏まえれば、この度の判決を受けて、JICA自らが情報を全面開示すべき立場にあると考える。しかし、これまで事業の多くの文書が、「モザンビーク政府の抵抗」を理由に黒塗りの状態で開示されてきた。今回の判決を受けて、これらの文書を全面的に公開すべきと考えるが、政府の見解如何。

四 暗殺事件について

1 本年十月十五日にモザンビークで総選挙が行われた。この選挙戦の最中の同月七日、モザンビーク市民社会のリーダーの一人であったアナスタシオ・マタヴェル氏(ガザ州NGOフォーラム代表)が、選挙監視要員の研修を行った後、十発の銃弾を撃たれて暗殺された。犯行に及んだ五名は、逃走中に事故を起こし、死亡・負傷して病院に運ばれたため、身元が明らかになった。政府として、次の(1)から(5)までの項目について、事実かどうか確認をされたい。政府として、事実でないと考える項目があれば、具体的に事実とどう違うのか情報源とともに明らかにされたい。
(1) 本年十月八日、本件について、警察長官のベルナルド・ラファエル(Bernardino Rafael)はプレスリリースを発表した。
(2) 前記四の1の(1)のプレスリリースでは、犯行に加わった五名中四名までが、ガザ州警察機動隊特殊部隊メンバーであったとの説明がなされている。
(3) 同日、警察長官の広報官であるオルランド・モドゥマネ(Orlando Modumane)は記者会見を行い、前記四の1の(2)の事実を確認した。
(4) 記者会見にて、広報官は、本件を踏まえ、ガザ州機動隊長のAlfredo Naifane Macuacuaと同機動隊内特殊部隊長のTudelo Macuaze Girrugo の職務を停止したと発表した。
(5) 犯行に使われた車両は、ガザ州シブート市のHenrique AMachava市長の名前で登録されていた。
2 この暗殺事件に関しては、事件の翌日の同月八日には、アメリカ合衆国やEUも非難声明を出している。また、マタヴェル氏が選挙不正(ガザ州で実際の有権者数を数千人超える数の人名が登録されていた)について調べていたことを受けて、国際選挙監視団や国際・本邦NGOも声明を発表している。他方、日本政府は現在まで本件については沈黙している状態である。これまで、本邦NGOは、日本政府に対し、繰り返しモザンビークで悪化する人権侵害について警鐘を鳴らしてきたが、ついに最悪の事態が、政府の関与が明確な形で発生した。日本政府として、EU・米国と同様、モザンビーク政府に対して何らかの抗議や懸念を表明したか。表明したとすれば、日付を含め具体的に示されたい。また、何も行っていないとすれば、その理由を示されたい。
3 マタヴェル氏は、安倍首相にも手交された「三カ国首脳宛プロサバンナ事業の緊急停止を求める公開書簡」(二〇一三年五月二十八日付)の署名団体(FONGA)の代表であった。さらには、二〇一五年五月十五日のプロサバンナ事業のマスタープランに関する公聴会への抗議声明にも賛同し、署名を行っている。このようにプロサバンナ事業に批判的な声をあげていた市民社会のリーダーが政府関係者に殺されたことは、小農をはじめとするプロサバンナ事業に反対を唱える人びとに大きな衝撃を与えている。すでにプロサバンナ事業をめぐっては、現地政府関係者による人権侵害が繰り返し訴えられてきた。日本政府として、プロサバンナ事業に反対あるいは異議を唱える人びとの安全を守り、危険に晒さないようにするための具体的な方策を明らかにされたい。

  右質問する。

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答弁書は以下からご覧になれます。

https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/200/toup/t200097.pdf


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Author:MozambiqueKaihatsu
「モザンビーク開発を考える市民の会」の公式サイトへようこそ!本サイトでは、モザンビークの草の根の人びとの側に立った現地・日本・世界の情報共有を行っています。特に、現地住民に他大な影響を及ぼす日本のODA農業開発事業「プロサバンナ」や投資「鉱物資源開発」に注目しつつ、モデルとされるブラジル・セラード開発についての議論も紹介。国際的な食・農・土地を巡る動きも追っています。

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